「東京地下鉄道1200形電車」の版間の差分
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{{出典の明記|date=2015年8月}} |
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{{鉄道車両 |
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| 車両名 = 東京地下鉄道1200形電車 |
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| 背景色 = #109ED4 |
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| 文字色 = #FFFFFF |
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| 画像 = Ginza Line 1249 1951 Scan10021.JPG |
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| 画像説明 = 1249(伊藤昭撮影。1951年3月、[[上野検車区|上野車両工場]]) |
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| 運用者 = [[東京地下鉄道]]<br/>→[[帝都高速度交通営団]] |
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| 製造所 = [[汽車製造]]東京支店<br/>[[川崎車両|川崎車輌]]兵庫工場 |
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| 製造年 = [[1933年]]12月 - [[1934年]]5月 |
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| 製造数 = 24両 |
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| 改造年 = 1969年から[[付随車]]に改造。制御器・電動機・駆動装置等は撤去 |
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| 運用開始 = |
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| 運用終了 = [[1986年]][[10月9日]](1244号)<ref name="Journal1987-1">鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル』1987年1月号RAILWAY TOPICS「営団銀座線の旧型車全廃」p.128。</ref> |
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| 投入先 = [[東京メトロ銀座線|銀座線]] |
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| 編成 = (単車) |
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| 軌間 = 1,435 mm([[標準軌]]) |
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| 電気方式 = [[直流電化|直流]]600[[ボルト (単位)|V]]<br/>([[第三軌条方式]]) |
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| 最高運転速度 = 55 km/h |
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| 設計最高速度 = |
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| 起動加速度 = 2.0 km/h/s |
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| 減速度 = 2.5 km/h/s |
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| 車両定員 = 落成時:120人(座席44人)<br/>付随車改造後:102人(座席48人) |
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| 自重 = 落成時:35.5 t<br/>付随車改造後:30.0 t |
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| 全長 = 16,000 mm |
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| 全幅 = 2,550 mm (基準幅) |
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| 全高 = 3,495 mm |
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| 床面高さ = |
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| 車体材質 = [[炭素鋼|普通鋼]] |
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| 台車 = 軸箱守 + 軸ばね方式<br/>[[住友金属工業|住友製鋼]] KS-93L形→アルストムリンク式 住友金属工業FS-387A形 |
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| 主電動機 = [[直流直巻電動機]] MB-231-AF形<br/>[[三菱電機]]製 |
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| 主電動機出力 = 90 [[ワット|kW]]×2 |
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| 駆動方式 = [[吊り掛け駆動方式]] |
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| 歯車比 = 16:61 ≒ 3.81 |
