「SI組立単位」の版間の差分
Mercury12654 (会話 | 投稿記録) →SI組立単位: ケルビンは基本単位 (基本単位以外のSI単位ではないので欄を移動) タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集 改良版モバイル編集 |
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{{数量の比較}} |
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'''SI組立単位'''(エスアイくみたてたんい、{{lang-en-short|SI derived unit}})は、[[国際単位系]] (SI) |
'''SI組立単位'''(エスアイくみたてたんい、{{lang-en-short|SI derived unit}})または単に「'''組立単位'''」は、[[国際単位系]] (SI) において[[SI基本単位|基本単位]]の[[冪乗]]の積と定義されている。 |
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組立単位の中には固有の名称を持つ 22 の [[SI単位]]がある。7つの[[SI基本単位]](以下、「基本単位」と呼ぶ。)とこの22個の組立単位は、SI単位の中核となっている<ref name="名前なし-1">[[#SI9J|国際単位系(SI)第9版(2019)]] p.105</ref>。他の[[SI単位]]は全て、この 29個の単位のいくつかと[[SI接頭語]]との組み合わせである。 |
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ラジアンとステラジアンは、以前は[[補助単位]]とされていたが、[[1995年]]の[[国際度量衡総会]](CGPM)において、補助単位という区分は廃止すること、この2つの単位は無次元の組立単位として解釈することが決議された。 |
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[[File:SI組立単位.jpg|500px|thumb|SI組立単位の一例]] |
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世の中に存在する[[量]]は限りなくあるので、SI組立単位も限りなくあることになる<ref>[[#SI9J|国際単位系(SI)第9版(2019)]] p.107</ref>。[[国際単位系国際文書]]に掲げられているSI組立単位([[#固有の名称と記号を持つ22個のSI単位]]以外の組立単位)は例示に過ぎず、[[法定計量単位]]ではない単位も含まれている。 |
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== 一貫性のある組立単位 == |
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組立単位は、基本単位の[[冪乗]]の積であるが、この積の係数が 1 のとき、その組立単位は「一貫性のある組立単位」と呼ばれる。SIの基本単位と |
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一貫性のある組立単位は、[[一貫性]]のある集合を形成し、これを「[[SI単位#一貫性のあるSI単位|一貫性のあるSI単位]]」と呼ぶ<ref name="名前なし-1"/>。 |
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== SI組立単位 == |
== SI組立単位 == |
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下記に、[https://unit.aist.go.jp/nmij/public/report/si-brochure/pdf/SI_9th_%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E7%89%88_r.pdf 国際単位系(SI)第9版(2019)日本語版 産業技術総合研究所 計量標準総合センター]「2.3.4 組立単位」表4~表6で挙げられているSI組立単位を列挙し、更に参考としてその他の組立単位を示す。表5と表6については、世の中に存在する[[量]]は限りなくあり、すべてを挙げることは不可能であるので、いくつかの例が挙げられている。 |
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[[File:Butsuriryou.gif|500px|thumb|量の次元と組立単位]] |
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下に、SI国際文書第8版「2.2 SI 組立単位」で挙げられているSI組立単位、およびその他のSI組立単位を列挙する。世の中に存在する[[量]]は限りなくあり、全てを挙げることは不可能であるので、表2・表4ではその一例が挙げられている。 |
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=== 固有の名称と記号を持つ22個のSI単位 === |
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いくつかのSI組立単位には、利便性の観点から固有の名称と記号が与えられている<ref name="名前なし-2">[[#SI9J|国際単位系(SI)第9版(2019)]] p.106</ref>。固有の名称を持つSI組立単位は、下記に示す22個である。[[国際単位系国際文書]]の表4に掲げられている<ref name="名前なし-2"/>。下方の4つの単位は、健康保護の観点から特別に固有の名称を与えられたものである。 |
