段落記号

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段落記号(だんらくきごう)は段落を表す約物であり、「¶」のような形で見られる。 英語では pilcrow (ピルクロウ) または paragraph mark (パラグラフマーク)と呼ばれるほか、alinea (ラテン語:a linea, 「行から離れて」)ともいう。

段落記号は、個別の段落の字下げとしても、長い文書のなかで新しい段落を明示する際にも使われる。後者はエリック・ギル英語版の著作An Essay on Typographyに見られる。段落記号は中世では朱書の一種であり、段落を視覚的に分離するのが一般的でなかった頃に一連の考え英語版を示すのに使われた。[1] 一般には、段落の区切りを表す目的で、段落の始めあるいは段落の終りのいずれか一方に置かれる。

段落記号はディセンダーラインからアセンダーラインにかかる小文字のqのように描かれることが多い。丸の内側は塗りつぶしてもしなくてもよい。椀型の部分を更に下に伸ばし、Dを反対にしたように描かれることもあって、これは古い印刷でよく見られる。

由来[編集]

1477年の書物に見える段落記号
capitulumから現代の段落記号までの予想される変遷

図形はラテン文字の「C」(「章」を意味するラテン語: capitulumの頭文字)にスラッシュを書いた字形が元になっている。 Paragraphの頭文字ではない。

入力[編集]

記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
U+00B6 1-2-89 ¶
¶
¶
段落記号

Mac OS:  Opt+7

Vim, in insert mode:  Ctrl+K PI

Windows Alt code:  Alt+0182   Alt+20 ()[2] 使

X Window Systemcompose: Compose,  Shift+P,  Shift+P

LaTeX: \P  \textpilcrow.

(iPad Cymbol[3]) [4]

[]


()

U+0E5B  thai character khomut使

( || )

[]


: U+00B6  pilcrow sign (182decimal)

: U+204B  reversed pilcrow sign (8267decimal)

: U+2761  curved stem paragraph sign ornament (10081decimal)

[]



(一)^ Stamp, Jimmy (2013710). The Origin of the Pilcrow, aka the Strange Paragraph Symbol. Design Decoded (a Smithsonian blog). 2014924

(二)^ Windows Alt Key Codes.  Penn State University (2010). 2010129

(三)^ Cymbol for iPad.  PhoneApp.com (2011). 2014924

(四)^ iPad Writing Tool.  iDevices World  Australia (2011). 2014924

[]

出典


(一)^  100 201912663ISBN 978-4-7917-7141-7