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「ウッタル・プラデーシュ州」の版間の差分

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| '''[[インドの地方行政区画|行政区]]'''

| '''[[インドの地方行政区画|行政区]]'''

| <span style="line-height:1.1em;">'''ウッタル・プラデーシュ州'''</span>

| <span style="line-height:1.1em;">'''ウッタル・プラデーシュ州'''</span>

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| style="border-bottom: solid 1px #ccd2d9;" | '''州都'''

| style="border-bottom: solid 1px #ccd2d9;" | <span style="line-height:1.1em;">[[ラクナウ]](Lucknow)</span>

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| '''[[面積]]'''

| '''[[面積]]'''

| 238,566 [[km²]]

| 238,566 [[km²]]

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| style="border-bottom: solid 1px #ccd2d9;" | '''州都'''

| style="border-bottom: solid 1px #ccd2d9;" | <span style="line-height:1.1em;">[[ラクナウ]](Lucknow)</span>

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|[[ラクナウ]](<span style="line-height:1.1em;">Lucknow)</span>

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| '''[[人口]]'''

| '''[[人口]]'''
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| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | [[1950年]][[2月2日]]

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| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | '''[[州知事]]'''

| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | '''[[ウッタル・プラデーシュ州知事|州知事]]'''

| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | アナンディベン・パテル（Anandiben Patel）

| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | アナンディベン・パテル（Anandiben Patel）

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| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | '''[[インドの州首相一覧|州首相]]'''

| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | '''[[インドの州首相一覧|州首相]]'''

| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | ヨギ・アディティヤナート（Yogi Adityanath）

| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | ヨギ・アディティヤナート（Yogi Adityanath）

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| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | [[立法機関]]<span style="font-size:80%">（議席数）</span>

| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | [[立法機関]]<span style="font-size:80%">（議席数）</span>
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| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" |<span style="font-size:80%"> [http://www.upgov.nic.in http://www.upgov.nic.in]</span>

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|}

|}

'''ウッタル・プラデーシュ州'''︵ウッタル・プラデーシュしゅう、Uttar Pradesh、{{lang-hi|उत्तर प्रदेश}}、{{lang-ur|اتر پردیش}}、﹁北の州﹂の意︶は、[[インド]]の州の一つ。インドの州の中でもっとも人口<ref group="注釈">世界各国の人口順位で見てもウッタル・プラデーシュ州だけで世界6位に入り、インド国内総人口の約6分の1の人口を占める。これは日本の総人口の約1.5倍、中国最多の人口の[[河南省]]の約1.9倍、アメリカ最多の人口の[[カリフォルニア州]]の約5.2倍に相当する。</ref>が多いと同時に世界で最も人口の多い国の区域でもある。面積はインドの州5番目である。州都は[[ラクナウ]]で、高等裁判所は[[イラーハーバード]]に置かれている。

'''ウッタル・プラデーシュ州'''︵ウッタル・プラデーシュしゅう、Uttar Pradesh、{{lang-hi|उत्तर प्रदेश}}、{{lang-ur|اتر پردیش}}、﹁北の州﹂の意︶は、[[インド]]北部の州。人口は2億4100万人以上で、インドの州の中でもっとも多く<ref group="注釈">[[日本]]の総人口の約1.5倍、[[中華人民共和国|中国]]最多の人口の[[河南省]]の約1.9倍、[[アメリカ合衆国]]最多の人口の[[カリフォルニア州]]の約5.2倍に相当する。</ref>、総人口の16.5%に相当する。インド独立後の1950年に、それまでの連合州を前身として成立した。州都は[[ラクナウ]]で、高等裁判所が[[プラヤーグラージ]]︵旧称アラーハーバード︶に置かれている。州内は18の地方と75の県からなる。2000年11月9日に、州西部のヒマラヤ丘陵地域がウッタラーンチャル州︵のち[[ウッタラーカンド州]]に改称︶として分立した。[[ガンジス川]]とその支流の[[ヤムナー川]]というふたつの大河が流れ、これらが合流するプラヤーグラージのトリヴェニ・サンガムは[[ヒンドゥー教]]の聖地となっている。そのほかの主要河川として、ゴムティ川や[[ガーグラー川]]がある。森林面積は州全体の6.1%、耕作可能地域は同82%で、そのうち68.5%が実際に農地になっている。


