利用者:おいしい豚肉/sandbox/雑多2
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著者 | ジョン・クルート ジョン・グラント |
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カバー デザイン | ピーター・グッドフェロー |
国 | イギリス |
言語 | 英語 |
題材 | ファンタジー |
出版社 | オービット・ブックス(英) 、セント・マーティンズ・プレス(米) |
出版日 | 1997年4月3日 |
出版形式 | ハードカバー・ペーパーバック・ オンライン |
ページ数 | 832 pp (初版) |
ISBN | 978-1-85723-368-1 |
OCLC | 37106061 |
﹃ジ・エンサイクロペディア・オブ・ファンタジー﹄(以後﹃-ファンタジー﹄と略す)は1997年に出版された、ファンタジー作品を取り扱う参考図書である。編者はジョン・クルートとジョン・グラント。
この他、マイク・アシュレイ、ニール・ゲイマン、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ、デヴィッド・ラングフォード、サム・J・ルンドヴァル、マイケル・スコット・ローハン、ブライアン・ステイブルフォード、リサ・タトルらが寄稿している。
出版されるとこの本は高い評価を得た。1998年にはヒューゴー賞[1]・世界幻想文学大賞[2]・ローカス賞[3]を受賞している。業界紙﹃ライブラリー・ジャーナル﹄は﹁この種のものの中で最も重要﹂だとした[4]。
2012年11月以降、﹃ジ・エンサイクロペディア・オブ・サイエンス・フィクション﹄(以後﹃-SF﹄と略す)と共に﹃-ファンタジー﹄の全文がオンラインで閲覧可能となった[5]。﹃-SF﹄の編者らは、少なくとも近い将来の内は﹃-ファンタジー﹄を更新する予定は全くない、と述べているが、1997年以降の死亡日付のうちの一部は加筆されている[6]。
フォーマット及びコンテンツ
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この百科事典は、1993年に出版された﹃-SF﹄第2版と同じフォーマットで出版された。量の上では﹃-SF﹄よりやや薄いものの、1049ページに4000超の項目・約100万ワードを収録しており、このうちの大部分をクルート、グラント、アシュレイが執筆している。後に出たCD-ROM版では数多くの改定が加えられている。
﹃-ファンタジー﹄のカテゴリー分類は﹃-SF﹄と同様のシステムを採用しているが、テーマやモチーフに関わる項目の目次が収録されていなかった。これは後のオンライン版で追補されている(#外部リンク節参照)。大きな変更点の一つとして、オンライン版からは出版に関する項目が削除されている。
造語
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﹃-ファンタジー﹄は、テーマに関する項目の見出し語として、先行する文芸批評において使用されていた物ではなく新しい造語を採用する事がしばしばある。以下に例を挙げる。︵各見出し語には便宜のために日本語への翻訳を付記したが、定訳ではないことに注意︶
●Instauration Fantasy (世界刷新ファンタジー):現実世界が変容する物語。このジャンルを完成させた最初の例として、ジョン・クロウリーの﹃リトル、ビッグ﹄が挙げられている。
●Thinning (希薄化):魔法や活力が徐々に失われ、あるいは衰えていくこと︵﹃指輪物語﹄の中つ国からエルフたちが去っていった時のように︶。ティム・パワーズの小説の多くでは、20世紀の人々は魔法を行使する事ができるが、以前の世紀ほど容易ではなくなっている。
●Wainscots︵羽目板たち︶:世間の主流から隠れ潜む小集団のこと。メアリー・ノートンの小人の冒険シリーズ(﹃借りぐらしのアリエッティ﹄の原作)の小人たちなど。(詳細は英語版wikipediaのMasquerade (trope)を参照)
●Water Margins: shifting or ill-defined boundaries used as both a physical description and a metaphor; 日本の翻案ドラマ﹃水滸伝﹄に由来する。
●Polder: defined as "enclaves of toughened reality demarcated by boundaries" that are entered by crossing a threshold. Shangri-La is an example, as is Medwyn's valley in The Book of ThreebyLloyd Alexander.
●Crosshatch: A situation where the demarcation line between two realities is blurred and "two or more worlds may simultaneously inhabit the same territory"—such as in William Shakespeare's A Midsummer Night's Dream.
●Taproot texts (主根文献):18世紀後半におけるジャンルとしてのファンタジーの成立以前に書かれたファンタジー文学の例。シェークスピアの﹃テンペスト﹄など。
●Pariah elite (賤民たる選民): 社会から排斥されているが、知識やその生得の超常能力において比類ないマイノリティ集団。﹃グウィネド王国年代記﹄のデリニなど。
●Into the woods: the process of transformation or passage into a new world signalled by entering woods or forests.
●Wrongness: the growing awareness that something is "wrong" in the world, such as when the Hobbits first glimpse the NazgûlinThe Lord of the Rings.
●Slick Fantasy(スリック・ファンタジー):﹁悪魔との契約﹂・﹁三つの願い﹂・﹁立場の交換﹂など、特定のテーマ群を用いたファンタジー文学。この種の物語は、パルプ・マガジンの対義語であるスリック・マガジン、すなわち上質紙を用いた雑誌に掲載される事がほとんどであったため、これに由来して命名された。
評価
[編集]Characterizing the book as "an excellent and highly readable source for fantasy", the industry publication Library Journal described The Encyclopedia of Fantasy as "the first of its kind".[4]
受賞歴
[編集]参考文献
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(一)^ ab“Hugo Awards: 1998 Hugo Awards”. 2008年7月10日閲覧。
(二)^ ab“World Fantasy Convention: 1998 World Fantasy Award Winners and Nominees”. 2008年9月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年7月10日閲覧。
(三)^ ab“The Locus Index to SF Awards: 1998 Locus Awards”. 2010年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年7月10日閲覧。
(四)^ abDollard, Peter A. (1997). “The Encyclopedia of Fantasy”. Library Journal (1 October 1997) 2008年7月10日閲覧。.[リンク切れ]
(五)^ “At last the Encyclopedia of Fantasy is free and searchable online!”. i09. (2012年11月27日) 2012年11月27日閲覧。
(六)^ “The Encyclopedia of Fantasy”. (2012年12月1日) 2012年12月1日閲覧。
外部リンク
[編集]- On-line text of The Encyclopedia of Fantasy
- Addenda to The Encyclopedia of Fantasy—includes list of themes
- Review by Wayne G. Hammond
- Review by Steven H. Silver