日比谷
日比谷︵ひびや︶は、東京都千代田区有楽町・内幸町における日比谷通り周辺一帯の通称。﹁日比谷駅﹂﹁日比谷公園﹂﹁日比谷濠﹂などにその名称が見られるが、﹁日比谷﹂という行政上の地名は存在しない。
他方、有楽町駅周辺やJRの線路の東側の施設は、ビックカメラ有楽町店︵読売会館︶や有楽町センタービル︵有楽町マリオン︶など、有楽町の名を冠すことが多く、一般的にその辺りは日比谷とは呼ばれない。
概要[編集]
徳川幕府が江戸城を拠点にして以降は付近で湿地帯の埋立てが進み、のどかな漁村が整然とした大名屋敷の並ぶ町並みに変貌していった。明治維新以降は、日本初の西洋式ホテルである帝国ホテル、鹿鳴館、東京府庁や社交クラブの東京倶楽部などが建設され、日本の近代化を象徴する街となった。明治時代には上流階級の社交場として発展したが、その後は劇場・ホテル・大企業の本社屋が連なり、日本を代表するビジネス街となっている。帝国ホテルは現在でもホテル界の御三家の一角として、重要な地位を占めている。2018年には大規模複合商業ビルの東京ミッドタウン日比谷が誕生した。都心の大規模な公園である日比谷公園の中には市政会館および日比谷公会堂、野外音楽場の聖地である大小の野外音楽堂︵野音︶、日比谷図書文化館︵旧‥東京都立日比谷図書館︶といった各種文化施設が位置しており、イベントなども多数開催される。 現在の阪急阪神東宝グループ︵旧:阪急東宝グループ︶の中核企業である映画・演劇会社東宝の創業地であり、現在でも東宝日比谷ビルが本社所在地である。他にも東京宝塚劇場︵東京宝塚ビル︶やTOHOシネマズ本社、TOHOシネマズの旗艦店であるTOHOシネマズ日比谷︵東京ミッドタウン日比谷︶、付近には帝国劇場︵帝劇︶などが位置している。このように日比谷界隈には東宝の重要施設・劇場が多数集積しており、映画・演劇の街となっている。東宝系以外では日生劇場もこの地にあり、かつては日本劇場︵日劇︶や日比谷映画劇場、有楽座なども存在していた。地理[編集]
千代田区南東部、旧麹町区域の平地に位置する。土地利用の形態は主に業務地となっているが、16ha にわたる日比谷公園を有するため緑地面積は広く、皇居にも近い。 都心部にあるため幹線道路や鉄道路線も多数通過する。1930年には日比谷通りと晴海通りが交わる日比谷交差点へ日本初の電気式信号機が設置された。また幹線道路上にはかつて都電の路線網が張り巡らされていたが、道路交通量の増大や地下鉄の建設が進んだことにより1971年には姿を消した。関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 日比谷279米 地下鉄工事記録|英映画社 NPO法人科学映像館 - 地下鉄工事にとどまらず、都市計画の一環として共同溝や地下通路の構築を行っている。