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22個のSI組立単位のうち、[[カタール (単位)|カタール]](kat)は、[[法定計量単位]]ではない([[法定計量単位]]の欄が「'''非'''」となっている)<ref>[https://www.meti.go.jp/shingikai/keiryogyoseishin/pdf/g50913a412j.pdf 資料4(12)] 2005年度第1回計量行政審議会、p.21 計量法に定めがなくSI単位に例示のある組立単位、2005年7月2</ref>。 |
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1 K の[[温度差]]は 1 °C の温度差と等しいが、[[絶対温度]]に関しては、273.15 K の差を考慮しなければならない。﹁セルシウス度﹂は、温度差を表すときのみ[[一貫性]]がある<ref>[[#SI9J|国際単位系︵SI︶第9版︵2019︶]] p.110</ref>。
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これらの単位のうち、ラジアン(rad)、ステラジアン(sr)、ルーメン(lm)、ルクス(lx)、カタール(kat) の5個の単位は人名に'''由来しない'''ので、その記号は、小文字で始める。残りの17個の単位は人名に'''由来する'''ので、その記号は大文字で始める。
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なお、単位記号(例えばニュートンの N )の場合とは異なり、単位の名称を英語で綴る場合は、文頭の場合もしくは表題のように大文字で書き始めるものを除き、newton のように、すべて小文字で'''書き始める'''。[[セルシウス度]] (degree Celsius)についても例外ではなく、degree を小文字で始め、その修飾語である Celsius は2語目であり、かつ人名に由来するため大文字の C で始める<ref>[[#SI9J|国際単位系(SI)第9版(2019)]] p.117</ref>。 |
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=== 表2 基本単位を用いて表される一貫性のあるSI組立単位の例 === |
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屈折率と比透磁率の記号の「1」は[[無次元量|無次元]]であることを示すもので、通常は単位記号の「1」は書かない。 |
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{| class="wikitable" |
{| class="wikitable" |
||
|
|+ 表4 固有の名称と記号を持つ22個のSI単位 |
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!組立量||単位の固有の名称||基本単位のみによる表現||他のSI単位も用いた表現||SIへの導入年||法定計量単位 |
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|- |
|- |
||
|[[面 |
|[[角度|平面角]]||[[ラジアン]] (radian)||rad = m/m|| ||1960|| |
||
|- |
|- |
||
|[[体 |
|[[立体角]]||[[ステラジアン]] (steradian)||sr = m<sup>2</sup>/m<sup>2</sup>|| ||1960|| |
||
|- |
|- |
||
|[[周波数]]||[[ヘルツ (単位)|ヘルツ]] (hertz)||Hz = s<sup>−1</sup>|| ||1948|| |
|||
|[[速さ]]・[[速度]]||[[メートル毎秒]]||m/s |
|||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[力 (物理学)|力]]||[[ニュートン (単位)|ニュートン]] (newton)||N = kg⋅m⋅s<sup>−2</sup>|| ||1948|| |
||
|- |
|- |
||
|[[圧力]]、[[応力]]||[[パスカル (単位)|パスカル]] (pascal)||Pa = kg⋅m<sup>−1</sup>⋅s<sup>−2</sup>||N/m<sup>2</sup><ref group="注">この表記は[[国際単位系国際文書]]第9版のVer.1.08には記載されていなかった。2022年12月に改訂されたVer.2.01において記載された。</ref> || 1971|| |
|||
|[[波数]]||[[毎メートル]]||m<sup>−1</sup> |
|||
|- |
|- |
||
|[[エネルギー]]、[[仕事 (物理学)|仕事]]、[[熱量]]||[[ジュール (単位)|ジュール]] (joule)||J = kg⋅m<sup>2</sup>⋅s<sup>−2</sup>||N⋅m||1948|| |
|||
|[[密度]]・質量密度||[[キログラム毎立方メートル]]||kg/m<sup>3</sup> |
|||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[仕事率]]、[[放射束]]||[[ワット (単位)|ワット]] (watt)||W = kg⋅m<sup>2</sup>⋅s<sup>−3</sup>||J/s||1948|| |
||
|- |
|- |
||
|[[電 |
|[[電荷]]||[[クーロン]] (coulomb)||C = A⋅s|| ||1948|| |
||
|- |
|- |
||
|[[電位差]] ||[[ボルト (単位)|ボルト]] (volt)||V = kg⋅m<sup>2</sup>⋅s<sup>−3</sup>⋅A<sup>−1</sup>||W/A||1948|| |
|||
