シンガポール
- シンガポール共和国
- Republic of Singapore(英語)
Republik Singapura(マレー語)
新加坡共和国(簡体字中国語)
新加坡共和國(繁体字中国語)
சிங்கப்பூர் குடியரசு(タミル語) -
(国旗) (国章) - 国の標語:Majulah Singapura
(マレー語:進めシンガポール) - 国歌:Majulah Singapura(マレー語)
進めシンガポール -
公用語 英語、マレー語、中国語、タミル語 首都 シンガポール(都市国家) 最大の都市 シンガポール(都市国家)[※ 1] - 政府
-
大統領 ターマン・シャンムガラトナム 首相 ローレンス・ウォン 副首相 ヘン・スウィーキート
ガン・キム・ヨン - 面積
-
総計 719.2km2(176位)[1] 水面積率 1.5% - 人口
-
総計(2020年) 5,850,000[2]人(113位) 人口密度 8,357.6[2]人/km2 - GDP(自国通貨表示)
-
合計(2020年) 4690億9600万シンガポールドル(S$)[3] - GDP(MER)
-
合計(2020年) 3399億8100万ドル(38位)[3] 1人あたり 59,794.596[3]ドル - GDP(PPP)
-
合計(2020年) 5601億2000万ドル(41位)[3] 1人あたり 98,511.882[3]ドル
独立
- 日付マレーシアより
1965年8月9日通貨 シンガポールドル(S$)(SGD) 時間帯 UTC+8 (DST:なし) ISO 3166-1 SG / SGP ccTLD .sg 国際電話番号 65
概要 編集
シンガポールの島嶼には2世紀に定住が始まり、それ以降は一連の現地の帝国に属した。現代のシンガポールは、1819年にトーマス・ラッフルズがジョホール王国からの許可を得て、イギリス東インド会社の交易所として成立した。 1824年にイギリス帝国が同島の主権を獲得し、1826年にはシンガポールはイギリスの海峡植民地の一つになった。人口が加速度的に増大し、またイギリスの東洋における軍事拠点となった。第二次世界大戦のうち1942年から1945年の間は日本により占領された。 1963年、マラヤ連邦と周辺のイギリス領が統合されて成立したマレーシアの一部として、イギリスから独立。この2年後、全会一致でマレーシア国会が制定した法により、シンガポールはマレーシアから追放された。主権国家としての独立を宣言したシンガポールはその後、急速に発展して大韓民国や中華民国︵台湾︶、香港とともに﹁アジア四小龍﹂の一角として認知されるようになった。 シンガポールは、貿易・交通・金融の中心地の一つであり、世界第5位の金融センター[17]、外国為替市場および世界の港湾取扱貨物量で上位2港のうちの1港である。世界銀行の﹃ビジネス環境の現状﹄の報告書では、シンガポールは9年連続で世界で最もビジネス展開に良い国に選定された。経済平和研究所が発表した2022年のビジネス環境ランキングでは10位にランクインしている[14]。 同国の国際化および多様化された経済は貿易に大いに依存し、中でも製造業は2013年における同国のGDPのうち30%を計上した。2020年のシンガポールの一人当たりの実質国民総所得︵GNI︶は86,480ドルで、世界の諸国でカタールに次ぐものだった[18]。購買力平価説の観点から、2022年には世界第3位の一人当りの国民所得を有する[18]が、世界有数の所得格差も存在する。シンガポールの国債は、2015年9月時点で、3大格付機関全てから最高の格付けを受けている4か国のうちの1つである[19]。 人材開発に積極的なことで知られ、国際ランキングでは、教育・医療・経済競争力において、高位に順位付けされる。多文化主義および文化多様性があり、550万人の人口の38%は、永住者およびその他外国籍の人である。シンガポール人は中華系︵74.1%︶、マレー系︵13.4%︶、インド系︵9.2%︶およびユーラシア人に大別でき、大部分は2言語使用者であり、共通語および第2母語として英語を使用する。 シンガポールは、一院制議会政治のウェストミンスター・システムでヘゲモニー政党制の議会制共和国である。1959年の自治開始以来、人民行動党は全ての選挙で勝利してきた。抑制された市民的自由および政治的権利ならびに低水準の言論の自由を加味し、同党とリー一族の支配により、シンガポールは﹃準独裁政治体制﹄に分類されている。 東南アジア諸国連合︵ASEAN︶原加盟国5か国のうちの1国で、アジア太平洋経済協力︵APEC︶の事務局設置国でもあり、東アジアサミット、非同盟、イギリス連邦加盟国である。シンガポールの急速な発展は国際情勢において多大な影響力を同国にもたらし、複数のアナリストが同国をミドルパワーに分類している[20][21]。 ただ、2011年の総選挙において、人民行動党の得票率は60.1%と独立後最低を記録しており、若者を中心に政治に不満を抱く層が増えており[22]、報道の自由が制約され、一党支配で独裁政権である一方、経済的な豊かさを享受し、表向きには華やかなことから﹁明るい北朝鮮﹂と論評されている[23][24][25]。 シンガポールは事実上1つの都市から構成されているため︵都市国家︶、シンガポール国内には地方自治体が存在しない。このため、首都も建前上はシンガポール市となっているが、実際には首都︵ならびにシンガポール市︶は存在しない。国名 編集
歴史 編集
地理 編集
気候 編集
