「山王まつり (富山市)」の版間の差分
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{{イベントインフォメーション |
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{{画像提供依頼|date=2017年4月17日|cat=富山市|祭風景}} |
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| イベント名称 = 山王まつり |
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| 英文表記 = Sannou Festival |
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| 画像 = Sannou Matsuri toyama.jpg |
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| 画像サイズ = |
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| 画像説明 = 山王まつりの模様(2007年) |
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| 種類 = 他 |
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| 通称 = さんのさん(はん)、さんのうさん(はん)の祭り |
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| 正式名称 = 日枝神社春季例大祭 |
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| 旧名称 = |
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| 開催時期 = 毎年[[5月31日]] - [[6月2日]] |
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| 初回開催 = |
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| 最終開催 = |
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| 開催時間 = |
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| 主催 = 日枝神社 |
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| 共催 = |
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| 後援 = |
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| 協賛 = |
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| 企画制作 = |
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| 協力 = |
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| 運営 = |
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| プロデューサー = |
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| 出展数 = |
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| 来場者数 = |
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| 会場アクセス名 = <!--複数会場がある場合、主な会場名を記載--> |
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| 最寄駅 = [[西町停留場]]、[[上本町停留場]]、[[グランドプラザ前停留場]] |
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| 直通バス = |
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| 駐車場 = <!--駐車場の有無--> |
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| URL = https://www.hie.jp/ritual/sannou_fes/ |
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| 特記事項 = |
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== 概要 == |
== 概要 == |
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[[1690年]]([[元禄]]3年)に、[[富山藩]]2代藩主[[前田正甫]]が、[[神輿]]2基を寄進したことにより城下の氏子町を巡行する慣わしとなり祭礼が始まったとされ、富山城下を上げての総土産(うぶすな)祭りとして栄え賑わってきた。 |
