クリストヴァン・フェレイラ
クリストヴァン・フェレイラ︵Cristóvão Ferreira, 1580年︵天正8年︶ごろ - 1650年11月4日︵慶安3年10月11日︶︶は、ポルトガル出身のカトリック宣教師。イエズス会士であったが、日本において拷問によって棄教し、沢野忠庵︵さわの ちゅうあん、忠安とも︶を名乗ってキリシタン弾圧に協力した。クリストファン・フェレイラと表記されることもある。遠藤周作の小説﹃沈黙﹄のモデルとして知られ、また長与善郎の小説﹃青銅の基督﹄にも登場する。
墓石の戒名
瑞輪寺にて
﹃日本切支丹宗門史﹄を記したレオン・パジェスは、フェレイラが死を直前にしてキリスト教に立ち帰ったと伝えるが、事実は定かではない。パジェスは19世紀の人であり、当然ながらフェレイラの晩年を直接見聞したわけではない。また、日本側資料にも立ち帰りを裏付けるものはない。なお、遠藤周作はフェレイラの子孫と名乗る女性に会ったことを書き残している。フェレイラの娘婿に門下の医師・杉本忠恵がいて、のちに幕医となっている。フェレイラの墓所は東京都台東区谷中の瑞輪寺で、ここにある娘婿の杉本家の墓に合葬されている。