野良猫ロック
『野良猫ロック』(のらねこロック)は、日活配給で全5作品が公開された日本の映画シリーズである。
春日太一が「文春オンライン」に寄せた記事によると、本シリーズが制作された1970年代前後は、カウンターカルチャーが盛り上がっていた関係で、反体制的もしくは前衛的な表現が目立っていたという。そこに映画界の凋落も加わったことで本シリーズをはじめとするエネルギッシュな作品が作られており、とりわけ『野良猫ロック セックス・ハンター』は強烈だという。[1]
女番長 野良猫ロック[編集]
女番長 野良猫ロック | |
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監督 | 長谷部安春 |
脚本 | 永原秀一 |
製作 |
笹井英男 飯島亘 |
出演者 |
和田アキ子 梶芽衣子 |
音楽 | 鈴木邦彦 |
撮影 | 上田宗男 |
編集 | 鈴木晄 |
製作会社 | ホリ企画 |
配給 | 日活 |
公開 | 1970年5月2日 |
上映時間 | 80分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
次作 | ワイルド・ジャンボ |
キャスト[編集]
- 和田アキ子(アコ)
- 梶芽衣子(メイ)
- 和田浩治(矢上道男)
- 范文雀(ユリ子)
- 久万里由香(マリ)
- 十勝花子(花子)
- 島津ゆう子(ゆうこ)
- 大橋由香(ユカ)
- 柳美樹(ミキ)
- 島敏光(マー坊)
- 富田ジョージ(ヒロシ)
- ケン・サンダース(ケリー藤山)
- 中丸忠雄(権藤)
- 睦五郎(花田)
- 藤竜也(勝也)
- 小磯マリ(トシエ)
- その他 - ザ・モップス、オックス、アンドレ・カンドレ(井上陽水)、オリーヴ
スタッフ[編集]
- 監督:長谷部安春
- 製作:笹井英男、飯島亘
- 脚本:永原秀一
- 撮影:上田宗男
- 美術:斎藤嘉男
- 照明:梅野義雄
- 音楽:鈴木邦彦
- 録音:杉崎喬
- 編集:鈴木晄
- スチール:浅石靖
- 挿入歌 : 男と女のロック
- 作詞:なかにし礼
- 作曲・編曲:鈴木邦彦
- 歌:和田アキ子
野良猫ロック ワイルド・ジャンボ[編集]
野良猫ロック ワイルド・ジャンボ | |
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監督 | 藤田敏八 |
脚本 |
永原秀一 藤田敏八 |
製作 |
笹井英男 岩沢道夫 |
出演者 |
范文雀 地井武男 藤竜也 梶芽衣子 |
撮影 | 安藤庄平 |
編集 | 丹治睦夫 |
製作会社 | 日活 |
配給 | ダイニチ映配 |
公開 | 1970年8月1日 |
上映時間 | 84分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
前作 | 女番長 野良猫ロック |
次作 | セックス・ハンター |
あらすじ︵ワイルド・ジャンボ︶[編集]
タキ率いる不良集団﹁ペリカン・クラブ﹂は、﹁西部会﹂との主導権を争っていた。ある日、新興宗教団体・正教学会の幹部・藤森信介の愛人・アサ子が白馬に乗ってタキの前に現れる。 後日、﹁ペリカン・クラブ﹂のメンバー・デボが軽機関銃を見つける。また、アサ子は教団のイベントに乗じて信者からの寄付金を強奪する計画をタキに話す。当初彼はほかのメンバーに黙って計画を進めるつもりだったが、強化合宿の際にメンバーから不満が出たため、全員で計画人参加することにした。メンバーのガニ新が西部会の香取に襲われる事件が起きたものの、計画は決行された。キャスト︵ワイルド・ジャンボ︶[編集]
●范文雀︵アサ子︶ ●地井武男︵タキ︶ ●藤竜也︵ガニ新︶ ●前野霜一郎︵デボ︶ ●夏夕介︵ジロー︶ ●梶芽衣子︵C子︶ ●佐々木賢︵香取︶ ●香川雅弘︵河北︶ ●佐藤好将︵西部会A︶ ●雲井辰雄︵西部会B︶ ●露木護︵保︶ ●B・ホワイトン︵外人・男︶ ●P・ブラウン︵外人・女︶ ●夏純子︵海岸の女・A︶ ●加藤和男︵監視所の警官・A︶ ●内田良平︵監視所の警官・B︶ ●白木マリ︵女医︶スタッフ︵ワイルド・ジャンボ︶[編集]
●監督‥藤田敏八 ●企画‥佐々木志郎 ●製作‥笹井英男、岩沢道夫 ●脚本‥永原秀一、藤田敏八 ●原作‥船地慧 ●撮影‥安藤庄平 ●美術‥斎藤よし男 ●照明‥海野義雄 ●音楽‥ホリ企画 ●録音‥目黒スタジオ ●編集‥丹治睦夫 ●スチール‥浅石靖 ●カースタント:三石千尋とマイク・スタントマンチーム野良猫ロック セックス・ハンター[編集]
野良猫ロック セックス・ハンター | |
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監督 | 長谷部安春 |
脚本 |
大和屋竺 藤井鷹史 |
製作 | 高木雅行 |
出演者 |
梶芽衣子 安岡力也 |
音楽 | 鏑木創 |
撮影 | 上田宗男 |
編集 | 鈴木晄 |
製作会社 | 日活 |
配給 | ダイニチ映配 |
公開 | 1970年9月1日 |
上映時間 | 85分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
前作 | ワイルド・ジャンボ |
次作 | マシン・アニマル |
あらすじ(セックス・ハンター)[編集]
キャスト︵セックス・ハンター︶[編集]
