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;大字天ヶ須賀 |
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*天ヶ須賀区長→10町の自治会→町総代→組長→各組が10数戸で構成される。 |
*天ヶ須賀区長→10町の自治会→町総代→組長→各組が10数戸で構成される。 |
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2013年3月15日 (金) 08:50時点における版
| 富洲原町 | |
|---|---|
| 廃止日 | 1941年2月11日 |
| 廃止理由 |
編入合併 富田町、富洲原町、羽津村、常磐村、日永村 → 四日市市 |
| 現在の自治体 | 四日市市 |
| 廃止時点のデータ | |
| 国 |
 日本 |
| 地方 | 東海地方、近畿地方 |
| 都道府県 | 三重県 |
| 郡 | 三重郡 |
| 隣接自治体 | 川越村、大矢知村、富田町 |
| 富洲原町役場 | |
| 所在地 | 三重県三重郡富洲原町大字富田一色 |
| ウィキプロジェクト | |
富洲原町︵とみすはらちょう︶はかつて三重県に存在した自治体。朝明郡所属から三重郡所属となった。現在の三重県四日市市富洲原地区。伊勢国桑名藩領朝明郡富田一色村︵富の文字を引用︶・天ヶ須賀村︵須から変換した洲の文字を引用︶・松原村︵原の文字を引用︶の富＋洲＋原の3文字を統合した3つの村が合併した自治体。大字富田一色・大字天ヶ須賀・大字松原で構成された。軽工業の発展︵繊維産業の東洋紡績富田工場と平田紡績製網工場が大正時代に建設された事︶で富洲原の人口が急増して1万人を突破して、三重郡富洲原村から町制を施行して三重郡富洲原町となった。最後の富洲原町長は安達松治郎であった。
行政
構成
(一)大字富田一色 (二)大字天ヶ須賀 (三)大字松原 大字富田一色 ●生川平三郎富田一色区長→17町～19町︵旭町自治会・港町自治会・北町自治会・七軒町自治会・本町自治会・中町自治会・広小路町自治会・寺町自治会・新町自治会・南町自治会・堺町自治会・八軒町自治会 ・蛭子町自治会・大黒町自治会・布袋町自治会・弁天町自治会・江戸町自治会・豊富町自治会・甚五兵衛町自治会︶の自治会→町総代→組長→各組が10数戸で構成される。 大字天ヶ須賀 ●天ヶ須賀区長→10町の自治会→町総代→組長→各組が10数戸で構成される。 大字松原 ●松原区長→9町の自治会→町総代→組長→各組が10数戸で構成で構成される。役職財政
(一)役場吏員 12名で構成された。 (二)水道課員 2名で構成された。 (三)公益質屋吏員 1名で構成された。 (四)区長 富田一色区・天ヶ須賀区・松原区に各1名の合計3名で構成された。 (五)都市計画委員 富田一色区・天ヶ須賀区・松原区に各1名の合計3名で構成された。 (六)町議会議員 二代目平田佐次郎・平田佐矩・伊藤平治郎・生川平三郎・早川政蔵など24名で構成された。 (七)学務委員 4名で構成された。︵大字富田一色に2名・大字天ヶ須賀に1名・大字松原に1名の合計4名で構成された。︶ (八)社会教育委員 12名で構成された。 (九)方面委員 5名で構成された。︵大字富田一色に1名・天ヶ須賀に1名・住吉町に1名・富洲原商店街に1名・松原本村地域に1名の合計5名で構成された。︶ (十)納税奨励委員 4名で構成された。︵大字富田一色に2名・大字天ヶ須賀に1名・大字松原に1名の合計4名で構成された。︶ (11)産業統計委員 合計8名で構成された。[1]財政
