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沖縄県の名字

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

沖縄県の名字(おきなわけんのみょうじ)では、沖縄県において多く見られる名字について記す。現在は本来の琉球語(琉球方言)読みではなく、標準語読みになっているケースが少なくない。廃藩置県以前は、琉球士族家名(かめい、琉球方言:屋の名〈ヤーヌナー、ヤーンナー〉)の2つを持ち、家名が名字に相当した。

概要[編集]

特徴[編集]

家名 称号 名乗
象賢 羽地 按司 朝秀
唐名 大和名
沖縄の名字に特化した印鑑の市販例

使

[1]



12

童名[編集]

沖縄には他に童名(ドーナ、ワラビナー、どうな、わらびな、わらわな)という名があったが、幼名に限定したものはなく、むしろ普段の通称である。唐名や名乗は外交や公文書上での名前で普段はそうした名で呼ばれることはなかった。童名は階級に応じて、「真」「思」といった接頭美称や「金」の接尾美称が付いた。

琉球王国時代の童名(ドーナ、ワラビナー)の例
王子・按司階級 諸士階級 百姓
思徳金(ウミィトゥクガニ) 思徳(ウミトゥク) 徳(トゥカー)
思樽金(ウミタルガニ) 樽金(タルガニ) 樽(タルー)
思次良金(ウミジルガニ) 思次良(ウミジル) 次良(ジラー)
真三良金(マサンルガニ) 真三良(マサンル) 三良(サンルー、サンラー、サンダー)
思五良金(ウミグルガニ) 思五良(ウミグル) 五良(グラー)
真鶴金(マヅルガニ) 真鶴(マヅル) 鶴(チルー)
真牛金(モウシガニ) 真牛(モウシ) 牛(ウシー、ウサー)
思真呉勢(ウミマグジ) 真呉勢(マグジ) 呉勢(グジー)

※『那覇市史』第2巻中の7より

五大姓[編集]

王家分家である向氏、多数の王府高官を輩出した翁氏、馬氏、毛氏池城、毛氏豊見城は、特に五大姓(氏)、五大名門と呼ばれる。毛氏池城・豊見城を合わせて、四大名門とも言う。

向氏 翁氏 馬氏 毛氏池城 毛氏豊見城
元祖 尚円王 国頭親方盛順 大浦添親方良憲 新城親方安基 中城護佐丸盛春
名乗頭
家名 伊江、小禄、本部、読谷山など 永山、玉城、伊舎堂、仲井真など 小禄、与那原、宮平、仲吉、仲眞など 池城、美里、東風平、佐渡山など 豊見城、国頭、富川、亀川など
備考 王家分家(按司家など)。三司官28人を出す 三司官6人を出す 三司官21人を出す 三司官18人を出す 三司官15人を出す

歴史[編集]

古琉球期[編集]


1501使

[]


1624

[]


使[]

1953[]




調[2]

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 『沖縄県姓氏家系大辞典』角川書店、平成4年、23頁参照。
  2. ^ Qリポート「山城さん」だらけの駅伝大会 - 琉球朝日放送 報道部 ニュースQプラス、2012年1月24日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]