JR九州817系電車
817系電車(817けいでんしゃ)は、九州旅客鉄道(JR九州)の交流近郊形電車。
JR九州817系電車 | |
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![]() 817系1000番台 (2011年7月、陣原駅) | |
基本情報 | |
運用者 | 九州旅客鉄道 |
製造所 | 日立製作所笠戸事業所 |
製造年 | 2001年 - 2015年 |
製造数 | 145両(2両編成56本、3両編成11本) |
運用開始 | 2001年10月6日 |
主要諸元 | |
編成 | 2両・3両編成 |
軌間 | 1,067 mm (狭軌) |
電気方式 |
交流20,000V 60Hz (架空電車線方式) |
最高運転速度 | 120 km/h |
設計最高速度 | 120 km/h[1] |
起動加速度 | 2.63 km/h/s (健全状態かつ定員乗車時)[1][2] |
減速度(常用) | 4.2km/h/s[2] |
減速度(非常) | 4.5km/h/s[2] |
編成定員 | 258人 - 419人 |
車両定員 | 130人 - 152人 |
自重 | 27.8t - 35.2t |
編成重量 | 62.2t - 89.8t |
全長 | 20,000 mm |
車体長 | 19,500 mm |
全幅 | 2,994 mm |
車体幅 | 2,950 mm |
全高 | 4,295 mm |
車体高 | 3,680 mm |
車体 | アルミニウム合金(A-train) |
台車 |
円錐積層ゴム式ボルスタレス台車 DT404K・TR404K 3000番台のみヨーダンパ付 |
主電動機 |
かご形三相誘導電動機 MT401KA形 |
主電動機出力 | 150 kW |
駆動方式 | TD継手式中実軸平行カルダン駆動方式 |
歯車比 | 6.50(14:91) |
編成出力 | 150kW×4 = 600 kW |
制御方式 | IGBT素子VVVFインバータ制御 |
制動装置 | 回生ブレーキ(純電気式)併用電気指令式空気ブレーキ |
保安装置 | ATS-SK、ATS-DK、EB装置、防護無線 |
概要
編集車両概説
編集車体
編集車内
編集機器類
編集編成・形式
編集番台区分
編集編成表のデータは、2022年4月1日現在のもの[8]。
0番台・500番台
編集-
0番台車内
-
0番台乗務員室
-
0番台トイレと車椅子スペース
編成番号 |
← 延岡 |
現行所属 | 所属歴 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
クモハ817形 (Mc) |
クハ816形 (T'c) | ||||
V001 | 1 | 1 | 熊本 | 直方(2001年8月 - )[19] | |
V002 | 2 | 2 | 鹿児島(2003年8月 - )[12] | ||
V003 | 3 | 3 | |||
V504 | 504 | 504 | 500番台化[8] | ||
V005 | 5 | 5 | |||
V506 | 506 | 506 | 500番台化[8](2022年3月) | ||
V007 | 7 | 7 | |||
V008 | 8 | 8 | |||
V009 | 9 | 9 | |||
V010 | 10 | 10 | |||
V011 | 11 | 11 | |||
V012 | 12 | 12 | 熊本(2005年3月1日 - ) | 直方(2001年8月 - )[19] 大分(2003年8月 - )[23] |
|
V513 | 513 | 513 | 500番台化[8] | ||
V014 | 14 | 14 | 鹿児島(2007年3月8日 - ) | 直方(2001年8月 - )[19] | |
V515 | 515 | 515 | 熊本(2007年3月2日 - ) | 500番台化[8] | |
V016 | 16 | 16 | 熊本(2005年3月1日 - ) | ||
V517 | 517 | 517 | 熊本(2005年3月1日 - ) | 500番台化[8] | |
V518 | 518 | 518 | 鹿児島(2005年3月8日 - ) | 500番台化[8] | |
V019 | 19 | 19 | 鹿児島(2005年3月8日 - ) | ||
V020 | 20 | 20 | 佐世保(2014年3月15日 - ) | 南福岡(2001年8月 - )[19] 長崎(2005年2月 - )[12] |
|
V521 | 521 | 521 | 熊本(2019年3月12日 - ) | 南福岡(2001年8月 - )[19] 長崎(2005年2月 - )[12] 佐世保(2014年3月15日 - ) |
500番台化[8] |
V022 | 22 | 22 | 佐世保(2014年3月15日 - ) | 南福岡(2001年8月 - )[19] 長崎(2005年2月 - )[12] |
|
V523 | 523 | 523 | 500番台化[8] | ||
V024 | 24 | 24 | |||
V025 | 25 | 25 | |||
V026 | 26 | 26 | |||
V027 | 27 | 27 | |||
V028 | 28 | 28 | |||
V029 | 29 | 29 | |||
V030 | 30 | 30 | |||
V031 | 31 | 31 |
1000番台・1500番台
編集編成番号 | ← 門司港 八代・肥後大津 → ← 延岡 川内・宮崎空港 → |
現行所属 | 所属歴 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
