JR九州787系電車

九州旅客鉄道の交流特急形電車

787系電車(787けいでんしゃ)は、九州旅客鉄道(JR九州)の交流特急形電車

JR九州787系電車
787系「つばめ」
(1992年 博多駅)
基本情報
運用者 九州旅客鉄道
製造所 日立製作所
近畿車輛
製造年 1992年 - 2002年
製造数 140両
運用開始 1992年7月15日
主要諸元
編成 4両・6両・8両
軌間 1,067 mm
電気方式 交流20,000V (60Hz)
架空電車線方式
最高運転速度 130 km/h
編成定員 189・193人(4両)
276人(6両)
340人(7両)
404人(8両)
全長 20,500 mm
21,600 mm (先頭車)
全幅 2,944 mm
全高 3,670 mm
車体 普通鋼
台車 ボルスタレス台車ヨーダンパ付)
コイルばね+円錐積層ゴム式
DT400K・TR400K
SUミンデン式(試作台車・一部)
DT901K・TR901K
主電動機 MT61QB型直流整流子電動機
主電動機出力 150 kW × 4 / 両
駆動方式 中空軸平行カルダン撓み板継手方式
歯車比 3.50
編成出力 2,400 kW 1,200KW (4M3T/4M2T) (2M2T)
制御方式 サイリスタ位相制御弱め界磁制御
制御装置 CS404K形制御装置
制動装置 電気指令式ブレーキ
発電ブレーキ併用)
保安装置 ATS-SKATS-DK

第36回(1993年

ブルーリボン賞受賞車両

テンプレートを表示

1992年(平成4年)7月15日から営業運転を開始した。

概要

編集

鹿西鹿鹿

8111992200214140JR100

1993536

19946105[1]

開発

編集

JRRED EGG EXPRESSREE[1]JR

JRRED EGG EXPRESS使

JR[2][3][2]

車両概説

編集

本項では落成当時の仕様について記述する。

車体

編集

使783200mm900mm7872003001,000mm

TSUBAME1

21

199911

内装

編集



2+17831,200mm調4113

2+278340mm1,000mm7872,010mm2

4

786

7877870786750mm

786

LED2使

883

787786

運転台

編集

T7+

JRMON3使

20193BM

機器類

編集
 
TR400K台車

DT400KTR400K

MM'
 

786786PS400K

130km/h7A28

形式

編集

本項では新製形式のみ記載する[4][5]

登場時

← 西鹿児島・南宮崎・長崎

小倉・門司港 →

クモロ787形
(Msc)
モハ786形
(M’)
モハ787形
(M)
モハ786形
(M’)
サハシ787形
(Tb)
サハ787形
(T)
サハ787形
(T)
モハ787形
(M)
クモハ786形
(M’c)
7両編成

← 長崎・南宮崎

小倉 →

クモロ787形
(Msc)
モハ786形
(M’)
サハ787形
(T)
サハシ787形
(Tb)
サハ787形
(T)
モハ787形
(M)
クモハ786形
(M’c)
4両編成

← 熊本

小倉 →

クロハ786形
(T’hsc)
モハ787形
(M)
モハ786形
(M’)
クハ787形
(Tc)

T1 - 141994BM101 - 1112000

787



6DX3144

1 (1 - 6) 786-1002 (7 - 14) 30014

242143.5t

786



5645.2t

787



 (CP) 1

8ABCD787-05642.0t

7860100200300



010012003002

02007871003007871



14817

0100422003004044.0t

786



(

883 

3736.0t

7870





7866031.1t

7870







7875632.7t

787100



199411420005787100

2002115 - 117

9ABCD6431.1t

787

4×6CP12435.6t1996115[6]


クモロ787形
(クモロ787-14)
  • クモハ786形
    (クモハ786-14)
  • モハ787形
    (モハ787-25)
  • モハ786形300番台
    (モハ786-305)
  • クロハ786形
    (クロハ786-5)
  • クハ787形
    (クハ787-5)
  • サハ787形0番台
    (サハ787-14)
  • サハ787形100番台
    (サハ787-117)
  • 改造