[[1690年]]([[元禄]]3年)に、[[富山藩]]2代藩主[[前田正甫]]が、[[神輿]]2基を寄進したことにより城下の氏子町を巡行する慣わしとなり祭礼が始まったとされ、富山城下を上げての総土産(うぶすな)祭りとして栄え賑わってきた。 |
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現在も[[縁日]]の賑わいが最大の特徴で、600から700店の[[ |
現在も[[縁日]]の賑わいが最大の特徴で、600から700店の[[露店商|露店]]︵[[的屋]]︶、[[お化け屋敷]]、瀬戸物や植木の店などが日枝神社境内を中心として、[[歩行者天国]]となる周辺道路、富山県最大の中心[[繁華街]]に並び連日夜遅くまで賑わう。[[平成]]の初め頃には1,000軒以上、最も多い時には千数百店の露店が、現在よりも広範囲に渡り軒を連ね、[[1972年]]︵[[昭和]]47年︶までは境内にて[[木下大サーカス|木下サーカス]]やシバタサーカスなどのいくつかの[[サーカス]]団が毎年交代で興業していたほか、現在ではほとんど見られなくなった[[見世物小屋]]なども出ていた。現在は[[1974年]]︵昭和49年︶より特別奉納行事として、県内外各地の祭りや民俗芸能などを招き見物客の目を楽しませている。
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宵祭りの5月30日には神事、行事が無事行われるよう祈願し、[[巫女]]による[[浦安の舞]]の奉納、神職のお祓い、境内のお祓いなどが行われる。5月31日と6月1日には[[神幸祭]]が行われ、厄払いを務める[[獅子舞]]、日枝神社にてご分霊を迎える儀式を行った神輿が、神職と共に氏子町全域を2日間に分け渡御する。また氏子神輿が氏子町を威勢よく練りまわすほか、子供神輿が大手町︵[[大手モール]]︶から[[繁華街]]を通り神社まで練り回す。[[2006年]]︵[[平成]]18年︶には、﹁とやまの文化財百選︵とやまの祭り百選部門︶﹂に選定されている。
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宵祭りの[[5月30日]]には神事、行事が無事行われるよう祈願し、[[巫女]]による[[浦安の舞]]の奉納、神職のお祓い、境内のお祓いなどが行われる。5月31日と[[6月1日]]には[[神幸祭]]が行われ、厄払いを務める[[獅子舞]]、日枝神社にてご分霊を迎える儀式を行った神輿が、神職と共に氏子町全域を2日間に分け渡御する。また氏子神輿が氏子町を威勢よく練りまわすほか、子供神輿が大手町︵[[大手モール]]︶から[[繁華街]]を通り神社まで練り回す。[[2006年]]︵[[平成]]18年︶には、﹁とやまの文化財百選︵とやまの祭り百選部門︶﹂に選定されている。
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また祭礼に合わせ、[[2003年]]︵ |
また祭礼に合わせ、男裸神輿や女神輿が繁華街を練り回すほか、[[2003年]]︵平成15年︶より富山市中心繁華街の[[総曲輪]][[グランドプラザ]]周辺では、山王市実行委員会により﹁とやま山王市﹂が開催され、6月1日は午後から午後11時まで、繁華街の平和通りの[[西町 (富山市)|西町]]交差点から一番町交差点が[[歩行者天国]]となり、[[演奏会|ライブ]]や[[イベント]]の開催、県内の[[飲食店]]などが[[模擬店]]を出し大変賑わっていたが、[[2020年]]︵[[令和]]2年︶より[[コロナ禍]]による中止となり、[[2023年]]︵令和5年︶3月には山王市実行委員会が解散したため、とやま山王市は再開されることなく終了することとなった<ref name="Toyamashinbun">﹃﹁山王市﹂復活せず 実行委が3月解散﹄[[富山新聞]] 2023年6月1日23面</ref>。
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[[2020年]]([[令和]]2年)4月15日、[[新型コロナウイルス感染症の流行 (2019年-)|新型コロナウイルス感染症]]の拡大を受け、運営委員会は露店の出店、神輿や獅子舞の行列、山王市などの中止を決定し、神事のみを行った<ref>{{cite news |author= |url= https://www.fnn.jp/articles/-/32762 | title= 富山市の「山王まつり」 露店出店や関連イベント中止 | newspaper= [[フジニュースネットワーク]] | date= 2020-4-15 | accessdate = 2020-4-15 }}</ref><ref>『露店・イベント中止 山王まつり 神職だけで神事』[[北日本新聞]] 2020年4月16日27面</ref>。 |
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== 廃絶した曳山 == |
== 廃絶した曳山 == |
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[[江戸時代]]には[[山車|曳山]]が9基あったとされ、「富山県史史料篇近世下(町吟味所御觸書前田文書より引用されたもの)」には[[1707年]]([[宝永]]4年)11月2日に、'''猩々山、紫式部山、老莢山、陳鼓山、織姫山、業平山、揚貴妃山、分銅山、梅松山'''の曳山のほか、神輿や鉾などが城下を曳き回した記録が残されている。また同書には、[[1780年]]([[安永]]9年)11月に新たに曳山が制作されたとの覚書がある。これらの曳山は何度か大火に遭っているが、富山城下には[[売薬]]などの小規模な商売人が多く、[[船問屋]]などのような豪商や大店が少なく、曳山を再興させるのはなかなか難しかったものと考察されている。 |
