サモエード語派
サモエード語派 | |
---|---|
話される地域 | 西シベリア・極北地帯 |
言語系統 | ウラル語族
|
祖語 | サモエード語派 |
下位言語 |
|
ISO 639-5 | syd |
Glottolog | samo1298[1] |
サモエード諸語の地理的分布(黄色の部分) |
サモエード語派︵サモエードごは、Samoyedic languages︶またはサモイェード諸語︵サモイェードしょご︶は、ロシア連邦北部に住むモンゴロイドのサモエード人が話す言語群。フィン・ウゴル語派︵フィンランド語やハンガリー語を含む︶とともにウラル語族に属する。
分布域はカニン半島からタイミル半島、オビ川・エニセイ川流域のミヌシンスク盆地からサヤン山脈におよぶ。
最も多いネネツ語話者は3万人ほどいるが、その他の言語の話者は数十人から千人程度であり、ほとんどがテュルク諸語、モンゴル諸語またはツングース諸語と同化したグループがいたため、すでに死語となってしまった言語も多い。
サモエード諸語の分布。
サモエード語派は次のような言語を含む。
●北部サモエード語
●ガナサン語︵Nganasan︶
●エネツ・ネネツ語
●エネツ語︵Enets︶
●ユラツ語︵Yurats︶…死語
●ネネツ語︵nyenec, Engl. Nenets︶
●ツンドラネネツ語
●森林ネネツ語
●南部サモエード語
●セリクプ語︵オスチャーク・サモエード語/Selkup︶
●サヤン・サモエード語︵Sayan Samoyed︶
●マトル語︵モトル語/Mator︶…死語
●カマス語︵カマシン語/Kamassian︶…死語
分類[編集]
フィン・ウゴル語派との関連性[編集]
フィン・ウゴル語派とは早期に分かれたと考えられているが、母音調和など共通の性質を多く持つ。 基本的には膠着語で、名詞の格や、動詞の法・時制、主語および目的語の数と人称による変化は接尾辞で示される。 数には単数・双数・複数の区別があり、また名詞の後につける所有接尾辞で所有を表す。これらの変化に伴う子音階梯交替も一部の言語にあり、フィンランド語などと類似する。- ^ Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). “Samoyedic”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History