キャセイパシフィック航空
キャセイパシフィック航空(キャセイパシフィックこうくう、簡: 国泰航空, 繁: 國泰航空, 拼音: , 広東語イェール式: gwok taai hòhng hūng, 英: Cathay Pacific Airlines Ltd., CPA, HKSE:0293)は、香港を拠点とする航空会社。香港のフラッグ・キャリアである。
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法人番号 | 2700150004653 | |||
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設立 | 1946年9月24日 | |||
ハブ空港 | 香港国際空港 | |||
マイレージサービス | Cathay | |||
会員ラウンジ | 寰宇堂、玉衡堂、爾雅堂、逸連堂、賞心堂、G16ラウンジ(香港国際空港内のウイング並びにピア) | |||
航空連合 | ワンワールド | |||
親会社 |
スワイヤー・グループ (45%) 中国国際航空 (29.99%) カタール航空 (9.99%) | |||
子会社 |
エア・ホンコン 香港エクスプレス航空 | |||
保有機材数 | 149機(45機発注中) | |||
就航地 | 101都市(コードシェア含む) | |||
本拠地 | 香港 | |||
外部リンク |
www |
キャセイパシフィック航空の本部「キャセイ・シティ」(國泰城) | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
略称 | 國泰航空 |
設立 | 1946年9月24日 |
業種 | 空運業 |
法人番号 | 2700150004653 |
事業内容 |
航空運送事業 旅行事業 |
代表者 |
パトリック・ヒーリー(会長) ロナルド・ラム(林紹波、CEO) |
資本金 | 7億87百万香港ドル |
売上高 |
993億7,600万香港ドル[1] (2012年12月期、グループ連結) |
純利益 |
9億1,600万香港ドル[1] (2012年12月期、グループ連結) |
総資産 | 1,371億33百万香港ドル(2011年12月期) |
決算期 | 12月末日 |
主要株主 | スワイヤー・グループ丶中国国際航空 74..99% (共同で行動する) |
外部リンク | Cathay Pacific |
イギリス・スカイトラックス社による航空会社の格付けで、実質最高評価の「ザ・ワールド・ファイブ・スター・エアラインズ(The World's 5-Star Airlines)」の認定を得ている[2]。
概要
編集名称
編集社名にあるキャセイ (Cathay) とは、マルコ・ポーロによって有名になり、欧米の陸路貿易国を中心に使われていた、契丹に由来する中国の名称「カタイ」の英語訳で、英語では中国の旧称となっている。現地中国語名では、國泰航空公司と表記されている。台湾の国泰世華銀行などを抱える金融グループ「國泰金控」(Cathay Financial Holdings Co., Ltd.)や、かつて香港にあった映画製作会社「モーションピクチャー・アンド・ゼネラル・インベストメント」(Motion Picture and General Investments Limited, MP&GI; 國際電影懋業公司)を保有していたシンガポールの複合企業キャセイ・オーガニゼーション(Cathay Organisation Holdings Limited)とのグループ関係はない。
歴史
編集設立
編集急成長
編集世界へ
編集現在
編集この節には独自研究が含まれているおそれがあります。 |
保有機材
編集運航機材
編集機材 | 保有数 | 発注数 | 座席数 | 備考 | ||||
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F | C | W | Y | 計 | ||||
エアバスA320neo | - | 8 | TBA | 一部香港エクスプレス航空用に発注 | ||||
エアバスA321neo | 12 | 28 | - | 12 | - | 190 | 202 | 一部香港エクスプレス航空用に発注 キャセイドラゴン航空から移行 |
エアバスA330-300 | 43 | - | - | 39 | 21 | 191 | 251 | |
39 | - | 223 | 262 | |||||
28 | 265 | 293 | ||||||
42 | 265 | 307 | ||||||
24 | 293 | 317 | ||||||
8 | 42 | 230 | 280 | |||||
エアバスA350-900 | 30 | - | - | 38 | 28 | 214 | 280 | |
エアバスA350-1000 | 18 | - | - | 46 | 32 | 256 | 334 | |
ボーイング777-300 | 17 | - | - | 42 | - | 396 | 438 | ローンチカスタマー |
ボーイング777-300ER | 38 | - | 6 | 53 | 34 | 201 | 294 | |
- | 40 | 32 | 296 | 368 | ||||
ボーイング777-9X | - | 21 | TBA | 2025年から受領予定 | ||||
貨物機材 | ||||||||
エアバスA350F | - | 6 | 貨物 | 747-400ERFを置き換え[23] 20機のオプション付き[24] | ||||
ボーイング747-400ERF | 6 | - | 貨物 | A350Fに置き換え | ||||
ボーイング747-8F | 14 | - | 貨物 | |||||
計 | 178 | 63 |
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エアバスA321neo
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エアバスA330-300
