差別(読み)サベツ(英語表記)discrimination

翻訳|discrimination

デジタル大辞泉 「差別」の意味・読み・例文・類語

さ‐べつ【差別】

 
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精選版 日本国語大辞典 「差別」の意味・読み・例文・類語

さ‐べつ【差別】

 

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(一)[]()(955)
(二)()(西187076︿)
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(一)[](1936︿)
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(一)   (  )
(二) 
(一)[]()()(1305)
(三) 117781
(一)[]()(1647)
 

しゃ‐べち【差別】

  1. 〘 名詞 〙しゃべつ(差別)
    1. [初出の実例]「まさに等心にして、各々にこれをあたふへし。よろしく差別(シャヘチ)すへからす」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)二)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「差別」の意味・わかりやすい解説

差別
さべつ
discrimination


distinction使()


差別とは何か

人間は生まれながら心身両面にわたってきわめて大きな可能性を潜在的にもっており、この可能性を自ら伸ばそうとするのは、人間の本性である。こうした可能性を実態化することによって、より有利な条件を獲得しようとする個人または集団の行為を、その個人または集団に付随する特性、または架空につくられた特性に基づいて他者が阻止する行為、これが差別である。

 こうして、差別のよりどころないし口実とされる特性には、自然的カテゴリーとして、性、年齢、身体的特徴ないし人種、心身障害などがあり、社会的・歴史的カテゴリーとして、出自、民族、国籍、身分、宗教、言語、社会的地位、貧富、職業、学歴、思想などがある。この両カテゴリーは分析的には区別されるが、たとえば障害者差別や人種差別にみられるように、自然的カテゴリーは、それが現実の歴史的社会に作用するときには、社会的・歴史的カテゴリーとして機能している。また実在しないにもかかわらず、たとえば特定集団の残虐性、犯罪性、劣等な知能というような形で、架空に、しばしば政治的につくられるカテゴリーがあり、これがときには生命や生存を脅かす重大な差別に通じている。こうした差別の仕組みを女性とユダヤ人についてみるならば、その大部分は個人の資質や能力とは無関係に、ただ女性でありユダヤ人であるというだけの理由で、生存、教育、結婚、就職、政治参加などに関する諸権利を制限ないし剥奪(はくだつ)され、男性や非ユダヤ人に比べて不利益な扱いを受けるのである。

[鈴木二郎]

差別の形態と構造


genocide

 

 99


差別を不当とする潮流




 1982196568761957606465

 affirmative actionreverse discriminationpositive discrimination使調

 



A197119811969

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「差別」の意味・わかりやすい解説

差別
さべつ
discrimination

特定の個人や集団に対して正当な理由もなく生活全般にかかわる不利益を強制する行為をさす。その差別的行為の対象となる基準は自然的カテゴリー (身体的特徴) の場合もあれば,社会的カテゴリー (所属集団) の場合もあるが,いずれにせよ恣意的な分割によって行われる。現代フランスの社会学者 R.ジラールはスケープゴート (贖罪の山羊) 化の理論によって差別現象のメカニズムを解明した。それによると社会の危機状況にみられる相互暴力のカオスを回避するために,無際限な暴力の拡散を恣意的に選択された特定の個人あるいは集団に集中させる犠牲の論理 (第三項排除) が差別現象の根底にあるとされる。たとえばドイツの社会不安に乗じてナチス政権が利用した反ユダヤ主義,関東大震災直後の朝鮮人虐殺などがスケープゴート化の現象として考えられる。こうした原初の排除効果が制度化されたものとしてアパルトヘイトなどにみられた居住地域や交通機関における差別的待遇がある。現在,アメリカの公民権運動の成果から人権の観点に基づく差別撤廃の動きが世界的な規模で展開されつつある。

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普及版 字通 「差別」の読み・字形・画数・意味

【差別】さべつ

 
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