「捨て仮名」の版間の差分
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{{告知|問題提起|「捨て仮名を用いても表記できない。」と断じることへの疑問||表記可能・不可能への疑問}} |
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{{出典の明記|date=2015年4月}} |
{{出典の明記|date=2015年4月}} |
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{{JIS2004|説明=それ以前に定義されていなかった捨て仮名など}} |
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{{JIS2004}} |
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{{仮名}} |
{{仮名}} |
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'''捨て仮名'''(すてがな)は、[[日本語]]の表記において、「あ」に対する「ぁ」のように小字で表される[[仮名 (文字)|仮名]]を指す、元来は[[印刷]]用語である。'''小書き文字'''(こがきもじ)などともいう。[[拗音]]と[[促音]]を表現する場合と、[[送りがな]]・ |
'''捨て仮名'''︵すてがな︶は、[[日本語]]の表記において、﹁あ﹂に対する﹁ぁ﹂のように小字で表される[[仮名 (文字)|仮名]]を指す、元来は[[印刷]]用語︵[[専門用語]]、[[業界用語]]︶である。'''小書き文字'''︵こがきもじ︶などともいう。[[拗音]]と[[促音]]を表現する場合と、[[送りがな]]・添え仮名であることを明示する場合に用いられる。
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「捨て仮名」の語は、「小書きの仮名」が「ボディーサイズを小さく取った仮名書体」という別のものを指すことから使用されている。 |
「捨て仮名」の語は、「小書きの仮名」が「[[活字|ボディー]]サイズを小さく取った仮名書体」という別のものを指すことから使用されている。 |
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一般に、その前の文字の右下に連なるように書くため、縦書きでは右に寄り、さらに升目がある場合には上に寄せる。また横書きでは下に寄せ、升目がある場合には左に寄せる。専用の活字︵コンピューターでは文字コード︶が用いられるのは、﹁{{JIS2004フォント|[[ぁ]] [[ぃ]] [[ぅ]] [[ぇ]] [[ぉ]] [[っ]] [[ゃ]] [[ゅ]] [[ょ]] [[ゎ]] [[ァ]] [[ィ]] [[ゥ]] [[ェ]] [[ォ]] [[ヵ]] [[小書きク|ㇰ]] [[ヶ]] [[小書きシ|ㇱ]] [[小書きス|ㇲ]] [[ッ]] [[小書きト|ㇳ]] [[小書きヌ|ㇴ]] [[小書きハ|ㇵ]] [[小書きヒ|ㇶ]] [[小書きフ|ㇷ]] [[小書きプ|ㇷ゚]] [[小書きヘ|ㇸ]] [[小書きホ|ㇹ]] [[小書きム|ㇺ]] [[ャ]] [[ュ]] [[ョ]] |
一般に、その前の文字の右下に連なるように書くため、縦書きでは右に寄り、さらに升目がある場合には上に寄せる。また横書きでは下に寄せ、升目がある場合には左に寄せる。専用の活字︵コンピューターでは文字コード︶が用いられるのは、﹁{{JIS2004フォント|[[ぁ]] [[ぃ]] [[ぅ]] [[ぇ]] [[ぉ]] [[っ]] [[ゃ]] [[ゅ]] [[ょ]] [[ゎ]] [[ゕ]] [[ゖ]] [[ァ]] [[ィ]] [[ゥ]] [[ェ]] [[ォ]] [[ヵ]] [[小書きク|ㇰ]] [[ヶ]] [[小書きシ|ㇱ]] [[小書きス|ㇲ]] [[ッ]] [[小書きト|ㇳ]] [[小書きヌ|ㇴ]] [[小書きハ|ㇵ]] [[小書きヒ|ㇶ]] [[小書きフ|ㇷ]] [[小書きプ|ㇷ゚]] [[小書きヘ|ㇸ]] [[小書きホ|ㇹ]] [[小書きム|ㇺ]] [[ャ]] [[ュ]] [[ョ]] [[小書きラ|ㇻ]] [[小書きリ|ㇼ]] [[小書きル|ㇽ]] [[小書きレ|ㇾ]] [[小書きロ|ㇿ]] [[ゎ|ヮ]]}}﹂︵片仮名を含む︶である。また、JIS漢字コードには含まれないが、﹁ン︵[[小書きン|𛅧]]︶﹂なども使われる。
