ENEOS野球部
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(JX-ENEOS野球部から転送)
チーム名(通称) | エネオス |
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加盟団体 | 日本野球連盟 |
加盟区分 | 企業チーム |
創部 | 1950年 |
チーム名の遍歴 |
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本拠地自治体 |
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練習グラウンド | ENEOSとどろきグラウンド(川崎市中原区) |
チームカラー | オレンジ色 |
監督 | 大久保秀昭 |
都市対抗野球大会 | |
出場回数 | 53回 |
最近の出場 | 2023年 |
最高成績 | 優勝(12回) |
日本産業対抗野球大会 | |
出場回数 | 17回 |
最近の出場 | 1973年 |
最高成績 | 優勝(2回) |
社会人野球日本選手権大会 | |
出場回数 | 26回 |
最近の出場 | 2023年 |
最高成績 | 優勝(2回) |
全日本クラブ野球選手権大会 | |
出場回数 | ※出場資格なし |
ENEOS野球部︵エネオスやきゅうぶ︶は、神奈川県横浜市に本拠地を置き、日本野球連盟に加盟する社会人野球の企業チームである。運営母体は、ENEOSホールディングス。
獲得した全国タイトルは、全国の社会人野球チームで最多の計17回︵全日本アマチュア王座決定戦1回・都市対抗野球12回・日本選手権2回・日本産業対抗2回︶である。そのうち、都市対抗野球大会の優勝12回も歴代最多で、出場回数も3位の記録である。プロ野球選手や日本代表選手を多数輩出している。
概要[編集]
1950年、横浜金港クラブのエースであった日本石油社員の吉村英次郎が尽力し﹃日本石油硬式野球部﹄として創部[1][注 1]。一時期、提携先であった﹁カルテックス︵CALTEX︶﹂をユニフォームにロゴとして使用し、﹁日石カルテックス﹂と呼ばれた時期もあるが、同一チームである。 同じく神奈川県に本拠地を置く、川崎市の日本鋼管、三菱自動車川崎、東芝、横須賀市の日産自動車、藤沢市のいすゞ自動車らとしのぎを削りながら実力を伸ばし、早々と全国大会の常連となっていった。 1951年の都市対抗野球で初出場を果たし、4度目の出場となった1956年の都市対抗野球で初優勝を達成した。1961年の都市対抗野球と1962年の都市対抗野球では、大会史上5チーム目となる2連覇を達成している。 1981年の日本選手権で初出場を果たし、7度目の出場となった1991年の日本選手権で林裕幸監督のもと初優勝を達成した。 1999年、母体の日本石油と三菱石油が合併し日石三菱が発足。これに伴いチーム名を﹃日石三菱硬式野球部﹄に改称した。 2002年6月、日石三菱が社名変更で新日本石油となったため、シーズン途中にチーム名を﹃新日本石油硬式野球部﹄に改称した。 2005年、サービスステーションのブランド名を冠してチーム名を﹃新日本石油ENEOS硬式野球部﹄に改称した[2]。 2010年4月、新日本石油と新日鉱ホールディングスとの経営統合により共同持株会社のJXホールディングスが発足し傘下に入る。さらに、同年7月にはグループ内の再編により新日本石油が新日本石油精製とジャパンエナジーの吸収合併しJX日鉱日石エネルギーに社名変更した。これに伴い、同チーム名も7月1日より﹃JX-ENEOS野球部﹄に改称した[3][4]。同時にジャパンエナジー︵旧共同石油︶女子バスケットボール部もJXサンフラワーズ︵現・ENEOSサンフラワーズ︶に改称している[注 2]。 2012年、同年の都市対抗野球と日本選手権を制し、史上2チーム目となる同一年2大大会制覇を達成した[注 3]。また、チームとして社会人ベストナイン特別賞を受賞した。 