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「怪談」の版間の差分

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''''''[[]][[]][[]][[]][[|]]

'''怪談'''(かいだん)は、怖さや怪しさを感じさせる物語の総称。日本古来のものを限定して呼ぶ場合もある。中でも、[[四谷怪談]]・[[皿屋敷]]・[[牡丹灯籠|牡丹燈籠]]の三話は「日本三大怪談」に数えられることが多い。



怪談(<!--スリラーや-->怪奇ジャンルの作品)は日本内では通常「[[]][[風物詩]]」にあげられるが、近年は[[]]の時期に放映や作品発表が行われるケースもある。

怪談(<!--スリラーや-->怪奇ジャンルの作品)は日本内では夏の風物詩のひとつだが、近年は冬の時期に放映や作品発表が行われるケースもある。



== 歴史 ==

== 歴史 ==

元来、[[]]に関する物語、[[幽霊]]、[[妖怪]]、[[怪物]]、あるいは怪奇現象に関する物語は[[民話]]伝説、あるいは[[神話]]の中にも多数存在する。

元来、死に関する物語、[[幽霊]]、[[妖怪]]、[[怪物]]、あるいは怪奇現象に関する物語は民話伝説、あるいは神話の中にも多数存在する。



『[[今昔物語集]]』(「霊鬼」)など、[[平安時代]]末期(1120年頃)の古典文学にも多数の怪談が収録されているが、それらを題材にしてまとまった形で残っている物では『[[雨月物語]]』(1776年)が有名である。また、[[四谷怪談]](1727年)や[[皿屋敷|番町皿屋敷]](1700年代末)のように[[歌舞伎]]の題材にも取り上げられ、ひとつのジャンルを構成していた。現在の感覚における古典的な怪談はこれらに基づく物である。また、[[落語]]にも怪談物があり[[怪談噺]](怪談咄)と言われ、初代[[林屋正蔵]]はじめとする累代林屋、[[三遊亭円朝]]、[[立川三五郎]]などが創作・演出に工夫を凝らし、伝承に力を尽くした<ref name="hyakkazensyo">関山和夫「怪談咄」『日本大百科全書』[[小学館]]。 </ref>。演目には『[[牡丹灯籠]]』・『[[怪談乳房榎]]』・『[[お菊の皿]]』・『[[質屋蔵]]』・『[[真景累ヶ淵]]』・『[[反魂香_(落語)|反魂香]]』・『[[もう半分]]』・『[[子育て幽霊]]』・『[[菊江の仏壇]]』などがある。

『[[今昔物語集]]』(「霊鬼」)など、平安時代末期(1120年頃)の古典文学にも多数の怪談が収録されているが、それらを題材にしてまとまった形で残っている物では『[[雨月物語]]』(1776年)が有名である。また、[[四谷怪談]](1727年)や[[皿屋敷|番町皿屋敷]](1700年代末)のように歌舞伎の題材にも取り上げられ、ひとつのジャンルを構成していた。現在の感覚における古典的な怪談はこれらに基づく物である。また、落語にも怪談物があり[[怪談噺]](怪談咄)と言われ、初代[[林屋正蔵]]はじめとする累代林屋、[[三遊亭円朝]]、[[立川三五郎]]などが創作・演出に工夫を凝らし、伝承に力を尽くした<ref name="hyakkazensyo">関山和夫「怪談咄」『日本大百科全書』[[小学館]]。 </ref>。演目には『[[牡丹灯籠]]』・『[[怪談乳房榎]]』・『[[お菊の皿]]』・『[[質屋蔵]]』・『[[真景累ヶ淵]]』・『[[反魂香_(落語)|反魂香]]』・『[[もう半分]]』・『[[子育て幽霊]]』・『[[菊江の仏壇]]』などがある。



[[小泉八雲]](ラフカディオ・ハーン、'''Lafcadio Hearn''')は古くから伝わる日本各地の怪談や奇談を収集し、自らの解釈にしたがって情緒豊かな物語に仕立て上げ、『[[怪談 (小泉八雲)|怪談 (kwaidan)]]』(1904年)として一冊にまとめた。

[[小泉八雲]](ラフカディオ・ハーン、'''Lafcadio Hearn''')は古くから伝わる日本各地の怪談や奇談を収集し、自らの解釈にしたがって情緒豊かな物語に仕立て上げ、『[[怪談 (小泉八雲)|怪談 (kwaidan)]]』(1904年)として一冊にまとめた。



また、[[明治]]末期には、当時欧米で流行していた[[心霊主義|スピリチュアリズム]]の影響を受け、日本でも「怪談ブーム」が到来し、文学者たちが「[[百物語]]」を催したり、盛んに怪談の執筆を行っている<ref>[[ちくま文庫]]から刊行されている、[[東雅夫]]の怪談文芸アンソロジーを参照</ref>。また、現在では「[[民俗学]]の原点」とされている『[[遠野物語]]』についても、話者の[[佐々木喜善]]・著者[[柳田國男]]ともに「怪談愛好者」であり、「怪談ブーム」の副産物として登場したものともいえる<ref>[[水野葉舟]]『遠野物語の周辺』(国書刊行会)収録の[[横山茂雄]]による解題「怪談への位相」より。</ref>。民話としての怪談は[[松谷みよ子]]の研究の対象ともなっている。