|[[磁界]]の強さ||[[アンペア毎メートル]]||A/m |
|||
|- |
|- |
||
|[[静電容量]]||[[ファラド]] (farad)||F = kg<sup>−1</sup>⋅m<sup>−2</sup>⋅s<sup>4</sup>⋅A<sup>2</sup>||C/V||1948|| |
|||
|[[濃度|量濃度]]・濃度||[[モル毎立方メートル]]||mol/m<sup>3</sup> |
|||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[電気抵抗]]||[[オーム]] (ohm)||Ω = kg⋅m<sup>2</sup>⋅s<sup>−3</sup>⋅A<sup>−2</sup> |
||
||V/A||1948|| |
|||
|- |
|- |
||
|[[コンダクタンス]]||[[ジーメンス]] (siemens)||S = kg<sup>−1</sup>⋅m<sup>−2</sup>⋅s<sup>3</sup>⋅A<sup>2</sup>||A/V||1971|| |
|||
|[[輝度 (光学)|輝度]]||[[カンデラ毎平方メートル]]||cd/m<sup>2</sup> |
|||
|- |
|- |
||
|[[磁束]]||[[ウェーバ]] (weber)||Wb = kg⋅m<sup>2</sup>⋅s<sup>−2</sup>⋅A<sup>−1</sup>||V⋅s||1960|| |
|||
|[[屈折率]]||(数字の)1||1 |
|||
|- |
|- |
||
|[[磁束密度]]||[[テスラ (単位)|テスラ]] (tesla)||T = kg⋅s<sup>−2</sup>⋅A<sup>−1</sup>||Wb/m<sup>2</sup>||1960|| |
|||
|[[比透磁率]]||(数字の)1||1 |
|||
|} |
|||
=== 表3 固有の名称と記号で表される一貫性のあるSI組立単位 === |
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いくつかのSI組立単位には、利便性の観点から固有の名称と記号が与えられている。固有の名称を持つSI組立単位は、下記に示す22個である。下方の4つの単位は、健康保護の観点から特別に固有の名称を与えられたものである。 |
|||
{| class="wikitable" |
|||
!組立量!!名称!!記号!!他のSI単位による表し方!!SI基本単位による表し方 |
|||
|- |
|- |
||
|[[インダクタンス]]||[[ヘンリー (単位)|ヘンリー]] (henry)||H = kg⋅m<sup>2</sup>⋅s<sup>−2</sup>⋅A<sup>−2</sup>||Wb/A||1948|| |
|||
|[[角度|平面角]]||[[ラジアン]] (radian)||rad||1||m/m |
|||
|- |
|- |
||
|[[セルシウス温度]]||[[セルシウス度]] (degree Celsius)||°C = K|| ||1948|| |
|||
|[[立体角]]||[[ステラジアン]] (steradian)||sr||1||m<sup>2</sup>/m<sup>2</sup> |
|||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[光束]]||[[ルーメン]] (lumen)||lm = cd⋅sr||cd⋅sr||1948|| |
||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[照度]]||[[ルクス]] (lux)||lx = cd⋅sr⋅m<sup>−2</sup>||lm/m<sup>2</sup>||1948|| |
||
|- |
|- |
||
|[[ |
|放射性核種の[[放射能]]||[[ベクレル (単位)|ベクレル]] (becquerel)||Bq = s<sup>−1</sup>|| ||1975|| |
||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[吸収線量]]、[[カーマ (物理学)|カーマ]]||[[グレイ (単位)|グレイ]] (gray)||Gy = m<sup>2</sup>⋅s<sup>−2</sup>||J/kg||1975|| |
||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[線量当量]]||[[シーベルト]] (sievert)||Sv = m<sup>2</sup>⋅s<sup>−2</sup>||J/kg||1979|| |
||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[酵素]]活性||[[カタール (単位)|カタール]] (katal)||kat = mol⋅s<sup>−1</sup>|| ||1999||非 |
||
|} |
|||
=== 基本単位を用いて表現された一貫性のある組立単位の例 === |
|||
[[国際単位系国際文書]]の表5に掲げられている<ref>[[#SI9J|国際単位系(SI)第9版(2019)]] p.108</ref>。 |
|||
この表のうち、[[法定計量単位]]の欄が「'''非'''」となっている組立単位は法定計量単位ではない<ref name="名前なし-3">[https://www.meti.go.jp/shingikai/keiryogyoseishin/pdf/g50913a412j.pdf 資料4(12)] 2005年度第1回計量行政審議会、p.21 計量法に定めがなくSI単位に例示のある組立単位、2005年7月26日</ref>。 |
|||
{| class="wikitable" |
|||
|+ 表5 基本単位を用いて表現された一貫性のある組立単位の例 |
|||
!組立量!!量の典型的な記号!!名称!!基本単位のみによる表現!!法定計量単位 |
|||
|- |
|- |
||