[[江戸時代]]には[[山車|曳山]]が9基あったとされ、「富山県史史料篇近世下(町吟味所御觸書前田文書より引用されたもの)」には[[1707年]]([[宝永]]4年)11月2日に、'''猩々山、紫式部山、老莢山、陳鼓山、織姫山、業平山、揚貴妃山、分銅山、梅松山'''の曳山のほか、神輿や鉾などが城下を曳き回した記録が残されている。また同書には、[[1780年]]([[安永]]9年)11月に新たに曳山が制作されたとの覚書がある。これらの曳山は何度か大火に遭っているが、富山城下には[[売薬]]などの小規模な商売人が多く、[[船問屋]]などのような豪商や大店(おおだな)が少なく、曳山を再興させるのはなかなか難しかったものと考察されている。 |
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== 朔日(ついたち)饅頭 == |
== 朔日(ついたち)饅頭 == |
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日枝神社祭礼が行われる6月1日 |
日枝神社祭礼が行われる6月1日には[[饅頭]]を食べ、家内安全や商売繁盛、五穀豊穣などを願う朔日饅頭の習慣が残っている。1日の早朝だけ販売されるもので、日枝神社社頭と老舗の[[和菓子]]店﹁竹林堂﹂では、早朝から饅頭を買い求める大勢の人が並ぶ。以前は男の子たちが町中を回り売り歩いていた。
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== その他 == |
== その他 == |
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* 祭礼期間中大変混雑した場合、日枝神社境内は歩行者[[一方通行]]にする処置が取られる。また神社周辺道路も、同様の処置が取られる場合がある。 |
* 祭礼期間中大変混雑した場合、日枝神社境内は歩行者[[一方通行]]にする処置が取られる。また神社周辺道路も、同様の処置が取られる場合がある。 |
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* 祭礼期間中[[富山地方鉄道富山 |
* 祭礼期間中[[富山地方鉄道]]の[[富山地方鉄道富山軌道線|富山軌道線]]、[[富山地方鉄道富山港線|富山港線]]は夜間臨時増発される。また6月1日の歩行者天国において、富山軌道線のうち平和通りを走る3系統︵セントラム︶が運休になる。
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== 参考文献 == |
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*『祭礼事典・富山県』(富山県祭礼研究会 編・[[おうふう|桜楓社]])[[1991年]](平成3年)12月25日発行 |
*『祭礼事典・富山県』(富山県祭礼研究会 編・[[おうふう|桜楓社]])[[1991年]](平成3年)12月25日発行 {{ISBN2|4-273-02481-0}} |
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*『富山県の曳山(富山県内曳山調査報告書)』(富山県[[教育委員会]])[[1976年]](昭和51年)3月発行 |
*『富山県の曳山(富山県内曳山調査報告書)』(富山県[[教育委員会]])[[1976年]](昭和51年)3月発行 |
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*『とやま祭ガイド』([[北日本新聞社]])[[2004年]](平成16年)3月31日発行 |
*『とやま祭ガイド』([[北日本新聞社]])[[2004年]](平成16年)3月31日発行 {{ISBN2|4-906678-87-4}} |
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*『とやまの文化財百選シリーズ(3) とやまの祭り』(富山県教育委員会 生涯学習・文化財室)[[2007年]](平成19年)3月発行 |
*『とやまの文化財百選シリーズ(3) とやまの祭り』(富山県教育委員会 生涯学習・文化財室)[[2007年]](平成19年)3月発行 |
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== 関連項目 == |
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* [[日枝神社 (富山市)]] |
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* [[山王祭]] |
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* [http://www.pref.toyama.jp/sections/3009/3007/digital/03-event/maturi/maturi.pdf#search='%E5%AF%8C%E5%B1%B1%E3%81%AE%E7%A5%AD%E3%82%8A' 『とやまの文化財百選シリーズ(3) とやまの祭り』(富山県教育委員会 生涯学習・文化財室)] |
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== 外部リンク == |
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* [https://www.hie.jp/ritual/sannou_fes/ 山王まつり(日枝神社春季例大祭)令和3年 | 富山市の山王さん 日枝神社] |
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[[Category:富山 |
