打（読み）ダ

デジタル大辞泉 「打」の意味・読み・例文・類語

だ【打】［漢字項目］

 
﹇音﹈ダ︵慣︶　チョウ︵チャウ︶︵呉︶　﹇訓﹈うつ
﹇学習漢字﹈3年
1 うつ。たたく。﹁打撃・打倒・打撲／殴打・強打・痛打・乱打・連打﹂
2 その動作をする意を表す語。﹁打開・打算﹂
3 野球などで、ボールを打つこと。﹁打者・打数・打率／安打・犠打・好打・代打・投打・凡打﹂
[補説]個数の単位﹁ダース﹂にあてることがある。
﹇難読﹈毬(ぎっ)打(ちょう)・金(きん)打(ちょう)・只(しか)管(ん)打(た)坐(ざ)・打(ちょ)擲(うちゃく)・打(ちょ)打(うち)発(ょう)止(はっし)・博(ばく)打(ち)  
 

ダース

 
︽dozenから︾数量の単位の一。12個、また12個のもの一組み。﹁鉛筆半ダース﹂
[補説]﹁打﹂とも書く。  

だ【打】

野球やゴルフなどで、ボールを打つこと。打撃。「打のチーム」

ちょう【打】［漢字項目］

⇒だ

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精選版 日本国語大辞典 「打」の意味・読み・例文・類語

うち【打】

 

(一)[1] 〘 名詞 〙 ( 動詞﹁うつ︵打︶﹂の連用形の名詞化 )
(一)① 打つこと。
 (二)② 砧(きぬた)で絹を打ち、光沢を出すこと。後世は板引にかわったが、呼び名は残った。
 (三)③ 琴、三味線の演奏技法の一つ。箏曲(そうきょく)では右手の中指の琴爪で軽く弦を打つ技法。三味線では左手の指をそろえて軽く弦を打つ技法。
 (四)④ 駕籠かきの用語で、駕籠賃をいう。
(一)[初出の実例]﹁うちも聞(きい)た、駕籠換(か)よい﹂(出典‥浄瑠璃・博多小女郎波枕︵1718︶下)
 (五)⑤ ﹁うちちん︵打賃︶②﹂の略。
(一)[初出の実例]﹁白人への祝儀に銀五両、しかも打(うち)の出る細銀(こまがね)にて、宿へ銀子五両、下の者へ銀弐両﹂(出典‥浮世草子・傾城禁短気︵1711︶三)
 (六)⑥ 博奕(ばくち)打ちの略。遊里などの隠語。
(一)[初出の実例]﹁うちは博戯打なり﹂(出典‥随筆・麓の色︵1768︶三)
 (二)[2] 〘 接頭語 〙 ( 動詞の上に付く ) 多く実質的な意味をあらわす動詞に付くが、中古には形式動詞﹁す﹂に付いた例も見られる。また、﹁うち﹂と動詞との間に、係助詞﹁も﹂をはさむことがある。
(一)① 下の動詞の意味を強めたり、単に語調をととのえたりする。おだやかな動作を表わす語に付いて、﹁すこし﹂﹁ちょっと﹂の意味を加える場合もある。
(一)[初出の実例]﹁宇知(ウチ)廻(み)る 島の崎々﹂(出典‥古事記︵712︶上・歌謡)
 (二)﹁乳母はうちも臥されず﹂(出典‥源氏物語︵1001‐14頃︶若紫)
 (三)﹁身篩(みぶるひ)打して﹂(出典‥今昔物語集︵1120頃か︶二九)
 (二)② 下の動詞と合して、特定の具体的な意味を表わす。現代語に多い。﹁うちあける﹂﹁うちあわせる﹂﹁うちきる﹂﹁うちとける﹂など。
 (三)[3] 〘 接尾語 〙 動詞の連用形に付く。近世の俗語的表現。
(一)① …しがち、…するのが当然の意を表わす。
(一)[初出の実例]﹁はやる芝居にはありうちといひなだむる﹂(出典‥洒落本・列仙伝︵1763︶)
 (二)② …しなれていることの意を表わす。
(一)[初出の実例]﹁是に限らず幾度も聞きうち﹂(出典‥浄瑠璃・蘆屋道満大内鑑︵1734︶三)
 (三)③ …するのは勝手の意を表わす。
(一)[初出の実例]﹁娼婦(ぢょらう)のことじゃもの、お客はとりうちじゃ﹂(出典‥洒落本・色深睡夢︵1826︶上)

打の語誌


接頭語としての﹁うち﹂は、動詞﹁打つ﹂の意味が希薄化したものであるが、一方、中国古典の﹁打﹂字の接頭語的用法が訓読され、日本語の文章に取り入れられた可能性もある。
 

ダース︻打︼

 

(一)〘 名詞 〙 ( [英語] dozen から。﹁打﹂はあて字 ) 数量の単位の一つ。一二個、または、一二個のものの一組をいう。
(一)[初出の実例]﹁麦酒が半打(ダアス)も﹂(出典‥多情多恨︵1896︶︿尾崎紅葉﹀後)
  
 

ぶち︻打︼

 

(一)〘 接頭語 〙 ( 動詞﹁ぶつ︵打︶﹂の連用形から ) 動詞の上に付けて、その意味を強める。また、荒々しい動作でそのことをする意を表わす。﹁ぶっ﹂﹁ぶん﹂という音便形にもなる。﹁ぶち明ける﹂﹁ぶち売る﹂﹁ぶち返る﹂など。
  

だ【打】

  1. 〘 名詞 〙 野球やゴルフで、ボールを打つこと。「投打にわたり大活躍」「第一打でグリーンに乗せる」

ぶっ【打】

  1. 〘 接頭語 〙 「ぶち（打）」の変化した語。「ぶっかえる」「ぶったまげる」など。

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