2013年、都市対抗野球で優勝して51年ぶりの連覇となり、さらに史上初となる同一チームによる複数回の連覇を達成して﹁絶対王者﹂とも称されるようになったが、2016年以降は4年連続都市対抗野球で予選敗退に終わるなど、低迷状態に陥った。 その後、JX日鉱日石エネルギーは2016年1月1日にJXエネルギーに、さらに2017年4月1日にはJXTGエネルギーへと社名変更したが、この時はJX-ENEOS野球部の名称変更はJX-ENEOSサンフラワーズともども行われなかった。 2020年6月25日、JXTGホールディングスがENEOSホールディングスに、JXTGエネルギーがENEOSに社名変更した際に、名称を﹃ENEOS野球部﹄に改称した︵女子バスケットボール部も同様にENEOSサンフラワーズに名称を変更している︶。この年、監督に大久保秀昭が再就任すると、5年ぶりに都市対抗出場を果たした。さらに1回戦の東邦ガス戦に勝利し、大会通算100勝を達成した[5]。 2022年、都市対抗野球で東京ガスの連覇を止め、9年ぶりに優勝を飾った。 親会社がスポンサーとなっている関係から、野球日本代表チームとは練習試合相手となるなど密接なつながりがある。チーム応援歌﹁力と希望﹂は作詞‥行武雅之、補作詞‥サトウハチロー、作曲:古関裕而によって作られた[注 4]。設立・沿革[編集]
●1950年 - ﹃日本石油﹄として創部。 ●1951年 - 都市対抗野球に初出場︵8強︶。 ●1956年 - 都市対抗野球で初優勝。 ●1958年 - 都市対抗野球で2度目の優勝。 ●1961年 - 都市対抗野球で3度目の優勝。 ●1962年 - 都市対抗野球で4度目の優勝。※史上5チーム目となる連覇を達成。 ●1965年 - 日本産業対抗野球大会で初優勝。 ●1967年 - 都市対抗野球で5度目の優勝。 ●1972年 - 日本産業対抗野球大会で2回目の優勝。 ●1981年 - 日本選手権に初出場︵1回戦敗退︶。 ●1986年 - 都市対抗野球で6度目の優勝。 ●1991年 - 日本選手権で初優勝。 ●1993年 - 都市対抗野球で7度目の優勝。 ●1995年 - 都市対抗野球で8度目の優勝。 ●1999年 - チーム名を﹃日石三菱﹄に改称。 ●2002年 - チーム名を﹃新日本石油﹄に改称。 ●2005年 - チーム名を﹃新日本石油ENEOS﹄に改称。 ●2008年 - 都市対抗野球で9度目の優勝。 ●2010年 - チーム名を﹃JX-ENEOS﹄に改称。 ●2012年 - 都市対抗野球で10度目の優勝。日本選手権で2度目の優勝。史上2チーム目となる同一年2大大会制覇を達成し、チームとして社会人ベストナイン特別賞を受賞。 ●2013年 - 都市対抗野球で11度目の優勝。チーム名の遍歴こそあるが、史上初となる同一チームによる複数回連覇を達成。 ●2020年 - チーム名を﹃ENEOS﹄に改称。 ●2022年 - 都市対抗野球で12度目の優勝。練習場[編集]
●ENEOSとどろきグラウンド 神奈川県川崎市中原区等々力18-1主要大会の出場歴・最高成績[編集]
●全日本アマチュア野球王座決定戦‥出場1回、優勝1回︵1991年︶ ●都市対抗野球大会‥出場53回、優勝12回︵1956、1958、1961、1962、1967、1986、1993、1995、2008、2012、2013、2022年︶ ●社会人野球日本選手権大会‥出場26回、優勝2回︵1991、2012年︶ ●日本産業対抗野球大会‥優勝2回︵1965、1972年︶ ●JABA北海道大会‥優勝2回︵1993、2019年︶ ●JABA東北大会‥優勝3回︵2010、2013、2015年︶ ●JABA東京スポニチ大会‥優勝11回︵1961、1962、1966、1982、1988、1991、1994、1995、2008、2009、2011年︶ ●JABA静岡大会‥優勝1回︵1956年︶ ●JABA長野県知事旗争奪野球大会‥優勝2回︵2007、2021年︶ ●JABAベーブルース杯争奪大会‥優勝3回︵1955、1956、1964年︶ ●JABA京都大会‥優勝3回︵1964、1966、1968年︶ ●JABA岡山大会‥優勝8回︵1966、1967、1968、1992、1995、1996、1997、2009年︶ ●JABA四国大会‥優勝2回︵2012、2023年︶ ●JABA九州大会‥優勝2回︵2003、2022年︶ ●JABA徳山(スポニチ)大会‥優勝1回︵1980年︶ ●JABA新潟大会‥優勝1回︵1956年︶ ●JABA高山市長旗・飛騨市長杯争奪高山大会‥優勝1回︵2009年︶主な出身プロ野球選手[編集]