赤道直下に位置するため、一年を通じて高温かつ多湿である。モンスーン地帯に含まれるが、雨季と乾季の区別は明確ではないものの、北東モンスーンの影響により、11月から3月にかけて降水量が多い。5月から9月は南西モンスーンのために、1回当たりの雨量が増え、強風に見舞われる。この南西モンスーンに乗って、隣国インドネシアスマトラ島の焼畑農業や山火事の煙が流れ込み、ヘイズと呼ばれる煙霧になることがある。インドネシアの乾期にあたる8月〜11月頃になると大気汚染が特に酷くなり、健康への被害が懸念されるレベルとなっている[31]。 ケッペンの気候区分によると、乾季のない熱帯雨林気候 (Af) に分類される。首都シンガポールは標高5mであり、年平均気温は27.4度、1月の気温は26.4度、7月は27.9度である。11月から1月にかけては雨季の影響もあり比較的涼しい。年平均降水量は2350mm。シンガポール(1991年 - 2020年)の気候 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 35.2 (95.4) |
35.2 (95.4) |
36.0 (96.8) |
35.8 (96.4) |
35.4 (95.7) |
35.0 (95) |
34.0 (93.2) |
34.2 (93.6) |
34.4 (93.9) |
34.6 (94.3) |
34.4 (93.9) |
33.8 (92.8) |
36.0 (96.8) |
平均最高気温 °C (°F) | 30.6 (87.1) |
31.5 (88.7) |
32.2 (90) |
32.4 (90.3) |
32.3 (90.1) |
31.9 (89.4) |
31.4 (88.5) |
31.4 (88.5) |
31.6 (88.9) |
31.8 (89.2) |
31.2 (88.2) |
30.5 (86.9) |
31.6 (88.9) |
日平均気温 °C (°F) | 26.8 (80.2) |
27.3 (81.1) |
27.8 (82) |
28.2 (82.8) |
28.6 (83.5) |
28.5 (83.3) |
28.2 (82.8) |
28.1 (82.6) |
28.0 (82.4) |
27.9 (82.2) |
27.2 (81) |
26.8 (80.2) |
27.8 (82) |
平均最低気温 °C (°F) | 24.3 (75.7) |
24.6 (76.3) |
24.9 (76.8) |
25.3 (77.5) |
25.7 (78.3) |
25.7 (78.3) |
25.4 (77.7) |
25.3 (77.5) |
25.2 (77.4) |
25.0 (77) |
24.6 (76.3) |
24.3 (75.7) |
25.0 (77) |
最低気温記録 °C (°F) | 19.4 (66.9) |
19.7 (67.5) |
20.2 (68.4) |
20.7 (69.3) |
21.2 (70.2) |
20.8 (69.4) |
19.7 (67.5) |
20.2 (68.4) |
20.7 (69.3) |
20.6 (69.1) |
21.1 (70) |
20.6 (69.1) |
19.4 (66.9) |
雨量 mm (inch) | 221.6 (8.724) |
105.1 (4.138) |
151.7 (5.972) |
164.3 (6.469) |
164.3 (6.469) |
135.3 (5.327) |
146.6 (5.772) |
146.9 (5.783) |
124.9 (4.917) |
168.3 (6.626) |
252.3 (9.933) |
331.9 (13.067) |
2,113.2 (83.197) |
平均降雨日数 (≥0.2 mm) | 13 | 9 | 12 | 15 | 15 | 13 | 14 | 14 | 13 | 15 | 19 | 19 | 171 |
% 湿度 | 83.5 | 81.2 | 81.7 | 82.6 | 82.3 | 80.9 | 80.9 | 80.7 | 80.7 | 81.5 | 84.9 | 85.5 | 82.2 |
平均月間日照時間 | 180.4 | 198.6 | 196.6 | 182.4 | 184.8 | 175.4 | 188.5 | 184.6 | 161.4 | 155.0 | 133.2 | 133.1 | 2,074 |
出典1:National Environment Agency[32][33] | |||||||||||||
出典2:NOAA (sun only, 1991–2020)[34] |
水資源 編集
政治 編集
国会 編集
選挙 編集
- 2006年総選挙
- 2006年5月6日、総選挙が投開票された。与党・人民行動党 (PAP) が全84議席のうち82議席を獲得した。得票率は2001年の総選挙より8.7ポイント低下し、66.59%であった。投票率は94%で、有権者数は122万人。37議席は人民行動党候補が無投票当選。選挙が行われた47議席中人民行動党が45議席を獲得した。野党は1988年以来過半数を上回る候補を立てられず、政権を争うという意味では選挙前から「不戦敗」の状況が続いてきたが、回避した。労働者党が1議席(ラウ・アキアン書記長)、シンガポール民主連合が1議席(チャム・シートン新人民党書記長)を獲得した。与党の得票率は、2001年は75.29%、2006年は、8.7ポイント下がって66.59%。野党の2人はいずれも前回よりも得票率を伸ばした。人民行動党は1965年のシンガポール独立以来、単独政権を維持してきた。
- 2011年総選挙
