植林活動
植林︵しょくりん、英: Afforestation︶は、木材生産や森林保全を目的として、木を植えることである。森林保全の中には、地盤の安定化、水資源の確保、生態系の保全、防風、防砂といったさまざまな目的が含まれる。造林とほぼ同義とされることもある[1]が、造林の一部、すなわち人為的な植樹による人工造林のみを植林とすることもある[2][1]。林学上、afforestation︵狭義の植林、造林︶とreforestation︵森林再生︶を総て広義の植林あるいは造林を定義し得る[3]。
ヒノキが整然と植林された里山
四季を通して薄暗いスギ・ヒノキの人工林
近年まではその大部分が木材生産を目的としたものであり、植林や人工林という言葉も環境保護の意味合いは含まれていなかったが、環境保護運動の拡大につれて森林保全、緑の拡大のために木を植えるという意味合いが含まれるようになっている。
環境保護に貢献する自然林と、木材生産などの林業ための人工林には、樹種や手入れの有無などに大きな違いがあるため、専門家の間では区別されているが、一般的には混同されることが多い。
植林によって生まれた森林は、人工林と呼ばれる。日本においては、全森林面積の4割が植林によって生まれた人工林である。ただし、それらの地は以前は自然林が成立していた場である。横内浄水場水源地など環境保護の名目で自然林を伐採してから﹁植林活動﹂を行ったため社会問題となった例もある。
森林は光合成により地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO2)を吸収することから、温暖化対策の手段として、排出権取引においても、新しく植林した森林をCDM植林の対象とし、CO2削減とみなし、京都議定書における京都メカニズムにより、排出権を創出することがルール上は可能となっている。
概要[編集]
「Tree plantation」も参照
環境保護活動としての植林[編集]
木材や燃料とするためではなく森林面積を増やすための植林は森林破壊を補い、地球温暖化への対策として有効であるとされる。
そのため環境保護活動の題材としてメジャーであり、市民活動から政府、企業によるものまで広く行われているが、追跡調査などの結果からはその実効性に対しグリーンウォッシングではないかという疑問が呈されている。