明治38年度の予算票 ●教育費︵69％︶ ●役場費︵28％︶[2] 昭和12年度の町費 ●歳入︵212409円︶ ●歳出 ●経常費︵85232円︶ ●臨時費︵127177円︶ ●水道費 ︵2976円︶ ●公益質屋︵30766円︶ ●富洲原港湾埋め立て拡張工事費︵523800円︶[3]消防団・自警団
●1907年︵明治40年度︶に消防団が富田一色と天ヵ須賀に組織された。各組に小頭2名と消防手33名を有した。その後1917年︵大正6年度︶に松原消防団を編入して、各地区単位総勢107人からなる富洲原消防団が結成された。3地区と学校には手動ポンプが配置されて、1923年︵大正12年度︶には3地区にガソリンで動くポンプが増設された。 ●1922年︵大正11年度︶には、在郷軍人会・青年団員・消防組員による自警団が組織された。[4]上下水道
下水道 ●大正時代に東洋紡績富田工場が大字松原小字塩役に立地して人口急増した三重郡富洲原町では、特に富田一色地区では従来の不完全な排水設備では衛生問題があった。下水道の実態調査を1918年︵大正7年度︶に実施して、富洲原町議会の可決が1921年︵大正11年︶6月にあり、1929年︵昭和4年︶3月31日に完成した。富田一色地内の面積55000坪が対象地域で人口6000人が対象者であった。 上水道 ●富田一色は井戸水が得にくく、漁業従事者が多かった事で海水や汚水が住民の目に入りトラホーム患者が多かった。トラホームの治療やトラホームの予防対策として上水道網の設置が要望された。1924年︵大正13年︶に、当時皇太子だった昭和天皇の成婚記念事業として二代目平田佐次郎・伊藤平治郎からの私財を寄付した財政援助で富洲原町議会で上水道網の設置議案を決議した。西側にある隣村の三重郡大矢知村の地下水を水源地として、総工費として245000円をかけて、1929年︵昭和4年︶4月30日に上水道が完成した。[5]経済
金融機関
●愛知銀行富田一色支店︵松原地区西元町商店街︶ ●百五銀行富洲原出張所︵松原地区西元町商店街︶市場
●魚市場が3か所。 ●古物市場が3か所。商業機関
●富洲原商工会︵富洲原町の商工会︶ ●西栄会︵東洋町商店街・西元町商店街の発展会︶ ●北勢浴布工業組合︵繊維組合︶ ●富洲原麺業組合︵麺業組合︶工業
東洋紡績富田工場 ●従業員3652名 ●生産製品は綿糸・綿布・紡績 平田紡績天ヶ須賀製網工場 ●従業員2544名 ●生産製品は製網・綿糸・綿布 三重織布工場 ●従業員211名 ●生産製品はタオル・別珍製織 富一水産 ●従業員8名 ●生産製品は魚・市場 寺本浴布 ●従業員34名 ●生産製品はタオル製織 日本水産 ●従業員8名 ●生産製品は製氷・冷蔵庫 平田浴布 ●従業員30名 ●生産製品はタオル製織 森撚糸 ●従業員39名 ●生産製品は撚糸[6]生産額
(一)綿糸は2705150円。 (二)漁網は1500000円。 (三)タオルは619600円。 (四)漁獲物は241200円。 (五)酒は98600円。 (六)米は60110円。 (七)麦は7000円。 (八)繭は6826円。 (九)素麵は5600円。 (十)富田の焼き蛤の時雨蛤は4860円。[7]水産加工業
(一)鰹節 (二)鰯 (三)ひしこの煮干し (四)干しエビ (五)しぐれ蛤 (六)海産肥料[8]漁業
●近海漁業︵打瀬網・揚繰網・蝦曳網・細口網・白魚網・富田の焼き蛤の採集・鳥貝・赤貝採り︶四日市市に合併
