マッシュルーム

日本における、ハラタケ目ハラタケ科のキノコの名称
ツクリタケから転送)

マッシュルームとは

  1. 食用栽培種である担子菌門ハラタケ科のきのこのみを指す。本項で詳述する。
  2. 英語で「きのこ」一般を指す語。
マッシュルーム
(ツクリタケ)
Agaricus bisporus
マッシュルーム.jpg

一般的なマッシュルーム

分類
: 菌界 Fungi
: 担子菌門 Basidiomycota
: 真正担子菌綱 Homobasidiomycetidae
: ハラタケ目 Agaricales
: ハラタケ科 Agaricaceae
: ハラタケ属 Agaricus
: ツクリタケ bisporus
学名
Agaricus bisporus
(J.E. Lange) Imbach (1946)
和名
ツクリタケ
英名
White mushroom
common mushroomなど
マッシュルーム、生[1]
100 gあたりの栄養価
エネルギー 46 kJ (11 kcal)

炭水化物

2.1 g

食物繊維 2.0 g

脂肪

0.3 g

飽和脂肪酸 0.03 g
一価不飽和 0 g
多価不飽和 0.10 g

タンパク質

2.9 g

ビタミン
ビタミンA相当量

β-カロテン

(0%)

(0) µg

(0%)

0 µg
チアミン (B1)

(5%)

0.06 mg
リボフラビン (B2)

(24%)

0.29 mg
ナイアシン (B3)

(20%)

3.0 mg
パントテン酸 (B5)

(31%)

1.54 mg
ビタミンB6

(8%)

0.11 mg
葉酸 (B9)

(7%)

28 µg
ビタミンB12

(0%)

(0) µg
ビタミンC

(1%)

1 mg
ビタミンD

(4%)

0.6 µg
ビタミンE

(0%)

0 mg
ビタミンK

(0%)

0 µg
ミネラル
ナトリウム

(0%)

6 mg
カリウム

(7%)

350 mg
カルシウム

(0%)

3 mg
マグネシウム

(3%)

10 mg
リン

(14%)

100 mg
鉄分

(2%)

0.3 mg
亜鉛

(4%)

0.4 mg

(16%)

0.32 mg
他の成分
水分 93.9 g
%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。


Agaricus bisporus (J. Lange) Imbach: common mushroom, White mushroom: champignon de Paris

[2][3]

A. bisporusA. campestris L. : Fr.172 - 4[3]20158 - 10[4]

生態

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使

B

42 bisporus 2422212342

品種

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A. bisporus はホワイト種、オフホワイト種、クリーム種、ブラウン種の4つの品種群に大別される。また厳密には別種ではあるが、ヨーロッパで主に栽培される A. bitorquis (Quèlet) Saccardo もマッシュルームとして扱われるため、ここで解説する。

ホワイト種

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オフホワイト種

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色がやや灰色がかった白色であるほかは、ホワイト種に性質が近い品種群。ホワイト種と同様、生鮮流通品として好まれる。

クリーム種

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湿

ブラウン種

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Agaricus bitorquis

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A. bisporus 5°C湿

栽培

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歴史

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欧米

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地下空間を利用した栽培空間。(パリ郊外)

16西西17

(ridge bed system)

18A. bisporus  Champignon de Paris

19西便19調(shelf bed system)19

20(Tray system)1959(bag system)1970

2021使

アジア

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宿1904171922西

280

197415,300姿1970退2,000301[3]

使調

201020166,777102.3[3]

手順

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: Spent mushroom compost[5]70 - 80

堆厩肥材料の準備

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堆肥栽培のマッシュルーム

(C(N)使尿尿調調調[6]

使尿

使CaCN2(NH4)2SO4尿(NH2)2CONH4NO3NH4Cl 使使 C/N 調

Na2OK2OCaOMgOFe2O3MnOAl2O3SiO2B2O3P2O5 

-3-B7B1







尿


一次発酵

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1.8×1.8C/N30 - 35調170 - 803 - 4



湿



68- 73%



pH 7.8 - 8.2 

1.8 - 2.0%0.15 - 0.4%


造床

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「床詰め」とも呼び、通常は3回の切り返しが済んだグリーンコンポスト(培地)を発生用の袋や箱に詰める作業を指し、なるべく暖かいうちに詰めるのが良いとされている。水分が不足している場合は過剰にならない程度に潅水する。通気性を保ちつつも堅く、20 - 25センチメートルの厚みに詰める必要がある。実際には「発生を行う容器に詰める」「発生室の床に直接敷き詰める」など幾つかの方法がある。袋や箱に詰めた場合、発生室の空間を立体的に利用できる。

二次発酵

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0.07%7C/N 15 - 20




(一)404560

(二)50 - 70555760 6 - 81155

(三)311525246 - 53


接種

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使25 - 27湿65 - 75%調



5 20 - 25 

5 




培養

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23綿1調23 - 25調20 - 22湿


覆土

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260 - 65%pH7.0 - 7.5調3 - 4湿85%

育成と原基形成

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覆土作業から数日で菌糸体は覆土層に侵入を始め、約10日で覆土層の約70%程度に蔓延する。約14日頃に表面にコロニーが形成されたら、表土を撹拌する「菌掻き」作業を行い、子実体が株で発生することを防ぐ。菌掻きの2日後、散水と共に室温を16 - 17℃に下げて原基形成を誘う。急激な換気は避けながら、二酸化炭素濃度を600 - 800ppmで管理する。数日で培地の各所に直径 2mm程度の菌隗ができ、子実体に成長する。

収穫

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発生温度は8 - 18℃、適温は15 - 16℃。最初の収穫は、覆土の約3週間後(原基形成から10日程度)で可能になり、1週間程度の周期で発生を繰り返す。多くの場合 3周期以降は収量が減少していくが、8周期程度まで収穫される。以降の収穫周期を継続するかの判断は、採算が合うかで判断される。収穫により水分が失われるため、散水する。収穫作業は所定の大きさになった物から手作業で行い、収穫後の培地は表面を整え、次の収穫周期に備える。

廃床

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収穫の終わった培地(廃床)は発生室の外に出し、次の育成のため発生室は蒸気で滅菌する(条件例:63℃ ×4時間)。廃床は、有機肥料として有効利用される。

利用

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[7]4 - 69 - 11[7][7][7][7][2]

[7][8]3[7]100 (g) 11 (kcal) [8]B[8]

調理

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西使[7][8][7][8]


加工食品

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クオーン
マッシュルームから抽出した蛋白質で作った代用食品(代用肉)のこと。ベジハムと呼ばれることもある。

近縁なきのこ

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:Agaricus campestris


:Agaricus subrufescens


Agaricus arvensis)


:Agaricus abruptibulbus


:Agaricus praeclaresquamosus


:Agaricus silvicola

参考画像

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脚注

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(一)^ 

(二)^ ab  2013513211ISBN 978-4-06-218342-0 

(三)^ abcd MJ2019128

(四)^   2013513215ISBN 978-4-06-218342-0 

(五)^ 1-3 

(六)^ 20066232008422

(七)^ abcdefghi 2011, p. 223.

(八)^ abcde  2012, p. 160.

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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