- 2011年5月7日、総選挙が投開票された。野党は、立候補届け出が遅れて受理されなかったタンジョン・パガー選挙区(定数5)を除いて候補を擁立し、全87議席のうち82議席で選挙戦となった。またインターネットでの選挙活動が解禁された。その結果、与党・人民行動党(PAP)が全87議席のうち81議席を獲得したものの、野党・労働者党(WP)が1集団選挙区で勝利して過去最多となる6議席を獲得した。同集団選挙区では外務大臣ジョージ・ヨーが人民行動党のグループを率いており、現役閣僚が落選するという与党には厳しい結果となった。集団選挙区で人民行動党が敗北するのは史上初。野党のシンガポール人民党(SPP)は改選前の1議席を守れず議席を失った。人民行動党の得票率は60.1%と、過去最低だった1991年総選挙時の60.9%を下回った。投票率は93.06%であった。
- 2020年総選挙
- 2020年7月10日、新型コロナウイルス感染症拡大の中、総選挙が行われた。結果は、人民行動党(PAP)が83議席を獲得し勝利したものの、得票率は前回15年の69.9%から61.2%に大きく下がった。一方で、野党の労働者党は前回の6議席から10議席と議席数を増やし、シンガポール独立以来、初めて野党の議席数が2ケタに達した。リー・シェンロン首相は、若年層のPAP離れが苦戦の原因との認識を示した。
法律 編集
死刑制度 編集
仲裁 編集
国際取引に関する紛争の解決方法としては、一般に訴訟よりも仲裁が広く用いられているが、アジアではシンガポールの仲裁、シンガポール国際仲裁センター︵SIAC︶が広く利用されている。このことは、シンガポール、さらにはイギリス法系の法律家にとって、巨大なリーガルマーケットを意味しており、シンガポールにとっては、国家的な戦略と位置付けられる[43]。 2015年には、シンガポールへの申立件数が271件と5年で4割増え、主に外国企業同士の案件を扱う機関では、香港の国際仲裁センター︵HKIAC︶と並びアジア首位になった。2011年にアメリカ合衆国とコンゴ民主共和国の間での仲裁判断について、香港最高裁が中華人民共和国本土政府の見解を仰いだことから、HKIACの司法独立性に対して不信感を印象付けた[44]。ラッシュアワー対策 編集
シンガポール陸上交通庁のLTAは2013年4月、MRTの平日始発から午前7:45までを完全無料化し、乗車運賃を浮かせたい人の乗車時間をずらすことで、通勤時間帯のラッシュアワー混雑を緩和する政策を打ち出した[45]。2023年現在では、平日の始発から朝7:45までに改札を入場した乗車が全て一律50セント引き[46]となる施策へ変更されている[47]。またタクシーでは朝晩のラッシュアワーでは25%の割増料金を設定するなど、加算料金を課している[48]。行政区画 編集
警察 編集
情報機関 編集
- シンガポール
- JID (Joint Intelligence Directorate) - 統合情報本部
- G2-Army
- ISD (Internal Security Department) - 内務省国内公安部
- SID (Security and Intelligence Department) - 公安・情報部
国家安全保障 編集
対外軍事協力 編集
イギリス植民地時代に同国の要塞であった歴史的経緯から、現在もイギリス軍と密接な関係にある。イギリスは1968年1月にスエズ以東からの撤退を宣言したが、リー・クアンユーの要請により、1976年までシンガポールへの駐留を継続した。イギリス軍の撤退に対応するための枠組みとして、イギリスは1971年にシンガポール、マレーシア、ニュージーランド、オーストラリアとともに5か国防衛取極を締結した[50]。当初は、防空システムに関する協力から始まったが、後に空軍だけではなく、海軍の合同軍事演習も行われるようになった。 冷戦を通じてアメリカ軍との関係も深まっており、1990年にはアメリカ軍によるシンガポール国内施設の使用に関する覚書を締結した。シンガポール軍の装備も、アメリカ製が多い。特に空軍の歴代主力戦闘機は、アメリカ製で占められてきた。F-35戦闘機の開発計画︵統合打撃戦闘機計画︶においても、最も低いレベルではあるが、優先的に輸出枠を確保できる“Security Cooperation Participation”として参加している。また、2013年にはアメリカ海軍の最新鋭艦艇である沿海域戦闘艦のローテーション配備が発表されている[49]。 このほか、1975年に中華民国︵台湾︶との間で結ばれた﹁星光計画﹂と呼ばれる協力関係が、中華民国とシンガポールの正式な国交解消後も続いている。これは、シンガポールの国土が狭いため、当時のリー・クアンユー首相と蔣経国中華民国総統の間で、シンガポール陸軍部隊の訓練を台湾で行うことなどを取り決めたものである。中華民国と対立を続ける中華人民共和国もシンガポール軍に海南島の訓練施設の提供を申し出たが、シンガポール側はこれに応じていない[51]。 さらに、シンガポールとフィリピンが﹁台湾有事﹂の際に、台湾の防衛に協力するという﹁敦邦計画﹂が存在するとの報道もある[52][53]。 ただしリー・クアンユーは、台湾に武力侵攻する場合は武力衝突を避けるべく中華人民共和国は2週間先に事前通告するよう要求している[54]。また、中華人民共和国とは2009年、2010年、2014年、2015年に共同軍事演習を行っている[55][56]。 近年は、アメリカ、フランス、ブルネイ、オーストラリアからも同様の協力を取り付けているが、戦車部隊や防空システムの演習や両国海軍艦艇の相互訪問も行われるようになった。国際関係 編集
対マレーシア関係 編集
隣国で元々は同じ国であったマレーシアとは、水や領土、開発問題、欧米諸国へ対する姿勢などで、軍事衝突は無いものの外交摩擦は度々起こしており、心理的・物理的に密接ながら、複雑な関係といえる。