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| 定格速度 = 31 km/h |
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| 制御方式 = 電空単位スイッチ式[[電気車の速度制御#抵抗制御|抵抗制御]] |
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| 制御装置 = 三菱電機製 CB-10-111形 |
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| 制動装置 = [[自動空気ブレーキ]](AMM形)→AMM-E形(電磁吐出弁取付)→AMM-RE形(台車ブレーキ・B中継弁付) |
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| 保安装置 = [[自動列車停止装置#打子式ATS|打子式ATS]] |
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| 備考 = 出典<ref>『東京地下鉄道史. 坤』東京地下鉄道](国立国会図書館デジタルコレクション)p.326。</ref><ref name="PIC2017-12">鉄道図書刊行会『鉄道ピクトリアル』2017年12月号特集「東京メトロ銀座線90年」p.66。</ref> |
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[[1933年]]12月に |
[[1933年]]12月に1231 - 1238の8両、[[1934年]]3月に1239 - 1242の4両、同年5月に1243 - 1247の5両、同年6月に1248 - 1251の4両が[[汽車製造]]東京支店で、1934年6月に1252 - 1254の3両が神戸の[[川崎重工業車両カンパニー|川崎車輌]]兵庫工場でそれぞれ製造されて1231 - 1254の計24両が出揃った。
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== 概要 == |
== 概要 == |
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従来型の[[東京地下鉄道1000形電車|1000・1100形電車]]を基本にしており、東京地下鉄道としては最後の新規製造形式となった。 |
従来型の[[東京地下鉄道1000形電車|1000・1100形電車]]を基本にしており、東京地下鉄道としては最後の新規製造形式となった。[[帝都高速度交通営団]]成立に際しても同一形式を継承、最後まで銀座線で使用された。
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== 車体 == |
== 車体 == |
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{{Double image aside|right|Cab of Tokyo Underground 1200 series when using.jpg|150|Cab of Tokyo Underground 1200 series when folded.jpg|150|使用時の運転室|非使用時の運転室}} |
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基本構造は1000・1100形のそれを踏襲する。 |
基本構造は1000形・1100形のそれを踏襲する。 |
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ただし、溶接技術の進展で1100形と比較しても車体外板のリベットが減少し、 |
ただし、溶接技術の進展で1100形と比較しても車体外板のリベットが減少し、屋根の曲線が滑らかになった。また、前面の車両番号表記が連結時にどちらから見ても確認できるよう、左右2か所に記載されたことも外観上の大きな変更点である。 |
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車内では、[[操縦席|運転室]]仕切扉が運転機器をカバーできるように折り畳める構造となっており、客室確保に一役買っていた。これは、[[営団1300形電車|1300形]]以降は車掌台側の折り畳み構造に移行する。[[照明|室内灯]]は、1100形までの間接照明に代わって、球の上半分を半透明とした半間接照明となり、これは後年の中間車化までそのままであった。
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車内では、[[操縦席|運転室]]仕切扉が運転機器をカバーできるように折り畳める構造となっており、客室確保に一役買っていた。これは、[[営団1300形電車|1300形]]以降は車掌台側の折り畳み構造に移行する。[[照明|室内灯]]は、1100形までの間接照明に代わって、球の上半分を半透明とした半間接照明となり、これは後年の中間車化までそのままであった。
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== 主要機器 == |
== 主要機器 == |
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従来の[[ゼネラル・エレクトリック]] |
従来の[[ゼネラル・エレクトリック]](GE)系機器に代わって、国産の[[三菱電機]]製機器が採用された。 |
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主電動機はGE-259Cに代えてMB-231AF<ref>端子電圧600V時定格出力90kW/658rpm。</ref>が採用された。これはその性能が示すとおりGE-259と極力仕様を揃えて設計された同等品であり、GE社のライバルである[[ウェスティングハウス・エレクトリック]] |
主電動機はGE-259Cに代えてMB-231AF<ref group="注釈">端子電圧600V時定格出力90kW/658rpm。</ref>が採用された。これはその性能が示すとおりGE-259と極力仕様を揃えて設計された同等品であり、GE社のライバルである[[ウェスティングハウス・エレクトリック]]︵WH︶社と提携していた三菱電機としては異例の設計であった。