|[[面積]]||''A''||[[平方メートル]]||m<sup>2</sup>|| |
|||
|[[電位差]] ([[電圧]])・[[起電力]]||[[ボルト (単位)|ボルト]] (volt)||V||W/A||m<sup>2</sup>·kg·s<sup>−3</sup>·A<sup>−1</sup> |
|||
|- |
|- |
||
|[[体積]]||''V''||[[立方メートル]]||m<sup>3</sup>|| |
|||
|[[電気容量]]||[[ファラド]] (farad)||F||C/V||m<sup>−2</sup>·kg<sup>−1</sup>·s<sup>4</sup>·A<sup>2</sup> |
|||
|- |
|- |
||
|[[速さ]]、[[速度]]||''v''||[[メートル毎秒]]||m/s|| |
|||
|[[電気抵抗]]||[[オーム]] (ohm)||Ω||V/A||m<sup>2</sup>·kg·s<sup>−3</sup>·A<sup>−2</sup> |
|||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[加速度]]||''a''||[[メートル毎秒毎秒]]||m/s<sup>2</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[波数]]||''σ''||[[毎メートル]]||m<sup>−1</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[密度]]、質量密度||''ρ''||[[キログラム毎立方メートル]]||kg/m<sup>3</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
|[[面密度]]||''ρ''{{sub|A}}||[[キログラム毎平方メートル]]||kg/m<sup>2</sup>|| |
|||
|[[インダクタンス]]||[[ヘンリー (単位)|ヘンリー]] (henry)||H||Wb/A||m<sup>2</sup>·kg·s<sup>−2</sup>·A<sup>−2</sup> |
|||
|- |
|- |
||
|[[比体積]]||''v''||[[立方メートル毎キログラム]]||m<sup>3</sup>/kg||非 |
|||
|[[セルシウス温度]]||[[セルシウス度]]||℃|| ||K |
|||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[電流密度]]||''j''||[[アンペア毎平方メートル]]||A/m<sup>2</sup>||非 |
||
|- |
|- |
||
|[[磁界]]強度<ref>計量法の[[法定計量単位#物象の状態の量|物象の状態の量]]は、「磁界の強さ」</ref>||''H''||[[アンペア毎メートル]]||A/m|| |
|||
|[[照度]]||[[ルクス]] (lux)||lx||lm/m<sup>2</sup>||m<sup>−2</sup>·cd |
|||
|- |
|- |
||
| |
|[[濃度|物質量濃度]]||''c''||[[モル毎立方メートル]]||mol/m<sup>3</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
|[[濃度|質量濃度]]||''ρ'', ''γ''||[[キログラム毎立方メートル]]||kg/m<sup>3</sup>|| |
|||
|[[吸収線量]]・[[比エネルギー分与]]・[[カーマ (物理学)|カーマ]]||[[グレイ (単位)|グレイ]] (gray)||Gy||J/kg||m<sup>2</sup>·s<sup>−2</sup> |
|||
|- |
|- |
||
|[[輝度 (光学)|輝度]]||''L''{{sub|v}}||[[カンデラ毎平方メートル]]||cd/m<sup>2</sup>|| |
|||
|[[線量当量]]・[[周辺線量当量]]・[[方向性線量当量]]・[[個人線量当量]]||[[シーベルト]] (sievert)||Sv||J/kg||m<sup>2</sup>·s<sup>−2</sup> |
|||
|- |
|- |
||
|[[酵素]]活性||[[カタール (単位)|カタール]] (katal)||kat|| ||s<sup>−1</sup>·mol |
|||
|} |
|} |
||
=== |
=== 名称および記号の中に固有の名称と記号を持つ一貫性のあるSI組立単位が含まれている、一貫性のあるSI組立単位の例 === |
||
[[国際単位系国際文書]]の表6に掲げられている<ref>[[#SI9J|国際単位系(SI)第9版(2019)]] p.109</ref>。 |
|||
固有の名称を持つSI組立単位は、SI基本単位や他のSI組立単位と組み合わせて他の組立量を表すために用いることができる。 |
|||
固有の名称を持つSI組立単位(22個)は、[[SI基本単位]]や他のSI組立単位と組み合わせて他の組立量を表すために用いることができる。 |
|||
この表のうち、[[法定計量単位]]の欄が「'''非'''」となっている組立単位は法定計量単位ではない<ref name="名前なし-3"/>。 |
|||
{| class="wikitable" |
{| class="wikitable" |
||
|+ 表6 名称および記号の中に固有の名称と記号を持つ一貫性のあるSI組立単位が含まれている、一貫性のあるSI組立単位の例 |
|||
!組立量!!名称!!記号!!SI基本単位による表し方 |
|||
!組立量!!一貫性のある組立単位の名称!!記号!!基本単位のみによる表現!!法定計量単位 |
|||
|- |
|- |
||
|[[粘度]]||[[パスカル秒]]||Pa |
|[[粘度]]||[[パスカル秒]]||Pa⋅s||kg⋅m<sup>−1</sup>⋅s<sup>−1</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