クモハ817形 (Mc) |
クハ816形 (T'c) | ||||
V101 | 1001 | 1001 | 鹿児島(2012年3月17日 - )[26] | 直方(2003年8月 - ) | |
V1502 | 1502 | 1502 | 1500番台化[8] | ||
V103 | 1003 | 1003 | |||
V104 | 1004 | 1004 | |||
V1505 | 1505 | 1505 | 熊本(2016年3月26日 - ) | 直方(2003年8月 - ) 鹿児島(2012年3月17日 - )[26] |
1500番台化[8] |
V1506 | 1506 | 1506 | 熊本(2012年3月17日 - )[26] | 直方(2003年8月 - ) | 1500番台化[8] |
V107 | 1007 | 1007 | 熊本(2013年 - )[26] | ||
V108 | 1008 | 1008 | 鹿児島 | ||
V1509 | 1509 | 1509 | 鹿児島 | 1500番台化[8] | |
V1510 | 1510 | 1510 | 直方(2003年8月 - ) | 1500番台化[8] | |
V1511 | 1511 | 1511 | 直方(2003年8月 - ) | 1500番台化(2021年6月4日)[8] | |
V1512 | 1512 | 1512 | 熊本(2017年3月 - )[26] | 直方(2003年8月 - ) | 1500番台化[8] |
V1513 | 1513 | 1513 | 直方(2005年2月17日 - )[27] | 1500番台化[8] | |
V1514 | 1514 | 1514 | 1500番台化[8] |
1100番台・1600番台
編集編成番号 | ← 門司港 博多 → |
現行所属 | 所属歴 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
クモハ817形 (Mc) |
クハ816形 (T'c) | ||||
V1601 | 1601 | 1601 | 直方(2007年2月26日 - ) | 1600番台化[8] | |
V1602 | 1602 | 1602 | 1600番台化[8] | ||
V1603 | 1603 | 1603 | 1600番台化[8] | ||
V1604 | 1604 | 1604 | 1600番台化[8] |
2000番台
編集編成番号 | ← 門司港 博多 → |
現行所属 | 所属歴 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
クモハ817形 (Mc) |
クハ816形 (T'c) | ||||
V2001 | 2001 | 2001 | 直方(2012年3月17日 - )[26] | ||
V2002 | 2002 | 2002 | |||
V2003 | 2003 | 2003 | |||
V2004 | 2004 | 2004 | |||
V2005 | 2005 | 2005 | |||
V2006 | 2006 | 2006 | フローリング仕様 | ||
V2007 | 2007 | 2007 | 直方(2013年2月 - )[31] |
3000番台
編集![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/47/Series817-V3006.jpg/200px-Series817-V3006.jpg)
編成番号 | ← 門司港・佐世保 |
現行所属 | 所属歴 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
クハ817形 (Tc) |
モハ817形 (M) |
クハ816形 (T'c) | ||||
V3001 | 3001 | 3001 | 3001 | 南福岡(2012年3月17日 - )[26] | ||
V3002 | 3002 | 3002 | 3002 | |||
V3003 | 3003 | 3003 | 3003 | |||
V3004 | 3004 | 3004 | 3004 | |||
V3005 | 3005 | 3005 | 3005 | |||
V3006 | 3006 | 3006 | 3006 | 南福岡(2013年3月 - )[7] | ||
V3007 | 3007 | 3007 | 3007 | |||
V3008 | 3008 | 3008 | 3008 | |||
V3009 | 3009 | 3009 | 3009 | |||
V3010 | 3010 | 3010 | 3010 | 南福岡(2015年3月 - )[7] | ||
V3011 | 3011 | 3011 | 3011 |
沿革
編集所属および運用
編集所属については2022年10月1日現在のデータ[36]。
直方車両センター所属車
編集- 運用区間[37]
- 配置[38]
- 1500番台 3編成6両(VG1511・1513・1514)
- 1600番台 4編成8両(VG1601 - 1604)
- 2000番台 7編成14両(VG2001 - 2007)
2・4両編成ではワンマン運転を実施している。ただし、4両編成ワンマン列車は直方 - 博多間である。運行開始当初から2006年3月18日のダイヤ改正までは、無人駅では車内で整理券発行と運賃収受を行う車内収受式であった。以降は駅収受式となって、整理券発行機は使用されておらず、運賃表示機は次駅のみを表示するようになった。