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なお、印刷において、[[ルビ]]には捨て仮名を使わないのが本来であるが、[[ワードプロセッサー]]や[[DTP|コンピューター組版]]では捨て仮名を使うことが多くなっている。 |
なお、印刷において、[[ルビ]]には捨て仮名を使わないのが本来であるが、{{要出典範囲|[[ワードプロセッサー]]や[[DTP|コンピューター組版]]では捨て仮名を使うことが多くなっている|date=2022年4月}}。
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== 日本語での用法 == |
== 日本語での用法 == |
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直前の(普通の)仮名と2文字で、[[拗音]]またはそれに類する1[[モーラ]]を表す。 |
直前の(普通の)仮名と2文字で、[[拗音]]またはそれに類する1[[モーラ]]を表す。 |
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2文字目の捨て仮名に使われるのは[[ |
2文字目の捨て仮名に使われるのは[[あ行]]、[[や行]]、[[わ行]]のいずれかで、1文字目の[[子音]]の発音と2文字目の発音を組み合わせたものに近い発音になる。 |
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* [[ |
* [[い段]]音+﹁ゃ、ゅ、ょ、ャ、ュ、ョ﹂で開拗音を表す。例‥きゃ、ジュ。
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* |
* 「く、ぐ」+「ゎ」で合拗音を表す(古文)。例:くゎ、ぐゎ。 |
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* さまざまな仮名 |
* さまざまな片仮名+﹁ァ、ィ、ゥ、ェ、ォ、ャ、ュ、ョ︵、ヮ︶﹂で借用語に入った外国語音を表す。平仮名ではほとんど使われない。ただし、これらの一部を2モーラに読む人もいる。ローマ字は参考程度で、ここでは直音、開拗音、合拗音を、ローマ字表記に“y, w”を用いるかどうかで区別する。
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** 直音(y, wを用いない):スィ(si)、シェ(she)、ティ(ti)、トゥ(tu)、チェ(che)、ツァ(tsa)、ツィ(tsi)、ツェ(tse)、ツォ(tso)、ホゥ(hu)、ファ(fa)、フィ(fi)、フェ(fe)、フォ(fo)、ズィ(zi)、ジェ(je)、ディ(di)、ドゥ(du)、ヴァ(va)、ヴィ(vi)、ヴェ(ve)、ヴォ(vo) |
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⚫ | * 捨て仮名一つで発音を表記しきれない |
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** 開拗音(yを用いる):イェ(ye)、キェ(kye)、スャ(sya)、スュ(syu)、スョ(syo)、テャ(tya)、テュ(tyu)、テョ(tyo)、ツャ(tsya)、ツュ(tsyu)、ツョ(tsyo)、ニェ(nye)、ヒェ(hye)、フャ(fya)、フュ(fyu)、フョ(fyo)、ピェ(pye)、ミェ(mye)、リェ(rye)、ギェ(gye)、ズャ(zya)、ズュ(zyu)、ズョ(zyo)、デャ(dya)、デュ(dyu)、デョ(dyo)、ヴャ(vya)、ヴュ(vyu)、ヴョ(vyo)、ビェ(bye) |
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** 合拗音(wを用いる):ウィ(wi)、ウェ(we)、ウォ(wo)、クァ(kwa)、クィ(kwi)、クェ(kwe)、クォ(kwo)、スァ(swa)、スェ(swe)、スォ(swo)、ヌァ(nwa)、ヌィ(nwi)、ヌェ(nwe)、ヌォ(nwo)、プァ(pwa)、プィ(pwi)、プェ(pwe)、プォ(pwo)、ムァ(mwa)、ムィ(mwi)、ムェ(mwe)、ムォ(mwo)、ルァ(rwa)、ルィ(rwi)、ルェ(rwe)、ルォ(rwo)、グァ(gwa)、グィ(gwi)、グェ(gwe)、グォ(gwo)、ズァ(zwa)、ズェ(zwe)、ズォ(zwo)、ブァ(bwa)、ブィ(bwi)、ブェ(bwe)、ブォ(bwo) |