●昭和10年代に三重郡富洲原町・三重郡富田町・三重郡大矢知村の3カ町村が合併して朝明市構想ができる。富田町と富洲原町の主導権争いから合併が困難となり大四日市構想から1941年︵昭和16年︶2月11日の紀元節に日永村・羽津村・常盤村・富田町と共に四日市市へ合併して、四日市市富洲原地区となった。 ●1941年︵昭和16年︶2月11日の紀元節に三重郡富洲原町が四日市市に合併した際に旧富洲原町の合併条件である富洲原地区選出の議員数は3人で以下の3名が地区別で割り当てられた四日市市議会議員となった。 (一)平田佐矩が四日市市議会議員に就任していた。︵富田一色出身の平田紡績社長と富洲原町議会議員から昭和16年から昭和22年まで四日市市議会議員に就任した。戦後助役となり、昭和34年から四日市市長となる︶。 (二)片岡恒一が四日市市議会議員に就任していた。︵富田一色出身の三重県議会議員と帝国議会の衆議院議員から昭和17年から昭和22年に四日市市議会議員となる︶。 (三)早川政蔵が四日市市議会議員に就任していた。︵天ヶ須賀出身の富洲原町議会議員から昭和16年から昭和30年まで四日市市議会議員となる︶。富洲原町長
●三重郡富洲原村長には、以下の政治家が就任していた。 (一)佐藤正治郎が1889年︵明治22年︶6月14日～1893年︵明治26年︶10月27日の期間内に就任していた。 (二)伊藤幾太郎が1893年︵明治26年︶10月31日～1897年︵明治30年︶11月7日の期間内に就任していた。 (三)伊藤甚太郎が1897年︵明治30年︶11月8日～1908年︵明治41年︶9月22日の期間内に就任していた。 (四)渡邊喜代吉が1908年︵明治41年︶12月28日～1912年︵大正元年︶10月5日の期間内に就任していた。 (五)加藤正家が1912年︵大正元年︶12月28日～1923年︵大正12年︶1月28日の期間内に就任していた。 ●三重郡富洲原町長には、以下の政治家が就任していた。 (一)今村真橘が1923年︵大正12年︶3月2日～1930年︵昭和5年︶4月30日の期間内に就任していた。 (二)安達松治郎が最後の富洲原町長を1931年︵昭和6年︶1月19日～1941年︵昭和16年︶2月11日の期間内に務めた。富洲原の歴史︵年表︶
●伊勢国朝明郡︵あさけごおり︶が1874年︵明治7年︶の行政区画で、旧三重県十二郡を十大区︵区長を設置︶四十七小区︵戸長を設置︶村に副戸長︵用掛・担任といった︶が設置された区内の土地や人民に関する事務を行った。1879年︵明治12年︶の郡区改正で、旧大小区が廃止されて、三重郡・朝明郡を統治する郡役所が四日市におかれて、富田一色村役場は竜泉寺の庫裡に設置された。天ヶ須賀村・高松村の2ヵ村から1884年︵明治17年︶には天ヶ須賀村・松原村・高松村・豊田村の4ヵ村が連合して戸長役場を設置した。[9] ●1889年︵明治22年︶ 朝明郡富田一色村の富の文字・朝明郡天ヶ須賀村の洲・須の文字・朝明郡松原村の文字が使用されて富洲原の名称となった。富田一色・天ヶ須賀・松原の3ヵ村が合併して、朝明郡富洲原村となる。 ●1893年︵明治26年︶ 一色学校と天ヶ須賀学校が合併。四日市市立富洲原小学校が誕生する。 ●1896年︵明治29年︶ 三重郡富洲原町となる。 ●1900年︵明治33年︶ 三重郡富洲原村の役場が富田一色飛鳥神社前の広小路大通り︵広小路町自治会︶に新築移転する。 ●1908年︵明治41年︶に国鉄富田駅への近回りとなる富田一色の南寄りに平治郎橋を伊藤平治郎が私財で建設した。 ●1916年︵大正5年︶ 東洋紡績富田工場が松原地区の塩役運河付近に設立される。松原地区に松原宮町社宅・松原東洋町商店街・松原西元町商店街が建設された。 ●1918年︵大正7年︶ 平田紡績が設立される。 ●1923年︵大正12年︶ 町制が施行されて、三重郡富洲原町となる。 ●1926年︵大正15年︶ 富洲原町役場が富田一色の富洲原小学校東隣に移転する。 富洲原町立実科女学校が富洲原尋常高等小学校の敷地内に設置される。 ●1928年︵昭和3年︶ 伊勢電鉄富洲原駅が松原地区の平町に開設される。 ●1929年︵昭和4年︶ 伊藤平治郎によって下水道と上水道が完成する。 ●1932年︵昭和7年︶ 国道1号線が開通する。 ●1941年︵昭和16年︶ 四日市市と合併して四日市市富洲原地区となる。人口
