基礎神学(読み)きそしんがく(英語表記)fundamental theology

改訂新版 世界大百科事典 「基礎神学」の意味・わかりやすい解説

基礎神学 (きそしんがく)
fundamental theology


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「基礎神学」の意味・わかりやすい解説

基礎神学
きそしんがく
theologia fundamentalis

啓示の事実性に対して,科学的客観的認識および証明を積極的に提示しようとするカトリック神学の一部門で,その基礎づけは哲学的歴史的方法によってなされる。信仰の学 scientia fideiとしての神学は信仰の真理が神より啓示され,かつそれが教会の不可謬的教導権にゆだねられていることを前提とするが,基礎神学はこの神学のいわば基礎的部門としてかかる神学上の前提の正しさを理性によって検証するのである。基礎神学の萌芽はすでに初代教会における護教論 (たとえばラクタンチウス,テオドレトス,アウグスチヌスら) のなかに見出され,トマス・アクィナスに代表される中世のスコラ学において相当の発展をみたが,それが固有の学的体系をもつにいたったのは近世に入ってからで,F.ベラルミヌス,ビッヘル,B.シュタットラーらの業績に待たねばならなかった。

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