Datapoint 2200
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![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9c/Datapoint2200img.jpg/220px-Datapoint2200img.jpg)
Datapoint 2200 は1970年6月、CTC︵Computer Terminal Corporation、後の Datapoint︶が発表したプログラム可能な端末である︵実際の出荷は1971年︶。当時の多くの端末は単機能だったが、Datapoint 2200 は各種端末エミュレータを磁気︵カセット︶テープでロードすることで様々なメインフレームに接続できる安価な端末として設計された。しかしユーザーは、このプログラム可能端末が単純なコンピュータのタスクを自前で実行できることを発見し、実際にスタンドアロンのコンピュータとして利用するようになった。すなわち、CTC は現代的な意味でのパーソナルコンピュータに非常によく似た機器を生み出したのである。また同時に、そのCPU︵プロセッサ︶は、後に IBM PC や互換機で使われるようになる x86 命令セットアーキテクチャの元になったという事実も重要である。
仕様
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本体
●大きさ: おおよそ 60cm︵幅︶×60cm︵奥行き︶×30cm︵高さ︶、IBMの Selectric タイプライターと同程度
●CPU: 8ビット。標準ロジックIC︵TTL︶で構成されている。Intel 8008 とほぼ100%互換である。
●RAM: 初期バージョンは標準2KB︵最大8KB︶。後期バージョンは標準4KB︵最大16KB︶
●初期はシフトレジスター後にMOSメモリーが使われた。
●内蔵入出力
●フルキーボード装備
●80文字×12行のグリーンディスプレイ︵文字表示のみ︶
●カセットテープ装置×2台︵容量130KB︶。オプションで8インチフロッピーディスク装置
●シリアルポート
●パラレルポート
●ARCnetインタフェース︵1977年︶
周辺機器
●モデム
●ハードディスクドライブ︵初期は2.5MBで、後にもっと大容量のものも製品化されている︶
●プリンター
●パンチカードリーダー
●磁気テープ装置︵1975年︶
x86アーキテクチャの萌芽
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最初のパーソナルコンピュータの1つとなっただけではなく、Datapoint 2200 はコンピュータ史と別のつながりも持っている。当初の設計では、TTL回路モジュールではなくシングルチップの8ビットマイクロプロセッサをCPUとして使う予定だった。1969年、CTCはインテルとテキサス・インスツルメンツ (TI) にチップ開発を依頼した。TIは安定動作するチップを製造できず、途中で降りたが、インテルは一応完成させた。しかし、その性能はCTCの要求を満たさなかったため、CTCはやむなくTTL回路で製造することに決定した[1]。
CTCがリリースした Datapoint 2200 はマイクロプロセッサの代わりに約100個のTTL-ICを使っていた。一方、インテルはこのシングルチップ設計を Intel 8008 として1972年4月にリリース。8008 はインテルの最初の8ビットCPUであり、後に大きく発展することになる16ビットのx86ファミリの命令セットの原型にもなった。8008の命令セットはCTCの技術者が設計したものであり、そういう意味では彼らが1980年代中盤から今日まで最も広く使われている命令セットアーキテクチャの生みの親と言う事ができる。
設計者
[編集]命令セットの設計は Victor Poor と Harry Pyle による。TTL回路設計は Gary Asbell、外観のインダストリアルデザインは Jack Frassanito による。
脚注
[編集]- ^ Thompson Kaye, Glynnis (1984年). A Revolution in Progress - A History to Date of Intel. Intel Corporation. pp. pg 13. Order number:231295
外部リンク
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●Information about the Datapoint 2200 at OLD-COMPUTERS.COM – 写真あり。
●Datapoint documentation on bitsavers.org
●Gordon Peterson's Home Page マイクロプロセッサの初期の歴史に関する論文と Datapoint 2200 のマニュアルへのリンクあり︵どちらもPDF︶。
●The man who invented the PC AmericanHeritage.com、Invention & Technology Magazine︵1994年秋︶。CTC技術者についての記事。