西で[[ラージャスターン州]]、北西で[[ハリヤーナー州]]と[[ヒマーチャル・プラデーシュ州]]と[[デリー]]、北で[[ウッタラーカンド州]]と[[ネパール]]、東で[[ビハール州]]、南で[[マディヤ・プラデーシュ州]]と[[チャッティースガル州]]と[[ジャールカンド州]]とそれぞれ隣接する。面積は24万3286平方キロメートルで、インドの州で4位、国内総面積の7.3%に相当する。かつては砂糖の生産で知られたが、今日の州経済は観光や宿泊業、不動産業、保険業、金融コンサルタント業などのサービス産業が中心となっている。州内総生産はインドの州で3位となる18兆6300億[[インド・ルピー]]︵以下ルピー︶で、住民ひとりあたりの州民総生産は6万8810ルピーである。州内にはチョードリー・チャラン・シング国際空港︵[[ラクナウ]]︶、[[ラール・バハードゥル・シャーストリー空港]]︵[[ヴァーラーナシー]]︶、クシナガル国際空港︵[[クシナガル]]︶の3つの国際空港が所在する。鉄道ではプラヤーグラージ・ジャンクション駅がインド中北部鉄道の、ゴーラクプル・ジャンクション駅がインド北東部鉄道のそれぞれ本部となっている。州の高等裁判所はプラヤーグラージに置かれている。[[ローク・サバー]]︵インド下院︶の選挙区は80、[[ラージヤ・サバー]]︵インド上院︶の選挙区は31ある。



住民は4分の3以上が[[ヒンドゥー教]]徒で、[[ムスリム]]がこれに次ぐ。言語は[[ヒンドゥー語]]が最も一般的だが、[[ウルドゥー語]]も公用語に指定されている。かつては[[マウリヤ朝]]、[[ヴァルダナ朝]]、[[グプタ朝]]、[[パーラ朝]]、[[デリー・スルターン朝]]、[[ムガル帝国]]など、多くの国家が興亡を繰り返した。20世紀初頭にはラムガーディー、ラーンプル、ベナレスの3つの[[藩王国]]が所在した。3つの[[世界遺産]]があり、[[アーグラー]]、[[アリーガル]]、[[アヨーディヤー]]、[[バレーリー]]、[[ゴーラクプル]]、[[カーンプル]]、[[クシナガル]]、[[ラクナウ]]、[[マトゥラー]]、[[メーラト]]、[[ヴァーラーナシー]]、[[ヴリンダーヴァン]]などが観光地として人気である。

==概要==

ウッタル・プラデーシュ州は[[インド]]が[[イギリス]]から独立して共和国となった後の[[1950年]]に設立された。これは、1902年に北西部州とアウド州を合わせて設立されたアーグラおよびアウド連合州を改名して1935年に設立された連合州の後継組織である。州の経​​済は砂糖の生産で長く知られていたが、現在はサービス産業が独占している。サービス産業には、旅行および観光、ホテル業界、不動産、保険および金融コンサルティング会社が含まれている。ウッタル・プラデーシュ州の経済はインド 3番目に大きい州経済であり、国内総生産は1,863万ルピー( 2,300億米ドル) 、一人当たりGSDPは68,810ルピー(860 米ドル) である<ref>https://rbidocs.rbi.org.in/rdocs/Publications/PDFs/0HBS19112022_FLFE4F2F9158294692B030A251E00555F8.PDF</ref>。州政府は州都の[[ラクナウ]]に置かれているが、高等裁判所は[[イラーハーバード]]に所在地を置いている。同州は下院に80議席、上院に31議席を寄与している。


この州の住民は、出身地域に応じて、アワディ、バゲリ、ボージュプリヤ、ブラジ、ブンデリ、カンナウジ、またはロヒルカンディと呼ばれている。[[ヒンドゥー教]]は人口の4 分の 3 以上が信仰しており、次に多い宗教グループは[[イスラム教]]である。[[ヒンディー語]]は最も広く話されている言語であり、[[ウルドゥー語]]とともに州の公用語となっている。ウッタル・プラデーシュ州は、マウリヤ帝国、ハルシャ帝国、グプタ帝国、パーラ帝国、デリー スルタン朝、ムガル帝国、その他多くの帝国を含む、古代および中世のインドに存在した主流の政治組織のほとんどの首都として用いられた。20世紀初頭のインド独立運動の当時、ウッタル・プラデーシュ州にはラムガディ、ランプール、ベナレスという 3 つの主要な君主国家(藩国家)が存在していた。州内にはいくつかのヒンズー教の聖なる寺院と巡礼センターがある。アーグラ、アリーガル、アヨーディヤ、バレーリー、ゴーラクプル、カーンプール、クシナガル、ラクナウ、マトゥラ、メーラト、プラヤグラージ、バラナシ、ブリンダーバンなどの歴史的、自然的、宗教的な観光地のほかに、ウッタル・プラデーシュ州には 3 つの[[世界遺産]]がある。

