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古代宇宙飛行士説︵こだいうちゅうひこうしせつ、英: ancient astronauts theory、space god theory︶とは、人類史上の古代または超古代に宇宙人が地球に飛来し、人間を創造し、超古代文明を授けたという疑似科学の一説である。別名を﹁太古宇宙飛行士来訪説﹂、﹁宇宙人考古学﹂、﹁宇宙考古学﹂ともいう。この範疇でキリスト宇宙人説も唱えられている。
人工衛星から遺跡を調査する考古学の一分野である﹁宇宙考古学︵英語版︶﹂とは全く異なる物である。また混同されやすいものにアーキオアストローノミ[1]、﹁考古天文学﹂がある。これは考古学的に古代人の天文学に関する知識と、天体にかかわる文化活動を研究するものである。
説の来歴[編集]
空飛ぶ円盤研究団体である宇宙友好協会(CBA)の招きで1961年に来日したジョージ・ハント・ウィリアムソンなど初期の提唱者がいる。その後、古代核戦争説についても関連づけて提唱するものもいる。
エーリッヒ・フォン・デニケンのブーム[編集]
スイスの実業家エーリッヒ・フォン・デニケンの﹃未来の記憶︵英語版︶﹄(Erinnerungen an die Zukunft)[2]が1970年代に世界的ベストセラーとなり、一大宇宙超古代史ブームを引き起こし広まった説である。とくに﹃未来の記憶﹄で旧約聖書の﹃エゼキエル書﹄が宇宙人来訪の様子を描写しているとして話題になった。その他ナスカの地上絵も宇宙人に関連するものであるという説が有名である。その後 ﹃星への帰還﹄[3]、﹃太古の宇宙人-太古に地球を訪れた宇宙人﹄、﹃奇跡﹄[4]などの著作が邦訳され、話題となった。その主な内容は以下のとおり。
●巨大な考古学遺跡やオーパーツは、宇宙人の技術で作られた。
●宇宙人は、類人猿から人類を創った。
●世界各地に残る神話の神々は、宇宙人を神格化したもの。
﹃未来の記憶﹄は1960年代にSFマガジン︵早川書房︶に一部掲載され1969年に﹃未来の記憶﹄︵松谷健二訳 ハヤカワ・ライブラリ︶として刊行されていたがその当時は話題となることはなかった。有名にしたのは角川春樹で、1974年︵昭和49年︶発刊の﹃未来の記憶﹄︵松谷健二訳︶が角川文庫の﹁超自然の謎シリーズ﹂刊行のきっかけとなり、﹁精神世界﹂というジャンル創設の草分け的存在である。
デニケンの著作がブームを引き起こしたのは﹃ノストラダムスの大予言﹄︵五島勉︶に象徴される終末論やユリ・ゲラーの超能力が話題を集めた時期と重なり、1970年代のオカルトブームの一翼を担った。
- ^ 英: archaeoastronomy
- ^ 1968年 日本語訳『未来の記憶』、英語版"Chariots of the Gods? Unsolved Mysteries of the Past"
- ^ 独: Zurück zu den Sternen
- ^ 独: Erscheinungen
関連項目[編集]