甲南医療センター
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情報 | |
正式名称 | 公益財団法人甲南会甲南医療センター |
英語名称 | Konan Medical Center |
前身 | 甲南病院 |
標榜診療科 | 糖尿病・内分泌・総合内科、消化器内科、循環器内科、腫瘍血液内科、緩和ケア内科、腎臓内科、神経内科、精神科、小児科、皮膚科、放射線科、消化器外科、乳腺外科、呼吸器外科、整形外科、脳神経外科、歯科口腔外科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、形成外科、眼科、麻酔科、救急科、産婦人科、病理診断科 |
許可病床数 |
380床 一般病床:380床 |
職員数 | 738名[1] |
機能評価 | 一般病院2(200~499床)(主たる機能):3rdG:Ver.1.1 |
開設者 | 公益財団法人甲南会 |
管理者 | 具英成(院長) |
開設年月日 | 1934年6月17日 |
所在地 |
〒658-0064 |
二次医療圏 | 神戸 |
PJ 医療機関 |
甲南医療センター︵こうなんいりょうセンター︶は、兵庫県神戸市東灘区にある病院。事業主体は公益財団法人甲南会。旧称の甲南病院としても知られる。
概要[編集]
神戸市東灘区の神戸港や六甲アイランドを見下ろす高台に位置する。実業家でのちに文部大臣となる創設者平生釟三郎の﹁人類愛の精神に基づき、悩める病人のための病院たらん﹂を基本理念とする。旧本館は阪神間モダニズムの一つに数えられた。 神戸市東部地域︵灘区・東灘区︶における災害対応病院とされる[2]。沿革[編集]
1934年6月17日に実業家の平生釟三郎により設置された。 1995年1月17日には、阪神・淡路大震災で被災し、看護婦詰所での水道接続配管の切断と一部スプリンクラー誤作動による浸水・冠水被害があった[3]。震災後3日間で1260人の外来患者が来院し、329人の入院患者を受け入れた[4]。 2017年1月から系列の六甲アイランド甲南病院︵旧六甲アイランド病院︶との統合再編に着手し、2022年には480床を有する急性期病院となる予定である。年表[編集]
●1934年︵昭和9年︶6月17日 - 現在地に甲南病院開院。看護婦養成所開設。 ●1941年︵昭和16年︶ - 甲南病院救護団発足。 ●1945年︵昭和20年︶ - 空襲により外来診療所が焼失。 ●1955年︵昭和30年︶ - 准看護婦養成所発足。 ●1970年︵昭和45年︶ - 付属高等看護学校開校。 ●1972年︵昭和47年︶ - 西館増築。 ●1979年︵昭和54年︶ - 神戸市第二次救急病院指定。 ●1982年︵昭和57年︶ - 南館完成。 ●1987年︵昭和62年︶ - 東館完成。 ●1992年︵平成4年︶ - 看護専門学校移転。 ●1995年︵平成7年︶1月17日 - 阪神・淡路大震災で被災。 ●2001年︵平成13年︶ - 療養病棟完成。 ●2002年︵平成14年︶ - 本館改装。 ●2004年︵平成16年︶ - 医師臨床研修病院指定。 ●2007年︵平成19年︶ - DPC準備病院に移行。 ●2008年︵平成20年︶ - 看護専門学校を閉校し、甲南女子大学へ継承。 ●2009年︵平成21年︶ - DPC対象病院(Ⅲ群)に移行。 ●2012年︵平成24年︶ - 電子カルテ導入。運営法人が財団法人甲南病院から一般財団法人甲南会に改称。 ●2014年︵平成26年︶ - 神戸大学との間で連携推進委員会を設置。 ●2019年︵令和元年︶ ●6月 - 新本館、南館が竣工。 ●10月1日 - 六甲アイランド甲南病院の急性期機能を統合し、甲南医療センターに改称。旧本館の利用を停止。 ●2020年︵令和2年︶ ●4月6日 - 運営法人である一般財団法人甲南会が公益法人化し、公益財団法人甲南会に改称[5]。 ●7月 - 旧本館解体。 ●2022年︵令和4年︶ - 建て替え完成予定。 ●5月 - 消化器内科後期研修医が過労により自死︵詳細は後述︶指定施設[編集]