2007年3月より、運転席に設置されたホーム確認用液晶モニターの運用を開始した。これは、以前プラットホームに設置されていたホーム確認用バックミラーの機能を有するものである。駅に近づくと点灯し、駅からある程度離れると自動的に消灯する。
2009年4月より、ワンマン運転時のみホーム検知装置の運用を開始した。これは、車両側に設置された装置と各駅のホームの線路内に設置された地上子により、ホームの有無・左右方向を判定し、ドアがホームにかかっていない場合もしくはホームと反対側のドアを開扉操作した場合には、開扉できないようにする装置である。取付は直方所属の817系・813系電車に順次行われ、取付済み車両には「ホーム検知搭載車両」のステッカーが運転台モニタ上に貼り付けられている。
2001年の運行開始時には、0番台が19編成38両が配属されたが、1000番台・1100番台・2000番台が投入されるたびに、他所へと転属している。
2018年4月下旬より、VG108 - 111・113・114・1101 - 1104編成の乗降口の横に設置されている補助席が終日使用停止となり、その後座布団部板が撤去されクッションの取付けが施されている。
南福岡車両区所属車
編集- 定期運用区間
- 鹿児島本線(門司港駅 - 荒尾駅)
- 代走等で入線
- 配置[39]
- 3000番台 11編成33両(VM3001 - 3011)
2001年に0番台11本(V020 - 031)が新製配置後、2005年2月に全車が長崎に転属して一旦配置がなくなったが、2012年3月17日に3000番台5本が新製配置され[26]、2013年3月に4本、2015年3月に2本が増備されている[7]。813系との併結運用もある[6]。
2022年9月23日の西九州新幹線開業に伴うダイヤ改正までは福北ゆたか線(博多 - 直方)での定期運用が存在した。また、日豊本線や長崎本線・佐世保線への入線は、主にダイヤの乱れ等の代走によるものである。
佐世保車両センター所属車
編集- 運用区間
- 長崎本線(鳥栖駅 - 肥前浜駅)
- 佐世保線
- 鹿児島本線(博多駅 - 大牟田駅)
- 配置[40]
- 0番台 7編成14両(VN020・022・024・026・028・030・031)
熊本車両センター所属車
編集- 運用区間
- 配置[41]
- 500番台 3編成6両(VT501・512・516)
- 1500番台 1編成2両(VT1507)
なお、本所所属のすべての817系がロングシート改造されている。
本所への新製配置はなく、全車とも転入車である。VT105編成は2016年に鹿児島から、VT021編成は2019年に佐世保から転入したが、運賃表示機がOBCビジョンからLEDに戻されている。
2012年度のダイヤ改正より、博多 - 大牟田間で長崎車両センターの817系を併結した運用が新設された。
当センター所属の815系と共通の運用である。
博多 - 鳥栖間以外の全運用区間で、2・4両編成時はワンマン運転を実施している。2006年3月までは車内収受式だったが、現在は駅収受式のため、運賃箱と整理券発行機は使用されていない。
2022年9月ダイヤ改正にて、豊肥本線での821系運転開始に伴い、821系が熊本車両センターに転属。VT513・VT515・VT517・VT521・VT1505・VT1506・VT1512の7編成が鹿児島に転属した。
鹿児島車両センター所属車
編集- 運用区間[37]
- 配置[42]
- 0番台 12編成24両(VK002・003・005・007 - 011・014・019・025・027)
- 500番台 9編成18両(VK504・506・513・515・517・518・521・523・529)
- 1000番台 4編成8両(VK101・103・104・108)
- 1500番台 6編成12両(VK1502・1505・1506・1509・1510・1512)
熊本車両センターと同様に当センターへの新製配置はなく、全編成が転入車両である。南福岡車両区に新製配置された5編成(VN023・VN025・VN027・VN521・VN529)を除いて、直方運輸センターからの転属車両となっている。このうち直方運輸センターからの転入のほとんどは同センターへの1000番台・1100番台・2000番台の配置に伴うものである[24][26]。2022年9月には415系の置き換え、713系の運用減を目的とした817系の大規模転属が行われた。長崎本線の非電化、821系の熊本転属および821系の福北ゆたか線運用で817系の運用減となった直方・熊本・佐世保から12編成が転入し[43]、2両編成の817系のおよそ半数に当たる31本62両が所属している。
転属当初は日豊本線での運用が主体だったが、2004年3月13日以降は鹿児島本線での運用が主体となり、同線内普通列車のスピードアップや老朽車両の置き換えが図られている。また編成の向きは、転入当初では本センター所属の475・457系などと同様に鹿児島本線上での向きを基準としていたため、日豊本線などその他の線区では上下の向きが逆転していたが、2007年3月現在では方向転換が行われ、日豊本線を基準とする向き(クモハ817形が713系のクモハ713形と同一方向を向く)となった。
宮崎地区の4両運転を除き、全区間で2・4両編成時はワンマン運転を実施している。国分 - 鹿児島間は2006年3月に、都城 - 国分間は4両編成に限り2022年9月に車内収受式から駅収受式に変更された。かつては都城 - 鹿児島中央間で当形式による6両運転が行われていた。
2013年3月より、ワンマン運転時のみホーム検知装置の運用を開始した。装置取付済み車両には、直方所属の車両同様「ホーム検知搭載車両」のステッカーが運転台モニタ上に貼り付けられている。