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「五式十五糎高射砲」の版間の差分

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{{複数の問題

|出典の明記=2017年6月28日 (水) 02:29 (UTC)

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|採用年|| 1945年(昭和20年)

|採用年|| 1945年(昭和20年)

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|口径|| 150mm

|口径|| 149.1mm

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|砲身長|| 9,000mm(60.35口径)

|砲身長|| 9,000mm(60.36口径)

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<!--->|初速||

<!--->|初速||

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|動力||

|動力||

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|重量||

|重量|| 約50.000kg

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|要員|| 名

|要員|| 名

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|使用弾||

|使用弾|[[四式高射尖鋭弾]]|

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|弾薬包全長||

|弾薬包全長||

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|装薬重量||

|装薬重量||

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|信管||

|信管|[[二式機械信管]]|

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|製造数||

|製造数|| 2

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|備考||<--->

|備考||<--->

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'''五式十五糎高射砲'''(ごしきじゅうごせんちこうしゃほう)とは[[太平洋戦争]]中に[[大日本帝国陸軍|帝国陸軍]]が使用した

'''五式十五糎高射砲'''(ごしきじゅうごせんちこうしゃほう)とは[[太平洋戦争]]([[大東亜戦争]])中に[[大日本帝国陸軍]]が使用した

[[高射砲]]である。ドイツ・テレフンケン社の対空射撃用測距装置[[ウルツブルグ (レーダー)|ウルツブルグ・レーダー]]と連動して高高度で本土に侵入する B-29 爆撃機撃墜を目的とした。

[[高射砲]]である。ドイツ・[[テレフンケン]]社の対空射撃用測距装置[[ウルツブルグ (レーダー)|ウルツブルグ・レーダー]]と連動して高高度で本土に侵入する[[B-29 (航空機)|B-29]]爆撃機撃墜を目的とした。



==開発経緯==

==開発経緯==


[[12cm]][[B-29 ()|B-29]]B-2912cm 115,000m 12cm[[]]16,000m 15cm 1941[[|]][[]]2[[]]A2-18-18

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15(cm)149.1mm180cm2,00020,000m 200m 

15(cm)149.1mm1802,00020,000200

第三号砲は製作中だったが、1945年(昭和20年)8月14日の[[大阪大空襲]]により、工場とともに破壊された<ref name="no113">潮書房『丸』平成6年(1994年)4月号 No.113</ref>。



==実戦配備==

==実戦配備==

当時、久我山高射砲陣地の電波標定中隊長であった[[日本無線]]株式会社の高橋倫三によると、本砲は地下に設けられた指揮所ですべて操作され、高射砲の弾道癖や上空の風向、風速などのデータを把握して、ウルツブルク・レーダーから伝送される敵機の方向、速度などを気象データで修正し、最適のタイミングで発射する。射撃の強烈な爆風からウルツブルク・レーダーを守るために両者の間には高さ5mの土塁が100m にわたり設けられた。

当時、久我山高射砲陣地の電波標定中隊長であった[[日本無線]]株式会社の高橋倫三によると、本砲は地下に設けられた指揮所ですべて操作され、高射砲の弾道癖や上空の風向、風速などのデータを把握して、ウルツブルク・レーダーから伝送される敵機の方向、速度などを気象データで修正し、最適のタイミングで発射する。射撃の強烈な爆風からウルツブルク・レーダーを守るために両者の間には高さ5メートルの土塁が100メートルにわたり設けられた。ちなみに高射照準具は[[四式砲側電気照準具]]を装備している



広く流布されている戦果としては昭和20年[[8月1日]]午後1時30分、上空を飛ぶB-29の編隊に向かって発砲し、1発で2機を撃墜したというものである。これには軍も驚き久我山一帯を飛行禁止としたという。


194520[[81]]130B-2912600<ref name="no113" />112


しかし、この戦果については軍記録に該当するものが存在しないこと、<!--また、当時の貧弱な高射装置の性能を考えれば、-->1発の射撃で2機撃墜という戦果はきわめて考えにくく、[[神話]]に過ぎないとする意見もある。


<!---->12[[]][[]]

日本の公刊戦史にも成果は無かったと書かれている。

ただし、1945年(昭和20年)8月2日のアメリカ陸軍315BWの128機(通常爆弾搭載)が[[川崎市|川崎]]の三菱石油川崎製油所を空襲の際、久我山付近にて2機が撃墜(一部アメリカ側資料では高速戦闘機かロケット砲による攻撃とされている)されている、これはこの砲による戦果と見られるという説もある。

