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●信頼性について検証が求められています。確認のための情報源が必要です。︵2009年1月︶
●中立的な観点に基づく疑問が提出されています。︵2006年5月︶
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●言葉を濁した曖昧な記述になっています。︵2017年12月︶
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一言で親日と言うと、日本という国や文化、あるいは日本人︵これには日系人が含まれる場合もある︶などに対して好意的であるか、あるいはそれら日本関係の動向を好意的に解釈する傾向だと特にネット上で解される。
これには歴史的経緯や地域的な要素、あるいは親日とされる個人・団体・地域がもつ価値観などによっても傾向が様々で、尚、自国の利益の為に親日を装う人間もいるので一概に論じにくい。
好意を示す対象も、日本人に好意的だったり、古来の日本文化や流行、大衆文化、日本史に親しんでいる場合もあれば、日本政府、あるいは日本の象徴としての天皇や皇室などに対して親密な様子を指す場合もある。
なかにはその親しみの対象に、右翼︵右翼団体︶、旧日本軍などを含める人もおり、また﹁日本﹂の定義もまちまちであるため、一概に親日とは言っても、その性質は千差万別である︵後述︶。
日本政府は、親日派の増加が日本の外交政策や事情に対する諸外国の理解促進につながるものであるとして、親日派を増やすことに力を入れている[1]。
好意的な感情などに関係無く日本の政治や経済、文化などの情報や性質を熟知しているという意味では一般には﹁知日﹂が用いられる︵詳しくは知日派を参照のこと︶。また、日本人自身が日本に対して愛着を抱く場合は﹁愛国心﹂﹁郷土愛﹂などと呼ぶ。
一般に親日である人を表す場合には﹁親日家﹂や﹁親日派﹂[2][3][4][5]が用いられる。
フランスでは日本びいきの人を指す語として﹁タタミゼ﹂、中華民国︵台湾)においては特に親日の若者を指す語として﹁哈日族﹂がある。
タイではラーマ9世が、公式、非公式で訪れることの多い秋篠宮文仁親王に対し﹁我が子と同様﹂として懇意にしていた。
朝鮮語では﹁知日派﹂︵チイルパ︶と言う。一方、朝鮮語での﹁親日派﹂︵チニルパ︶は日本統治時代の朝鮮︵韓国併合︶の﹁親日反民族行為者﹂を指し、 日韓併合時代に日本に友好的であったことは自国への裏切りという考えから︵韓国・朝鮮に対する︶﹁売国奴﹂の意味になる︵詳しくは朝鮮語版ウィキペディアの当該ページを参照︶。産経新聞でソウル支局記者だった黒田勝弘は、韓国は公式的な場では﹁反日﹂であるが非公式な場では﹁親日﹂の面もあり、﹁昼は反日、夜は親日﹂と言う言葉があったとしている[6][7]。1989年のソウル五輪開催後、韓国国内では親日家が売国奴と同義に使われている事が日本国内で報道され始めると、親日家と言う言葉自体が新聞紙面やTV報道から排除駆逐され知日家と言う言葉に置き換わった[要出典]。
欧米のネット上では、日本文化に執着する人々を侮蔑的にウィアブー︵weeaboo︶と呼ぶことがある。
この言葉は当初はWhite JapaneseやWestern Japaneseを省略したWapaneseという言葉で表されていたが、差別用語としてインターネットの英語圏の日本関係フォーラムで使用禁止となり、Wapaneseと書き込むと自動的に意味のない間投詞ウィアブーに置き換えられたことからウィアブーそのものが英語圏の親日家や日本被れの者を指すようになった[8]。短縮してweebとも言う。
『花咲く梅の木』,
ゴッホによる広重の模写(1887年)
日本が明治維新以降、政治・経済における地位を急速に高め、日露戦争における勝利などを経て、アジアで、また有色人種国家としても唯一の「五大国」の一員に数えられる列強となったことや、1945年における第二次世界大戦の敗戦後も、戦後の荒廃から復興を始め、高度経済成長を経て、再び四半世紀強という短期間で世界第2位の経済大国となったことに加え、国内には輸出対象となるような資源をあまり持たないながらも、加工貿易で経済的な成功を遂げたことに対する日本と日本男性への憧れ・尊敬が聞かれる。また後年の輸出品である高度な技術製品は、日本語を解さない人たちにも強い印象を与えた。
歴史的な国家間の交友に起因するケースも存在する。たとえばトルコの場合は、1890年のエルトゥールル号遭難事件があげられる。オスマン帝国時代に国家の威信を掛けた親善航海の帰路に発生したこの遭難事故は、これら遭難者を助け、また亡くなった者を慰霊した日本側の態度が美談として同国内で受け継がれ、トルコ共和国となった今日でも、同国との国交にこの遭難事件とそのエピソードが度々引き合いに出されるとも伝えられる。ただし、柏崎トルコ文化村倒産後にトルコ側から寄贈されたムスタファ・ケマル・アタテュルク像のぞんざいな扱いに関連し、﹁エルトゥールル号の遭難以来、115年を超える信頼関係を裏切る行為だ﹂とのコメントが関係者から寄せられている[9]。