|[[力のモーメント]]||[[ニュートンメートル]]||N |
|[[力のモーメント]]||[[ニュートンメートル]]||N⋅m||kg⋅m<sup>2</sup>⋅s<sup>−2</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
|[[表面張力]]||ニュートン毎メートル||N/m||kg |
|[[表面張力]]||ニュートン毎メートル||N/m||kg⋅s<sup>−2</sup>||非 |
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|- |
|- |
||
|[[角速度]]||[[ラジアン毎秒]]||rad/s|| |
|[[角速度]]、[[角周波数]]||[[ラジアン毎秒]]||rad/s||s<sup>−1</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
|[[角加速度]]||[[ラジアン毎秒毎秒]]||rad/s<sup>2</sup>|| |
|[[角加速度]]||[[ラジアン毎秒毎秒]]||rad/s<sup>2</sup>||s<sup>−2</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
|[[熱流束|熱流密度]] |
|[[熱流束|熱流密度]]、[[放射照度]]||ワット毎平方メートル||W/m<sup>2</sup>||kg⋅s<sup>−3</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
|[[熱容量]] |
|[[熱容量]]、[[エントロピー]]||ジュール毎ケルビン||J/K||kg⋅m<sup>2</sup>⋅s<sup>−2</sup>⋅K<sup>−1</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
|[[比熱容量]] |
|[[比熱容量]]、[[比エントロピー]]||ジュール毎キログラム毎ケルビン||J/(kg⋅K)||m<sup>2</sup>⋅s<sup>−2</sup>⋅K<sup>−1</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
|比エネルギー||ジュール毎キログラム||J/kg||m<sup>2</sup> |
|比エネルギー||ジュール毎キログラム||J/kg||m<sup>2</sup>⋅s<sup>−2</sup>||非 |
||
|- |
|- |
||
|[[熱伝導率]]||ワット毎メートル毎ケルビン||W/(m |
|[[熱伝導率]]||ワット毎メートル毎ケルビン||W/(m⋅K)||kg⋅m⋅s<sup>−3</sup>⋅K<sup>−1</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
| |
|[[エネルギー密度]]||ジュール毎立方メートル||J/m<sup>3</sup>||kg⋅m<sup>−1</sup>⋅s<sup>−2</sup>||非 |
||
|- |
|- |
||
|[[電界]]の強さ||[[ボルト毎メートル]]||V/m|| |
|[[電界]]の強さ||[[ボルト毎メートル]]||V/m||kg⋅m⋅s<sup>−3</sup>⋅A<sup>−1</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
|[[電荷密度]]||クーロン毎立方メートル||C/m<sup>3</sup>||m<sup>−3</sup> |
|[[電荷密度]]||クーロン毎立方メートル||C/m<sup>3</sup>||A⋅s⋅m<sup>−3</sup>||非 |
||
|- |
|- |
||
|表面電荷||クーロン毎平方メートル||C/m<sup>2</sup>||m<sup>−2</sup> |
|[[表面電荷密度]]||クーロン毎平方メートル||C/m<sup>2</sup>||A⋅s⋅m<sup>−2</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
|[[電束密度]] |
|[[電束密度]]、電気変位||クーロン毎平方メートル||C/m<sup>2</sup>||A⋅s⋅m<sup>−2</sup>||非 |
||
|- |
|- |
||
|[[誘電率]]||[[ファラド毎メートル]]||F/m|| |
|[[誘電率]]||[[ファラド毎メートル]]||F/m||kg<sup>−1</sup>⋅m<sup>−3</sup>⋅s<sup>4</sup>⋅A<sup>2</sup>||非 |
||
|- |
|- |
||
|[[透磁率]]||[[ヘンリー毎メートル]]||H/m|| |
|[[透磁率]]||[[ヘンリー毎メートル]]||H/m||kg⋅m⋅s<sup>−2</sup>⋅A<sup>−2</sup>||非 |
||
|- |
|- |
||
|モルエネルギー||ジュール毎モル||J/mol||m<sup>2</sup> |
|モルエネルギー||ジュール毎モル||J/mol||kg⋅m<sup>2</sup>⋅s<sup>−2</sup>⋅mol<sup>−1</sup>||非 |
||
|- |
|- |
||
|モルエントロピー |
|モルエントロピー、モル熱容量||ジュール毎モル毎ケルビン||J/(mol⋅K)||kg⋅m<sup>2</sup>⋅s<sup>−2</sup>⋅mol<sup>−1</sup>⋅K<sup>−1</sup>||非 |
||
|- |
|- |
||
|[[照射線量]]([[X線]]および[[ガンマ線|γ線]])||[[クーロン毎キログラム]]||C/kg||kg<sup>−1</sup> |
|[[照射線量]]([[X線]]および[[ガンマ線|γ線]])||[[クーロン毎キログラム]]||C/kg||A⋅s⋅kg<sup>−1</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