●保険医療機関︵健康保険法・国民健康保険法︶ ●救急指定病院︵二次救急︶ ●DPC対象病院︵Ⅲ群︶診療科[編集]
●糖尿病・内分泌・総合内科 ●消化器内科 ●循環器内科 ●腫瘍血液内科 ●緩和ケア内科 ●腎臓内科 ●神経内科 ●精神科 ●小児科 ●皮膚科 ●放射線科 ●消化器外科 ●乳腺外科 ●呼吸器外科 ●整形外科 ●脳神経外科 ●歯科口腔外科 ●耳鼻咽喉科 ●泌尿器科 ●形成外科 ●眼科 ●麻酔科 ●救急科 ●産婦人科 ●病理診断科 ●消化器病センター ●糖尿病センター ●血液浄化・腎センター ●認知症疾患医療センター ●IVRセンター ●PETセンター ●創傷センター交通アクセス[編集]
●御影駅 (阪急)からシャトルバス ●住吉駅 (JR西日本・神戸新交通)からシャトルバス ●御影駅 (阪神)からシャトルバス ●神戸市バス19系統・39系統 甲南医療センター前バス停下車不祥事[編集]
過労死問題[編集]
同センターで2020年から研修医として勤務し、2022年4月から消化器内科の専攻医として研修を受けながら診療していた当時26歳の男性が、同年5月17日に帰宅後に自殺しているのが見つかった。西宮労働基準監督署は当該の男性について、長時間労働によって精神障害を発症したのが自殺の原因であるとして労災認定した。この男性の自殺直前1ヵ月間の時間外労働は207時間50分に及んでいた上、3か月平均でも月185時間を超えており、いずれも精神障害の労災認定基準を超過していたとされる[6]。 この件について、同センターが第三者委員会を設置していたにもかかわらず、報告書を男性の遺族に開示していないことも判明しており、遺族は同労働基準監督署に、同センターを運営する医療法人甲南会などを労働基準法違反容疑で告訴した[7]。 さらに、遺族は2023年8月18日に、甲南会に対し損害賠償を求める訴訟を大阪地方裁判所に起こす考えも示している[8]。 2023年12月19日、兵庫労働局西宮労働基準監督署は運営法人の甲南会や医療センター院長らを労働基準法違反の疑いで神戸地方検察庁に書類送検したことを発表した[9]脚注[編集]
(一)^ 甲南通信No.13
(二)^ 神戸市地域災害救急医療マニュアル 平成27年11月
(三)^ “甲南病院医学雑誌別冊 阪神大震災特集号 平成8年1月 P60編集後記”. 神戸大学附属図書館. 2018年12月26日閲覧。
(四)^ “医療機関におけるBCP 阪神淡路大震災甲南病院の対応”. リスク対策.com. 2018年12月26日閲覧。
(五)^ “公益財団法人甲南会の情報”. 国税庁法人番号公表サイト (2020年4月15日). 2020年4月19日閲覧。
(六)^ 26歳専攻医が過労自殺、労災認定3か月休日なし・時間外は月207時間 読売新聞 2023年8月17日
(七)^ 専攻医の過労自殺、第三者委が﹁労務管理﹂を問題視 調査報告書は遺族に開示されず 読売新聞 2023年8月17日
(八)^ 専攻医の過労自殺、母﹁労務管理できぬ病院に患者救う資格あるのか﹂ 損賠求め提訴へ 読売新聞 2023年8月19日
(九)^ 甲南医療センター医師の過労自殺、病院側と院長らを書類送検 西宮労基署、労働基準法違反容疑神戸新聞 2023年12月20日
参考文献[編集]
関連項目[編集]
- 甲南加古川病院
- 小川守正
- 涼宮ハルヒの消失 - ロケ地。実名で登場する。
- 長谷川町子物語〜サザエさんが生まれた日〜 - ロケ地
- 神戸大学医学部附属病院
- 学校法人甲南学園
- 甲南病院看護専門学校
- 過労死