東南アジア諸国連合の一員でありながら、欧米諸国(と日本)との貿易や金融に過度に依存した都市国家である故に、主な「顧客」である欧米諸国(キリスト教国)におもねる中立的な言動を取ることが多いため[要出典]、マレーシア以外のほかのアジア諸国(主にイスラム国家)とも、幾度にわたり外交的な衝突を繰り返している。
対日関係 編集
対中関係 編集
2022年に実施された、アメリカ合衆国のワシントンD.C.を拠点としてアメリカや世界における人々の問題意識や意見、傾向に関する情報を調査するシンクタンクであるピューリサーチセンターの調査は、シンガポール人の67%は中国に好感を抱いていると報告した[60][61]。経済 編集
租税 編集
法人税 編集
法人税は、日本のような自己申告課税方式ではなく賦課課税方式であり、納税額の確定は納税者の提出する申告書類などによって、IRASという税務当局が行う。このため税額の確定までに通常は2-3年、納税額や条件に確認するべき点があればさらに数年を要する。税務調査官が実地調査することはほとんどない。 現在は17%とシンガポール所得税法で定められているが、実際には部分免税制度などの優遇措置などを受けることで実質的な税負担は10%程度にできる企業が多いとも言われる。またシンガポールでは、交際費は損金として認められている。個人所得税 編集
個人所得税は、前年分の課税を当年に行うため、所得期間と賦課年度はそれぞれ前年と当年となって1年ずれて表記される。個人所得税の源泉徴収制度はないが、企業従業員が前年度の収入分に対して当年での分割納付を行う場合は、税務当局が企業に指示を出して給与から控除される制度が存在する。GST 編集
2003年1月1日に、消費税︵付加価値税、GST、Goods and Service Tax︶は4%から5%に上げられ、2007年7月1日からはさらに7%になった。インボイス方式を採っているため、課税業者はすべての取引について﹁Tax Invoice﹂と呼ばれる税額票を発行する。住宅用不動産の売買、金融商品サービスの提供、輸出取引、サービスの輸出、企業そのものの売買、三国間取引、保税倉庫内取引、︵S$1百万/人以下の︶個人間の取引を除く、全ての売買について課税される。 外税表示方式と内税表示方式が混在しているために、旅行者などの外国人は、飲食店や物品やサービスの購入時に注意が必要である。固定資産税 編集
不動産取得税は存在せず、不動産の所有に対して比較的高率での固定資産税 (Property Tax) が毎年課税される。不動産取得時には印紙税が1-3%程度かかる。パイオニア企業への優遇税制 編集
1967年から何度か改訂されてきた経済拡大奨励法 (Economic Expansion Incentives Act) に基づき、シンガポールにとって特に有益な事業への企業の新規参入と投資を奨励するために﹁パイオニア企業﹂︵Pioneer Industries︶といった分類を設けて、税制上での優遇措置が図られている。これは最初の生産開始日から起算して5-10年間の全額租税免除という適用企業にとっては極めて有利なものである。中央積立基金 編集
老年年金および医療貯蓄として、中央積立基金が強制的に個人の収入などより徴収される。たとえば、50歳以下では毎年の給与と賞与の総額に対して雇用者14.5%と従業員20%、計34.5%の掛金を政府に払い込まれ、個人ごとのCPF口座に貯蓄される。この貯蓄からは医療費支払い、住宅購入などの特別な用途の原資となり、残りは退職後の生活安定に使用される。メイド税 編集
シンガポールでは、多くの家庭で外国人メイドを雇用している[76]。 メイドの雇用には、雇用主が毎月200-295シンガポールドル︵1シンガポールドルは2015年3月4日時点87.64円なので、1万7528円〜2万5854円︶のメイド税を払う義務がある。この金額は多くの場合、メイドが受け取る給料よりも高い。 外国人メイド控除という制度があり、就業している女性などが外国人メイドを雇用した場合、メイド税の2倍に相当する額を、所得から税控除することが出来る。雇用 編集
シンガポールは伝統的に先進国の中で失業率が最も低い国の一つである。 2005年から2014年までの失業率は4%を超えず、2005年には3.1%、2009年の世界金融危機では3%の最高値を記録した。 2015年の第1四半期には1.8%に低下した。この率は日本よりも低くなっている[77]。 政府は、社会家族開発省を通じてホームレスに多数の支援プログラムを提供している。プログラムの中には、貧困世帯に月額400から1000シンガポールドルを提供すること、政府の病院で無料の医療を提供すること、子供の学費を支払うことなどが含まれる。シンガポール政府はまた、市民に公共のジムで運動することを奨励するための給付金、赤ちゃんが産まれるごとに166000シンガポールドル相当の﹁赤ちゃんボーナス﹂の給付、医療費の補助、障害者のための補助金、貧しい学生に向けた安価なノートパソコンの配布、そのほか公共交通機関や公共料金など様々な分野で市民に還元している[78][79][80]。 外国人労働者は国の経済にとって極めて重要であると認識されているが、政府は外国人労働者が建設産業の80%、サービス産業の50%を占めているため、これらの労働者に上限を設けることを検討している。出入国管理局は、永住権の適格性に関する多くの基準を公開している。 永住権をとるには160億円以上の資産を保有し、2億円以上をシンガポール国内のファンドに投資している必要があるというかなり高いハードルがある[81]。産業 編集
金融 編集