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また、制御器もGE系のPC電空カム軸制御器に代わって、WH社の技術に基づくABF電空単位スイッチ式制御器が採用された。これはWH社の制御器命名ルールに従えばABFM<ref>末尾のMはGE社製Mコントロール系統の制御器との互換機能を備えていることを示す。なお、三菱電機の命名ルールではABFMはABFを多段化したものを指す。</ref>となるべき機種であり、PCとは制御シーケンスに互換性があって併結が可能であった。 |
また、制御器もGE系のPC電空カム軸制御器に代わって、WH社の技術に基づくABF電空単位スイッチ式制御器が採用された。これはWH社の制御器命名ルールに従えばABFM<ref group="注釈">末尾のMはGE社製Mコントロール系統の制御器との互換機能を備えていることを示す。なお、三菱電機の命名ルールではABFMはABFを多段化したものを指す。</ref>となるべき機種であり、PCとは制御シーケンスに互換性があって併結が可能であった。 |
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これらの機器仕様はその後の銀座線車両に継承された。 |
これらの機器仕様はその後の銀座線車両に継承された。 |
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竣工後在来車に互して使用され、戦中戦後の混乱期の酷使にもよく耐えた。 |
竣工後在来車に互して使用され、戦中戦後の混乱期の酷使にもよく耐えた。 |
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[[1964年]] |
[[1964年]]以降、[[営団2000形電車|2000形]]を先頭車とした固定編成化を実施する過程で、1200形・1300形・[[営団1400形電車|1400形]]は順次[[運転台撤去車]]となった上で、1400形は中間[[動力車|電動車]]に、1200形・1300形は中間電動車を経て、[[営団1500形電車|1500N形]]の新造に伴い中間[[付随車]]に改造された。車内も[[営団2000形電車|2000形]]並みに更新された。なお付随車化で発生した主電動機は[[営団1700形電車|1700形]]の出力増強用に転用された。付随車は1300形と共に、車番の頭に“。”が標記された。末期には妻面窓と戸袋窓がHゴム支持化されていたが、1200形については客用扉の窓は1300形のように小窓化されず︵1600形から移植された大窓車を除く︶、廃車まで全車鋼製横桟入り二段大窓のものであった。
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なお中間付随車化されても電動空気圧縮機とコレクターシュー(集電靴)、蓄電池は存置されたが、これは当時の1両単位であった銀座線・丸ノ内線の考え方で各車に電動空気圧縮機を配置させてブレーキ・ドア装置を迅速に作用させることに基づき、コレクターシューは第三軌条の600Vを直接取り込み、室内灯と扇風機等に給電していた事によるものである。電気系では現在の視点からはメンテナンス及び乗客の視点からして非常に危険と思われるが、この当時の銀座線・丸ノ内線の旧型車では常識だった。
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1500N形及び100形を除く銀座線鋼製車各形式に共通する事項として、電源系は高圧母線を引き通さず1両完結であり、なおかつ電動発電機などの低圧補助電源系は、予備灯用蓄電池を除き装備していない。このため、1200形・1300形は中間付随車化されてもコレクターシュー︵集電靴︶、蓄電池は存置された。室内灯などは600Vの直列回路であり、かつて電車線電圧600Vの鉄軌道では一般的手法であったが、[[都市高速鉄道]]では、銀座線鋼製車が最も遅くまで残った部類であった。
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1200形・1300形は、末期には銀座線[[浅草駅|浅草]]方から2両目に連結され、時代離れしたウィンドゥシル・ヘッダーを巻き、[[リベット]]外装とガーランドベンチレーターで異彩を放ちつつ使用されていたが、[[営団01系電車|01系]]量産車が登場した[[1984年]]から[[廃車 (鉄道)|廃車]]が始まり、[[1986年]]に全車廃車となった |
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これに起因して、駅手前などに存在する第三軌条が途切れる区間︵デッドセクション︶では、母線が編成に通っていないため、車両室内灯が瞬間停電し、壁に設置された予備灯が点灯する光景が、2000形全廃時まで見られた。なお、丸ノ内線鋼製車及び銀座線1500N・01系以降の形式では電動発電機に取り付けられたフライホイールにより、瞬間停電を回避している。
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1200形は営団地下鉄の歴代車両で最も長期間に亘って使用された形式であり、なおかつ落成から廃車に至るまで実に50年以上もの間同じ路線で使用され続けた稀有なケースだった。 |
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== 脚注 == |
== 脚注 == |
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=== 注釈 === |
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=== 出典 === |
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== 関連項目 == |
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* [[東京高速鉄道100形電車]] |
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* [[営団1300形電車]] |
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* [[営団2000形電車]] |
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== 外部リンク == |
