芥川龍之介
芥川 龍之介 (あくたがわ りゅうのすけ) | |
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誕生 |
1892年3月1日![]() (現:東京都中央区) |
死没 |
1927年7月24日(35歳没)![]() |
墓地 | 日蓮宗慈眼寺 |
職業 | 小説家 |
言語 | 日本語 |
国籍 |
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教育 | 文学士 |
最終学歴 | 東京帝国大学英文科 |
ジャンル | 短編小説 |
主題 | 近代知識人の苦悩 |
文学活動 | 新現実主義 |
代表作 |
『羅生門』(1915年) 『鼻』(1916年) 『戯作三昧』(1917年) 『地獄変』(1918年) 『奉教人の死』(1918年) 『杜子春』(1920年) 『藪の中』(1922年) 『河童』(1927年) 『歯車』(1927年) |
配偶者 | 塚本文(1919年 - 1927年) |
子供 |
芥川比呂志(長男) 芥川多加志(次男) 芥川也寸志(三男) |
親族 |
塚本善五郎(義父) 芥川貴之志(孫) 芥川麻実子(孫) |
公式サイト | 田端文士村記念館 |
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生涯
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/70/Kume_Matsuoka_Akutagawa_Naruse.jpg/300px-Kume_Matsuoka_Akutagawa_Naruse.jpg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/c0/Kikuchi_Kan%2C_Akutagawa_Ryunosuke%2C_and_so_on.jpg/240px-Kikuchi_Kan%2C_Akutagawa_Ryunosuke%2C_and_so_on.jpg)
「 | その内に僕は大火の原因は○○○○○○○○(※編注:検閲箇所)さうだと云つた。すると菊池は眉を挙げながら、「 |
」 |
「 | 再び僕の所見によれば、善良なる市民と云ふものはボルシエヴイツキと○○○○との陰謀の存在を信ずるものである。もし万一信じられぬ場合は、少くとも信じてゐるらしい顔つきを装はねばならぬものである。(大正十二年九月一日の大震に際して) | 」 |
また「或自警団員の言葉」においても日本社会について皮肉めいた記述をしている[12]。
「 | 我我は互に憐まなければならぬ。況や殺戮を喜ぶなどは、――尤も相手を絞め殺すことは議論に勝つよりも手軽である。我我は互に憐まなければならぬ。ショオペンハウエルの厭世観の我我に与えた教訓もこう云うことではなかったであろうか?(「或自警団員の言葉」より) | 」 |
「 | その時先生の云つた言葉は未だに僕の耳に鳴り渡つてゐる。――「予の最も嫌悪する日本人は鬼が島を征伐した桃太郎である。桃太郎を愛する日本国民にも多少の反感を抱かざるを得ない。」先生はまことに賢人である。僕は度たび外国人の山県公爵を嘲笑し、葛飾北斎を賞揚し、渋沢子爵を罵倒するのを聞いた。しかしまだ如何なる日本通もわが章太炎先生のやうに、桃から生れた桃太郎へ一矢を加へるのを聞いたことはない。のみならずこの先生の一矢はあらゆる日本通の雄弁よりもはるかに真理を含んでゐる。(「僻見」より) | 」 |
「 | 社会主義は、理非曲直の問題ではない。単に一つの必然である。僕はこの必然を必然と感じないものは、恰(あたか)も火渡りの行者を見るが如き、驚嘆の情を禁じ得ない。あの過激思想取締法案とか云ふものの如きは、正にこの好例の一つである。(「澄江堂雑記: 十一 火渡りの行者」より) | 」 |
画像外部リンク | |
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芥川龍之介の死を伝える当時の新聞 1927年(昭和2年)7月25日 | |
朝日東京日日岩手日報東奥日報朝日 |
作品の特徴
作品の変遷
芥川龍之介の作品は、初期と晩年でかなり違うといわれる。
初期
中期
芸術至上主義的な面が全面に出た『地獄変』などを書き、長編『邪宗門』に挑んでいた。
晩年
自殺に関して
「 | 二三年(にさんねん)の後いよいよ自殺の決意を固められた時に、死の姿の一つとして、あの吉原の池に累々と重なつた醜い死骸は必ず故人の頭に甦つて来たにちがひないと思ふ (川端康成「芥川龍之介氏と吉原」、『サンデー毎日』 1929年1月13日 第8年3号より) | 」 |
菊池寛による弔辞
「 |
芥川龍之介君よ |
」 |
- なお、芥川の死について、菊池寛は「芥川の事ども」という文章を残している[30]。
河童忌
記念館