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*** クァ、スァ、ヌァ、プァ、ムァ、ルァ、グァ、ズァ、ブァはクヮ、スヮ、ヌヮ、プヮ、ムヮ、ルヮ、グヮ、ズヮ、ブヮと書くこともある。
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⚫ | * 捨て仮名一つで発音を表記しきれない場合に、2つ以上を使うこともある。実際にあまり使われず、一般に認知されているとは言いがたい。 |
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** スィェ(sye)、ティェ(tye)、ツィェ(tsye)、フィェ(fye)、ズィェ(zye)、ディェ(dye)、ヴィェ(vye)、シュァ(shwa)、シュィ(shwi)、シュェ(shwe)、シュォ(shwo)、トゥァ(twa)、トゥィ(twi)、トゥェ(twe)、トゥォ(two)、チュァ(chwa)、チュィ(chwi)、チュェ(chwe)、チュォ(chwo)、ホゥァ(hwa)、ホゥィ(hwi)、ホゥェ(hwe)、ホゥォ(hwo)、ジュァ(jwa)、ジュィ(jwi)、ジュェ(jwe)、ジュォ(jwo)、ドゥァ(dwa)、ドゥィ(dwi)、ドゥェ(dwe)、ドゥォ(dwo) |
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*** シュァ、トゥァ、チュァ、ホゥァ、ジュァ、ドゥァはシヮ、トヮ、チヮ、ホヮ、ジヮ、ドヮと書くこともある。稀にトゥァ、トゥィ、トゥェ、ドゥァ、ドゥィ、ドゥェをトァ、トィ、トェ、ドァ、ドィ、ドェと書くこともある。 |
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** swi、tswa、tswi、tswe、tswo、fwa、fwi、fwe、fwo、zwi、vwa、vwi、vwe、vwoの音を片仮名で表記しようとすると、それぞれスィ、ツァ、ツィ、ツェ、ツォ、ファ、フィ、フェ、フォ、ズァ、ヴァ、ヴィ、ヴェ、ヴォという違う音(wを抜いた音)となってしまうため、捨て仮名を用いても表記できない。ただし、tswa、fwa、vwaの音は「ヮ」を用いれば、ツヮ、フヮ、ヴヮと表記できる。 |
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* その他、小書きのヰやヱ︵[[小書きヰ|𛅐]]、[[小書きヱ|𛅑]]︶も存在する。
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=== 単独でモーラを構成する === |
=== 単独でモーラを構成する === |
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* 「っ ッ」は[[促音]]を表す。 |
* ﹁っ ッ﹂は[[促音]]を表す。[[助数詞]]としての﹁ツ﹂を表わす場合もある。例‥[[四ツ谷駅|四ッ谷]]、[[八ツ橋|八ッ橋]]。
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* ﹁ぁ ぃ ぅ ぇ ぉ ァ ィ ゥ ェ ォ﹂は[[固有名詞]]などで、[[長音]]の第2字として用いられることがある。例‥ |
* ﹁ぁ ぃ ぅ ぇ ぉ ァ ィ ゥ ェ ォ﹂は[[固有名詞]]などで、[[長音]]の第2字として用いられることがある。例‥[[ピョートル・チャイコフスキー|チャイコフスキィ]]、[[ラッキィ池田]]、[[ファジィ論理]]、[[レガシィ]]。ただし、これらが外語の発音を表現するために長音と区別されたものでなかったかどうかは不明であり、必ずしも長音と同一視できるかどうかは不明である。
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* 「[[ヶ]]」を片仮名「ケ」の捨て仮名として使うことはまれである。今日多く見られる「ヶ」は、[[漢字]]「箇」を省略し竹冠の片側だけを書いたもの、あるいは「箇」の異字体「个」に由来する「ケ」(片仮名「ケ」の[[字体#同形異字|同形異字]])を[[送りがな|添えがな]]に準じて小さく書いたものであるとされる(「[[ヶ]]」参照)。現在は、本来の漢字としての用法に限らず、[[助数詞]]や[[助詞]]に由来する「か」「が」「こ」を表す。例: |
