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ラトビア語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ラトビア語
latviešu valoda
話される国  ラトビア
地域 北ヨーロッパ
話者数 140万
言語系統

インド・ヨーロッパ語族

表記体系 ラテン文字
公的地位
公用語  ラトビア
欧州連合の旗 欧州連合
統制機関 ラトビアの旗 ラトビア国立言語センター英語版ラトビア語版
言語コード
ISO 639-1 lv
ISO 639-2 lav
ISO 639-3 lavマクロランゲージ
個別コード:
lvs — 標準ラトビア語
ltg — ラトガリア語
テンプレートを表示

: latviešu valoda [ˈlatviɛʃu ˈvaluɔda]

[]


16153019401991

[]


3西

[]


14050ISO 639-1 lv
国別 話者数
ラトビア 1,394,000(1995年度)
アメリカ 50,000
ロシア 29,000
オーストラリア 25,000
カナダ 15,000
ドイツ 8,000
リトアニア 5,000
ウクライナ 2,600
エストニア 1,800
ベラルーシ 1,000
スウェーデン 500

文字[編集]

文字表記については、20世紀になるまでドイツ文字が使用されてきたが、現在では特殊な発音を表す為に区分記号を組み合せたラテン文字が採用されている。(q, w, x, y)は外来語でのみ使用されている。特殊な音素として ŗ があるが現代ラトビア語では使用されていない。ōは1940年代の初頭には使用されなくなったが、ラトガリア語にはまだその存在を認めることができる。

アルファベート表
大文字 A Ā B C Č D E Ē F G Ģ H I Ī J K Ķ L Ļ M N Ņ O P R S Š T U Ū V Z Ž
小文字 a ā b c č d e ē f g ģ h i ī j k ķ l ļ m n ņ o p r s š t u ū v z ž
音価 a b ʦ ʧ d e f g ɟ x i j k c l ʎ m n ɲ uə, o p r s ʃ t u v z ʒ

 f, h  (ai, au, ei, ia, iu, ui, uo)(ai, au, ei, ie, iu, ui, o)

[]


12"labdien" = ()"labvakar" = ()

ā, ē, ī, ū

Ģ ģ, Ķ ķ, Ļ ļ, Ņ ņ ģ  [ɟ]ķ  [c]ļ  [ʎ]ņ  [ɲ] 

č, š, ž [ʧ, ʃ, ʒ] 

c [ʦ], e 2e e[ɛ], h ch[x], r , s zvv

[]


EU

文法[編集]

  • 屈折語である
  • 一般的に第一アクセントが第一音節にくるが、例外もある
  • 名詞には2種類のがあり、男性/女性の区分は語尾で区別する
  • 主格属格対格与格所格呼格 の6種類の格変化を持つ
  • 冠詞がない
  • 形容詞には定形、不定形の変化がある
  • 時制: 単純時制は現在・半過去・未来の3つに区分され、複合時制も複合過去・大過去・前未来の3つに分けられる
  • 叙法: 直説法・命令法・条件法・接続法・義務法 (debitive) の5つの叙法がある

代名詞[編集]

(Jautājuma vards)
主格 (Nominatīvs) 何? 誰? kas?
属格 (Ģenitīvs) 何の? 誰の? kā?
与格 (Datīvs) 何に? 誰に? kam?
対格 (Akuzatīvs) 何を? 誰を? ko?
具格 (Instrumentālis) 何と? 誰と? ar ko?
所格 (Lokatīvs) どこ? kur?
呼格 (Vokatīvs) 呼びかけに使われる。 無し

名詞[編集]

幾らかの例外を除いて男性名詞の語尾は –is, -s, -us をとる。 女性名詞は –a, -e をとるが、幾らかは –s をとる場合がある。 例えば govs(牛), pils(城) はその例である。 また男性の格変化クラスは4種類、そして女性は3種類存在する。 格は主格、属格、与格、対格、所格、呼格が存在する 以下範例を示す。

男性名詞の例(draugs = 友)

単数 複数
主格 (Nominatīvs) draugs draugi
属格 (Ģenitīvs) drauga draugu
与格 (Datīvs) draugam draugiem
対格 (Akuzatīvs) draugu draugus
具格 (Instrumentālis) draugu draugiem
所格 (Lokatīvs) draugā draugos
呼格 (Vokatīvs) draug draugi

女性名詞の例(osta = 港)

単数 複数
主格 (Nominatīvs) osta ostas
属格 (Ģenitīvs) ostas ostu
与格 (Datīvs) ostai ostām
対格 (Akuzatīvs) ostu ostas
具格 (Instrumentālis) ostu ostām
所格 (Lokatīvs) ostā ostās
呼格 (Vokatīvs) osta ostas

動詞[編集]

動詞は語末に -ēt, -āt, -īt, -ot , -t をとり、 3種類の動詞活用が存在する。

動詞活用の例(gribēt = ...するつもりだ、...したい)

人称 単数 複数
1人称 es gribu mēs gribam
2人称 tu gribi jūs gribat
3人称 viņš grib viņi grib

前置詞[編集]

各前置詞はそれぞれ格変化を要求するが、その大部分は与格を伴うことが多い。

前置詞の例(pie = ...のために)“友のために”

前置詞 要求される格変化
単数 pie 属格 pie drauga
複数 pie 与格 pie draugiem

関連項目[編集]

外部リンク[編集]