|[[吸収線量率]]||グレイ毎秒||Gy/s||m<sup>2</sup> |
|[[吸収線量率]]||グレイ毎秒||Gy/s||m<sup>2</sup>⋅s<sup>−3</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
|[[放射強度]]||ワット毎ステラジアン||W/sr|| |
|[[放射強度]]||ワット毎ステラジアン||W/sr||kg⋅m<sup>2</sup>⋅s<sup>−3</sup>|| |
||
|- |
|- |
||
|[[放射輝度]]||ワット毎平方メートル毎ステラジアン||W/(m<sup>2</sup> |
|[[放射輝度]]||ワット毎平方メートル毎ステラジアン||W/(m<sup>2</sup>⋅sr)||kg⋅s<sup>−3</sup>||非 |
||
|- |
|- |
||
|酵素活性濃度||カタール毎立方メートル||kat/m<sup>3</sup>|| |
|酵素活性濃度||カタール毎立方メートル||kat/m<sup>3</sup>||mol⋅s<sup>−1</sup>⋅m<sup>−3</sup>||非 |
||
|} |
|} |
||
|
== その他の組立単位の例 == |
||
以下の一貫性のある組立単位は、[[国際単位系国際文書|SI文書]]第9版(2019)には掲げられていない。参考として列挙したものである。 |
|||
この表のうち、[[法定計量単位]]の欄が「'''非'''」となっている組立単位は法定計量単位ではない。 |
|||
{| class="wikitable" |
{| class="wikitable" |
||
|+ 表 その他の組立単位の例 |
|||
!組立量!!名称!!記号!!SI基本単位による表し方 |
|||
!組立量!!名称!!記号!!SI基本単位による表し方!!法定計量単位 |
|||
|- |
|- |
||
|[[動粘度]]||平方メートル毎秒||m<sup>2</sup>/s|| |
|[[動粘度]]||[[平方メートル毎秒]]||m<sup>2</sup>/s|| || |
||
|- |
|- |
||
|[[質量吸収係数]]||平方メートル毎キログラム||m<sup>2</sup>/kg|| |
|[[質量吸収係数]]||平方メートル毎キログラム||m<sup>2</sup>/kg|| ||非 |
||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[質量モル濃度]]||モル毎キログラム||mol/kg|| ||非 |
||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[モル体積]]||立方メートル毎モル||m<sup>3</sup>/mol|| ||非 |
||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[拡散率]]||平方メートル毎秒||m<sup>2</sup>/s|| ||非 |
||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[質量流束|質量流量密度]]||キログラム毎平方メートル毎秒||kg/(m<sup>2</sup>⋅s)|| ||非 |
||
|- |
|- |
||
|[[ |
|[[導電率]]||[[ジーメンス毎メートル]]||S/m||kg<sup>−1</sup>⋅m<sup>−3</sup>⋅s<sup>3</sup>⋅A<sup>2</sup>||非 |
||
|- |
|- |
||
| |
|モル導電率||ジーメンス平方メートル毎モル||S⋅m<sup>2</sup>/mol||kg<sup>−1</sup>⋅s<sup>3</sup>⋅A<sup>2</sup>⋅mol<sup>−1</sup>||非 |
||
|- |
|||
|モル導電率||ジーメンス平方メートル毎モル||S·m<sup>2</sup>/mol||kg<sup>−1</sup>·mol<sup>−1</sup>·s<sup>3</sup>·A<sup>2</sup> |
|||
|} |
|} |
||
== 補助単位の廃止 == |
|||
[[ラジアン]]と[[ステラジアン]]は、かつては[[補助単位#SI補助単位|補助単位]]に位置づけられていたが、[[1995年]]の[[国際度量衡総会]](CGPM)において、補助単位という区分は廃止すること、この2つの単位は無次元の組立単位として解釈することが決議された<ref>[[#SI9J|国際単位系(SI)第9版(2019)]] p.147</ref>。この決議に基づき、1998年のSI国際文書第7版から、補助単位のカテゴリーは廃止され、[[ラジアン]]と[[ステラジアン]]は組立単位に分類された。 |
|||
== 脚注 == |
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==関連項目== |
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== 参考文献 == |
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* (準拠すべき基本文献){{Cite|和書|author=BIPM|authorlink=BIPM|date=2020-03|translator=産業技術総合研究所 計量標準総合センター|title=国際単位系(SI)第9版(2019)日本語版|url=https://unit.aist.go.jp/nmij/public/report/si-brochure/pdf/SI_9th_%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E7%89%88_r.pdf |