芥川はいわゆる田端文士村の一員であった。地元の東京都北区は、芥川旧居跡地の一部を購入し「芥川龍之介記念館」(仮称)を2023年に開館する計画を2018年6月に発表した[33]。
人物
速読
交友関係
著作
- 老年 1914年
- バルタザアル 1914年(翻訳、原作アナトール・フランス)
- 「ケルトの薄明」より 1914年(翻訳、原作ウィリアム・バトラー・イェイツ)
- 春の心臓 1914年(翻訳、原作ウィリアム・バトラー・イェイツ)
- クラリモンド 1914年(翻訳、原作テオフィル・ゴーティエ)
- ひょっとこ 1915年
- 羅生門 1915年
- 鼻 1916年
- 芋粥 1916年
- 手巾 1916年
- 煙草と悪魔 1916年
- さまよえる猶太人 1917年
- 戯作三昧 1917年
- 運 1917年1月
- 道祖問答 1917年4月
- 偸盗 1917年4月・6月
- 蜘蛛の糸 1918年
- 地獄変 1918年
- 邪宗門 1918年
- 奉教人の死 (三田文学, 1918年8月)
- 枯野抄 1918年
- るしへる 1918年
- 犬と笛 1919年
- きりしとほろ上人伝 1919年
- 魔術 1919年
- 蜜柑 1919年
- 舞踏会 1920年
- 秋 1920年
- 南京の基督 1920年
- 杜子春 1920年
- アグニの神 1920年
- 黒衣聖母 1920年
- 藪の中 1922年
- 神神の微笑 1922年
- 将軍 1922年
- 報恩記 1922年
- 三つの宝 1922年
- トロツコ 1922年
- 魚河岸 1922年
- おぎん 1922年
- 仙人 1922年
- 六の宮の姫君 1922年8月
- 侏儒の言葉 1923年 - 1927年
- 漱石山房の冬 1923年
- 猿蟹合戦 1923年
- 雛 1923年
- おしの 1923年
- 保吉の手帳から 1923年
- 白 1923年
- あばばばば 1923年
- 一塊の土 1924年
- 桃太郎 1924年
- 大導寺信輔の半生 1925年
- 点鬼簿 1926年
- 玄鶴山房 1927年
- 河童 1927年
- 誘惑 1927年
- 蜃気楼 1927年
- 浅草公園 1927年
- 文芸的な、余りに文芸的な 1927年
- 歯車 1927年
- 或阿呆の一生 1927年
- 西方の人 1927年
- 続西方の人 1927年
興文社と文藝春秋社による『小学生全集』88巻の一環として刊行
- アリス物語 菊池寛との共訳 1927年
- ピーターパン 菊池寛との共訳 1929年
家族
家系図
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| 細木香以 |
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| 新原敏三 |
| フク |
| 芥川道章 (養父) |
| トモ (養母) |
| 塚本善五郎 |
| (女) |
| 山本喜誉司 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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葛巻義定 |
| ヒサ |
| 西川豊 |
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| 芥川龍之介 |
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| 文 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 葛巻義敏 |
| 瑠璃子 |
| 比呂志 |
| 多加志 |
| 間所紗織 |
| 也寸志 |
| 草笛光子 |
| 江川真澄 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 耿子 |
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| 麻実子 |
| 貴之志 |
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脚注
注釈
出典
参考文献
関連項目
外部リンク
- 芥川龍之介 | 近代日本人の肖像 - 国立国会図書館
- 『芥川龍之介』 - コトバンク
- 『芥川竜之介・芥川龍之介』 - コトバンク
- 『芥川竜之介』 - コトバンク
- 芥川龍之介:作家事典:ほら貝
- 芥川 竜之介:作家別作品リスト - 青空文庫
- 『芥川竜之介論 ――芸術家としての彼を論ず――』:旧字旧仮名 - 青空文庫 - 堀辰雄著
- 二つの繪 芥川龍之介の囘想 - 小穴隆一(青空文庫)
- 芥川竜之介映像化作品リスト
- 第8章 文芸家(2) | あの人の直筆 - 国立国会図書館