上記のとおり、欧米諸国の多国籍企業のアジア太平洋地域の統括拠点が置かれることが多く、また、東南アジアおよびインドにおける多国間決済の要として1990年代頃から東南アジアにおける金融センターとして不動の地位を保っており、一部の金融取引においては、アジア地域において東京を凌ぐ位置にある。 特に金融先物取引︵デリバティブ︶においては、1984年にシンガポール国際金融取引所︵SIMEX︶が開設され、各種規制に対する政府の柔軟な姿勢から、シカゴ・マーカンタイル取引所と並ぶ代表的国際金融取引所となっていた。1999年に、旧シンガポール証券取引所(SES)と合併し、シンガポール証券取引所(SGX)となって以降は、従来のデリバティブ取引に加え株式をはじめとする証券の取引が活発に展開し、イギリスのシンクタンクZ/Yenグループが発表する世界金融センター指数︵Global Financial Centres Index, GFCI︶によると世界第6位で国際金融取引が最も活発な都市のひとつと評価されている。主要銀行 編集
国内資本主要3行 ●DBS銀行 ●オーバーシー・チャイニーズ銀行 ●ユナイテッド・オーバーシーズ銀行地元企業 編集
地元の世界的企業としては、シンガポール・テレコムやシンガポール航空などがある。政府系投資会社としてテマセク・ホールディングスが活動している[71]。近年は政府を挙げてIT分野と観光分野の振興に力を入れているものの、製造業などでは﹁見た目とは違って借入れが多く、経済的に困窮している企業も少なくない﹂と中華民国︵台湾︶の元総統である李登輝は分析している[要出典]。 中小企業はSMEと呼ばれ政府機関SPRING[要曖昧さ回避]によって奨励されており、全企業数の99%、GDPの50%近く、雇用の70%に貢献している[82]。観光 編集
建築 編集
主な観光地 編集
- マーライオン公園
- ラッフルズ像
- エスプラネードシアター・オン・ザ・ベイ
- オーチャード・ロード
- オランダ村(Holland Village)
- チャイナタウン
- リトル・インディア
- セントーサ島
- マーライオンタワーとマーライオンウォーク
- アンダーウォーターワールドとドルフィンラグーン
- カールスバーグ・スカイタワー
- シロソ砦
- ユニバーサル・スタジオ・シンガポール
- ラッフルズ・ホテル
- シンガポール・フライヤー
- グッドウッド・パーク・ホテル
- シンガポール動物園
- ナイトサファリ
- リバーサファリ
- シンガポール植物園
- シンガポール国立博物館
- アラブストリート
- イクィノックス
- クラーク・キー(シンガポール川)
- 国会議事堂
- 最高裁判所
- 日本庭園・中国庭園
- 歴史博物館
- 日本占領時期死難人民記念碑
- バトル・ボックス
- スリ・マリアマン寺院
- Sri Veeramakaliamman Temple
- Masjid Sultan
- 富の泉 (Fountain of Wealth)
- サンテック・シティー
- ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ
- マリーナベイ・サンズ
- シンガポール・チャンギ空港
- ジュエル・チャンギ・エアポート
自然環境 編集
交通 編集
自家用車 編集
人口密度の高いシンガポールにおいて市内の交通渋滞は深刻な社会問題であり、政府も長年その対策には腐心しており、自家用車の保有、および利用には特に厳しい制限がなされている。 車両割り当て制および諸税 国内の道路整備状況により、自動車の台数を抑制するために新規車両登録可能件数が定められ、車両購入権︵COE:Certificate of Entitlement、拥车证︶の価格は、オークションにより決定される。 新車を購入する際にはウェブサイトを通じて行われる入札に応じる必要がある。価格は車種によって変わり、軽自動車で400万円、スクーターバイクでも最低150万円するが、時期による変動もある。 たとえば、中型車︵排気量1600cc以下︶については、2008年頃まで、S$10,000-15,000程度で推移していたが、2008年末から2009年初めの世界同時不況の余波をうけた時期にはS$5,000前後まで暴落、しかし、2009年夏には景気回復を受けS$19,000前後まで急上昇、以降上昇S$100,000に達するなど乱高下を続け、2018年でS$28,000前後︵排気量1600cc以上はS$31,000前後︶2023年現在はS$100,000に到っている。 購入に際し、輸入関税︵シンガポールは100%︶、消費税、登録料・追加登録料、道路税が課せられ、上のCOEも合わせると、車両価格の4-5倍程度を支払うこととなる︵ただし、COEについては、廃車時に市場価格で売却することができ、譲渡時には譲渡価格に上乗せして売却される︶。 渋滞抑制政策 一定地域への車両の流入を抑制するため、特定地域への立ち入りに際しては、クーポン購入を義務付けるロードプライシングを早くから導入。1998年3月から世界で初めてプリペイドカードを利用した電子式道路料金徴収システムであるERP︵日本の有料道路のETCを一般道に適用したものを想像すると理解しやすい︶を導入している。 ERPの料金体系は、通行する場所や時間帯などによって変動し、概して渋滞しやすい日時の道路に設定が高くなる傾向にある。金額は安くて0.5ドル、高いと2.5ドルほど1回の通過あたり課金される。 その他 道路が左側通行。日本車の比率が高く、中には日本から直接輸入された中古車もあり、日本の低排出ガス車認定制度シールや車庫証明シール、自動車ディーラーのシールが張られたままの自動車も走っている。 ジョホール海峡を挟んだ隣国マレーシアのジョホール州とは、2つの道路︵ジョホール・シンガポール・コーズウェイ、マレーシア・シンガポール・セカンドリンク︶で結ばれている。 ガソリン価格がシンガポールに比べて圧倒的に安い、隣国マレーシアへ給油のために国境を越える者が跡を絶たなかったため、シンガポールからマレーシアの国境検問所を通る際、ガソリンメーターが4分の3以上ない場合は罰金を科す﹁3クォーター・タンク法﹂が存在する︵マレーシアナンバーの自動車は除外︶。実際に国境検問所でガソリンメーターを検査されることは稀だが、抜き打ちで検査官に見られる。バス 編集
