ソティス周期
ソティス周期︵ソティスしゅうき︶は、1年を365日︵1暦年︶とする民衆暦︵シビル暦︶と、1年を約365.25日︵1シリウス年︶とする、シリウスに基づいたソティス暦︵太陽暦︶との間で発生する季節のずれが、元に戻る︵同期する︶期間の長さである。
民衆暦︵シビル暦︶では、1年間に約0.25日ずつ季節が遅れるため、4年で約1日のずれが生じる。しかし民衆暦︵シビル暦︶には宗教上の理由により閏年・閏月・閏日が存在しないため、このずれは放置され、年々、暦の月日と実際の季節とがずれていく。
ソティス周期とは、民衆暦︵シビル暦︶におけるこのずれが約1年分︵365.25日分︶に達するのにかかる、365.25/0.25あるいは365.25×4=﹁1461暦年﹂=﹁1460シリウス年﹂のことを指すのが一般的である。
民衆暦︵シビル暦︶における﹁1461暦年﹂︵365×1461︶は、ソティス暦︵太陽暦︶における﹁1460シリウス年﹂︵365.25×1460︶に一致する。
紀元139年にこの一致をみたので、逆算すると、紀元前4241年、または、紀元前2781年にソティス暦︵太陽暦︶は始まったと考えられている。
ソティス︵Sothis︶とは古ラテン語でシリウスのことであり、古代エジプトでは、ナイル川の氾濫の予測と農業のために用いられた。