* 「[[ヶ]]」を片仮名「ケ」の捨て仮名として使うことはまれである。今日多く見られる「ヶ」は、[[漢字]]「箇」を省略し竹冠の片側だけを書いたもの、あるいは「箇」の異字体「个」に由来する「ケ」(片仮名「ケ」の[[字体#同形異字|同形異字]])を[[送りがな|添えがな]]に準じて小さく書いたものであるとされる(「[[ヶ]]」参照)。現在は、本来の漢字としての用法に限らず、[[助数詞]]や[[助詞]]に由来する「か」「が」「こ」を表す。例:一ヶ月、[[茅ヶ崎]]、2ヶ組。 |
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* 「[[ヵ]]」は、ヶの別表記であり、「か」と読む場合に使われる。例: |
* 「[[ヵ]]」は、ヶの別表記であり、「か」と読む場合に使われる。例:三ヵ月。 |
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* [[JIS X 0213]]および[[Unicode]]では「ヶ」「ヵ」に対応する平仮名として「{{JIS2004フォント|ゖ}}」「{{JIS2004フォント|ゕ}}」が存在するが、表示互換上用意されたものであり一般には使用されない。 |
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== 日本語以外での用法 == |
== 日本語以外での用法 == |
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* [[アイヌ語仮名]]で、「{{JIS2004フォント|ㇰ ㇱ ㇲ ㇳ ㇴ ㇵ ㇶ ㇷ ㇸ ㇹ ㇷ゚ ㇺ ㇻ ㇼ ㇽ ㇾ ㇿ}}」は、後に母音が続かない子音を表す。 |
* [[アイヌ語仮名]]で、「{{JIS2004フォント|ㇰ ㇱ ㇲ ㇳ ㇴ ㇵ ㇶ ㇷ ㇸ ㇹ ㇷ゚ ㇺ ㇻ ㇼ ㇽ ㇾ ㇿ}}」は、後に母音が続かない子音を表す。 |
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* [[朝鮮語]]︵韓国語︶の片仮名で、﹁{{JIS2004フォント|ㇰ ッ ㇷ゚ ㇺ ㇽ}}﹂で終音を表すことがある。例‥ |
* [[朝鮮語]]︵韓国語︶の片仮名で、﹁{{JIS2004フォント|ㇰ ッ ㇷ゚ ㇺ ㇽ}}﹂で終音を表すことがある。例‥{{JIS2004フォント|アンニョンハシㇺニカ?}}︵{{Lang|ko|안녕하십니까?}}、﹁こんにちは﹂のような人と会った時の[[挨拶]]︶。
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* [[台湾語仮名]]では「{{JIS2004フォント|ァ ィ ゥ ェ ォ ㇰ ッ ㇷ゚}}」と[[小書きヲ|「ヲ」の捨て仮名]]が使用されていた。 |
* [[台湾語仮名]]では「{{JIS2004フォント|ァ ィ ゥ ェ ォ ㇰ ッ ㇷ゚}}」と[[小書きヲ|「ヲ」の捨て仮名]](𛅦)が使用されていた。 |
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== 歴史 == |
== 歴史 == |
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[[ファイル:RIKEN VITAMIN.png|thumb|right|1938年の[[理研ビタミン]]の広告。 |
[[ファイル:RIKEN VITAMIN.png|thumb|right|1938年の[[理研ビタミン]]の広告。(右から読んで)「ヴィタミン」の「ィ」が捨て仮名で表記されていた。]] |
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送りがな・添え仮名としては古くから用いられた。拗音類・促音に対して使われるようになったのは[[近代化]]以降であったが、主に[[外来語]]に限定された。[[大和言葉|和語]]と[[漢語]]にも使われるようになったのは第二次大戦後である。[[現代かなづかい]]︵1946年︶で初めて正式に規定され、[[片仮名|カタカナ]]に関しては早く用いられるようになったが、一般に[[平仮名|ひらがな]]にも使われるようになったのは昭和30年代以降である。特に[[法令]]・[[公文書]]ではその後もひらがなの捨て仮名は用いられず、1988年の﹁法令における拗音及び促音に用いる﹁や・ゆ・よ・つ﹂の表記について﹂ |