公共交通機関のバスは、地元資本のSBSトランジット、SMRTバス、2016年より新規参入したオーストラリア系のタワートランジット・シンガポール、イングランド系のゴーアヘッド・シンガポールの4社が事業展開をしており、安価な値段で路線は市内のほとんどを網羅しているため、市民の主要な移動手段として定着している。 運賃はMRTと一体型の総距離制運賃が採用されており、一般路線で乗車距離によりS$1.70-3.30となっている︵EZ-link他のキャッシュレス媒体を使用した場合、S$0.99-2.86に割引︶。なお、通勤時間帯に運行される着席保証の﹁プレミアムサービス﹂や﹁バス・プラス・サービス﹂、SMRTバスが運営するセントーサ島行きの﹁RWSサービス﹂、一部の停留所を通過する急行サービス、﹁NR﹂というサービスナンバーがつく、いわゆる深夜バスでは均一価格制や割増料金などが設定されており、多彩な運賃構造を持つ。 バス停には時刻表は表示されていないが、バス停の名称は表示されており、スマートフォンアプリやウェブサイトでは、バス停の名称やバスが到着する時刻を確認することができる︵主要バス停では、次にバスが到着するまでの見込み所要時間が電光掲示板に表示されている︶。バスの専用レーンが、道路上の黄色の線によって決められており、一般車は指定時間中は進入禁止となっている。タクシー 編集
シンガポールのタクシーは、初乗り(1.0km)料金がおおむねS$3.9から︵下記の通り車種により異なる︶、その後は400mごとにS$0.24 - $0.36が加算[※5]されていく仕組みになっており、日本のタクシーと比較すると料金は安い。車種はヒュンダイ・アイオニックやメルセデス・ベンツ・Eクラス更にはトヨタのプリウスも多い。 グレードの高い車種になると、初乗り料金が少し高くなる。たとえば、大衆車のヒュンダイ・i40はS$3.90だが、高級車のメルセデス・ベンツE200、トヨタ・アルファードなどはS$4.80となっている。 メーター料金以外にも、条件に応じて様々な料金が加算される[89]。 ●ピークアワー‥平日の午前6時から9時30分と、全日の午後6時以降で25% ●祝祭日‥S$1.0 ●深夜および早朝‥メーター料金の50%増し︵時間帯で変動︶ ●チャンギ国際空港からシティへ向かう際の特別加算‥S$3.0-5.0︵曜日・時間帯で変動︶ ●市内中心部特別通行料︵ERP︶‥S$0.50-4.50︵ERP側の制定に依拠︶ ●予約料‥S$2.30-$20.00[※6]︵配車アプリで予約可︶ ●セントーサ島への入島‥S$3.00 近年のスマートフォン普及によって、新規ビジネスとして頭角を現してきたGojekやGrab Taxiの影響で、タクシー会社は売り上げを落としている。しかしシンガポールのタクシー運転手は、元々タクシー会社の乗用車を借りて、リース料をタクシー会社に支払うシステムのため、運転手自体には大きな影響はない。タクシー会社の自動車をリースしながら、GojekやGrab Taxiの配車アプリを使用して、乗客を確保している運転手も存在する。鉄道 編集
バスとMRTの運賃制度 編集
バスとMRTの運賃については﹁総距離制﹂が採用されており、以下の規則に該当する乗車を﹁journey﹂と定め、journeyあたりの総距離に対して運賃を決定し、ICカードから引き去る[90]。なお、バスに現金乗車する際は、当該バスごとに決済が必要となり、乗り継ぎに関する割引制度はない。 (一)入場改札から最後の入場改札までの時間が2時間以内であること︵バスは乗車時改札︶。 (二)MRTにおいて、出場後、当該駅で再入場しないこと︵指定駅での改札外乗り換えを除く︶。 (三)同一系統番号︵サービスナンバー︶のバス利用は1回のみであること。 (四)乗り継ぎ時、バス→MRTまたはバスの乗り継ぎは45分以内、MRT→MRTの乗り継ぎ[※7]については15分以内であること。 (五)乗り継ぎが5回以内であること。 (六)事業者が別に指定する系統︵主にセントーサ島、イベント輸送、深夜バス︶が含まれないこと。 ICカードでは、いわゆる﹁初乗り運賃﹂が3.2kmまで$0.99となっており、以降は1km刻みで上昇する。途中に急行バスを利用した場合は、一律で60セントの追加がある︵1トリップ内で2回以上利用しても追加は1度だけ︶。2022年以前は冷房・非冷房による運賃の差が存在したが、2022年12月現在、バス一般路線とMRTの運賃は同一となっている。 チャージ型ICカードを利用する場合、バスは乗車する車両の終点までの運賃、MRTは$3以上の残高がない場合は乗車改札・入場が認められない。 バスで降車時のリーダー読み取りを失念した場合は不正乗車となり、故意・過失に関わらず、当該バスの終点までの運賃が引き去られる[※8]。船舶 編集
●ハーバー・フロント 国際旅客ターミナル︵IPT︶ マレーシアのペナン島やクアラ・ルンプールへのクルーズ船が就航している。 ●ハーバー・フロント リージョナル・フェリー・ターミナル︵RFT︶ インドネシアのバタム島などとの間に、高速船が就航している。乗船券・パスポートのほかにインドネシア査証が必要[※9]。 ●タナ・メラ・フェリー・ターミナル︵TMFT︶ インドネシアのリゾート地であるビンタン島やバタム島との間に、高速船が就航している。乗船券・パスポートのほかにインドネシア査証が必要。 ●チャンギ・フェリー・ターミナル マレーシアのジョホール州タンジュン・ブルンコールとの間に、カーフェリーが就航している。 ●チャンギ・ポイント・フェリー・ターミナル ウビン島との間に、小型船(Bumboat)が就航している。マレーシアのジョホール州タンジュン・プングリとの間に、小型船︵Bumboat︶が就航している。航空 編集