もともと第二次世界大戦時の高射砲は、危害半径と発射弾数による確率論的な効果で敵航空機の撃墜を狙うものであり、高速で移動する航空機に対して初弾から命中を期待することは不可能に近い。これは日本に限らず連合国でも同様である。[[近接信管]]をいち早く実用化した米軍でさえも、必中には程遠かったことが実戦記録から示されている。


アメリカ陸軍315BWの公式サイトによると、8月1-2日の作戦(夜間爆撃)で130機が出撃したが被害は対空砲火で2機が大きなダメージ、13機が軽微なダメージを受け、結局130機のうち大破した2機とエンジントラブルの3機の計5機が硫黄島の基地に着陸し搭乗員は全員無事帰還している。[http://www.315bw.org/wing5.html]



812[[|]][[|]][[|]][[|]]7932929[[]][[|]]1


==戦後==

==戦後==

2門の内1門は軍の調査団によって接収されたが残り1門の行方はわかっていない<!--- スクラップされたという記述を見たことが一回あります --->。


21調<ref name="no113" />1<ref>37(1962)3 No.181 p.152</ref>

==要目==

==要目==

*砲身

*砲身

**重量:9.2t

**重量:9.2トン

**砲身長:9m (60.35口径) 

**砲身長:9メートル (60.35口径) 

*射界

*射界

**高低:0~+85度

**高低:0~+85度

**周囲:360度

**周囲:360度

*最大射程:26,000m

*最大射程:26,000メートル

*最大射高:19,000m

*最大射高:19,000メートル

*操作人員:調査中

*操作人員:調査中

*発射速度:約六秒/発


==参考文献==

==参考文献==

*[[宝島社]] [[別冊宝島]]『太平洋戦争秘録 超絶!秘密兵器大全』ISBN 4-7966-5235-3 C9431

*[[宝島社]] [[別冊宝島]]『太平洋戦争秘録 超絶!秘密兵器大全』ISBN 4-7966-5235-3 C9431

*[[新人物往来社]] [[歴史読本|別冊歴史読本永久保存版]]戦記シリーズ『日本陸軍兵器 将兵と行動をともにした陸戦火器のすべて』ISBN 4-404-02797-4 C9421

*[[新人物往来社]] [[歴史読本|別冊歴史読本永久保存版]]戦記シリーズ『日本陸軍兵器 将兵と行動をともにした陸戦火器のすべて』ISBN 4-404-02797-4 C9421

*津田清一『幻のレーダー ウルツブルク』CQ 出版社、1981年

*津田清一『幻のレーダー ウルツブルク』CQ 出版社、1981年

*潮書房『丸』昭和37年(1962年)3月号

==関連項目==

*潮書房『丸』平成6年(1994年)4月号

*[[大日本帝国陸軍兵器一覧]]


*[[三式12cm高射砲]]

== 脚注 ==

*[[高射砲]]

<references />

*[[対空砲]]


*[[遣独潜水艦作戦]]

== 関連項目 ==

* [[大日本帝国陸軍兵器一覧]]

* [[電波標定機]]

* [[三式12cm高射砲]]

* [[高射砲]]

* [[対空砲]]

* [[遣独潜水艦作戦]]


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{{大日本帝国陸軍の火砲}}


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[[category:日本の高射砲|5しき15せんちこうしほう]]



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[[zh:五式15公分高射砲]]

[[Category:大日本帝国陸軍の高射砲]]

[[Category:150mm砲]]


2024年6月19日 (水) 12:41時点における最新版

五式十五糎高射砲
使用勢力 大日本帝国陸軍
採用年 1945年(昭和20年)
口径 149.1mm
砲身長 9,000mm(60.36口径)
最大射程 26,000m
最大射高 19,000m
俯仰角 0度から+85度

使 B-29

[]


12cmB-29B-2912cm10,00015,00012cm16,00015cm194419412

15(cm)149.1mm1802,00020,000200

194520814[1]

[]


5100

19452081130B-2912600[1]112

12

19452082315BW1282

315BW812130213130235[1]

81279329291

[]


21調[1]1[2]

要目[編集]

  • 砲身
    • 重量:9.2トン
    • 砲身長:9メートル (60.35口径) 
  • 射界
    • 高低:0~+85度
    • 周囲:360度
  • 最大射程:26,000メートル
  • 最大射高:19,000メートル
  • 操作人員:調査中
  • 発射速度:約六秒/発

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c 潮書房『丸』平成6年(1994年)4月号 No.113
  2. ^ 潮書房『丸』昭和37年(1962年)3月号 No.181 p.152

関連項目[編集]