送りがな・添え仮名としては古くから用いられた。拗音類・促音に対して使われるようになったのは[[近代化]]以降であったが、主に[[外来語]]に限定された。[[大和言葉|和語]]と[[漢語]]にも使われるようになったのは第二次大戦後である。[[現代かなづかい]]︵1946年︶で初めて正式に規定され、[[片仮名|カタカナ]]に関しては早く用いられるようになったが、一般に[[平仮名|ひらがな]]にも使われるようになったのは昭和30年代以降である。特に[[法令]]・[[公文書]]ではその後もひらがなの捨て仮名は用いられず、1988年の﹁法令における拗音及び促音に用いる﹁や・ゆ・よ・つ﹂の表記について﹂<ref>[https://www.daiichihoki.co.jp/store/upload/pdf/027060_pub.pdf#page=4 昭和63年7月20日内閣法制局総発第125号]</ref>以降初めて用いられるようになった︵これ以前に制定された法律ではその後導入の条文も捨て仮名を用いない︶。
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== 脚注 == |
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=== 出典 === |
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== 関連項目 == |
== 関連項目 == |
2024年3月24日 (日) 04:21時点における最新版
![]() | このページのノートに、このページに関する問題提起があります。 問題提起の要約:「捨て仮名を用いても表記できない。」と断じることへの疑問 |
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かな | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
仮名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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濁点つき
半濁点つき
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日本語での用法[編集]
単独でモーラを構成しない[編集]
直前の︵普通の︶仮名と2文字で、拗音またはそれに類する1モーラを表す。 2文字目の捨て仮名に使われるのはあ行、や行、わ行のいずれかで、1文字目の子音の発音と2文字目の発音を組み合わせたものに近い発音になる。 ●い段音+﹁ゃ、ゅ、ょ、ャ、ュ、ョ﹂で開拗音を表す。例‥きゃ、ジュ。 ●﹁く、ぐ﹂+﹁ゎ﹂で合拗音を表す︵古文︶。例‥くゎ、ぐゎ。 ●さまざまな片仮名+﹁ァ、ィ、ゥ、ェ、ォ、ャ、ュ、ョ︵、ヮ︶﹂で借用語に入った外国語音を表す。平仮名ではほとんど使われない。ただし、これらの一部を2モーラに読む人もいる。ローマ字は参考程度で、ここでは直音、開拗音、合拗音を、ローマ字表記に“y, w”を用いるかどうかで区別する。 ●直音︵y, wを用いない︶‥スィ︵si︶、シェ︵she︶、ティ︵ti︶、トゥ︵tu︶、チェ︵che︶、ツァ︵tsa︶、ツィ︵tsi︶、ツェ︵tse︶、ツォ︵tso︶、ホゥ︵hu︶、ファ︵fa︶、フィ︵fi︶、フェ︵fe︶、フォ︵fo︶、ズィ︵zi︶、ジェ︵je︶、ディ︵di︶、ドゥ︵du︶、ヴァ︵va︶、ヴィ︵vi︶、ヴェ︵ve︶、ヴォ︵vo︶ ●開拗音︵yを用いる︶‥イェ︵ye︶、キェ︵kye︶、スャ︵sya︶、スュ︵syu︶、スョ︵syo︶、テャ︵tya︶、テュ︵tyu︶、テョ︵tyo︶、ツャ︵tsya︶、ツュ︵tsyu︶、ツョ︵tsyo︶、ニェ︵nye︶、ヒェ︵hye︶、フャ︵fya︶、フュ︵fyu︶、フョ︵fyo︶、ピェ︵pye︶、ミェ︵mye︶、リェ︵rye︶、ギェ︵gye︶、ズャ︵zya︶、ズュ︵zyu︶、ズョ︵zyo︶、デャ︵dya︶、デュ︵dyu︶、デョ︵dyo︶、ヴャ︵vya︶、ヴュ︵vyu︶、ヴョ︵vyo︶、ビェ︵bye︶ ●合拗音︵wを用いる︶‥ウィ︵wi︶、ウェ︵we︶、ウォ︵wo︶、クァ︵kwa︶、クィ︵kwi︶、クェ︵kwe︶、クォ︵kwo︶、スァ︵swa︶、スェ︵swe︶、スォ︵swo︶、ヌァ︵nwa︶、ヌィ︵nwi︶、ヌェ︵nwe︶、ヌォ︵nwo︶、プァ︵pwa︶、プィ︵pwi︶、プェ︵pwe︶、プォ︵pwo︶、ムァ︵mwa︶、ムィ︵mwi︶、ムェ︵mwe︶、ムォ︵mwo︶、ルァ︵rwa︶、ルィ︵rwi︶、ルェ︵rwe︶、ルォ︵rwo︶、グァ︵gwa︶、グィ︵gwi︶、グェ︵gwe︶、グォ︵gwo︶、ズァ︵zwa︶、ズェ︵zwe︶、ズォ︵zwo︶、ブァ︵bwa︶、ブィ︵bwi︶、ブェ︵bwe︶、ブォ︵bwo︶ ●クァ、スァ、ヌァ、プァ、ムァ、ルァ、グァ、ズァ、ブァはクヮ、スヮ、ヌヮ、プヮ、ムヮ、ルヮ、グヮ、ズヮ、ブヮと書くこともある。 ●捨て仮名一つで発音を表記しきれない場合に、2つ以上を使うこともある。実際にあまり使われず、一般に認知されているとは言いがたい。 ●スィェ︵sye︶、ティェ︵tye︶、ツィェ︵tsye︶、フィェ︵fye︶、ズィェ︵zye︶、ディェ︵dye︶、ヴィェ︵vye︶、シュァ︵shwa︶、シュィ︵shwi︶、シュェ︵shwe︶、シュォ︵shwo︶、トゥァ︵twa︶、トゥィ︵twi︶、トゥェ︵twe︶、トゥォ︵two︶、チュァ︵chwa︶、チュィ︵chwi︶、チュェ︵chwe︶、チュォ︵chwo︶、ホゥァ︵hwa︶、ホゥィ︵hwi︶、ホゥェ︵hwe︶、ホゥォ︵hwo︶、ジュァ︵jwa︶、ジュィ︵jwi︶、ジュェ︵jwe︶、ジュォ︵jwo︶、ドゥァ︵dwa︶、ドゥィ︵dwi︶、ドゥェ︵dwe︶、ドゥォ︵dwo︶ ●シュァ、トゥァ、チュァ、ホゥァ、ジュァ、ドゥァはシヮ、トヮ、チヮ、ホヮ、ジヮ、ドヮと書くこともある。稀にトゥァ、トゥィ、トゥェ、ドゥァ、ドゥィ、ドゥェをトァ、トィ、トェ、ドァ、ドィ、ドェと書くこともある。 ●swi、tswa、tswi、tswe、tswo、fwa、fwi、fwe、fwo、zwi、vwa、vwi、vwe、vwoの音を片仮名で表記しようとすると、それぞれスィ、ツァ、ツィ、ツェ、ツォ、ファ、フィ、フェ、フォ、ズァ、ヴァ、ヴィ、ヴェ、ヴォという違う音︵wを抜いた音︶となってしまうため、捨て仮名を用いても表記できない。ただし、tswa、fwa、vwaの音は﹁ヮ﹂を用いれば、ツヮ、フヮ、ヴヮと表記できる。 ●その他、小書きのヰやヱ︵𛅐、𛅑︶も存在する。単独でモーラを構成する[編集]
●﹁っ ッ﹂は促音を表す。助数詞としての﹁ツ﹂を表わす場合もある。例‥四ッ谷、八ッ橋。 ●﹁ぁ ぃ ぅ ぇ ぉ ァ ィ ゥ ェ ォ﹂は固有名詞などで、長音の第2字として用いられることがある。例‥チャイコフスキィ、ラッキィ池田、ファジィ論理、レガシィ。ただし、これらが外語の発音を表現するために長音と区別されたものでなかったかどうかは不明であり、必ずしも長音と同一視できるかどうかは不明である。 ●﹁ヶ﹂を片仮名﹁ケ﹂の捨て仮名として使うことはまれである。今日多く見られる﹁ヶ﹂は、漢字﹁箇﹂を省略し竹冠の片側だけを書いたもの、あるいは﹁箇﹂の異字体﹁个﹂に由来する﹁ケ﹂︵片仮名﹁ケ﹂の同形異字︶を添えがなに準じて小さく書いたものであるとされる︵﹁ヶ﹂参照︶。現在は、本来の漢字としての用法に限らず、助数詞や助詞に由来する﹁か﹂﹁が﹂﹁こ﹂を表す。例‥一ヶ月、茅ヶ崎、2ヶ組。 ●﹁ヵ﹂は、ヶの別表記であり、﹁か﹂と読む場合に使われる。例‥三ヵ月。 ●JIS X 0213およびUnicodeでは﹁ヶ﹂﹁ヵ﹂に対応する平仮名として﹁ゖ﹂﹁ゕ﹂が存在するが、表示互換上用意されたものであり一般には使用されない。日本語以外での用法[編集]
●アイヌ語仮名で、﹁ㇰ ㇱ ㇲ ㇳ ㇴ ㇵ ㇶ ㇷ ㇸ ㇹ ㇷ゚ ㇺ ㇻ ㇼ ㇽ ㇾ ㇿ﹂は、後に母音が続かない子音を表す。 ●朝鮮語︵韓国語︶の片仮名で、﹁ㇰ ッ ㇷ゚ ㇺ ㇽ﹂で終音を表すことがある。例‥アンニョンハシㇺニカ?︵안녕하십니까?、﹁こんにちは﹂のような人と会った時の挨拶︶。 ●台湾語仮名では﹁ァ ィ ゥ ェ ォ ㇰ ッ ㇷ゚﹂と﹁ヲ﹂の捨て仮名︵𛅦︶が使用されていた。歴史[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/f/f6/RIKEN_VITAMIN.png/220px-RIKEN_VITAMIN.png)