エンドル

演ドル︵えんドル︶は、演歌とアイドルとを合わせた造語。﹁エンドル﹂とも表記される。

歌謡曲におけるアイドルのような売り出し方をした女性演歌歌手、または、女性アイドルが演歌歌手として売り出した場合に、自称・他称される。男性がこう呼ばれる例は極めてまれで、近年は﹁イケメン演歌歌手﹂等と称される。

概要

1970年代には既に森昌子、石川さゆり、八代亜紀、西川峰子、牧村三枝子といったアイドル的な立ち位置の演歌歌手が活躍していたが、歌謡曲のジャンル分けが曖昧な時代であったことから、彼女らを指す特別な名称はなかった。

1980年代後半から﹁バラエティーアイドル﹂の略語としてバラドルが用いられるようになり、﹁○○ドル﹂はある特性を持ったアイドルの略語として認知されるようになった。

1980年代終盤から1990年代初頭にかけて10代〜20代の女性演歌歌手が多くデビューした。演歌歌手＝おばさん、演歌＝中高年向けの音楽というイメージを払拭する狙いもあり、彼女らに対して﹁演歌のアイドル﹂略して﹁演ドル﹂﹁エンドル﹂という名称が使われるようになった。

1995年︵平成7年︶、集英社﹁イミダス︵情報・知識imidas︶﹂の時事用語辞典の新語流行語として﹁演ドル﹂が記載された。

1999年︵平成11年︶10月16日、テレビ朝日系列﹁京都マル秘仕置帖 ～伝説の男“必殺仕事人三味線屋勇次”が京の町に現れた!カラオケ教室美人殺人事件 デビュー直前に消された演ドルの秘密～﹂が放送された。

﹁エンドル﹂と呼ばれた演歌歌手

●石原詢子
1988年に﹁演ドル誕生﹂のキャッチフレーズでデビューした。

●岩佐美咲
アイドルグループ﹁AKB48﹂の元メンバー。AKB時代から演歌歌手としてもソロ活動。

●大石まどか
プロモーションの一環としてバラエティー番組にも出演した。

●小沢亜貴子

●工藤あやの

●城之内早苗
アイドルグループ﹁おニャン子クラブ﹂の元メンバー。

●田川寿美

●中島ゆきこ

●永井みゆき

●長山洋子
アイドルポップスから演歌に転向した。

●林あさ美

●原沙織

●みずき舞

●美月優

●水田竜子

●望月琉叶
アイドルグループ﹁民族ハッピー組﹂のメンバー。グラビアアイドルでもある。

現在演歌以外で活躍する歌手

●大黒美和子︵大黒裕貴︶
2008年よりJ-POPに転向。

●神園さやか
“現役女子高生演歌歌手”として話題に︵デビュー当時は学生服姿でステージに立った︶。2006年より歌謡曲路線に転向。

●川嶋あい
13歳の時に演歌歌手としてデビュー。現在はポップスに転向。

●島谷ひとみ
島田紳助プロデュースによりエイベックス初の演歌﹁大阪の女﹂でデビュー。シングルカセットもあった。現在ポップス歌手・タレントとして活躍。

●中澤裕子
モーニング娘。時代に、ソロ名義︵中澤ゆうこ︶で演歌をリリースしていた。現在はドリームモーニング娘。の一員として活動する傍らソロ歌手・女優として活躍。

●夏川りみ
ポニーキャニオンから﹁星美里﹂︵ほし・みさと︶名義でデビューし、数年間活動していた。

●前田有紀
﹁ハロー!プロジェクト﹂の元メンバー。

脚注

関連項目

• ナマドル（2007年から見られる。「訛りのあるアイドル」の略語）