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社殿は徳川家康によって整備されたが寛文8年︵1668年︶に火災で焼亡したといい、その後江戸時代中期に仮宮︵かりみや︶として建てられたものが現在まで続いている[3]。現在の本殿は入母屋造で、静岡市指定文化財に指定されている。
社頭からは﹁神の道﹂と称される樹齢300年から400年ほどの松並木が520メートルほど続き、松並木が絶える三保の松原において、謡曲﹃羽衣﹄で知られる﹁羽衣の松﹂が立つ。羽衣の松は枯死により交替を繰り返しているが、原初の松は並木道の延長線上にあったと推測される。
摂末社[編集]
子安神社
末社5社
末社3社
羽車神社
例祭
11月1日に行われる、1年間に行われる祭事のうちで最も重要な祭。祭事では湯立の神事を行うほか、舞殿において﹁羽衣の舞﹂と称される巫女舞が奉納される。なお、この羽衣の舞は秋の祭でも奉納される。[3]
筒粥祭
﹁つつかゆさい﹂。2月14日夜から15日にかけて行われる豊作祈願の祭。祭事としては、まず拝殿前に大釜を据えて粥を煮る準備をする。そして夜半に海岸で神迎えの神座を設け、篝火を一切用いない中で祝詞奏上により神迎えの儀式を行う。迎えられた神はひもろぎに宿り、神職はそのひもろぎを持って松並木を通り神社境内に至る。その後社前の大釜で粥を煮て竹筒を入れ、筒の中に入った粥の量でその年の作柄の占いを行う。[3]
文化財[編集]
重要文化財︵国指定︶[編集]
●太刀 無銘︵附 糸巻太刀拵︶︵工芸品︶
鎌倉時代の作[3]。鎬造で、刃長95.2センチメートル、反り4.2センチメートル[3]。1921年︵大正10年︶4月30日指定[7]。
静岡市指定文化財[編集]
●有形文化財
●本殿︵附 棟札2枚、狛犬1対︶︵建造物︶ - 1996年︵平成8年︶2月23日指定[8]。
●御簾2張︵工芸品︶ - 1988年︵昭和63年︶11月21日指定[8]。
その他[編集]
●羽衣の裂
羽衣伝説に見える羽衣の一片と伝える裂︵きれ︶[3]。1,200年以上前の比礼・裳の一片と推測されており、織物の文様から大陸に由来するとも推測される[3]。
●羽衣の笛 - 羽衣の舞の際に吹奏された笛[3]。
●三保古絵図
●三保社記
現地情報[編集]
所在地
●静岡県静岡市清水区三保1073
交通アクセス
●東海旅客鉄道︵JR東海︶東海道本線 清水駅、静岡鉄道静岡清水線 新清水駅から
●バス‥しずてつジャストライン︵三保方面行︶で ﹁三保松原入口﹂バス停下車 ︵乗車時間約25分、下車後徒歩約5分︶
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御穂神社に関連するカテゴリがあります。
- 三保の松原
- 羽衣伝説
- 美穂神社 出雲の磯崎の神社
- 嫦娥 アメリカで出版されたウィリアム・スウィントン(William Swinton)による英語のリーダー『Swinton's Fifth Reader and Speaker』(1883年)では同書の17章にあたる「The Moon-Maiden」に羽衣の天女を登場させている。
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