J
Jj Jj | |||||||||||||||||||||||||||||||
ラテン文字 | |||||||||||||||||||||||||||||||
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Jは、ラテン文字︵アルファベット︶の10番目の文字。小文字は j。
筆記体
ジュッターリーン体
大文字は、縦棒の下が左に曲がった形である。しばしば折り返す。フラクトゥールはで、書体によっては(I) と区別が付かない︵あるいは、もともと異体字であったIとJの区別を設けていない︶。このため、記号としては(J) を抜かすことがある︵(I) の次の記号に(K) を使う︶。また、T の筆記体と紛らわしいが、フラクトゥールでTはのようであり、区別が付く。
小文字はミーンラインより下に書かれるが、ベースラインを越えて下に突き出す。このため、実質的な大きさはこれだけでも大文字と同等である。さらに、i同様、上に点を付ける。フラクトゥールは。文字の上部に付けるダイアクリティカルマークが付く場合、普通は点を付けないで、ダイアクリティカルマークのみを付ける。
メイリオなど、書体によってはゴシック体でも上部にセリフが付く。手書きでもセリフ付きブロック体が用いられることがある。
字形[編集]
歴史[編集]
ギリシャ文字のΙ︵イオタ︶に由来し、キリル文字のІ, Јと同系の文字である。IとJの2形があったが、Iが母音を、Jが半母音を、区別して表すようになった。両者が区別して使われるようになったのは15世紀以降である。呼称[編集]
●ドイツ語: jot︵ヨット︶[jɔt] ●イタリア語: i lunga︵イルンガ=長いI︶ ●オランダ語・ハンガリー語‥イェー ●スウェーデン語・フィンランド語‥イィー ●デンマーク語・ノルウェー語‥ヨッド ●エスペラント‥ヨー ●英語: jay︵ヂェイ︶[dʒeɪ] ●フランス語‥ジ [ʒi] ●トルコ語・ルーマニア語‥ジェ [ʒe] ●スペイン語: jota︵ホタ︶、ijota︵イホタ︶ ●ポルトガル語: jota︵ジョッタ︶ ●インドネシア語‥ジェー ●日本語‥ジェー [d͡ʑe̞ꜜː]、ジェイ [d͡ʑe̞ꜜi] ●日本放送協会︵NHK︶では、Jの発音・表記として﹁ジェー﹂を優先し、﹁ジェイ﹂を発音の幅として認められるとする。国語辞典でも﹁ジェー﹂で項目を立てるものがほとんどである[1]。音価[編集]
文字Jは、半母音︵硬口蓋接近音︶ [j] を表すのに用いられるほか、言語によっては以下のような音を表すのに用いられる。 ●有声後部歯茎摩擦音 [ʒ] - フランス語、ポルトガル語、トルコ語 ●有声後部歯茎破擦音 [dʒ] - 英語 ●無声軟口蓋摩擦音 [x] - スペイン語 東アジアの諸言語をラテン文字で転写する際には、[dʒ] の近似音をJで表すことが多い。有声音と無声音の区別がなく有気音と無気音を区別する言語では、無気音のほうにJが当てられる。その場合、Jは無声音をも表すことになる。日本語のヤ行の子音等[j]の近似音は代わりにYで表すことが多い。
●朝鮮語では、[dʒ]に近い有声音で発音されるㅈ︵[dʑ]︶にJが当てられている。大韓民国の文化観光部2000年式では無声音で[tɕ]と発音される場合でも母音が後続するならJを用いる。ㅉは常に無声音で発音されるがjjとなる。
●中国語の漢語拼音では、Jは無声歯茎硬口蓋破擦音の無気音[tɕ]を表す。
●日本語のヘボン式ローマ字表記では、[dʒ]に近い﹁ジ﹂および﹁ジャ﹂行の子音[dʑ]にJが当てられている。ジャ行の表記においてjyと表記されることもあるが、基本的には正しくない。なお訓令式では使用しない。
Jの意味[編集]
学術的な記号・単位[編集]
●エネルギーの単位、発熱量、ジュール。 ●虚数単位の記号 ●電気工学では、電流を表す iと区別して、iの代わりにjを虚数単位の記号に用いる︵通常小文字︶。 ●Pythonなどのプログラミング言語で、虚数単位の記号に用いる。 ●数学分野では、四元数の虚数単位として用いられる。 ●十九を意味する数字。二十進法以上(参照: 位取り記数法#Nが十を超過)において十九︵十進法の19︶を一桁で表すために用いられる。ただし、アルファベットの Iと数字の 1が混同し易いために、アルファベットのIを用いない︵この場合、Jが十八を意味する︶例もある。 ●APLの後継にあたるプログラミング言語 - J (プログラミング言語) ●医学や歯学領域で消毒剤としてのポビドンヨードや、ヨウ素を慣例的にJと略す。J綿球︵ポビドンヨード綿球︶や、JGパスタ(ヨードグリセリンパスタ製剤︶など。ドイツ語のjodから。 ●素粒子物理学で内量子数︵大文字・小文字︶ ●量子力学で、交換積分を表す文字。交換相互作用を参照のこと。 ●J/Ψ粒子の旧称、J粒子。 ●数学やコンピュータ・プログラミングで、i, j, kはイテレータ、インデックス、整数の値をとる変数名としてよく使われる。その他の記号[編集]
