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ウマシアシカビヒコヂは、日本神話に登場する神。天地開闢において現れた別天津神の一柱である。
﹃古事記﹄では宇摩志阿斯訶備比古遅神、﹃日本書紀﹄では可美葦芽彦舅尊と表記する。
﹃古事記﹄では、造化三神が現れた後、まだ地上世界が水に浮かぶ脂のようで、クラゲのように混沌と漂っていたときに、葦が芽を吹くように萌え伸びるものによって成った神としている。すなわち4番目の神である。﹃日本書紀﹄本文には書かれていない。第2・第3の一書では最初に現れた神、第6の一書では天常立尊に次ぐ2番目に現れた神としている。独神であり、すぐに身を隠したとあるだけで事績は書かれておらず、これ以降、日本神話には登場しない。活力やエネルギー、生命力を神格化した神である。
﹁ヒコヂ﹂は男性を表す語句である。﹁コヒジ﹂︵泥︶の文字顚倒という説もある[1]。
出雲大社︵島根県出雲市︶本殿御客座・浮嶋神社︵愛媛県東温市︶・高見神社(福岡県北九州市)などに祀られている。
豊国分国寺・宇佐神宮においての関係は豊前書記に記されているが、言動は一切不明。
●﹃古事記﹄には表記されていないが、﹃日本書紀﹄の一書には、﹁泥︵ひぢ︶の中に生︵おおい︶でるがごとし。すなわち人︵かみ︶と化成︵な︶る﹂とあり、人を神と訓読みさせている。谷川健一によれば、最初は﹁ひとつの物﹂であったものが、人の形を備えた時、カミと呼ばれることになり、それにふさわしい名前が与えられたものとする[2]。
(一)^ 坂本・家永・井上・大野校注﹃日本書紀︵一︶﹄岩波文庫、補注1- 一五
(二)^ 谷川健一 ﹃海島神話の誕生﹄ 1987年。谷川は、﹁逆に言えば、記紀神話において、人の形を備え、固有名詞をもったカミは、元々﹁ひとつの物﹂としてのカミでしかなかった﹂としている。
関連項目[編集]
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出雲神話 |
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基礎 |
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資料 |
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関連用語 |
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