イギリスの地方行政区画
連合構成国[編集]
イングランド[編集]
イングランドには独自の議会や政府はない。9つのリージョンに区分されている。
ロンドンリージョンはさらにシティ・オブ・ロンドンと32のロンドン特別区に区分されており、これらをあわせてグレーターロンドンといい、行政はグレーター・ロンドン・オーソリティー(Greater London Authority) が担っている。
他のリージョンは都市および非都市カウンティに区分されている。カウンティはさらにシティ、バラ、ロイヤル・バラ、都市バラ、ディストリクトと様々に呼ばれるディストリクトに区分されている。カウンティとディストリクトの機能を単一自治体(unitary authority) に統合している所もある。
ディストリクトレベルの下にはシヴィル・パリッシュがあるが、イングランド全土で設置されているわけではない。パリッシュ(またはタウン)カウンシルは村、小さな町、そして稀に市街地のコミュニティにあるが、グレーターロンドン内部での設置は禁止されている。
イングランドの地理的区分には伝統的カウンティに良く似た区分である典礼カウンティが用いられ、地理的カウンティとも呼ばれている。各典礼カウンティには王室の代理人である地方長官(Lord Lieutenant) が置かれている。
スコットランド[編集]
ウェールズ[編集]
北アイルランド[編集]
北アイルランドにはベルファスト合意に基づき北アイルランド議会(Northern Ireland Assembly) と北アイルランド執行部(Northern Ireland Executive) が置かれている。執行権が停止されている間、北アイルランド執行部は北アイルランド相(Secretary of State for Northern Ireland) が管理し、ウェストミンスター議会が立法を行った。これは権限移譲に対して、直接統治と言われた。
2015年に伝統的6県が廃止され、新たに11行政区が設置された。
王室保護領[編集]
これらは連合王国の一部ではない。ジャージー島とガーンジー島は、自然地理的には合わせてチャンネル諸島を形成する。
非公式区分[編集]
上記以外にも、非公式、歴史的、あるいは特定目的の区分がある。たとえば、スコットランド高地には公式の境界がある(あるいは、あった)が、ロンドン通勤圏などはもっと曖昧である。スノードニア(ウェールズ語:Eryri) には、国立公園という文脈でははっきりした境界があるとも言える。イングランド東部のフェンズは地理的にはっきり定義されているが、公式の実体はない。
国際的区分[編集]
欧州統計局と国際標準化機構はイギリスの区分とそのコードを作成している。
参考文献[編集]
- ザ・ワールド・ファクトブック、2002年
- (財)自治体国際化協会(編)『英国の地方自治』(PDF版)、2003年