国民 編集
言語 編集
シングリッシュ 編集
宗教 編集
- 仏教は主に華僑系により、中国浄土教系が信仰され、全人口の32.5%を占める。華僑系は、道教の信仰者も多い(約8%)。
- イスラム教は、主にマレー系住民(中華系・インド系も少なくない)により信仰され、全人口の約14%の信者を有する。
- ヒンドゥー教は、主にタミル系住民により信仰されている(約4%)。
- 民族にかかわらずキリスト教が広く信仰されており、全人口の15%程度の信者を有し、カトリックとプロテスタントが1:2の割合となっている。
保健 編集
罰金制度 編集
言論の自由 編集
2019年10月、偽ニュース・情報操作対策法が成立したが、野党関係者が対象となるケースも多く、運用に懸念の声が上がっている[98]。経済平和研究所によると、シンガポールはさまざまな指標で上位にランクされているが、情報の自由度だけは2022年に2.49と他の先進国に遅れをとっている[14]。平和 編集
他者の人権を受け入れること、汚職のレベルが低いこと、情報の流通が自由に行われること、ビジネス環境が良好であること、人的資本のレベルが高いこと、資源が公平に配分されること、隣国との関係が良好であること、政府が十分に機能していることによって決定される2023年度の積極的平和指数で、シンガポールは12位と評価された[99][100]。文化 編集
食文化 編集
食生活は外食中心であり、シンガポール人が積極的に自炊をする事はほとんど無い。その理由は以前から商業都市であり、男女関係無く毎日仕事する生活を送るシンガポール人が多いため、自然と時間のかかる自炊よりも外食で済ますことが好まれるようになったからである。外食文化が非常に発達しており、多数のフードコートや、「ホーカーズ」と呼ばれる、大衆向け外食広場が充実している背景もある。一部の観光客向けホーカーズを除けばフードコートやホーカーズで提供される食事の値段は手ごろで、1食分の値段が3〜5S$程度で済むメニューが多い。
なお食後のトレーは返却しなくてよい仕組みだが、返却棚の設備があるフードコートもあり、利用客は自分でトレーを返却することもできる。特に「エアコンのない場所などで食品残渣を放置すると鳥が食べに来るため、病気の拡散リスクに繋がる」とシンガポール公衆衛生協会から衛生マナーの悪さを指摘されている。
シンガポール料理 編集
世界遺産 編集
娯楽 編集
結婚 編集
婚姻の際、別姓、同姓を選択できる選択的夫婦別姓制。多くの場合は婚姻前の姓をそのまま名乗るが、配偶者の姓に変更することも可能である[102]。なお、イスラム教徒とそれ以外の国民では、制度上の差異が存在する︵イスラームにおける結婚も参照︶。性的少数者の権利 編集
シンガポールでは、LGBTの権利は年々進歩しており、男性同性間の性行為が2022年に正式に合法化されました(女性同性間の性行為は常に合法)。男性同性間の性行為は、2007年に事実上非犯罪化されてから2022年に正式に合法化されました。2022年には、刑法の第377A条が廃止され、同性間の性行為の刑事化が事実上も法律上も終わり、また2019年以降、反ゲイ暴力や差別に対する保護が法律で定められました。しかし、同性婚は現在認められておらず、同性カップルによる子供の養子縁組も制限されています。シンガポールの社会は一般的に保守的ですが、2009年から毎年開催されているLGBTプライドフェスティバル﹁ピンク・ドット﹂などのイベントがあり、参加者は数万人に達しています。シンガポールの人々の態度も、世界的な傾向に沿って、LGBTコミュニティに対してより社会的に受容的で寛容になってきています。[103]祝祭日 編集
日付 | 日本語表記 | 英語 | 中国語 | マレー語 | タミル語 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
1月1日 | 正月 | New Year's Day | 元旦 | Tahun Baru | புத்தாண்டு | |
2月5-6日 | 春節 | Chinese New Year | 春节 | Tahun Baru Cina | சீனப் புத்தாண்டு | 移動祝祭日(太陰暦) |
4月19日 | 聖金曜日・受難日 | Good Friday | 受难节 | Jumat Agung | 移動祝祭日(教会暦) | |
5月1日 | 労働者の日・メーデー | Labour Day/May day | 劳动节 | Hari Buruh | ||
5月19日 | ウェーサク祭 | Vesak Day | 卫塞节 | Hari Vesak | விசாக தினம் | 移動祝祭日(仏教暦) |
6月5日 | ハリ・ラヤ・プアサ | Hari Raya Puasa | 开斋节 | Hari Raya Puasa | நோன்புப் பெருநாள் | 移動祝祭日(イスラム暦) |
8月9日 | 独立記念日 | National Day | 国庆日 | Hari Kebangsaan | தேசிய தினம் | 建国記念日 |
8月11日 | ハリ・ラヤ・ハジ | Hari Raya Haji | 哈芝节 | Hari Raya Haji | ஹஜ்ஜிப் பெருநாள் | 移動祝祭日(イスラム暦) |
10月27日 | ディーパバリ | Deepavali | 屠妖节 | Deepavali | தீபாவளித் திருநாள் | 移動祝祭日 |
