第三身分とは何か
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﹃第三身分とは何か﹄︵だいさんみぶんとはなにか、フランス語: qu'est-ce que le tiers état︶とは、エマニュエル=ジョゼフ・シエイエスが著したパンフレットである。フランス革命の原動力となった。タイトルは﹃第三階級とは何か﹄とも訳される。1789年に初版を刊行。フランス革命までに三版が刊行された。
書き出しの﹁第三身分とは何か?-すべてである。﹂に象徴されるように聖職者・貴族に次ぐ第三身分である庶民の権威を明らかにし、国民主権や代議制など近代憲法の基本原理の理論化が説かれる。
抜粋[編集]
Qu'est-ce que le Tiers-État ? Le plan de cet Écrit est assez simple. Nous avons trois questions à nous faire.
1º Qu’est-ce que le Tiers-État ?Tout.
2º Qu’a-t-il été jusqu’à présent dans l’ordre politique ?Rien.
3º Que demande-t-il ?À y devenir quelque chose.
︵仮訳︶ 第三身分とは何か?この執筆の見通しはとてもシンプルだ。我々には自問すべき三つの問いがある。
1º 第三身分とは何か?すべてである。
2º 政治秩序にこれまで何が起きたか?何も。
3º 何を求めているのか?何かになることを。
影響[編集]
フランス革命史において度々シエイエスの言葉が引用された。また今日で当たり前となった﹁法の下の平等にある国民﹂といった概念は﹃第三身分とは何か﹄によって浸透したとされる。
フランス語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります。