ツリー・オブ・ライフ (映画)

ツリー・オブ・ライフ
	The Tree of Life
監督	テレンス・マリック
脚本	テレンス・マリック
製作	デデ・ガードナー; サラ・グリーン; グラント・ヒル; ブラッド・ピット; ビル・ポーラッド
製作総指揮	ドナルド・ローゼンフェルト
出演者	ブラッド・ピット; ショーン・ペン; ジェシカ・チャステイン
音楽	アレクサンドル・デスプラ
撮影	エマニュエル・ルベツキ
編集	ハンク・コーウィン; ジェイ・ラビノウィッツ; ダニエル・レゼンデ; ビリー・ウェバー; マーク・ヨシカワ
製作会社	プランBエンターテインメント; リバー・ロード・エンターテインメント
配給	フォックス・サーチライト・ピクチャーズ; ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
公開	2011年5月16日（CIFF）; 2011年5月27日; 2011年8月12日
上映時間	138分
製作国	アメリカ合衆国
言語	英語
製作費	$32,000,000
興行収入	$54,303,319; 6億2000万円
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『ツリー・オブ・ライフ』（原題: The Tree of Life）は、テレンス・マリック監督・脚本による2011年のアメリカ合衆国の映画。

ストーリー[編集]

キャスト[編集]

※括弧内は日本語吹き替え ●オブライエン︵父︶ - ブラッド・ピット︵堀内賢雄︶ ●オブライエン夫人︵母︶ - ジェシカ・チャステイン︵八十川真由野︶ ●ジャック︵長男︶ - ハンター・マクラケン︵安蒜太人︶ ●R.L.︵次男︶ - ララミー・エップラー︵吉永拓斗︶ ●スティーヴ︵三男︶ - タイ・シェリダン︵大根田岳︶ ●祖母 - フィオナ・ショウ︵竹口安芸子︶ ●後年のジャック - ショーン・ペン︵山路和弘︶

製作[編集]

企画[編集]

映画﹃チェ﹄の製作初期段階でテレンス・マリックとビル・ポーラッド︵リバー・ロード・エンターテインメント︶が共同作業をしていた頃、﹃ツリー・オブ・ライフ﹄の企画が出てきた。ポーラッドは当初、その考案は﹁気が狂っている﹂と思っていたが、映画のコンセプトが発展するにつれ、そのアイデアを確信するに至った^[3]。2005年後半、本作の製作発表がされ、インドのパーセプト・ピクチャーズが融資し、ドナルド・ローゼンフェルドがプロデュースすることがわかった。2006年1月よりプリプロダクションを開始し、映画の一部をインドで撮影することが計画された^[4]。また、コリン・ファレルとメル・ギブソンのプロジェクト参加が予定されていた^[5]。しかしながらこれらの計画は実現しなかった。 2007年10月、ビル・ポーラッドはリバー・ロード・エンターテインメントを通してのプロジェクト実行計画を発表し、ショーン・ペンとヒース・レジャーへの主演交渉がされた^[6]。2007年12月、レジャーの代役としてブラッド・ピットへ交渉中であり、ペンは脇役として留まると報じられた^[7]。また、ジャック・フィスクが映画のためにメトロポリタン美術館で研究していたと報じられた^[8]。

撮影[編集]

撮影はテキサス州で開始された^[9]。撮影監督として、マリックと﹃ニュー・ワールド﹄で共同したエマニュエル・ルベツキが起用された。ロケ地にはスミスヴィル、ヒューストン、マタゴルダ^[10]、バストロップ、オースティン^[11]、マリックの故郷のウェーコが含まれている^[12]。フィルムで登場する木は、スミスヴィルから数マイル離れた所にある巨大なカシの木が使われた。65,000ポンド (29 t)のその木と根鉢はスミスヴィルまでトラックで運ばれ、移植された^[13]^[1^4]^[15]。

公開[編集]

第64回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門でプレミア上映された^[16]。

プロモーション[編集]

2010年11月3日のアメリカ映画マーケットでプロモーション・ポスターが公開された^[17]。映画の最初の予告編は、2010年12月3日にアメリカの映画館で﹃ブラック・スワン﹄の上映時に流された。またその前日に2枚の公式のスチール写真が公開された^[18]。 2010年12月15日には予告編がティーザー・ポスターと共にオンラインで公開された^[19]。

評価[編集]

2011年のカンヌ国際映画祭での初期のレビューは賛否二分しており^[20]^[21]、初演時には拍手喝采と同時にブーイングも起こった^[22]。同映画祭では最高賞であるパルム・ドールを受賞した^[23^]。Rotten Tomatoesでは、2011年8月12日までに222のレビューを集め、85%が好意的な評価である^[24]。 2016年のイギリスBBC主催の投票では、世界の177人の批評家が﹁21世紀の偉大な映画ベスト100﹂の第7位に選出した^[25]。日本の映画批評家の蓮實重彦は、﹁映画の存在を肯定したのは人類の犯した最大の誤算ではないかと思わせかねない愚かで醜い作品﹂と酷評している。^[26]

受賞とノミネート[編集]

年	賞・映画祭	部門	対象者	結果
2011	カンヌ国際映画祭	パルム・ドール	テレンス・マリック	受賞
	ゴッサム・インディペンデント映画賞	作品賞		受賞
	アカデミー賞	作品賞	デデ・ガードナー、サラ・グリーン、グラント・ヒル、ビル・ポーラッド	ノミネート
		監督賞	テレンス・マリック	ノミネート
		撮影賞	エマニュエル・ルベツキ	ノミネート

参考文献[編集]

(一)^ ^a ^b“The Tree of Life (2011)”. Box Office Mojo. 2011年11月20日閲覧。 (二)^ ﹁キネマ旬報﹂2012年2月下旬決算特別号 211頁 (三)^ Abele, Robert (2009年9月9日). “Pohlad holds out hope”. Variety 2010年10月26日閲覧。 (四)^ Bhushan, Nyay (2005年8月31日). “Percept finds 'Life' with Malick feature”. The Hollywood Reporter. オリジナルの2008年5月3日時点におけるアーカイブ。 2008年3月29日閲覧。 (五)^ Naval-Shetye, Aakanksha (2006年5月17日). “Guess who's coming to town!”. Times of India. 2010年10月26日閲覧。 (六)^ Campbell, Christopher (2007年10月30日). “Sean Penn and Heath Ledger to Star in Malick's 'Tree of Life'”. Cinematical 2010年10月26日閲覧。 (七)^ Fleming, Michael (2007年12月18日). “Pitt in talks to star in 'Tree of Life'”. Variety 2008年3月29日閲覧。 (八)^ Lim, Dennis (2008年1月6日). “If You Need a Past, He's the Guy to Build It”. The New York Times (九)^ McNary, Dave (2008年4月15日). “Chastain to star opposite Pitt in 'Tree'”. Variety 2008年4月19日閲覧。 (十)^ Gracia, Chris. "'Tree of Life' uprooted, briefly". austin360.com (11)^ "Filming locations for Tree of Life" Internet Movie Database (12)^ Ingram, Emily. "Part of downtown Waco shut down for film shoot". wacotrib.com^{[リンク切れ]} (13)^ Hagerty, Terry. "Oak in 'Tree of Life' moved to downtown Smithville". The Bastrop Advertiser, February 9, 2008, pp 1A, 2A. (14)^ Tree of Life. 16 February 2008. (15)^ Planting the Tree of Life. 17 February 2008. (16)^ “Official Selection 2011”. Cannes Film Festival. 2011年4月14日閲覧。 (17)^ Goldberg, Matt (2010年11月3日). “First Poster and Synopsis for Terrence Malick’s THE TREE OF LIFE”. Collider. 2010年11月3日閲覧。 (18)^ Zeitchik, Steven (2010年12月2日). “First footage of Terrence Malick's 'The Tree of Life' exceeds expectations [images]”. Los Angeles Times. 2010年12月3日閲覧。 (19)^ Terrence Malick's 'The Tree of Life' Trailer & Poster. Thefilmstage.com (2010-12-15). Retrieved on 2010-12-22. (20)^ 'The Tree Of Life': The Cannes Reviews Are In! Director Terrence Malick's first film in more than 20 years is getting widely mixed reactions after its Cannes premiere (21)^ 'Tree of Life' Sets Off Mixed Frenzy of Boos, Applause, Glowing Reviews (Cannes 2011) (22)^ Brad Pitt, Terrence Malick’s “Tree of Life” booed in Cannes (23)^ Shoard, Catherine (2011年5月22日). “Cannes 2011: live blog - the awards”. The Guardian 2011年5月22日閲覧。 (24)^ “The Tree of Life (2011)”. Rotten Tomatoes. 2011年8月12日閲覧。 (25)^ “The 21st Century’s 100 greatest films”. BBC. (2016年8月23日) 2019年1月16日閲覧。 (26)^ Hasumi, Shigehiko; 蓮實重彥 (2012). Eiga jihyō, 2009-2011. Tōkyō: Kōdansha. ISBN 978-4-06-217494-7. OCLC 811137470

外部リンク[編集]

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表話編歴パルム・ドール受賞作品
1939–1960	大平原（1939）もだえ（1946）失われた週末（1946）地球は赤くなる（1946）逢びき（1946）マリア・カンデラリア（1946）下層都市（1946）偉大な転換（1946）田園交響楽（1946）最後のチャンス（1946）翼のない男たち（1946）無防備都市（1946）第三の男（1949）令嬢ジュリー（1951）ミラノの奇蹟（1951）オーソン・ウェルズのオセロ（1952） 2ペンスの希望（1952）恐怖の報酬（1953）地獄門（1954）マーティ（1955）沈黙の世界（1956）友情ある説得（1957）戦争と貞操（1958）黒いオルフェ（1959）甘い生活（1960）
1961–1980	かくも長き不在（1961）ビリディアナ（1961）サンタ・バルバラの誓い（1962）山猫（1963）シェルブールの雨傘（1964）ナック（1965）男と女（1966）蜜がいっぱい（1966）欲望（1967） If もしも....（1969） M★A★S★H マッシュ（1970）恋（1971）労働者階級は天国に入る（1972）黒い砂漠（1972）雇い人（1973）スケアクロウ（1973）カンバセーション…盗聴…（1974）小さな火の歴史（1975）タクシードライバー（1976）父パードレ・パドローネ（1977）木靴の樹（1978）地獄の黙示録（1979）ブリキの太鼓（1979）オール・ザット・ジャズ（1980）影武者（1980）
1981–2000	鉄の男（1981）ミッシング（1982）路（1982）楢山節考（1983）パリ、テキサス（1984）パパは、出張中!（1985）ミッション（1986）悪魔の陽の下に（1987）ペレ（1988）セックスと嘘とビデオテープ（1989）ワイルド・アット・ハート（1990）バートン・フィンク（1991）愛の風景（1992）さらば、わが愛/覇王別姫（1993）ピアノ・レッスン（1993）パルプ・フィクション（1994）アンダーグラウンド（1995）秘密と嘘（1996）桜桃の味（1997）うなぎ（1997）永遠と一日（1998）ロゼッタ（1999）ダンサー・イン・ザ・ダーク（2000）
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