日本石油 ●花井悠︵投手︶ - 1957年に西鉄ライオンズに入団 ●藤田元司︵投手︶ - 1957年に読売ジャイアンツに入団 ●牧野宏︵投手︶ - 1961年に阪急ブレーブスに入団 ●佐々木吉郎︵投手︶ - 1962年に大洋ホエールズに入団 ●平松政次︵投手︶ - 1966年第2次ドラフト2位で大洋ホエールズに入団 ●植原修平︵外野手︶ - 1970年ドラフト7位でヤクルトアトムズに入団 ●奥江英幸︵投手︶ - 1971年ドラフト2位で大洋ホエールズに入団 ●河村健一郎︵捕手︶ - 1971年ドラフト外で阪急ブレーブスに入団 ●五月女豊︵投手︶ - 1972年ドラフト1位で阪神タイガースに入団 ●片貝義明︵捕手︶ - 1972年ドラフト2位で中日ドラゴンズに入団 ●根本隆︵投手︶ - 1974年ドラフト1位で大洋ホエールズに入団 ●町田公雄︵内野手︶ - 1974年ドラフト5位で阪神タイガースに入団 ●土居正史︵投手︶ - 1976年ドラフト2位で広島東洋カープに入団 ●荒井幸雄︵外野手︶ - 1985年ドラフト2位でヤクルトスワローズに入団 ●高橋一彦︵投手︶ - 1985年ドラフト2位で横浜大洋ホエールズに入団 ●若井基安︵内野手︶ - 1987年ドラフト2位で南海ホークスに入団 ●鈴木慶裕︵外野手︶ - 1988年ドラフト2位で日本ハムファイターズに入団 ●石田文樹︵投手︶ - 1988年ドラフト5位で横浜大洋ホエールズに入団 ●金沢健一︵投手︶ - 1989年ドラフト2位で福岡ダイエーホークスに入団 ●秋村謙宏︵投手︶ - 1989年ドラフト外で広島東洋カープに入団 ●五十嵐章人︵外野手︶ - 1990年ドラフト3位でロッテオリオンズに入団 ●久慈照嘉︵内野手︶ - 1991年ドラフト2位で阪神タイガースに入団 ●小桧山雅仁︵投手︶ - 1992年ドラフト1位で横浜ベイスターズに入団 ●鈴木健︵投手︶ - 1992年ドラフト3位で広島東洋カープに入団 ●川村丈夫︵投手︶ - 1996年ドラフト1位で横浜ベイスターズに入団 ●小野仁︵投手︶ - 1996年ドラフト2位で読売ジャイアンツに入団 ●高橋憲幸︵投手︶ - 1996年ドラフト5位で日本ハムファイターズに入団 ●大久保秀昭︵捕手︶ - 1996年ドラフト6位で近鉄バファローズに入団 新日本石油 ●手嶌智︵投手︶ - 2004年ドラフト自由獲得枠で千葉ロッテマリーンズに入団 新日本石油ENEOS ●栂野雅史︵投手︶ - 2005年大学生・社会人ドラフト3位で読売ジャイアンツに入団 ●岩﨑達郎︵内野手︶ - 2006年大学生・社会人ドラフト5位で中日ドラゴンズに入団 ●柳川洋平︵投手︶ - 退団後、西多摩倶楽部、BCリーグの福井ミラクルエレファンツを経て、2008年育成選手ドラフト3位で福岡ソフトバンクホークスに入団 ●田澤純一︵投手︶ - 2008年にアマチュア・フリーエージェントでボストン・レッドソックスと契約 JX-ENEOS ●嘉弥真新也︵投手︶ - 2011年ドラフト5位で福岡ソフトバンクホークスに入団 ●屋宜照悟︵投手︶ - 2012年ドラフト6位で北海道日本ハムファイターズに入団 ●三上朋也︵投手︶ - 2013年ドラフト4位で横浜DeNAベイスターズに入団 ●石川駿︵内野手︶ - 2014年ドラフト4位で中日ドラゴンズに入団 ●井領雅貴︵外野手︶ - 2014年ドラフト6位で中日ドラゴンズに入団 ●糸原健斗︵内野手︶ - 2016年ドラフト5位で阪神タイガースに入団 ●高梨雄平︵投手︶ - 2016年ドラフト9位で東北楽天ゴールデンイーグルスに入団 ●齋藤俊介︵投手︶ - 2017年ドラフト4位で横浜DeNAベイスターズに入団 ●塩見泰隆︵外野手︶ - 2017年ドラフト4位で東京ヤクルトスワローズに入団 ●若林晃弘︵内野手︶ - 2017年ドラフト6位で読売ジャイアンツに入団 ●左澤優︵投手︶ - 2018年ドラフト6位でオリックス・バファローズに入団 ●鈴木健矢︵投手︶ - 2019年ドラフト4位で北海道日本ハムファイターズに入団 ●藤井聖︵投手︶ - 2020年ドラフト3位で東北楽天ゴールデンイーグルスに入団 ENEOS ●度会隆輝︵外野手︶ - 2023年ドラフト1位で横浜DeNAベイスターズに入団 ●糸川亮太︵投手︶ - 2023年ドラフト7位で埼玉西武ライオンズに入団元プロ野球選手の競技者登録[編集]