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エアバスA350-900
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エアバスA350-1000
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ボーイング747-400ERF
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ボーイング747-8F
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ボーイング777-300
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ボーイング777-300ER
退役機材
編集- エアバスA320-200
- エアバスA321-200
- エアバスA340-200/300/600
- ボーイング707-320C
- ボーイング747-200B/200F/200SF
- ボーイング747-300
- ボーイング747-400/400BCF/400F
- ボーイング777-200
- コンベア880
- ダグラス DC-3
- ダグラス DC-4
- ダグラス DC-6B
- ロッキード L-188 エレクトラ
- ロッキード L-1011 トライスター
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エアバスA340-200
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エアバスA340-300
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エアバスA340-600
-
ボーイング707-320C
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ボーイング747-200B
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ボーイング747-200F
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ボーイング747-300
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ボーイング747-400
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ボーイング747-400BCF
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ボーイング777-200
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コンベア880
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ダグラス DC-3
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ダグラス DC-4
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ロッキード L-1011-1 トライスター
特別塗装機
編集- 「THE SPIRIT OF HONG KONG 香港精神号(2代目)"SAME TEAM, SAME DREAM.,積極進取 飛越更高理想"[36]」
- ボーイング747-400(B-HOX)[35]
- 「THE SPIRIT OF HONG KONG 香港精神号(3代目)」
- ボーイング777-300ER(B-KPB)
- 「THE SPIRIT OF HONG KONG 香港精神号(4代目)」
- ボーイング777-300(B-HNK)
- 「Asia's world city」
- 「Progress Hong Kong 100th Aircraft[38]」
- エアバスA330-300(B-LAD)[37]
- 「member of oneworld」(ワンワールド塗装)
- ボーイング777-300ER(B-KQL、B-KQM、B-KQN、B-KQI)
- ボーイング777-300ER(B-KPL)[39]
- エアバスA330-300(B-HLU)
- エアバスA340-300(B-HXG)[35]
- ボーイング747-8F(B-LJA)
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ボーイング747-400(Asia's World City)
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ボーイング777-300(Asia's World City)
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ボーイング777-300(香港精神号)
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エアバスA330-300(ワンワールド塗装)
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ボーイング777-300ER(ワンワールド塗装、B-KQI)
特徴ある機体
編集- VR-HOK
米イースタン航空から1989年7月に購入したトライスターで、1993年8月から1995年6月までの約2年間傘下のドラゴン航空へ移籍しドラゴン航空塗装で北京/上海線専用機材として運用された後、 再びキャセイへリースバックされ、垂直尾翼のみグリーンのキャセイカラー、胴体はロゴ以外白塗りのハイブリッド塗装で1996年に退役するまで運航された。その姿から、本邦のスポッターの間では「白トラ」という愛称をつけられていたようである[42]。
- VR-HKG
