小川未明(読み)オガワミメイ

デジタル大辞泉 「小川未明」の意味・読み・例文・類語

おがわ‐みめい〔をがは‐〕【小川未明】

 
18821961()()  

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精選版 日本国語大辞典 「小川未明」の意味・読み・例文・類語

おがわ‐みめい【小川未明】

 

(一)
 

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「小川未明」の意味・わかりやすい解説

小川未明
おがわみめい
(1882―1961)


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20世紀日本人名事典 「小川未明」の解説

小川 未明
オガワ ミメイ

明治〜昭和期の小説家,児童文学作家



生年
明治15(1882)年4月7日

没年
昭和36(1961)年5月11日

出生地
新潟県中頸城郡高田町(現・上越市)

本名
小川 健作

学歴〔年〕
早稲田大学英文科〔明治38年〕卒

主な受賞名〔年〕
日本芸術院賞〔昭和26年〕,文化功労者〔昭和28年〕

経歴
明治38年「霰に霙」を発表して注目をあび、40年処女短編集「愁人」を刊行。さらに新浪漫主義の作家として「薔薇と巫女」「魯鈍な猫」などを発表。この間、早稲田文学社に入り、児童文学雑誌「少年文庫」を編集、43年には処女童話集「赤い船」を刊行した。大正に入ってからは社会主義に近づき短編集「路上の一人」「小作人の死」などを発表するが、昭和に入ってからは小説を断念して童話執筆に専念する。大正時代の童話に「牛女」「赤い蠟燭と人魚」「野薔薇」などの名作があり、昭和期には8年の長編童話「雪原の少年」をはじめ多くの童話集を出した。また「赤い雲」「赤い鳥」「海と太陽」などの童謡作品も発表し、詩集に「あの山越えて」がある。戦後の21年児童文学協会初代会長に就任。26年童話全集で日本芸術院賞を受賞し、28年には日本芸術院会員、また文化功労者に推された。「定本・小川未明童話全集」(全16巻 講談社)がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「小川未明」の意味・わかりやすい解説

小川未明 (おがわみめい)
生没年:1882-1961(明治15-昭和36)

作家。新潟県の生れ。本名健作。早稲田大学英文科卒業。学生時代から小説を書きはじめ,新人作家として一部に認められたが,卒業後は《少年文庫》《読売新聞》《秀才文壇》などの記者をしながら作品を発表,処女小説集《愁人》(1907)でネオ・ロマン派の旗手と目されるようになった。一方,1910年には第1童話集《赤い船》も出版して,以後小説と童話の両方を書いたが,26年,〈今後を童話作家に〉と題する有名な宣言を発表,以来没するまでこの決意どおりの道を歩んだ。未明の童話は,初期のネオ・ロマン主義,大正期の人道主義,昭和から戦後の生活主義と大別して三つの足跡をもつが,その本質は物語の展開というより,イメージの連続による世界で,いわば詩的メルヘンともいうべき特色が強かった。このため,60年ごろから,それまで日本児童文学の王道主流とされてきた未明童話に対し,否定的批判の動きがおこった。
執筆者:

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「小川未明」の意味・わかりやすい解説

小川未明
おがわみめい

[生]1882.4.7. 新潟,高田
[没]1961.5.11. 東京
小説家,児童文学者。本名,健作。 1905年早稲田大学英文科卒業。坪内逍遙の指導を受けた。在学中に処女小説『霰 (あられ) に霙 (みぞれ) 』 (1905) で文壇にデビュー,07年に短編集『愁人』『緑髪』,次いで『惑星』を刊行,自然主義全盛の時流のなかで独自の浪漫主義的作風を示した。さらに『薔薇 (ばら) と巫女 (みこ) 』 (11) ,『物言はぬ顔』 (11) などの作品を発表,名声をあげた。その間,日本で最初の創作童話集『赤い船』 (10) を刊行,大正期童話文学隆盛の口火を切った。 12年『魯鈍な猫』を『読売新聞』に連載,これが唯一の長編小説となった。 26年『小川未明選集』 (6巻) の刊行完了とともに成人向き小説の筆を絶って,童話作家として立つことを宣言,以後ロマンチシズムとヒューマニズムにあふれた数々の名作を書いた。 51年児童文学における功績によって日本芸術院賞を受賞。 53年芸術院会員,文化功労者。童話の代表作『牛女』 (19) ,『赤い蝋燭 (ろうそく) と人魚』 (21) ,『野薔薇』 (22) ,『考えこじき』 (46) など。

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百科事典マイペディア 「小川未明」の意味・わかりやすい解説

小川未明【おがわみめい】

 
19071910
 

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「小川未明」の解説

小川未明 おがわ-みめい

1882-1961 明治-昭和時代の小説家,童話作家。
明治15年4月7日生まれ。坪内逍遥(しょうよう)に師事して,明治40年の短編集「愁人」などで小説家としてみとめられる。雑誌「赤い鳥」「おとぎの世界」におおくの作品を発表。大正15年に童話作家宣言をする。戦後,児童文学者協会初代会長。昭和26年芸術院賞。28年文化功労者。29年芸術院会員。昭和36年5月11日死去。79歳。新潟県出身。早大卒。本名は健作。作品に童話「赤い蝋燭と人魚」「野薔薇」など。

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367日誕生日大事典 「小川未明」の解説

小川 未明 (おがわ みめい)

生年月日:1882年4月7日
明治時代-昭和時代の小説家;児童文学作家
1961年没

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世界大百科事典(旧版)内の小川未明の言及

【解放】より


稿239(2)2 25710

【児童文学】より

…しかしその反面には遊戯的な態度,思想の貧困,芸術性のとぼしさが目だっていた。小川未明の第1童話集《赤い船》(1910)は,日本の児童文学に近代的文学精神と文芸形態をもたらしたさきがけである。未明と同じくネオ・ロマンティシズムに立つ鈴木三重吉も,世界童話の芸術的再話によって小波の世界おとぎ話の移植に対決した。…

※「小川未明」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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