合羽
合羽︵かっぱ、ポルトガル語: capa︶は、雨具の1つで、本来は身にまとって雨や雪を防ぐ外套の意であったが、現在ではレインコート、レインウェアなどの雨具一般を﹁カッパ﹂﹁雨ガッパ﹂と呼ぶ。英語のケープ︵cape︶と同じ語源。
概要[編集]
合羽はポルトガル語の﹁capa﹂の音写語である︵ただし、ポルトガル語のcapaは雨衣だけでなく本のカバーやCDケース、ソファに掛ける布など中身を保護するための覆いを意味している[2]︶。本来は外来語だが、新聞等では国語化しているものとして扱われ、通常は片仮名ではなく平仮名で﹁かっぱ﹂と書かれる[3]。 16世紀に来日したキリスト教の宣教師が着ていた外衣が元であり、合羽の他に勝羽とも書かれ、南蛮蓑とも呼ばれた。 合羽は当初は羅紗を材料とし、見た目が豪華なため、織田信長や豊臣秀吉などの武士階級に珍重された。江戸時代に入ると、富裕な商人や医者が贅を競ったため、幕府がこれを禁止し、桐油を塗布した和紙製の物へと替わっていった。 合羽は安価で軽量で便利なため、瞬く間に普及し、寛保年間には小さく畳んで懐に入れられる懐中合羽が発明され、旅行の際の必需品として使用された。合羽の原料となる桐油紙は、合羽だけでなく、荷物や駕籠の被いや出産の際の敷物︵お産合羽︶としても使用された。出典[編集]
(一)^ ウィクショナリー﹁wikt:合羽﹂より。
(二)^ 馬場良二﹁ポルトガル語からの外来語﹂﹃国文研究﹄第53巻、熊本県立大学日本語日本文学会、2008年5月、120(1)-111(10)、NAID 120006773363。
(三)^ “﹁かるた﹂ 国語化している外来語”. 毎日ことば. 毎日新聞 校閲センター (2021年8月25日). 2021年8月27日閲覧。