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「梶田半古」の版間の差分

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== 来歴 ==

== 来歴 ==

明治3年6月25日(1870年7月23日)、[[彫金]]師の梶田政晴の長男として東京[[御徒町|下谷御徒町]]で生まれた。家は代々幕府の[[鷹狩|鷹匠]]だったが、父は彫金を業としたという<ref>政晴の彫金作品については、久保恭子「資料紹介 ~審査の現場から~ 梶田半古の父・政晴の[[小柄]]」(『刀剣美術』第590号、2006年3月、34頁)に、白黒ながら写真が掲載されている。</ref>。家業は弟が継ぎ、幼少から画才のあった半古は明治15年に下谷練塀尋常高等小学校を卒業すると、苦しい家計を助けるため、早朝から深夜まで輸出品の[[団扇]]・[[扇子]]や[[ハンカチ|ハンカチーフ]]に絵を描いて問屋へ運んだという。明治16年([[1883年]])13歳の時、[[浮世絵師]]で[[楊洲周延]]の弟子[[鍋田玉英]]<ref>この玉英という絵師は、当時ですらあまり知られておらず(山中金三郎「梶田畫塾の思い出」『大和文華』18号所収、1951年)、遺作を見るに凡庸な絵師だったようだ。</ref>について絵を学ぶ。一時、眼病により絵画修業を中断し[[琴]]や[[月琴]]で身を立てようとするが、一年程で病は癒え再び画道に戻る。

明治3年6月25日(1870年7月23日)、[[彫金]]師の梶田政晴の長男として東京[[御徒町|下谷御徒町]]で生まれた。家は代々幕府の[[鷹狩|鷹匠]]だったが、父は彫金を業とした<ref>政晴の彫金作品については、久保恭子「資料紹介 ~審査の現場から~ 梶田半古の父・政晴の[[小柄]]」(『刀剣美術』第590号、2006年3月、34頁)に、白黒ながら写真が掲載されている。</ref>。家業は弟が継ぎ、幼少から画才のあった半古は明治15年に下谷練塀尋常高等小学校を卒業すると、苦しい家計を助けるため、早朝から深夜まで輸出品の[[団扇]]・[[扇子]]や[[ハンカチ|ハンカチーフ]]に絵を描いて問屋へ運んだという。明治16年([[1883年]])13歳の時、[[浮世絵師]]で[[楊洲周延]]の弟子[[鍋田玉英]]<ref>この玉英という絵師は、当時ですらあまり知られておらず(山中金三郎「梶田畫塾の思い出」『大和文華』18号所収、1951年)、遺作を見るに凡庸な絵師だったようだ。</ref>について絵を学ぶ。一時、眼病により絵画修業を中断し[[琴]]や[[月琴]]で身を立てようとするが、一年程で病は癒え再び画道に戻る。



明治18年([[1885年]])、15歳で今度は[[鈴木鵞湖]]の子で[[石井柏亭]]・[[石井鶴三|鶴三]]の父にあたる[[南画]]家・[[石井鼎湖]]に就いたが、同年に父が亡くなったためこれを中断する。半古は家族を養うため、[[松尾儀助]]らが横浜で設立した日本の工芸品輸出会社「[[起立工商会社]]」で、工芸品の下絵を描いていた。この会社で同じく図案を描いていた[[菊池容斎]]の門人[[鈴木華邨]]に師事、華邨から菊池容斎の木版画集『前賢故実』を紹介され、全図を暗記するほどまでに模写、独学で人物画を修得している。この成果が早くも同年の東洋絵画共進会で褒状という形で現れ、その後明治24年([[1891年]])日本画の革新を目指す[[日本絵画協会|日本青年絵画協会]]の結成に発起人の一人として加わる。

明治18年([[1885年]])、15歳で今度は[[鈴木鵞湖]]の子で[[石井柏亭]]・[[石井鶴三|鶴三]]の父にあたる[[南画]]家・[[石井鼎湖]]に就いたが、同年に父が亡くなったためこれを中断する。半古は家族を養うため、[[松尾儀助]]らが横浜で設立した日本の工芸品輸出会社「[[起立工商会社]]」で、工芸品の下絵を描いていた。この会社で同じく図案を描いていた[[菊池容斎]]の門人[[鈴木華邨]]に師事、華邨から菊池容斎の木版画集『前賢故実』を紹介され、全図を暗記するほどまでに模写、独学で人物画を修得している。この成果が早くも同年の東洋絵画共進会で褒状という形で現れ、その後明治24年([[1891年]])日本画の革新を目指す[[日本絵画協会|日本青年絵画協会]]の結成に発起人の一人として加わる。


2013年3月19日 (火) 14:21時点における版


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姿


作品

肉筆
版画
  • 「男」 石川県立美術館所蔵
  • 「暗香疎影」 石川県立美術館所蔵
  • 「雪中」 石川県立美術館所蔵
  • 「美人図」 石川県立美術館所蔵

脚注



(一)^  9818982823

(二)^   5902006334

(三)^ 181951

(四)^ 24

(五)^ 4162-63456


  1946281-282

 1994

/   1996ISBN 978-4-469-22124-4

  2001ISBN 978-4-062-10800-3

  ----2008