[[Category:富山市の祭り]] |
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[[Category: |
[[Category:山王信仰]] |
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[[Category:5月]] |
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[[Category:6月]] |
2024年6月13日 (木) 09:53時点における版
山王まつり Sannou Festival | |
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山王まつりの模様(2007年) | |
イベントの種類 | その他 |
通称・略称 | さんのさん(はん)、さんのうさん(はん)の祭り |
正式名称 | 日枝神社春季例大祭 |
開催時期 | 毎年5月31日 - 6月2日 |
会場 | 日枝神社 |
主催 | 日枝神社 |
最寄駅 | 西町停留場、上本町停留場、グランドプラザ前停留場 |
公式サイト |
概要
1690年︵元禄3年︶に、富山藩2代藩主前田正甫が、神輿2基を寄進したことにより城下の氏子町を巡行する慣わしとなり祭礼が始まったとされ、富山城下を上げての総土産︵うぶすな︶祭りとして栄え賑わってきた。 現在も縁日の賑わいが最大の特徴で、600から700店の露店︵的屋︶、お化け屋敷、瀬戸物や植木の店などが日枝神社境内を中心として、歩行者天国となる周辺道路、富山県最大の中心繁華街に並び連日夜遅くまで賑わう。平成の初め頃には1,000軒以上、最も多い時には千数百店の露店が、現在よりも広範囲に渡り軒を連ね、1972年︵昭和47年︶までは境内にて木下サーカスやシバタサーカスなどのいくつかのサーカス団が毎年交代で興業していたほか、現在ではほとんど見られなくなった見世物小屋なども出ていた。現在は1974年︵昭和49年︶より特別奉納行事として、県内外各地の祭りや民俗芸能などを招き見物客の目を楽しませている。 宵祭りの5月30日には神事、行事が無事行われるよう祈願し、巫女による浦安の舞の奉納、神職のお祓い、境内のお祓いなどが行われる。5月31日と6月1日には神幸祭が行われ、厄払いを務める獅子舞、日枝神社にてご分霊を迎える儀式を行った神輿が、神職と共に氏子町全域を2日間に分け渡御する。また氏子神輿が氏子町を威勢よく練りまわすほか、子供神輿が大手町︵大手モール︶から繁華街を通り神社まで練り回す。2006年︵平成18年︶には、﹁とやまの文化財百選︵とやまの祭り百選部門︶﹂に選定されている。 また祭礼に合わせ、男裸神輿や女神輿が繁華街を練り回すほか、2003年︵平成15年︶より富山市中心繁華街の総曲輪グランドプラザ周辺では、山王市実行委員会により﹁とやま山王市﹂が開催され、6月1日は午後から午後11時まで、繁華街の平和通りの西町交差点から一番町交差点が歩行者天国となり、ライブやイベントの開催、県内の飲食店などが模擬店を出し大変賑わっていたが、2020年︵令和2年︶よりコロナ禍による中止となり、2023年︵令和5年︶3月には山王市実行委員会が解散したため、とやま山王市は再開されることなく終了することとなった[1]。 2020年︵令和2年︶4月15日、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、運営委員会は露店の出店、神輿や獅子舞の行列、山王市などの中止を決定し、神事のみを行った[2][3]。廃絶した曳山
江戸時代には曳山が9基あったとされ、﹁富山県史史料篇近世下︵町吟味所御觸書前田文書より引用されたもの︶﹂には1707年︵宝永4年︶11月2日に、猩々山、紫式部山、老莢山、陳鼓山、織姫山、業平山、揚貴妃山、分銅山、梅松山の曳山のほか、神輿や鉾などが城下を曳き回した記録が残されている。また同書には、1780年︵安永9年︶11月に新たに曳山が制作されたとの覚書がある。これらの曳山は何度か大火に遭っているが、富山城下には売薬などの小規模な商売人が多く、船問屋などのような豪商や大店︵おおだな︶が少なく、曳山を再興させるのはなかなか難しかったものと考察されている。朔日︵ついたち︶饅頭
日枝神社祭礼が行われる6月1日には饅頭を食べ、家内安全や商売繁盛、五穀豊穣などを願う朔日饅頭の習慣が残っている。1日の早朝だけ販売されるもので、日枝神社社頭と老舗の和菓子店﹁竹林堂﹂では、早朝から饅頭を買い求める大勢の人が並ぶ。以前は男の子たちが町中を回り売り歩いていた。その他
●祭礼期間中大変混雑した場合、日枝神社境内は歩行者一方通行にする処置が取られる。また神社周辺道路も、同様の処置が取られる場合がある。 ●祭礼期間中富山地方鉄道の富山軌道線、富山港線は夜間臨時増発される。また6月1日の歩行者天国において、富山軌道線のうち平和通りを走る3系統︵セントラム︶が運休になる。脚注
- ^ 『「山王市」復活せず 実行委が3月解散』富山新聞 2023年6月1日23面
- ^ “富山市の「山王まつり」 露店出店や関連イベント中止”. フジニュースネットワーク. (2020年4月15日) 2020年4月15日閲覧。
- ^ 『露店・イベント中止 山王まつり 神職だけで神事』北日本新聞 2020年4月16日27面
参考文献
- 『祭礼事典・富山県』(富山県祭礼研究会 編・桜楓社)1991年(平成3年)12月25日発行 ISBN 4-273-02481-0
- 『富山県の曳山(富山県内曳山調査報告書)』(富山県教育委員会)1976年(昭和51年)3月発行
- 『とやま祭ガイド』(北日本新聞社)2004年(平成16年)3月31日発行 ISBN 4-906678-87-4
- 『とやまの文化財百選シリーズ(3) とやまの祭り』(富山県教育委員会 生涯学習・文化財室)2007年(平成19年)3月発行