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カーディー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

: قاضي, : qāī 

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調 44退退




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 : قاضي القضاة, : qāī al-quāt 411419西

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サウジアラビアの旗 サウジアラビア
現代でもサウジアラビアの裁判はシャリーアに基づく宗教裁判でありカーディーが裁判を行っている。しかし2009年2月14日から新設された普通裁判所が業務を開始して宗教裁判以外の裁判も始まっている。
サウジアラビアではカーディーは宗教学部の卒業生が就く職業であり、日本や欧米のように法学部卒の人間は裁判官にはならない。法学部卒の人間は弁護士など世俗法の専門職に就いている。
ブルネイの旗 ブルネイ
現代でもイスラム教教義関連の問題についてはカーディ裁判所で取り扱われる。
 エジプト
シャリーアと世俗法の複合型法律制度を採用しており、現代でもカーディ裁判が行われている。
パキスタンの旗 パキスタン
普通法廷とシャリーア法廷の二重法律制度が行われ、現代でもカーディ裁判が行われている。
マレーシアの旗 マレーシア
通常の法律に違反しない範囲で各州ごとにシャリーアに基づく法令を整備することが認められている。国民の60%前後がイスラム教徒であり、イスラム法に違反したイスラム教徒はカーディー裁判で裁かれる。
現代ではイスラム教徒であってもあまり厳しくは取り締まらなくなっており、飲酒や男女交際程度で起訴されることは稀である。
インドネシアの旗 インドネシア
通常の法律に違反しない範囲で各州ごとにシャリーアに基づく法令を整備することが認められている。元アチェ王国であったアチェ州では特に厳しいイスラム法が施行されている。
アフガニスタンの旗 アフガニスタン
現代でもアフガニスタンの裁判はシャリーアに基づく宗教裁判でありカーディーが裁判を行っている。国民の97%以上はイスラム教であり、ターリバーン崩壊後、通常裁判などの自由が許されるようになった。

参考文献[編集]

  • 前嶋信次「カーディ」(『アジア歴史事典 2』(平凡社、1984年))
  • 三浦徹「カーディ」(『歴史学事典 9 法と秩序』(弘文堂、2002年) ISBN 978-4-335-21039-6