== 歴史 ==

== 歴史 ==

=== 略歴 ===

=== 略歴 ===
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=== 先史時代 ===

=== 先史時代 ===

現生人類の狩猟採集民は、約85,000 年前から 72,000年前頃からウッタル・プラデーシュ州に住んで居たとされている<ref>{{Cite book |title=Recent Advances in Indo-Pacific Prehistory: Proceedings of the International Symposium Held at Poona, December 19-21, 1978 |url=https://books.google.co.jp/books?id=gMoJj-0Z94UC&pg=PA69&redir_esc=y |publisher=BRILL |date=1985 |isbn=978-90-04-07512-2 |language=en |first=Virendra N. |last=Misra |first2=Peter S. |last2=Bellwood}}</ref><ref>{{Cite book |title=The Rise of Civilization in India and Pakistan |url=https://books.google.co.jp/books?id=r4s-YsP6vcIC&pg=PA58&redir_esc=y |publisher=Cambridge University Press |date=1982-07-29 |isbn=978-0-521-28550-6 |language=en |first=Bridget |last=Allchin |first2=Raymond |last2=Allchin}}</ref><ref>{{Cite book |title=Studies in Indian Archaeology: Professor H.D. Sankalia Felicitation Volume |url=https://books.google.co.jp/books?id=35DP1Z-2dnYC&pg=PA96&redir_esc=y |publisher=Popular Prakashan |date=1985 |isbn=978-0-86132-088-2 |language=en |first=Hasmukhlal Dhirajlal |last=Sankalia}}</ref> 。同州では、21,000～31,000年前の中期および後期旧石器時代の先史時代の発見もあり<ref>{{Cite journal|last=Gibling|first=M. R.|last2=Sinha|first2=R.|last3=Roy|first3=N. G.|last4=Tandon|first4=S. K.|last5=Jain|first5=M.|date=2008-02-01|title=Quaternary fluvial and eolian deposits on the Belan river, India: paleoclimatic setting of Paleolithic to Neolithic archeological sites over the past 85,000 years|url=https://ui.adsabs.harvard.edu/abs/2008QSRv...27..391G|journal=Quaternary Science Reviews|volume=27|pages=391–410|doi=10.1016/j.quascirev.2007.11.001|issn=0277-3791}}</ref>、プラタップガル近郊の中石器時代/微石器時代の狩猟採集民の居住地は紀元前10550年～9550年頃のものである。家畜化された牛、羊、ヤギがいる村や農業の痕跡は、紀元前6,000 年には始まり、紀元前 6,000 年頃から徐々に発展してきた。紀元前 4,000年と1,500 年は、[[インダス文明]]と[[ハラッパー文化|ハラッパ文化]]から始まり、[[ヴェーダ時代]]、[[鉄器時代]]まで続いていくことになる<ref>{{Cite book |title=God-apes and Fossil Men: Paleoanthropology of South Asia |url=https://books.google.co.jp/books?id=W6zQHNavWlsC&pg=PA263&redir_esc=y |publisher=University of Michigan Press |date=2000 |isbn=978-0-472-11013-1 |language=en |first=Kenneth A. R. |last=Kennedy}}</ref><ref>{{Cite book |title=The Rise of Civilization in India and Pakistan |url=https://books.google.co.jp/books?id=r4s-YsP6vcIC&pg=PA119&redir_esc=y |publisher=Cambridge University Press |date=1982-07-29 |isbn=978-0-521-28550-6 |language=en |first=Bridget |last=Allchin |first2=Raymond |last2=Allchin}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.ias.ac.in/describe/article/jbsc/026/04/0491-0531 |title=Prehistoric human colonization of India |access-date=2024-4-29}}</ref>。

