要（読み）カナメ

デジタル大辞泉 「要」の意味・読み・例文・類語

かなめ【要】

 
1ある物事の最も大切な部分。要点。﹁組織の要となる人﹂﹁肝心要﹂
2 扇の骨をとじ合わせるために、その末端に近い部分に穴をあけてはめ込む釘。蟹(かに)の目。
3 ﹁要(かな)黐(めもち)﹂の略。
[類語]︵1︶要項・要目・要綱・論点・勘所・脈所・要点・要所・ポイント・要領・大要・キーポイント・急所・つぼ・主眼・眼目・軸足・立脚点・立脚地・力点・主力・重き・重視・重点・正鵠・頂門の一針・大切・重要・大(だい)事(じ)・肝要・肝心・緊要・枢要・肝(きも)・肝心要・有意義・意義深い・千金・耳寄り・掛け替えのない・キーストーン・中心・主・軸・柱・中軸・枢軸・主軸・主体・基幹・根幹・中枢・中核・基軸・要(かな)石(めいし)・大(おお)本(もと)・根本・基盤・大(おお)根(ね)  
 

よう︻要︼﹇漢字項目﹈

 
﹇音﹈ヨウ︵エウ︶︵呉︶︵漢︶　﹇訓﹈かなめ　いる　もとめる
﹇学習漢字﹈4年
1 求める。﹁要求・要請／強要・需要﹂
2 なくてはならぬとする。いる。﹁要注意／所要・必要・不要﹂
3 締めくくる。まとめる。﹁要約／概要・大要﹂
4 大切なところ。かなめ。﹁要因・要害・要所・要職・要素・要点・要領／肝要・紀要・主要・重要・枢要・切要・摘要・法要﹂
5 待ち受ける。﹁要撃﹂
﹇名のり﹈しの・とし・もとむ・やす  
 

よう︹エウ︺︻要︼

 
1物事の大事な点。かなめ。要点。﹁要を得た説明﹂﹁要はやる気だ﹂
2 必要であること。入用。﹁再考の要がある﹂
3 他の語の上に付いて、その事柄や事物などが必要である意を表す。﹁要確認﹂﹁要普通免許﹂﹁要マーク﹂
[類語]中心・必要・入り用・必須・所要・入用・要用・必需・須(しゅ)要(よう)・不可欠・必見・必携・要する・要る・  

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精選版 日本国語大辞典 「要」の意味・読み・例文・類語

かなめ【要】

 

(一)〘 名詞 〙
 (二)① 扇の末端についていて、骨をつづり合わせるためにはめこんだくさび。鯨の骨や金属で作る。かのめ。蟹の目。
(一)[初出の実例]﹁ここにありとしられんとて、扇のかなめを鳴らして使ひければ﹂(出典‥古今著聞集︵1254︶八)
 (三)② 刀の目貫(めぬき)。
(一)[初出の実例]﹁たとへわきさし、かたななり共、つばなと、かなめ成共、弐十目、卅目もつけ候て持候はは、縄をかけ、山へ御のほせ候へ﹂(出典‥梅津政景日記‐慶長一七年︵1612︶三月八日)
 (四)③ ( 転じて ) ある物事を支える最も大切な部分や事柄、人物。要石(かなめいし)。
(一)[初出の実例]﹁えりいだされむ人の、八座・弁官・職事ばかりになる人候ふらんところこそ要なれば、それは解官せられなんず﹂(出典‥愚管抄︵1220︶七)
 (二)﹁ぶたいへ出て爰(ここ)はをなごのかなめの所と、思ふ心がつくほど、男になる物なり﹂(出典‥役者論語︵1776︶あやめぐさ)
 (五)④ 建築で扇垂木(おうぎたるき)の中心線の集まるところ。︹日本建築辞彙︵1906︶︺
 (六)⑤ 植物﹁かなめもち︵要黐︶﹂の異名。︽ 季語・夏 ︾ ︹和漢三才図会︵1712︶︺
(一)[初出の実例]﹁扇骨木(カナメ)の植込を通して池が見える﹂(出典‥虞美人草︵1907︶︿夏目漱石﹀一五)
  
 

ようエウ︻要︼

 

(一)〘 名詞 〙
 (二)① 物事の最も重要なところ。肝心なところ。かなめ。肝要。要点。
(一)[初出の実例]﹁万徳之中此三為レ要。若挙二此三徳一。即余徳自顕﹂(出典‥勝鬘経義疏︵611︶歎仏真実功徳章)
 (二)[その他の文献]︹荀子‐礼論︺
 (三)② なくてはならないこと。必要。要用。
(一)[初出の実例]﹁かへせば情なし。物は警策なるえうの物なり﹂(出典‥宇津保物語︵970‐999頃︶あて宮)
 (四)③ 誓うこと。契ること。約束。︹春秋左伝‐哀公一四年︺
  

かのめ【要】

  1. 〘 名詞 〙 ＝かなめ（要）
    1. [初出の実例]「うちにて大夫のすけのあふぎのかのめかためてとてつかはしたりし」(出典：行宗集（1140頃）)

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動植物名よみかた辞典　普及版 「要」の解説

要 (カナメ)

植物。バラ科の常緑小高木,園芸植物。カナメモチの別称

出典　日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典　普及版」動植物名よみかた辞典　普及版について　情報

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