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* [https://web.archive.org/web/20021003064041/http://www.tokyometro.go.jp/anzen/sharyo/annive_ginza.html 線別車両紹介・銀座線アニバーサリー](営団地下鉄ホームページ・インターネットアーカイブ・2002年時点の版) |
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[[Category:東京地下鉄の電車|1200 |
[[Category:東京地下鉄の電車|1200]] |
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[[Category:1933年製の鉄道車両|とうきようちかてつとう電1200]] |
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[[Category:汽車製造製の電車]] |
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[[Category:川崎重工業製の電車]] |
2024年5月6日 (月) 11:00時点における最新版
東京地下鉄道1200形電車 | |
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1249(伊藤昭撮影。1951年3月、上野車両工場) | |
基本情報 | |
運用者 |
東京地下鉄道 →帝都高速度交通営団 |
製造所 |
汽車製造東京支店 川崎車輌兵庫工場 |
製造年 | 1933年12月 - 1934年5月 |
製造数 | 24両 |
改造年 | 1969年から付随車に改造。制御器・電動機・駆動装置等は撤去 |
運用終了 | 1986年10月9日(1244号)[1] |
投入先 | 銀座線 |
主要諸元 | |
編成 | (単車) |
軌間 | 1,435 mm(標準軌) |
電気方式 |
直流600V (第三軌条方式) |
最高運転速度 | 55 km/h |
起動加速度 | 2.0 km/h/s |
減速度 | 2.5 km/h/s |
車両定員 |
落成時:120人(座席44人) 付随車改造後:102人(座席48人) |
自重 |
落成時:35.5 t 付随車改造後:30.0 t |
全長 | 16,000 mm |
全幅 | 2,550 mm (基準幅) |
全高 | 3,495 mm |
車体 | 普通鋼 |
台車 |
軸箱守 + 軸ばね方式 住友製鋼 KS-93L形→アルストムリンク式 住友金属工業FS-387A形 |
主電動機 |
直流直巻電動機 MB-231-AF形 三菱電機製 |
主電動機出力 | 90 kW×2 |
駆動方式 | 吊り掛け駆動方式 |
歯車比 | 16:61 ≒ 3.81 |
定格速度 | 31 km/h |
制御方式 | 電空単位スイッチ式抵抗制御 |
制御装置 | 三菱電機製 CB-10-111形 |
制動装置 | 自動空気ブレーキ(AMM形)→AMM-E形(電磁吐出弁取付)→AMM-RE形(台車ブレーキ・B中継弁付) |
保安装置 | 打子式ATS |
備考 | 出典[2][3] |
概要[編集]
従来型の1000・1100形電車を基本にしており、東京地下鉄道としては最後の新規製造形式となった。帝都高速度交通営団成立に際しても同一形式を継承、最後まで銀座線で使用された。車体[編集]
主要機器[編集]
従来のゼネラル・エレクトリック︵GE︶系機器に代わって、国産の三菱電機製機器が採用された。 主電動機はGE-259Cに代えてMB-231AF[注釈 1]が採用された。これはその性能が示すとおりGE-259と極力仕様を揃えて設計された同等品であり、GE社のライバルであるウェスティングハウス・エレクトリック︵WH︶社と提携していた三菱電機としては異例の設計であった。 また、制御器もGE系のPC電空カム軸制御器に代わって、WH社の技術に基づくABF電空単位スイッチ式制御器が採用された。これはWH社の制御器命名ルールに従えばABFM[注釈 2]となるべき機種であり、PCとは制御シーケンスに互換性があって併結が可能であった。 これらの機器仕様はその後の銀座線車両に継承された。運用・概況[編集]
竣工後在来車に互して使用され、戦中戦後の混乱期の酷使にもよく耐えた。 1964年以降、2000形を先頭車とした固定編成化を実施する過程で、1200形・1300形・1400形は順次運転台撤去車となった上で、1400形は中間電動車に、1200形・1300形は中間電動車を経て、1500N形の新造に伴い中間付随車に改造された。車内も2000形並みに更新された。なお付随車化で発生した主電動機は1700形の出力増強用に転用された。付随車は1300形と共に、車番の頭に“。”が標記された。末期には妻面窓と戸袋窓がHゴム支持化されていたが、1200形については客用扉の窓は1300形のように小窓化されず︵1600形から移植された大窓車を除く︶、廃車まで全車鋼製横桟入り二段大窓のものであった。 1500N形及び100形を除く銀座線鋼製車各形式に共通する事項として、電源系は高圧母線を引き通さず1両完結であり、なおかつ電動発電機などの低圧補助電源系は、予備灯用蓄電池を除き装備していない。このため、1200形・1300形は中間付随車化されてもコレクターシュー︵集電靴︶、蓄電池は存置された。室内灯などは600Vの直列回路であり、かつて電車線電圧600Vの鉄軌道では一般的手法であったが、都市高速鉄道では、銀座線鋼製車が最も遅くまで残った部類であった。 これに起因して、駅手前などに存在する第三軌条が途切れる区間︵デッドセクション︶では、母線が編成に通っていないため、車両室内灯が瞬間停電し、壁に設置された予備灯が点灯する光景が、2000形全廃時まで見られた。なお、丸ノ内線鋼製車及び銀座線1500N・01系以降の形式では電動発電機に取り付けられたフライホイールにより、瞬間停電を回避している。 1200形・1300形は、末期には銀座線浅草方から2両目に連結され、時代離れしたウィンドゥシル・ヘッダーを巻き、リベット外装とガーランドベンチレーターで異彩を放ちつつ使用されていた。1978年からは老朽化した台車がアルストム型のFS-387Aに交換されたが、01系量産車が登場した1984年から廃車が始まり、1986年に全車廃車となった[1]。 1200形は営団地下鉄の歴代車両で最も長期間に亘って使用された形式であり、なおかつ落成から廃車に至るまで実に50年以上もの間同じ路線で使用され続けた稀有なケースだった。脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 線別車両紹介・銀座線アニバーサリー(営団地下鉄ホームページ・インターネットアーカイブ・2002年時点の版)