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|type=pdf|publisher=産業技術総合研究所 計量標準総合センター|id= |isbn= |quote= }} 【正誤表】 2022年7月15日 更新{{Cite|和書|date=2022-07-15|title=国際単位系(SI)第9版(2019)正誤表|url=https://unit.aist.go.jp/nmij/public/report/si-brochure/pdf/20220714_seigohyo.pdf|type=pdf|publisher=産業技術総合研究所 計量標準総合センター}} |
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2023年8月28日 (月) 09:32時点における最新版
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一貫性のある組立単位[編集]
組立単位は、基本単位の冪乗の積であるが、この積の係数が1のとき、その組立単位は﹁一貫性のある組立単位﹂と呼ばれる。SIの基本単位と 一貫性のある組立単位は、一貫性のある集合を形成し、これを﹁一貫性のあるSI単位﹂と呼ぶ[1]。SI組立単位[編集]
下記に、国際単位系︵SI︶第9版︵2019︶日本語版 産業技術総合研究所 計量標準総合センター﹁2.3.4 組立単位﹂表4~表6で挙げられているSI組立単位を列挙し、更に参考としてその他の組立単位を示す。表5と表6については、世の中に存在する量は限りなくあり、すべてを挙げることは不可能であるので、いくつかの例が挙げられている。固有の名称と記号を持つ22個のSI単位[編集]
いくつかのSI組立単位には、利便性の観点から固有の名称と記号が与えられている[3]。固有の名称を持つSI組立単位は、下記に示す22個である。国際単位系国際文書の表4に掲げられている[3]。下方の4つの単位は、健康保護の観点から特別に固有の名称を与えられたものである。 22個のSI組立単位のうち、カタール︵kat︶は、法定計量単位ではない︵法定計量単位の欄が﹁非﹂となっている︶[4]。 1 K の温度差は 1 °Cの温度差と等しいが、絶対温度に関しては、273.15 K の差を考慮しなければならない。﹁セルシウス度﹂は、温度差を表すときのみ一貫性がある[5]。 これらの単位のうち、ラジアン(rad)、ステラジアン(sr)、ルーメン(lm)、ルクス(lx)、カタール(kat) の5個の単位は人名に由来しないので、その記号は、小文字で始める。残りの17個の単位は人名に由来するので、その記号は大文字で始める。 なお、単位記号︵例えばニュートンのN︶の場合とは異なり、単位の名称を英語で綴る場合は、文頭の場合もしくは表題のように大文字で書き始めるものを除き、newton のように、すべて小文字で書き始める。セルシウス度 (degree Celsius)についても例外ではなく、degree を小文字で始め、その修飾語である Celsius は2語目であり、かつ人名に由来するため大文字のCで始める[6]。組立量 | 単位の固有の名称 | 基本単位のみによる表現 | 他のSI単位も用いた表現 | SIへの導入年 | 法定計量単位 |
---|---|---|---|---|---|
平面角 | ラジアン (radian) | rad = m/m | 1960 | ||
立体角 | ステラジアン (steradian) | sr = m2/m2 | 1960 | ||
周波数 | ヘルツ (hertz) | Hz = s−1 | 1948 | ||
力 | ニュートン (newton) | N = kg⋅m⋅s−2 | 1948 | ||
圧力、応力 | パスカル (pascal) | Pa = kg⋅m−1⋅s−2 | N/m2[注 1] | 1971 | |
エネルギー、仕事、熱量 | ジュール (joule) | J = kg⋅m2⋅s−2 | N⋅m | 1948 | |
仕事率、放射束 | ワット (watt) | W = kg⋅m2⋅s−3 | J/s | 1948 | |
電荷 | クーロン (coulomb) | C = A⋅s | 1948 | ||
電位差 | ボルト (volt) | V = kg⋅m2⋅s−3⋅A−1 | W/A | 1948 | |
静電容量 | ファラド (farad) | F = kg−1⋅m−2⋅s4⋅A2 | C/V | 1948 | |
電気抵抗 | オーム (ohm) | Ω = kg⋅m2⋅s−3⋅A−2 | V/A | 1948 | |
コンダクタンス | ジーメンス (siemens) | S = kg−1⋅m−2⋅s3⋅A2 | A/V | 1971 | |
磁束 | ウェーバ (weber) | Wb = kg⋅m2⋅s−2⋅A−1 | V⋅s | 1960 | |
磁束密度 | テスラ (tesla) | T = kg⋅s−2⋅A−1 | Wb/m2 | 1960 | |
インダクタンス | ヘンリー (henry) | H = kg⋅m2⋅s−2⋅A−2 | Wb/A | 1948 | |
セルシウス温度 | セルシウス度 (degree Celsius) | °C = K | 1948 | ||
光束 | ルーメン (lumen) | lm = cd⋅sr | cd⋅sr | 1948 | |
照度 | ルクス (lux) | lx = cd⋅sr⋅m−2 | lm/m2 | 1948 | |
放射性核種の放射能 | ベクレル (becquerel) | Bq = s−1 | 1975 | ||
吸収線量、カーマ | グレイ (gray) | Gy = m2⋅s−2 | J/kg | 1975 | |
線量当量 | シーベルト (sievert) | Sv = m2⋅s−2 | J/kg | 1979 | |
酵素活性 | カタール (katal) | kat = mol⋅s−1 | 1999 | 非 |
基本単位を用いて表現された一貫性のある組立単位の例[編集]
この表のうち、法定計量単位の欄が「非」となっている組立単位は法定計量単位ではない[8]。
組立量 | 量の典型的な記号 | 名称 | 基本単位のみによる表現 | 法定計量単位 |
---|---|---|---|---|