1979年に導入されたB747-200B型、啓徳空港(閉港)の3レターコード「HKG」に語呂合わせしたユーモアのあるレジ番がついた機体であった。
1989年12月にニュージーランド航空からリースした機体。緑色のラインが機体前方下部にかけて広がっていた通常塗装機と塗り分け方が違い、ニュージーランド航空の塗装の帯を上からなぞったように一本の帯状に塗装されていた。1991年2月に同社にリースバックされた。なお同機は2010年9月にアメリカで解体されたようであるが、これは、(事故抹消機を除く)B747-400シリーズで初めて解体された機体との事である。
就航都市
編集香港国際空港を拠点とし、南アメリカ大陸を除く全大陸の主要85都市へ就航している。特にアジア、オセアニア路線が充実している。 また、上記以外の都市へも他社とのコードシェアで就航している便もある。
サービス
編集キャセイパシフィック航空は、2005年、2006年と続けて2年連続、さらには2009年にもイギリスのスカイトラックス社のランキングで最高賞であるエアライン・オブ・ザ・イヤー賞を獲得するなど世界でもシンガポール航空、カタール航空、エミレーツ航空などと並びトップクラスのサービスで定評がある。日本に就航している外資系航空会社の中では、日本人客室乗務員の在籍人数が最も多く、日本人乗務員も香港発着の同社就航路線全てに乗務しているため、どの路線においても日本語が通じるケースが多い。
また同社の安全性は非常に高いことでも知られ、重大事故は1972年以降一件も起こしていない。最新鋭の技術を常に取り入れ、例えば機内エンターテイメントに関してはStudioCXと呼ばれるパーソナルテレビがかなり早い段階からエコノミークラスにも装備された。
2007年からボーイング777-300ERを導入を機に機内エンターテイメントやシートをリニューアルするプロジェクトが進んでいて2009年度までにほとんどの機体でリニューアルが完了される予定。改修後はビジネスクラスがフルフラット化やエコノミークラスにはPC電源とリクライニングしても後部座席に影響を与えないデザインになっている。更にStudioCXの最新版としてパナソニックアビエーション社製eX2のAVOD対応のシートテレビを全機材にリプレースしている。2年〜3年にかけて更新する予定。
マイレージプログラム
編集マイレージプログラムとして、「アジアマイル」と上級組織にあたる「ザ・マルコポーロクラブ」の2種類がある。どちらもワンワールド加盟航空会社でマイルを獲得できる。数あるマイレージプログラムの中でも「ザ・マルコポーロクラブ」は他社のように年間で規定のマイルを貯めて入会できるというものではなく、入会金の支払により入会できる珍しいシステムを採用している(入会後は年間最低4セクター以上搭乗しないと会員資格を喪失する)。ただし、初期のレベルではワンワールドのステータスはなく、ルビークラス以上になるためにはやはり規定のマイルを貯めなくてはならない。また、アジアマイルにはランクが存在しないので、いくらマイルを貯めても、アジアマイル会員のままでは上級会員とならない。
ワンワールド加盟各社以外に、下記の航空会社と提携している。
- エア・アスタナ
- エア・カナダ
- 中国国際航空
- ニュージーランド航空
- バンコクエアウェイズ
- コムエアー
- Flybe
- ジェットブルー航空
- ルフトハンザドイツ航空
- MIATモンゴル航空
- フィリピン航空
- ベトナム航空
- ブエリング航空
- ウエストジェット航空
ラウンジ
編集機内誌
編集機内誌「キャセイ」(CATHAY)があり、英語と中国語で書かれている。エコノミークラスを含むすべてのクラスに搭載されている。また、電子書籍としてiPadにも無料で配信している。
事件・事故
編集- キャセイ・パシフィック航空機ハイジャック事件(1948年)
- キャセイ・パシフィック航空機撃墜事件(1954年)
- キャセイ・パシフィック航空700Z便爆破事件(1972年)
- キャセイパシフィック航空780便事故(2010年)
エピソード・その他
編集脚注
編集関連項目
編集- 香港国際競走 - 香港で開催される競馬のレースで、2012年まで同社がメインスポンサーを引き受けていた(現在は時計メーカーのロンジンが引き受けている)。
- ワンワールド - 設立メンバー 所属世界的航空連合、主な提携エアライン所属、予約、空港業務などの協業効率化を行っている。
- キャセイドラゴン航空 - リージョナル路線を運航するフルサービス航空会社(FSC)
- 香港エクスプレス航空 - レジャー旅行に特化した格安航空会社(LCC)、元海南航空グループ2019年完全買収
- エアー・ホンコン - エクスプレス貨物サービスを提供する貨物航空会社
- 香港エアクラフト・エンジニアリング - 同じスワイヤー・グループ傘下の香港に本拠を置く航空機MRO(Maintenance Repair Overhaul:整備・補修・オーバーホール)企業、香港における主要整備委託先。
- スワイヤー・グループ - 設立母体、運営に関して大きな影響力を持つ
- 中国国際航空 - 香港の中国返還以降出資、発言力を強めている
外部リンク
編集- Cathay Pacific - 公式サイト・トップ《当該ページより地域ごとに用意された公式サイトに接続》
- キャセイパシフィック航空 - 日本国内向け公式サイト・トップ
- Cathay Pacific (cathaypacific) - Facebook (英語) ※グローバル公式アカウント
- Cathay Pacific (@cathaypacific) - Instagram (英語) ※グローバル公式アカウント
- Cathay Pacific (@cathaypacific) - X(旧Twitter) (英語) ※グローバル公式アカウント
- Cathay Pacific JP (@jpcathaypacific) - X(旧Twitter) ※日本国内向け公式アカウント
- 国泰及港龙航空 - 新浪微博(簡体字中国語) ※当社の完全子会社・香港ドラゴン航空との共同公式アカウント
- Cathay Pacific - YouTubeチャンネル (英語) (繁体字中国語) ※添付テキスト使用言語は投稿動画による