また、明治末期には、当時欧米で流行していた[[心霊主義|スピリチュアリズム]]の影響を受け、日本でも「怪談ブーム」が到来し、文学者たちが「[[百物語]]」を催したり、盛んに怪談の執筆を行っている<ref>[[ちくま文庫]]から刊行されている、[[東雅夫]]の怪談文芸アンソロジーを参照</ref>。また、現在では「[[民俗学]]の原点」とされている『[[遠野物語]]』についても、話者の[[佐々木喜善]]・著者[[柳田國男]]ともに「怪談愛好者」であり、「怪談ブーム」の副産物として登場したものともいえる<ref>[[水野葉舟]]『遠野物語の周辺』(国書刊行会)収録の[[横山茂雄]]による解題「怪談への位相」より。</ref>。民話としての怪談は[[松谷みよ子]]の研究の対象ともなっている。



戦後は、[[新倉イワオ]]が1968年に日本初の心霊番組を企画制作。後に日本テレビ「[[お昼のワイドショー]]」内で放映された『[[あなたの知らない世界]]』などによって1970年代の怪談ブームをリードした。新倉はその後も番組企画本など合わせて50冊余りの怪異譚を蒐集した著作を世に送り、大人が怪談を嗜むことを許容する社会環境と後年の素地を築いた。また、1970~1980年代に活躍した[[中岡俊哉]]による児童向け怪談、1970年代にブームとなった[[つのだじろう]]の『[[うしろの百太郎]]』『[[恐怖新聞]]』などの恐怖漫画によって子供時代に恐怖・オカルトの洗礼を受けた世代が成長して、現在の怪談需要を支えている。

戦後は、[[新倉イワオ]]が1968年に日本初の心霊番組を企画制作。後に日本テレビ「[[お昼のワイドショー]]」内で放映された『[[あなたの知らない世界]]』などによって1970年代の怪談ブームをリードした。新倉はその後も番組企画本など合わせて50冊余りの怪異譚を蒐集した著作を世に送り、大人が怪談を嗜むことを許容する社会環境と後年の素地を築いた。また、1970~1980年代に活躍した[[中岡俊哉]]による児童向け怪談、1970年代にブームとなった[[つのだじろう]]の『[[うしろの百太郎]]』『[[恐怖新聞]]』などの恐怖漫画によって子供時代に恐怖・オカルトの洗礼を受けた世代が成長して、現在の怪談需要を支えている。



[[木原浩勝]]と[[中山市朗]]は、自らが体験者より収集した怪異譚の人名や地名を意図的にぼかすことによって取材ソースを秘匿し、「[[実話怪談]]集」というスタイルにまとめ、江戸奉行・[[根岸鎮衛]]による随筆「[[耳袋]]」になぞらえて『新・耳・袋〜あなたの隣の怖い話』([[扶桑社]]、1990年)として出版した。この仕事は長く忘れられていたが、1998年に復活刊行され、2005年までの7年間に刊行され続けた『[[新耳袋]]』全十巻([[メディアファクトリー]])により「怪談」という日本古来のエンターテイメントの復権がなされることとなった。

[[木原浩勝]]と[[中山市朗]]は、自らが体験者より収集した怪異譚の人名や地名を意図的にぼかすことによって取材ソースを秘匿し、「実話怪談集」というスタイルにまとめ、江戸奉行・[[根岸鎮衛]]による随筆「[[耳袋]]」になぞらえて『新・耳・袋〜あなたの隣の怖い話』([[扶桑社]]、1990年)として出版した。この仕事は長く忘れられていたが、1998年に復活刊行され、2005年までの7年間に刊行され続けた『[[新耳袋]]』全十巻([[メディアファクトリー]])により「怪談」という日本古来のエンターテイメントの復権がなされることとなった。



『新耳袋』の休眠期に当たる1991年~1997年には実話怪談集『[[「超」怖い話]]』([[勁文社]])が[[安藤薫平]]、[[樋口明雄]]の手によって編まれた。これは1998年の新耳袋復活と勁文社倒産の後も[[平山夢明]]、[[加藤一 (作家)|加藤一]]に引き継がれ、[[竹書房]]から刊行されている続刊は、新耳袋と並んで近代実話怪談のひとつの潮流となっている。

『新耳袋』の休眠期に当たる1991年~1997年には実話怪談集『[[「超」怖い話]]』([[勁文社]])が[[安藤薫平]]、[[樋口明雄]]の手によって編まれた。これは1998年の新耳袋復活と勁文社倒産の後も[[平山夢明]]、[[加藤一 (作家)|加藤一]]に引き継がれ、[[竹書房]]から刊行されている続刊は、新耳袋と並んで近代実話怪談のひとつの潮流となっている。


2019年11月24日 (日) 06:47時点における版








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Lafcadio Hearn (kwaidan)1904

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1990199820057

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