    編集

    モハ786形・サハ787形の交換

    編集

    1994年までに、一部編成間でモハ786形及びサハ787形が以下のとおり交換された。モハ786形は1次車(0番台・100番台)と2次車以降(200番台・300番台)で、サハ787形は0番台と100番台で座席配置や定員、接客設備に違いがあるため、編成内の位置を揃えるのが狙いとされる。ただし、モハ786形は100番台が6両に対して200番台は5両しかなかったため、モハ786-104だけは交換されなかった。結果、同車はモハ786形の1次車で唯一「リレーつばめ」塗装となっている。なお、本系列は電動車ユニット内のみ半永久連結器、他はすべて密着連結器である。

    • モハ786-101 (BM1) ←→ 202 (BM8)
    • モハ786-102 (BM15) ←→ 205 (BM11)
    • モハ786-103 (BM3) ←→ 204 (BM10)
    • モハ786-105 (BM5) ←→ 203 (BM2)
    • モハ786-106 (BM6) ←→ 201 (BM7)
    • サハ787-6 (BM5) ←→ 110 (BM12)
    • サハ787-10 (BM6) ←→ 111 (BM13)

    カッコ内は、組成されていた・された編成である。

    先頭車化改造

    編集

    2000BM107 - 11176787100787BM1012 - 15

    7871008

    9ABCD78624325631.2t

    787-102108112 - 114787-102108112 - 114

    「有明」向け転用

    編集
     
    6

    1999 - 2000BM101 - 111

    TSUBAMEARIAKE


    「リレーつばめ」向けリニューアル工事

    編集
     

    2002 - 2004BM12151267



    調

    TSUBAME2009

    787

    Relay tsubame

    800

    ビュフェの普通車化

    編集
     
    サハ787-214
     
    サハ787-202
    普通車改造後の旧ビュフェ

    787BM1215787200200

    885238851,200mm1C88576TSUBAME4740.6t
     [3] 




    787787-109

    DXグリーン席の設置

    編集

    2005年10月より、クモロ787形全車のトップキャビンを1列3席の電動リクライニングシートであるDXグリーン席に変更する改造が、約1年間かけて行われた。改造後の定員は24→21人と3人減となった。

    改修に際してトップキャビンと一般座席との仕切りは撤去されていなかったが、運用開始後ハットラックに頭をぶつける事故が発生したため、ドアは撤去された。

    また、座席の前後及び窓下にモバイル用コンセントが新たに設置された。

    「AROUND THE KYUSHU」ロゴへの変更

    編集
     
    「AROUND THE KYUSHU」ロゴ

    2011312787TSUBAMEARIAKE787AROUND THE KYUSHU[7]4+787AROUND THE KYUSHU[8]

    20113[9]

    ワンマン化改造

    編集

    2017342018BEC8192018317-4

    「36ぷらす3」への改造

    編集
     
    「36ぷらす3」専用車のBM-363編成

    2019年 - 2020年にかけて、小倉総合車両センターにて、BM-15編成6両をD&S列車「36ぷらす3」専用編成に改造した。編成番号は「BM-363」に改称されている[10]

    1号車から3号車までがグリーン個室(1号車は4席4室、2号車は6席3室と車いす対応座席、3号車は2席6室)、3号車はビュッフェとの合造車に戻され、4号車は車内体験やイベントに使用するマルチカー、5号車と6号車が通常のグリーン席(5号車30席、6号車27席)となり、編成定員は計103席[11]。編成番号と車両番号は全て「363」で統一されている。また、側面の行先表示器が幕式からフルカラーLED式に交換されている。

    その他

    編集
    • 以下の車両は試作台車を履いており、長期試験に供された。
    クモロ787-2およびモハ786-102:DT900K、サハ787-202:TR900K(いずれも近畿車輛製)
    モハ787-2およびモハ786-1:DT901K、サハ787-101:TR901K(いずれも住友金属工業製)
    • 車椅子対応の大型トイレが設置されていながら車椅子対応座席が設置されていなかったモハ786形0・100番台にも順次車椅子対応座席が2席設置された。これにより定員は42→40名に減少。
    • BO-6106編成を皮切りに、屋根上に観測装置又は電力設備監視装置を搭載した編成が登場している。

    編成別解説

    編集

    鹿鹿1994 - 19965鹿

    1999 - 20004762004200419992011171262411[7]

    2011312764485

    202110614BM1 - 810 - 1436378710012411Bo102103105107 - 111610161046106[12]

    BM1 - 810 - 14
     
    6BM-14
     
    7BM-2

    BM121520113620113737871007Relay tsubame

    T-1995BK(BM)-BK-9BM-91999
    T-9  BK-9  BK-22 BM-2

    T-2  BK-2 BK-15  BM-15  BM-363363 

    7787101, 103 - 107, 109 - 111, 115 - 117122使201431576 - 8787100117使調767BM12調77867872008787078736