12月25日 | クリスマス | Christmas | 圣诞节 | Krismas | கிறிஸ்துமஸ் பண்டிகை | キリスト教徒の主日 |
日曜日が祝日の場合は、月曜日に振り替えられる。移動祝祭日については、2019年の日付である。2015年3月14日、トニー・タンは、シンガポール建国50周年を記念し、8月7日を特別休日に制定すると発表[104]。
スポーツ 編集
シンガポール国内ではサッカーが最も人気のスポーツであり、バスケットボールやクリケットなども盛んである。また、2008年よりF1シンガポールグランプリが開催されており、F1史上初となるナイトレースが行われている。2016年のリオデジャネイロ五輪では、男子100mバタフライでジョセフ・スクーリングが同国史上初となる金メダリストとなった。
サッカー 編集
通信とメディア 編集
経済平和研究所によると、シンガポールは様々な指標で上位にランクされているが、2022年の情報の自由度だけは2.49と他の先進国に遅れをとっている[14]。政府にリンクされた企業は、シンガポールの国内メディアの多くを管理している。MediaCorpは、シンガポールでほとんどの無料放送チャンネルと無料放送ラジオ局を運営している。 Mediacorpが提供する合計7つの無料テレビ放送チャンネルが存在する。Starhubは、世界中のチャンネルを備えたケーブルテレビも提供している。SingtelのMio TVはIPTVサービスを提供している。シンガポールプレスホールディングスは、政府と密接な関係がある団体であり、シンガポールの新聞業界のほとんどを支配している。 シンガポールのテレビ局は、ニュースチャンネルやドラマチャンネル、アニメチャンネル、スポーツチャンネル、ドラマチャンネル、バラエティーチャンネルなどがある。 シンガポールの衛星放送が映るホテルでは、客室で日本の日本放送協会の国際放送︵NHKワールドTV︶や、CNN BBCワールドニュースなど欧米の衛星放送、アジア各地の放送を視聴できるようにしている例が多くなっている。性的表現に対する規制 編集
性的表現に関しては厳しく、例えば雑誌のヌードグラビア掲載は厳しく規制されている。PLAYBOYは、名指しで持ち込み禁止されている。そのため、日本のグラビア付週刊誌などは、ヌード写真がある場合は、それを切り取った上で販売されている。また、エロ漫画を含むあらゆる形態のポルノは禁止されている[39][40][41]。教育 編集
概要 シンガポールには、インターナショナル・スクール、日本人学校、ローカル校とあり、シンガポール人の一般家庭は英才教育を行うことで有名である。行政機関は教育省︵Ministry of Education︶で、国の人的資源を最大限に活かすという方針のもと歳出予算が毎年常に全体の2割以上を占め、国防省に次ぐ規模である[106]。 二言語政策の下で2か国語教育が一般的であり、能力主義、実学主義を徹底しており、教育熱心な国として知られる。一般的な進路は、初等教育︵Primary. School 6年間︶、中等教育︵Secondary School 4 - 5年間︶、大学準備教育︵Junior. College 2年間︶から大学︵University 3 - 4年間︶というコースである。 大学の教育水準が非常に高いことでも知られる。シンガポール国立大学︵NUS︶、南洋理工大学︵NTU︶、シンガポールマネージメント大学︵SMU︶などが有名である。使用される言語はほぼ英語のみである。2016年4月、イギリスの教育専門誌﹃タイムズ・ハイアー・エデュケーション﹄︵THE︶が発表した創立50年未満の大学の世界番付によると、シンガポールのNTUは2位に浮上した [107]。またOECDによる﹁15歳の時点での国際学力比較ランキング﹂では2015年に世界トップに上った[108]。大学評価機関﹁クアクアレリ・シモンズ(Quacquarelli Symonds)﹂が2015年9月に発表したランキングでは、NUSが12位、NTUが13位に入りアジアではトップとなった[109]。︵なお同調査では日本の京都大学は38位、東京大学は39位︶ シンガポールのロースクールはNUS、SMUと2か所あり、2017年にはSIM大学において新たなロースクールを開校する予定。司法試験の受験資格を得るためにロースクールの修了が条件となる。 ITE︵en:Institute of Technical Education︶は技術や技能を学ぶ国立の教育機関で、中学校を卒業した生徒たちの進学先の一つとなっている。ITEは1992年に創設され、2016年現在3つの学校を持ち、工学から機械技術、経済・経営、旅行、調理、接客まで多様な専門実習を1 - 2年間受講できる[110]。 シンガポールでの教育環境を目的に外国人が世界中から移住してくることでも知られ、著名投資家のジム・ロジャーズは娘の教育のために2007年に渡星している。また、隣接するマレーシアからシンガポールの学校に通う﹁越境通学﹂も頻繁である。- 日本人向け
現地には日本人学校がクレメンティ校とチャンギ校と中学部と早稲田大学系属早稲田渋谷シンガポール校の4校がある。他にもインターナショナル・スクールやローカル校に通う日本人もいるが、学費は高騰している。
シンガポールのパスポート 編集
- 「en:Singapore passport」および「シンガポール旅券」も参照
著名な出身者 編集
脚注 編集
注釈 編集
出典 編集
参考文献 編集
- 『アジア諸国の税法』第4版(監査法人トーマツ編 ISBN 4-502-91370-7)
- 『ASEAN諸国の地方行政 (PDF) 』(自治体国際化協会、2004年)
- 水間政憲『ひと目でわかる「アジア解放」時代の日本精神』PHP研究所、2013年8月。ISBN 978-4569813899。