毎日新聞のグリコ・森永事件に関する捏造事件
毎日新聞のグリコ・森永事件に関する捏造事件︵まいにちしんぶんのグリコ・もりながじけんにかんするねつぞうじけん︶は、1989年に起きた毎日新聞の誤報・記事捏造事件である。朝日新聞の珊瑚損傷記事捏造、読売新聞の連続幼女誘拐殺害犯のアジト発見記事捏造と並んで﹁平成元年の三大誤報﹂といわれる[1]。
概要[編集]
1989年6月1日、毎日新聞夕刊に﹁グリコ事件で取り調べ 江崎社長の知人ら4人﹂﹁発生後5年2か月 恐かつ、脅迫容疑で 3府県捜査当局 江崎社長に恨み?﹂といった見出しが踊り、一面トップから社会面まで当時社会現象となっていたグリコ・森永事件の犯人逮捕のスクープ記事が掲載された。 しかし、ほどなくして記事の内容が全くの虚偽であることが判明し、毎日新聞社は対応に追われた。当時、グリコ・森永事件における新聞各社の取材競争は熾烈を極めており、功を焦った記者の捏造という結果を引き起こしてしまった。事件の影響[編集]
記事の内容の全てが誤りであることが判明したため、岩見隆夫編集局長︵当時︶が引責辞任。6月10日に﹁行き過ぎ紙面を自戒﹂﹁本来、万全を期すべき二重、三重のチェックという点で欠けるところがあった﹂といった謝罪文を紙上に掲載した。脚注[編集]
- ^ 『西日本新聞』 1990年3月31日 朝刊O版22面。 西日本新聞社社会部長(当時)の市村純一によると「サンゴ、グリコ、アジト」としている。