    Relay tsubameARIAKE(INTERCITY) AROUND THE KYUSHU

    202298BM-13678108667

    8174549534852561031071091111081121142041526

    671115461251415121610120110620241212

    7871006
    6両編成・編成表
    編成番号

    (小倉駅基準)

    ← 宮崎空港・肥前鹿島

    門司港 →

    クモロ787 モハ786 サハ787 サハ787 モハ787 クモハ786
    BM-2 9 303 209 11 17 9
    BM-4 4 104 204 4 7 4
    BM-5 5 203 205 5 9 5
    BM-11 11 305 211 13 22 11
    BM-12 12 306 212 6 23 12
    BM-13 13 307 213 10 24 13
    BM-14 14 308 214 14 25 14
    8両編成・編成表
    編成番号

    (小倉駅基準)

    ← 武雄温泉・肥前鹿島

    門司港 →

    クモロ787 モハ786 サハ787 サハ787 サハ787 サハ787 モハ787 クモハ786
    BM-1 1 202 101 201 1 116 1 1
    BM-3 3 204 103 203 3 117 5 3
    BM-6 6 201 111 206 9 109 11 6
    BM-7 7 301 105 207 7 107 13 7
    BM-8 8 302 106 208 8 110 15 8
    BM-10 10 304 115 210 12 104 19 10
    BM-363編成
    編成番号 ※九州を1周するルートを走行するため、編成の向きは週ごとに入れ替わる。
    クモロ787 モロ786 サロシ786 サロ787 モロ787 クモロ786
    BM-363 363 363 363 363 363 363




    Bo610110210361041056106107 - 111
     
    4

    1120113

    ARIAKE6

    201820213131610 - 鹿

    1238910131617102151216 -  - 

    883284

    2007318使

    2018317[4]

    1

    32

    +6000
    786-14787-14786-102  786-60016004787-60016004786-6102
    4両編成・編成表
    編成番号

    (宮崎駅基準)

    ← 鹿児島中央・宮崎空港

    延岡・大分・小倉 →

    クロハ786 モハ787 モハ786 クハ787
    Bo-6101 6001 2 1 6001
    Bo-102 2 10 5 2
    Bo-103 3 12 6 3
    Bo-6104 6004 14 106 6004
    Bo-105 5 18 105 5
    Bo-6106 6 21 6102 6
    Bo-107 7 4 2 102
    Bo-108 8 6 3 108
    Bo-109 9 8 4 114
    Bo-110 10 16 101 112
    Bo-111 11 20 103 113

    沿革

    編集
     
    787系「かもめ」
    (1996年 長崎駅)

    19924
    715鹿西鹿147783
    1

    797

    19935
    31871T-62992T-7872 - 2

    91T-981

    19946
    3192T-10,1199鹿93T-256

    7173T-121412093T-256鹿2T-10112747退787

    19957
    420
    退783

    T-BK(BM)-BK-19BM1014B787K,M鹿

    19968
    316
    退787

    鹿BM-1014BK-1014

    7347934

    7181

    199911
    313[13]612913298716764×6BM-1011067×8BK-18BK-9BK-2(2)6×6BK-1015BK-1596BK-2()16764

    200012
    3115BM-107111551376退787

    108182使

    200113
    311

    106退

    200214
    715787[14]64BK-10,11,13,14787100BK-11778762

    200315
    27[14][15]

    315746

    200416
    3117Relay tsubame

    313 - 鹿 - 鹿BK-181015  BM-181015787

    478720107200416

    200517
    101JR""13DX4

    1223814使25西99885783787

    200618)
    531BM570[16]

    200719
    318787使6742

    926! - 

    201123
    312
    7便7873 - 

    7876

    鹿 -  -  - 鹿 - 鹿 -  -  - JR - 鹿鹿 - 退2014787

    4BM-101111BO-101111768

    201426
    3156146778778

    201628
    326鹿 - 鹿退

    201729
    34
    4

    7832225894

    201830
    317
    783



    鹿 - 退

    6100103110103110783

    4 - 

     - 78741[17]