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●出典がまったく示されていないか不十分です。内容に関する文献や情報源が必要です。︵2017年12月︶
●言葉を濁した曖昧な記述になっています。︵2017年12月︶
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﹁親日﹂もしくは﹁反日﹂を判断するには、まずもって日本とは何かを定義しなければならないが、万人が認め得る﹁日本﹂の定義を示すこと自体が無理な話で、勢い各人が各人の価値観から判断する﹁日本﹂を基準にいずれなのかを判断する以外に方法はない。このため特定の国・地域を安易に判定することはできず、レッテル張り︵→ステレオタイプ︶以上の役割を果たすことはない。
このため、ある国家の国民全体が政治的・文化的な面で完全な﹁親日﹂もしくは﹁反日﹂である断定する事は困難である。
韓国や中国は日本人と親しかったり、日本の文化に親しんでいる国民が多数いるにもかかわらず︵特に韓国・釜山では日本語が問題なく通じる︶、政治的には反日といわれることもある。またアメリカが親日であるというのも、日本を中国やロシアからの防波堤として利用しているに過ぎないという論調も存在する。
韓国では﹁親日派﹂という言葉が﹁売国奴﹂に近い意味で使われることがある︵この場合、﹁反日﹂こそが愛国である︶。
韓国初代大統領の李承晩の政策は﹁反日﹂的とされるものもあった一方、旧植民地官僚であったエリートに依存した統治を行ったため、後に﹁親日派﹂といわれるようにもなった。
韓国の高度成長︵漢江の奇跡︶を推進した朴正煕は日韓併合に一定の評価をする発言をしたことや、日本との国交を回復︵日韓基本条約︶したことから、反対派からは親日派だと非難された。
日本で働いた経験があったり、日本留学の経験を持つ韓国人には、日本に親しみや郷愁の念を抱いている人も少なくない。
さらに日本人との直接の交流がなくとも日本の文化に憧れている若者もいるなど、日本に対する感情は人により大きく異なる。
第二次世界大戦前後における日本の統治や支配に対しては、その全てが単純に﹁良かった面﹂や﹁悪かった面﹂だけではなく、その総体として結果的に﹁良かった﹂か﹁酷い目にあった﹂かもという問題もある一方で、立場や状況によっても様々な捉え方もある。
ギャラップが2022年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻前に行った調査では、コロナ災害後の欧米諸国での反アジア風潮にもかかわらず、アメリカ人は日本をカナダ、イギリス、フランスに次いで好意的に評価している[45]。
日本では、戦後間も無くの頃から、国会においても、特定の国家に対して「親日的である」と答弁、質問が繰り返された。しかし、これらの答弁に具体的な根拠はなく、むしろ印象論に近いものと言える。
こういった「親日地域に対する外交対応」の問題では、報恩的な日本国内の価値観があり、自分に好意を抱いてくれている相手には礼を尽くすべきだという面で、問題視される。
インターネットの発達とともに、特定地域に対しての親日派か否かという言説も電子掲示板やウェブサイト・ブログなどに見出すことができ、また日本国外から親日的な自身の価値観を表明する側もいる。これは、大規模な反対運動などのように明確に表れる反日感情の発露と違い、著名人の発言や著書などを除けば草の根的な事象にしかならず目立つものではなかったが、21世紀は個人というレベルで広く外国でのボランティアに参加したり海外旅行を経験する時代になり、一般個人の立場として世間一般に情報発信できるようになった通信インフラの整備などにもより、世界規模の潮流となって様々な個人の発した意見・見解が流布されるに至っている。
ただし、そうした一次情報はあくまで一定の価値観に基づいて取捨された個人的な体験の集合であり、そうした当事者の主観による情報に基づき、特定の国家・民族について﹁好意的に接してもらえたので親日である﹂/﹁酷い目にあったので反日である﹂と決めつける事はナンセンスといえる︵→特定アジア、嫌韓︶。
いわんや旅行先でたまたま隣に居合わせた誰かが日本に対して好意的・否定的な談話を述べたからといって、その地域の全てが同じ意見だということはあり得ない。
そもそも、﹁社会的歓迎﹂と﹁社会的地位﹂は別物であることは、大衆心理学の分野では常識である[46][47]。例えば、日本は中国と韓国を除くすべての国から熱狂的に愛されており[10][11]、海外では日本の社会的歓迎度は高いが、これはあくまでも社会的歓迎度についての話である[46][47]。海外の職場や学校での人種差別の問題になると、日本人は肌の色でアジア人と分類され、﹁アジア人と一緒に仕事をすると不快になる﹂﹁自分の子供がアジア人と恋愛関係になるのは嫌だ﹂など、意味もなく攻撃されることがある[48][49][50]。