人口内訳
戸数 ●2235戸。 人口 ●15448人。 本籍人口 ●10704人。 出寄留者 ●3383人。 入寄留者 ●8127人。 差引現住人口 ●15448人。職業別戸数と人口
工業人口
戸数 ●521戸。 男性人口 ●1656人。 女性人口 ●6060人。 合計 ●7716人。商業人口
戸数 ●789戸。 男性人口 ●1387人。 女性人口 ●1490人。 合計 ●2877人。水産業人口
戸数 ●347戸。 男性人口 ●679人。 女性人口 ●678人。 合計 ●1357人。農業人口
戸数 ●149戸。 男性人口 ●456人。 女性人口 ●452人。 合計 ●908人。交通業人口
戸数 ●78戸。 男性人口 ●366人。 女性人口 ●320人。 合計 ●686人。公務員及び自由業人口
戸数 ●75戸。 男性人口 ●415人。 女性人口 ●294人。 合計 ●709人。その他人口
戸数 ●245戸。 男性人口 ●508人。 女性人口 ●602人。 合計 ●1110人。無職業人口
戸数 ●31戸。 男性人口 ●31人。 女性人口 ●54人。 合計 ●85人。合計
戸数 ●2235戸。 男性人口 ●5498人。 女性人口 ●9950人。 合計 ●15448人。土地構成と地形
土地利用状況
田んぼ ●647反828坪。 畑 ●197215坪。 宅地 ●139166坪。 雑地 ●55677坪。[10]富洲原地区の地形
●奈良時代には国道1号線から東側はひろびろした広大な伊勢湾がいたる砂浜で葦が生えて松原の一部に、聖武天皇由来の聖武天皇社が建立される事なった言い伝えがあり、松原村で天皇を出迎えた松原姓から田村家となった松原家の村民がわずかに居住していただけだった。富田一色村と天ヶ須賀村は奈良時代には土地が完成していなかった。奈良時代～室町時代までに木曽三川の揖斐川・長良川・木曽川や朝明川の川下河口に流れてきた砂が海の働きで段々と積み重なって、陸地を形造った。陸地が土砂で構成されて土地ができると住民が住むようになり、家がたくさん集まって村ができた。富田一色龍泉寺の古い記録によると、1594年︵文禄3年︶には小さな集落の富田一色村が構成されていた。1796年︵寛政3年︶の地図では松原村が家26軒。富田一色村が家304軒。天ヶ須賀村が家151軒の合計富洲原地区で481軒となっている。関連項目
●富田一色地区 ●天ヶ須賀地区 ●松原地区 ●三重県の廃止市町村一覧脚注
- ^ 四日市市立富洲原小学校創立100周年記念誌168頁上段
- ^ 四日市市立富洲原小学校創立100周年記念誌131頁
- ^ 四日市市立富洲原小学校創立100周年記念誌169頁下段
- ^ 四日市市立富洲原小学校創立100周年記念誌155頁
- ^ 四日市市立富洲原小学校創立100周年記念誌157頁～158頁
- ^ 四日市市立富洲原小学校創立100周年記念誌168頁下段
- ^ 四日市市立富洲原小学校創立100周年記念誌149頁
- ^ 四日市市立富洲原小学校創立100周年記念誌169頁上段
- ^ 四日市市立富洲原小学校創立100周年記念誌127頁下段～128頁上段
- ^ 四日市市立富洲原小学校創立100周年記念誌167頁下段
参考文献
- 四日市市史（第5巻・史料編・民俗の富洲原地区の歴史の記述）
- 四日市市史（第18巻・通史編・近代の富洲原地区の歴史の記述）
- 四日市市立富洲原小学校創立100周年記念誌（昭和51年に発行）