●青山誠︵元‥読売ジャイアンツ︶ - 外野手︵2019年︶→退団 ●大久保秀昭︵元‥大阪近鉄バファローズ︶ - 監督︵2006年~2014年、2020年~︶ ●高橋憲幸︵元‥北海道日本ハムファイターズ︶ - コーチ→退団 ●谷口邦幸︵元‥横浜ベイスターズ︶ - 投手︵2006年~2008年︶→退団 ●園部聡︵元‥オリックス・バファローズ︶ - 内野手︵2019年︶→退団 ●東泉東二︵元‥東急フライヤーズ︶ - 投手→退団 ●田澤純一︵NPB経験なし。アメリカ大リーグ・および日本の独立リーグ他にてプレー経験多数︶ - 投手︵2005-2008年・2022年復帰︶かつて在籍した主な選手・コーチ・監督[編集]
●池邉啓二︵外野手︶ - 選手として在籍。ミスター社会人と呼ばれた。 ●石山建一︵内野手︶ - 選手として在籍。現役引退後、早稲田大学野球部、プリンスホテル硬式野球部の監督を歴任。 ●大城基志︵投手︶ - 選手として在籍、2023年よりコーチとして在籍中。2012年に史上初となる同一年の都市対抗野球と日本選手権でMVPを獲得。 ●坂口裕之︵外野手︶ - 選手・監督として在籍。バルセロナオリンピック日本代表。現在はNHKの春夏の高校野球中継の解説者。 ●高林孝行︵外野手︶ - 選手として在籍。アトランタオリンピック日本代表。立教新座高野球部監督。 ●徳永耕治︵内野手︶ - 選手として在籍。バルセロナオリンピック日本代表。 ●野島正弘︵内野手︶ - 選手として在籍。アトランタオリンピック日本代表。 ●林裕幸︵内野手︶ - 選手・監督として在籍。1982年社会人ベストナイン。シドニーオリンピック日本代表コーチ。 ●前田健 - コンディショニングコーチとして在籍。退団後、阪神タイガースのトレーニングコーチを2年間務めた。 ●増永祐一︵投手︶ - 選手として在籍。ヤクルトスワローズからの1984年ドラフト4位指名を拒否し入団。 ●宮澤健太郎︵内野手︶ - 選手として在籍。社会人野球において都市対抗野球、日本選手権、JABA東京スポニチ大会の3大大会で首位打者を獲得した唯一の選手。 ●若林重喜︵内野手︶ - 選手・コーチ・監督として在籍。バルセロナオリンピック日本代表。野球部長経験者[編集]
●建内保興︵日本石油社長、石油連盟会長︶ ●一色誠一︵JX日鉱日石エネルギー社長︶ ●杉森務︵ENEOSホールディングス会長、日本経団連副会長︶脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
(一)^ ︻企業スポーツと経営︼JXホールディングス︵上︶野球部 - サンケイビズ 2014年6月30日。
(二)^ “チーム情報 2005年 登録・変更情報”. 日本野球連盟. 2017年6月10日閲覧。
(三)^ 企業スポーツ活動および創作童話賞の所管・名称について - JXホールディングス ニュースリリース 2010年6月16日
(四)^ “チーム情報 2010年 登録・変更情報”. 日本野球連盟. 2017年6月10日閲覧。
(五)^ “5年ぶり出場のENEOSが1回戦勝利で通算100勝/都市対抗”. サンケイスポーツ. (2020年11月23日) 2020年11月24日閲覧。
関連項目[編集]
- 社会人野球チーム一覧
- 都市対抗野球大会 (神奈川県勢)
- ベイスターズ・ベースボールアカデミー - 横浜ベイスターズと新日本石油が提携して設立。
- 谷川哲也 - トレーナーとして在籍。
- 一色誠一 - 新日本石油ENEOS時代の2007年4月〜2008年9月まで野球部の部長を務めていた。現在はJXTGエネルギー顧問。