須佐神社 (出雲市)
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須佐神社 | |
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本殿 | |
所在地 | 島根県出雲市佐田町須佐730 |
主祭神 | 須佐之男命 |
社格等 |
式内社(小) 旧国幣小社 別表神社 |
本殿の様式 | 大社造 |
別名 | 須佐大宮 |
札所等 | 出雲國神仏霊場18番 |
例祭 | 4月18日 |
主な神事 | 念仏踊り |
地図 |
須佐神社︵すさじんじゃ︶は、島根県出雲市にある神社である。須佐之男命の御魂を祀る古社。式内小社で、旧社格は国幣小社。出雲國神仏霊場第十八番。
歴史[編集]
﹃出雲国風土記﹄に、須佐之男命が各地を開拓した後に当地に来て最後の開拓をし、﹁この国は良い国だから、自分の名前は岩木ではなく土地につけよう﹂と言って﹁須佐﹂と命名し、自らの御魂を鎮めたとの記述がある。古来須佐之男命の本宮とされた。社家の須佐氏は、大国主神の子の賀夜奈流美命を祖とすると伝える。 旧社地は神社の北方にある宮尾山にあったとされる。現社地は盆地のほぼ中央部にあり、中世の時点ではすでにこの地にあったと考えられる。 ﹃出雲国風土記﹄に﹁須佐社﹂と記載されている。﹃延喜式神名帳﹄に﹁須佐神社﹂と記載され、小社に列している。中世には﹁十三所大明神﹂﹁大宮大明神﹂、近世には﹁須佐大宮﹂と称した。 明治4年︵1871年︶に延喜式に記載される﹁須佐神社﹂に改称し、明治5年︵1872年︶に郷社に列格し、翌明治6年︵1873年︶に県社に、明治33年︵1900年︶に国幣小社に昇格した。祭神[編集]
主祭神 ●須佐之男命 配祀神[注 1] ●稲田比売命 - 須佐之男命の妻 ●足摩槌命 - 稲田比売命の親 ●手摩槌命 - 稲田比売命の親・須佐家の祖神施設[編集]
本殿・幣殿・拝殿 本殿は島根県指定文化財で、文久元年︵1861年︶建立[1]。方2間︵約4 m︶、高さ約12 mの大社造で、向かって右の1間に入口となる階︵きざはし︶がある。[2]。それ以前のものは、元応2年︵1320年︶の書の大宮古図では、方4間と記載されている。 神楽殿 社務所 潮︵塩︶の井 須佐之男命が自ら塩を汲み、この地を清めたと伝わる。日本海に続いてるとされ、日本海が満潮の時は井戸付近の地面に潮の花が吹く。分析すると﹁芒硝含有食塩泉﹂で弱アルカリ性との結果であった[3]。 大杉 本殿の背後にあり、社伝によると、樹齢は1300年ほど推定され、幹周り7メートル、高さ30 m程度[4]。江原啓之の﹁神社紀行﹂が発刊されて以降、この杉の樹皮を剥がして持ち帰る不心得者が多数現れた為、現在は幹の周辺に柵がめぐらされている。境内入り口鳥居
拝殿
幣殿
神楽殿
潮(塩)の井
御神木の大杉
境内社[編集]
天照社拝殿
東末社
西末社
三穂社
稲荷社
随神門
境外社[編集]
厳島神社 祭神‥市杵嶋姫命、田心姫命、湍津姫命︵宗像三女神︶。﹁洗度社﹂、﹁祓戸社﹂とも呼ばれる[5]。 須賀神社 祭神‥素戔嗚尊。﹁才神楽さん﹂とも呼ばれる[5]。祭礼[編集]
●1月1日 歳旦祭 ●2月3日 節分祭 ●神楽の奉納、茅の輪の授与、豆撒きが行われる。 ●2月17日 祈年祭 ●4月18日 例祭 ●朝覲祭 - 例大祭の神事の後に行われる、本殿から向かいの天照社まで渡御する行幸の神事[6]。 ●4月19日 古伝祭 ●陵王舞 - 古伝祭の神事に引き続き行われる。修理固成・耕田播種の舞楽が行われる[7]。元は、陰陽師系の神人が舞ったものが変容したものと考えられる。 ●百手神事 - 午後に行われる、悪魔退散・五穀豊穣を祈願する弓射神事[8]。 ●6月30日 大祓 ●8月15日 切明神事 ●念仏踊り - 午後に行われる。境内に2本の神事花が立てられ、その下に着流しを着た踊り手が円陣を描きながら﹁ナーマミドー﹂と唱え、笛に合わせて単調な動きで踊る。中世に田楽系の踊りに念仏聖たちの影響が加わったと考えられる、神仏習合色の強い踊りである。 ●10月17日 秋季祭 ●11月23日 新嘗祭 ●12月31日 大祓 ●毎月15日 月次祭文化財[編集]
国の重要文化財[編集]
●兵庫鎖太刀︵中身無銘︶ - 1912年︵大正元年︶9月3日指定[9]。天文23年︵1554年︶に尼子晴久が奉納。島根県指定[編集]
有形文化財 ●︵建造物︶須佐神社本殿 - 1966年︵昭和41年︶5月31日指定[1]。 ●︵彫刻︶舞楽面﹁納曽利﹂ - 1972年︵昭和47年︶7月28日指定[10]。 ●︵工芸品︶黒韋威鎧残欠 - 2005年︵平成17年︶4月15日指定[11]。 無形民俗文化財 ●須佐神社の念仏踊り - 1961年︵昭和36年︶6月13日指定[12]。交通[編集]
●出雲市駅から一畑バス﹁出雲須佐行き﹂に乗車し、須佐バス停で下車。徒歩3 km。 ●車利用の場合、境内横に駐車場十数台分あり。脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
(一)^ ab“県指定文化財一覧︻建造物︼ / 文化財”. 島根県教育庁文化財課. 2022年7月13日閲覧。
(二)^ “御本殿 (県重要文化財指定)”. 須佐神社公式. 2022年7月13日閲覧。
(三)^ “塩ノ井 (しおのい)”. 須佐神社公式. 2022年7月13日閲覧。
(四)^ “大杉さん”. 須佐神社公式. 2022年7月13日閲覧。
(五)^ abcdefg“末社”. 須佐神社公式. 2022年7月13日閲覧。
(六)^ “朝覲祭 (ちょうきんさい)”. 須佐神社公式. 2022年7月13日閲覧。
(七)^ “陵王舞 (りょうおうのまい)”. 須佐神社公式. 2022年7月13日閲覧。
(八)^ “百手神事 (ももてしんじ)”. 須佐神社公式. 2022年7月13日閲覧。
(九)^ “兵庫鎖太刀︵中身無銘︶ / 国宝・重要文化財︵美術品︶”. 国指定文化財等データベース / 文化庁. 2022年7月13日閲覧。
(十)^ “県指定文化財一覧︻彫刻︼ / 文化財”. 島根県教育庁文化財課. 2022年7月13日閲覧。
(11)^ “県指定文化財一覧︵工芸品︶ / 文化財”. 島根県教育庁文化財課. 2022年7月13日閲覧。
(12)^ “県指定文化財一覧︵無形民俗文化財︶”. 島根県教育庁文化財課. 2022年7月13日閲覧。
参考文献[編集]
- 谷川健一編 『日本の神々 神社と聖地 7 山陰』(新装復刊) 2000年 白水社 ISBN 978-4-560-02507-9
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 須佐神社 - 公式サイト
- 須佐神社公式Twitter
- 須佐神社 - 出雲観光ガイド / 一般社団法人 出雲観光協会