面積 | A | 平方メートル | m2 | |
体積 | V | 立方メートル | m3 | |
速さ、速度 | v | メートル毎秒 | m/s | |
加速度 | a | メートル毎秒毎秒 | m/s2 | |
波数 | σ | 毎メートル | m−1 | |
密度、質量密度 | ρ | キログラム毎立方メートル | kg/m3 | |
面密度 | ρA | キログラム毎平方メートル | kg/m2 | |
比体積 | v | 立方メートル毎キログラム | m3/kg | 非 |
電流密度 | j | アンペア毎平方メートル | A/m2 | 非 |
磁界強度[9] | H | アンペア毎メートル | A/m | |
物質量濃度 | c | モル毎立方メートル | mol/m3 | |
質量濃度 | ρ, γ | キログラム毎立方メートル | kg/m3 | |
輝度 | Lv | カンデラ毎平方メートル | cd/m2 |
名称および記号の中に固有の名称と記号を持つ一貫性のあるSI組立単位が含まれている、一貫性のあるSI組立単位の例[編集]
固有の名称を持つSI組立単位(22個)は、SI基本単位や他のSI組立単位と組み合わせて他の組立量を表すために用いることができる。
この表のうち、法定計量単位の欄が「非」となっている組立単位は法定計量単位ではない[8]。
組立量 | 一貫性のある組立単位の名称 | 記号 | 基本単位のみによる表現 | 法定計量単位 |
---|---|---|---|---|
粘度 | パスカル秒 | Pa⋅s | kg⋅m−1⋅s−1 | |
力のモーメント | ニュートンメートル | N⋅m | kg⋅m2⋅s−2 | |
表面張力 | ニュートン毎メートル | N/m | kg⋅s−2 | 非 |
角速度、角周波数 | ラジアン毎秒 | rad/s | s−1 | |
角加速度 | ラジアン毎秒毎秒 | rad/s2 | s−2 | |
熱流密度、放射照度 | ワット毎平方メートル | W/m2 | kg⋅s−3 | |
熱容量、エントロピー | ジュール毎ケルビン | J/K | kg⋅m2⋅s−2⋅K−1 | |
比熱容量、比エントロピー | ジュール毎キログラム毎ケルビン | J/(kg⋅K) | m2⋅s−2⋅K−1 | |
比エネルギー | ジュール毎キログラム | J/kg | m2⋅s−2 | 非 |
熱伝導率 | ワット毎メートル毎ケルビン | W/(m⋅K) | kg⋅m⋅s−3⋅K−1 | |
エネルギー密度 | ジュール毎立方メートル | J/m3 | kg⋅m−1⋅s−2 | 非 |
電界の強さ | ボルト毎メートル | V/m | kg⋅m⋅s−3⋅A−1 | |
電荷密度 | クーロン毎立方メートル | C/m3 | A⋅s⋅m−3 | 非 |
表面電荷密度 | クーロン毎平方メートル | C/m2 | A⋅s⋅m−2 | |
電束密度、電気変位 | クーロン毎平方メートル | C/m2 | A⋅s⋅m−2 | 非 |
誘電率 | ファラド毎メートル | F/m | kg−1⋅m−3⋅s4⋅A2 | 非 |
透磁率 | ヘンリー毎メートル | H/m | kg⋅m⋅s−2⋅A−2 | 非 |
モルエネルギー | ジュール毎モル | J/mol | kg⋅m2⋅s−2⋅mol−1 | 非 |
モルエントロピー、モル熱容量 | ジュール毎モル毎ケルビン | J/(mol⋅K) | kg⋅m2⋅s−2⋅mol−1⋅K−1 | 非 |
照射線量(X線およびγ線) | クーロン毎キログラム | C/kg | A⋅s⋅kg−1 | |
吸収線量率 | グレイ毎秒 | Gy/s | m2⋅s−3 | |
放射強度 | ワット毎ステラジアン | W/sr | kg⋅m2⋅s−3 | |
放射輝度 | ワット毎平方メートル毎ステラジアン | W/(m2⋅sr) | kg⋅s−3 | 非 |
酵素活性濃度 | カタール毎立方メートル | kat/m3 | mol⋅s−1⋅m−3 | 非 |
その他の組立単位の例[編集]
以下の一貫性のある組立単位は、SI文書第9版(2019)には掲げられていない。参考として列挙したものである。
この表のうち、法定計量単位の欄が「非」となっている組立単位は法定計量単位ではない。
組立量 | 名称 | 記号 | SI基本単位による表し方 | 法定計量単位 |
---|---|---|---|---|
動粘度 | 平方メートル毎秒 | m2/s | ||
質量吸収係数 | 平方メートル毎キログラム | m2/kg | 非 | |
質量モル濃度 | モル毎キログラム | mol/kg | 非 | |
モル体積 | 立方メートル毎モル | m3/mol | 非 | |
拡散率 | 平方メートル毎秒 | m2/s | 非 | |
質量流量密度 | キログラム毎平方メートル毎秒 | kg/(m2⋅s) | 非 | |
導電率 | ジーメンス毎メートル | S/m | kg−1⋅m−3⋅s3⋅A2 | 非 |
モル導電率 | ジーメンス平方メートル毎モル | S⋅m2/mol | kg−1⋅s3⋅A2⋅mol−1 | 非 |
補助単位の廃止[編集]
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ a b 国際単位系(SI)第9版(2019) p.105
- ^ 国際単位系(SI)第9版(2019) p.107
- ^ a b 国際単位系(SI)第9版(2019) p.106
- ^ 資料4(12) 2005年度第1回計量行政審議会、p.21 計量法に定めがなくSI単位に例示のある組立単位、2005年7月2
- ^ 国際単位系(SI)第9版(2019) p.110
- ^ 国際単位系(SI)第9版(2019) p.117
- ^ 国際単位系(SI)第9版(2019) p.108
- ^ a b 資料4(12) 2005年度第1回計量行政審議会、p.21 計量法に定めがなくSI単位に例示のある組立単位、2005年7月26日
- ^ 計量法の物象の状態の量は、「磁界の強さ」
- ^ 国際単位系(SI)第9版(2019) p.109
- ^ 国際単位系(SI)第9版(2019) p.147