    20202
    314885

    929787D&S363BM-363BM-15

    1016363

    20213
    313
    鹿 - 363

    783787214103204

    退

    102鹿8857877

    20224
    923
    78886



    退363

     - 退鹿 -  - 363

    6

    運用

    編集

    現在使用されている列車

    編集
    • きらめき」(2000年3月 - ):1・2・4・5・6・12号
      • 4・12号は6両編成、他は8両編成で運転。
    • リレーかもめ」(2022年9月 - ):1・3-5・8・9・12・13・16・21・24・25・28・29・32・33・36・37・40・41・44・57・61・62・64・65号
      • すべて8両編成で運転。
    • かささぎ」(2022年9月 - ):101・103・106 - 109・111・112・114・201・202・204号
      • 101・106・201・202号は6両編成、他は8両編成で運転。
    • かいおう」(2001年10月 - 2021年3月、2022年9月 - ):全列車
      • 6両編成で運転、個室は利用不可。
    • にちりん」(1993年3月 - 2000年3月、2011年3月 - ):全列車
      • 4・5・6・7・11・12・14・15号は6両編成、他は4両編成で運転。
      • 5・14号は「にちりんシーガイア」として運転。
      • 1993年 - 2000年は「にちりんシーガイア」のみに充当されていた。1993年3月のダイヤ改正で南宮崎駅発着の2往復に新製した当形式を投入した際、従来の485系と異なる愛称「にちりんシーガイア」を与えたのが始まり。その後2000年に787系は一時撤退し783系に変更されたが、2011年に一部「にちりんシーガイア」に復帰した(24号のみ、1往復は引き続き783系が充当)のち、2021年に再び全列車が787系で運転されるようになった(下り便への充当は21年ぶり)。
    • ひゅうが」(2011年3月 - ):全列車
      • 1・5・12・16号は6両編成、他は4両編成で運転。
    • きりしま」(2011年3月 - ):全列車
      • すべて4両編成で運転。
    • 36ぷらす3」(2020年10月 - ):専用車両で運転
    • 一部の宮崎空港線の普通列車(宮崎駅 - 宮崎空港駅)(2011年3月 - )
    • 日豊本線・佐伯駅 - 延岡駅間の普通列車の一部(2018年3月 - )
      • 4両編成で運転。乗降は先頭車のみ可能。

    過去に使用されていた列車

    編集

    その他

    編集

    本形式は他社エリアに展示用として貸し出されたことがある。

    脚注

    編集

    注釈

    編集
    1. ^ サハシ787形の型のドーム天井は、この名称を想定して設計されたものであった。
    2. ^ 後年のリニューアル工事で黒味が増したほか、「36ぷらす3」では完全な黒色で塗装されている。
    3. ^ 2011年6月に営業終了。
    4. ^ 繁忙期に小倉駅 - 大分駅間で運転される臨時「にちりん」や「にちりん」3・16号の大分駅以北、また定期列車でも他編成の運用を代走する場合では車掌が乗務する。また抜き打ちで添乗員が乗務し、検札を行う場合がある。

    出典

    編集


    (一)^ JRJR '95199571191ISBN 4-88283-116-3 

    (二)^  (2003321).  .  (西). 2004512. https://web.archive.org/web/20040512103916/http://www.nishinippon.co.jp/news/2004/tsubame/kanren/kiji/030321_1.html 20121129 

    (三)^ !?787JROB . . (20231013). https://trafficnews.jp/post/128577 20231014 

    (四)^  1992, p. 75.

    (五)^ JR 2008200881636-637ISBN 978-4777006663 

    (六)^ 19973 431 p.144

    (七)^ abJR32320113pp. 28-35 

    (八)^ 787BM106.  railf.jp .  (201138). 20121013

    (九)^ INTERCITY 787 AROUND THE KYUSHU4562011374-88ISSN 0288-2337 

    (十)^ JR363 - RM2020929

    (11)^ 363 (PDF).  (20191220). 20191220

    (12)^  JR202220211122207,221ISBN 978-4-330-06521-2 

    (13)^ 3351999495 

    (14)^ abJRJR '03200371191ISBN 4-88283-124-4 

    (15)^ 20032RAIL FAN50520035121 

    (16)^ 調. (JTSB). 202219

    (17)^ 787.  railf.jp .  (2018317). 2018319

    参考資料

    編集
    • 「新車ガイド2 JR九州 787系特急形交流電車」『鉄道ファン』第32巻第9号、1992年9月1日、66-75頁。 

    関連項目

    編集

    TGV