●Japan︵日本︶の略としてよく用いられる︵例‥Jリーグ、JA、JT、J-POP、JAL、JR、JRA、J-PHONE、JOCなど︶。 ●日本の自動車国際識別記号。 ●なお、ISO 3166-1など、日本国の国名コードには、JP、JPNがよく使われる。過去にはJapが使われたが、英語で日本の蔑称にも使われたため、最近は避けられる。また、ISO 639など、日本語の言語名コードにはJAがよく使われる。 ●かつての国際電気通信連合条約の呼出符号では、大日本帝国時に﹁J﹂単独での使用が認められたが、第二次世界大戦で敗戦したため﹁J﹂1文字のコールサインは取り上げられた。 ●サッカー・Jリーグの略称。1993年から1995年頃のJリーグブーム時には、商品名︵﹁Jビーフ﹂﹁Jポーク﹂等︶や作品名︵﹃勇者警察ジェイデッカー﹄﹃キャプテン翼J﹄﹃仮面ライダーJ﹄等︶にJを冠する事が流行した。 ●トランプなどでジャック (11) を表す。 ●鉄道のサインシステムにおいて、JR播但線、近鉄信貴線の路線記号として用いられる。 ●不動産、建築において面積を表す畳 (単位)︵帖︶の代わりとしてJと表記することがある。 ●アステル・ウィルコムにおいて、日本無線製端末を表す記号。商品名・作品名・固有名等[編集]
●INFINITIの車種、J。 ●小説・ドラマ・アニメの題名 ●五條瑛のサスペンス小説の題名。 ●日本の特撮ドラマ﹃仮面ライダーシリーズ﹄の劇場版作品﹃仮面ライダーJ﹄、及びその主人公の名。 ●日本の漫画家・高橋陽一が原作の漫画﹃キャプテン翼﹄の小学生編を元に作られたアニメ作品﹃キャプテン翼J﹄。 ●曲名 ●李仙姫の楽曲﹃J﹄。門倉有希や小柳ゆきなどがカバーした。 ●奥井雅美の楽曲﹃J﹄。アニメ﹃ジャングルDEいこう!﹄主題歌。 ●桂銀淑の楽曲﹃J﹄。 ●プロレスラー ジャンボ鶴田の入場曲︵作曲‥鈴木宏昌︶ ●人名・団体名 ●LUNA SEAのベーシストで日本のミュージシャン - J (ミュージシャン) ●KoRocKのメンバーで日本の男性ダンサー - J (ダンサー) ●ジャニーズの略として用いられることがある。﹁J禁﹂など。 ●漫画﹃魁!!男塾﹄および﹃曉!!男塾﹄﹃天より高く﹄の登場人物。⇒男塾 (架空の学校)#J︵ジェイ︶ ●漫画﹃爆走兄弟レッツ&ゴー!!﹄の登場人物。 ●漫画﹃BLOODY MONDAY﹄の登場人物。 ●ソルダード・J - アニメ﹃勇者王ガオガイガー﹄の登場人物。 ●アニメ﹃バトルスピリッツ 少年突破バシン﹄の登場人物。 ●アニメ﹃ポケットモンスター ダイヤモンド&パール﹄の登場人物。⇒アニメ版ポケットモンスターの登場人物#J符号位置[編集]
大文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 小文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 備考 |
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J | U+004A
|
1-3-42
|
J J
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j | U+006A
|
1-3-74
|
j j
|
|
J | U+FF2A
|
1-3-42
|
J J
|
j | U+FF4A
|
1-3-74
|
j j
|
全角 |
Ⓙ | U+24BF
|
‐
|
Ⓙ Ⓙ
|
ⓙ | U+24D9
|
1-12-35
|
ⓙ ⓙ
|
丸囲み |
🄙 | U+1F119
|
‐
|
🄙 🄙
|
⒥ | U+24A5
|
‐
|
⒥ ⒥
|
括弧付き |
𝐉 | U+1D409
|
‐
|
𝐉 𝐉
|
𝐣 | U+1D423
|
‐
|
𝐣 𝐣
|
太字 |
他の表現法[編集]
脚注[編集]
- ^ 「放送用語委員会 ● 第1413回(東京)外来語としての「アルファベット」の発音」(PDF)『放送研究と調査』第67巻第6号、NHK放送文化研究所、2017年6月、100-111頁。