●梶芽衣子︵マコ︶ ●安岡力也︵数馬︶ ●藤竜也︵バロン︶ ●高樹蓉子︵めぐみ︶ ●英美枝︵ユカ︶ ●小磯マリ︵マリ︶ ●有川由紀︵メグミ︶ ●美波節子︵キー子︶ ●秋とも子︵ペコ︶ ●青木伸子︵ミキ︶ ●岡崎二朗︵進︶ ●亀山靖博︵サキ︶ ●市村博︵カッチン︶スタッフ︵セックス・ハンター︶[編集]
●監督‥長谷部安春 ●企画‥高木雅行、沢田喜代一 ●脚本‥大和屋竺、藤井鷹史 ●撮影‥上田宗男 ●美術‥佐谷晃能 ●照明‥森年男 ●音楽‥鏑木創 ●録音‥片桐登司美 ●編集‥鈴木晄 ●助監督‥白井伸明 ●スクリプター/記録‥荻野昇評価︵セックス・ハンター︶[編集]
春日は主演の梶芽衣子の西部劇のようなしゃれたいでたちが目を引くとしている[1]。また、彼女のクールで挑発的なまなざしは何事にも動ぜぬ超然とした雰囲気が放たれているという[1]。同時に、梶のまなざしは、性的不能へのコンプレックスを差別的な暴力で解消しているバロンのみじめさを際立たせていると春日は分析している[1]。野良猫ロック マシン・アニマル[編集]
野良猫ロック マシン・アニマル | |
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監督 | 長谷部安春 |
脚本 | 中西隆三 |
出演者 |
梶芽衣子 高野沙理 |
音楽 | たかしまあきひこ |
撮影 | 山崎善弘 |
編集 | 丹治睦夫 |
製作会社 | 日活 |
配給 | ダイニチ映配 |
公開 | 1970年11月22日 |
上映時間 | 82分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
前作 | セックス・ハンター |
次作 | 暴走集団'71 |
あらすじ(マシン・アニマル)[編集]
ある日、ノボとサブは、岩国にある米軍基地から脱走してきた兵士チャーリーをスウェーデンに逃がすため、横浜に来る。 地元の不良少女たちを束ねていたマヤは、3人が資金調達のために持ってきた大量のLSDを強奪する。事情を知ったマヤはLSDの返却を約束したうえで、薬の密売に協力し、「ドラゴン」という別の不良集団の頭目である佐倉に相談する。
一方、マヤの仲間のエマはゴーゴーバーのバーテン清水と共謀してチャーリーからLSDを奪うが、佐倉に取られてしまう。それを知ったマヤは「ドラゴン」と対決してでもLSDを取り返そうと決心し、元仲間のミキから佐倉の背後にユリという女がいることを突き止める。ところがこの時点で佐倉がLSDを売り出しに行ってしまったため、マヤはユリをおとりに売上金500万円をせしめる。
逃走の手筈が整ったチャーリーはマヤたちとともに隠れ家でパーティーをしていたところ、佐倉の通報でやってきたMPに逮捕される。さらにマヤのもとには佐倉から果たし状が届く。そして、マヤたちはノボとサブに黙って指定された場所へ向かう。
キャスト(マシン・アニマル)[編集]
スタッフ(マシン・アニマル)[編集]
- 監督:長谷部安春
- 企画:葛生雅美、藤浪浩
- 脚本:中西隆三
- 撮影:山崎善弘
- 美術:佐谷晃能
- 照明:高島正博
- 音楽:たかしまあきひこ
- 録音:片桐登司美
- 編集:丹治睦夫
- 効果∶佐々木英世
- 助監督:田中登
- スチール∶目黒祐司
野良猫ロック 暴走集団'71[編集]
野良猫ロック 暴走集団'71 | |
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監督 | 藤田敏八 |
脚本 |
永原秀一 浅井達也 |
製作 |
笹井英男 岩沢道夫 真下武雄 |
出演者 |
原田芳雄 藤竜也 梶芽衣子 |
音楽 | 玉木宏樹 |
撮影 | 萩原憲治 |
編集 | 丹治睦夫 |
製作会社 |
ホリ企画 日活 |
配給 | ダイニチ映配 |
公開 | 1971年1月3日 |
上映時間 | 87分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
前作 | マシン・アニマル |
あらすじ(暴走集団'71)[編集]
地方の町の顔役・荒木義太郎の息子である隆明は、故郷を離れてフーテン集団に加わり、新宿の公園で寝泊まりをしていた。ある日、義太郎は黒い親衛隊ブラックSSを隆明のもとへ送り込む。隆明はブラックSSの構成員を一人死なせてしまうも、その場から連行される。隆明の仲間の一人である振り子は身代わりで逮捕されるも、仲間たちとともに鑑別所から脱走して隆明のいる町へ向かう。ところが振り子はSSにつかまり、荒木家の屋敷の地下に閉じ込められる。その後、振り子は隆明に助けられ、ピラニアたちと合流しようとする。
そして、フーテン集団と義太郎たち町民の間で殺し合いに発展する。
キャスト(暴走集団'71)[編集]
スタッフ(暴走集団'71)[編集]
- 監督:藤田敏八
- 企画:佐々木志郎
- 製作:笹井英男、岩沢道夫、真下武雄
- 脚本:永原秀一、浅井達也
- 撮影:萩原憲治
- 美術:千葉和彦
- 照明:大西美津男
- 音楽:玉木宏樹
- 録音:杉崎喬
- 編集:丹治睦夫
- 助監督:岡田裕
- スチール:浅石靖
脚注[編集]
- ^ a b c d 春日太一 (2018年7月3日). “不良少女のボスを演じる梶芽衣子の靡かぬ魅力!――春日太一の木曜邦画劇場”. 文春オンライン. 2023年5月4日閲覧。