現生人類の狩猟採集民は、約85,000 年前から 72,000年前頃からウッタル・プラデーシュ州に住んで居たとされている<ref>{{Cite book |title=Recent Advances in Indo-Pacific Prehistory: Proceedings of the International Symposium Held at Poona, December 19-21, 1978 |url=https://books.google.co.jp/books?id=gMoJj-0Z94UC&pg=PA69&redir_esc=y |publisher=BRILL |date=1985 |isbn=978-90-04-07512-2 |language=en |first=Virendra N. |last=Misra |first2=Peter S. |last2=Bellwood}}</ref><ref>{{Cite book |title=The Rise of Civilization in India and Pakistan |url=https://books.google.co.jp/books?id=r4s-YsP6vcIC&pg=PA58&redir_esc=y |publisher=Cambridge University Press |date=1982-07-29 |isbn=978-0-521-28550-6 |language=en |first=Bridget |last=Allchin |first2=Raymond |last2=Allchin}}</ref><ref>{{Cite book |title=Studies in Indian Archaeology: Professor H.D. Sankalia Felicitation Volume |url=https://books.google.co.jp/books?id=35DP1Z-2dnYC&pg=PA96&redir_esc=y |publisher=Popular Prakashan |date=1985 |isbn=978-0-86132-088-2 |language=en |first=Hasmukhlal Dhirajlal |last=Sankalia}}</ref> 。同州では、21,000～31,000年前の中期および後期旧石器時代の先史時代の発見もあり<ref>{{Cite journal|last=Gibling|first=M. R.|last2=Sinha|first2=R.|last3=Roy|first3=N. G.|last4=Tandon|first4=S. K.|last5=Jain|first5=M.|date=2008-02-01|title=Quaternary fluvial and eolian deposits on the Belan river, India: paleoclimatic setting of Paleolithic to Neolithic archeological sites over the past 85,000 years|url=https://ui.adsabs.harvard.edu/abs/2008QSRv...27..391G|journal=Quaternary Science Reviews|volume=27|pages=391–410|doi=10.1016/j.quascirev.2007.11.001|issn=0277-3791}}</ref>、プラタップガル近郊の中石器時代/微石器時代の狩猟採集民の居住地は紀元前10550年～9550年頃のものである。家畜化された牛、羊、ヤギがいる村や農業の痕跡は、紀元前6,000 年には始まり、紀元前 6,000 年頃から徐々に発展してきた。紀元前 4,000年と1,500 年は、[[インダス文明]]と[[ハラッパー文化|ハラッパ文化]]から始まり、[[ヴェーダ時代]]、[[鉄器時代]]まで続いていくことになる<ref>{{Cite book |title=God-apes and Fossil Men: Paleoanthropology of South Asia |url=https://books.google.co.jp/books?id=W6zQHNavWlsC&pg=PA263&redir_esc=y |publisher=University of Michigan Press |date=2000 |isbn=978-0-472-11013-1 |language=en |first=Kenneth A. R. |last=Kennedy}}</ref><ref>{{Cite book |title=The Rise of Civilization in India and Pakistan |url=https://books.google.co.jp/books?id=r4s-YsP6vcIC&pg=PA119&redir_esc=y |publisher=Cambridge University Press |date=1982-07-29 |isbn=978-0-521-28550-6 |language=en |first=Bridget |last=Allchin |first2=Raymond |last2=Allchin}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.ias.ac.in/describe/article/jbsc/026/04/0491-0531 |title=Prehistoric human colonization of India |access-date=2024-4-29}}</ref>。

=== 古代および古典時代 ===

=== 古代および古典時代 ===

[[ファイル:Dhamek Stupta and the Ancient Buddhist Site at Sarnath.jpg|thumb|300px|right| サルナートのダメク・ストゥーパは、ゴータマ・ブッダが最初に法を説いた場所であり、コンダンナの悟りを通じて仏教サンガが誕生した場所である]]

[[ファイル:Dhamek Stupta and the Ancient Buddhist Site at Sarnath.jpg|thumb|300px|right| サルナートのダメク・ストゥーパは、ゴータマ・ブッダが最初に法を説いた場所であり、コンダンナの悟りを通じて仏教サンガが誕生した場所である]]



古代インドに存在した16のマハジャナパダ︵直訳すると﹁偉大な王国﹂︶または寡頭制の共和国のうち、7つは完全に現在の州の境界内に存在していた。マハージャナパーダ時代のコーサラ王国も、現在のウッタル・プラデーシュ州の地域境界内に位置していた<ref>{{Cite book |title=Ancient Indian History and Civilization |url=https://books.google.co.jp/books?id=Wk4_ICH_g1EC&pg=PA105&redir_esc=y |publisher=New Age International |date=1999 |isbn=978-81-224-1198-0 |language=en |first=Sailendra Nath |last=Sen}}</ref>。ヒンドゥー教によれば、ラーマーヤナ叙事詩の神聖なラーマ王はコーサラの首都アヨーディヤに君臨していた<ref>{{Cite book |title=Ramayana |url=https://books.google.co.jp/books?id=vvuIp2kqIkMC&redir_esc=y |publisher=Motilal Banarsidass Publ. |date=2000 |isbn=978-81-208-1720-3 |language=en |first=William |last=Buck}}</ref>。ヒンズー教の伝説のもう一人の神王である[[クリシュナ]]は、マハーバーラタ叙事詩で重要な役割を果たし、ヒンズー教の神ヴィシュヌの8番目の生まれ変わり (アバター) として崇められており、[[マトゥラー|マトゥラー市]]で生まれたとされている<ref>{{Cite book |title=Ancient Indian History and Civilization |url=https://books.google.co.jp/books?id=Wk4_ICH_g1EC&pg=PA105&redir_esc=y |publisher=New Age International |date=1999 |isbn=978-81-224-1198-0 |language=en |first=Sailendra Nath |last=Sen}}</ref>。クルクシェートラ戦争の余波は、パーンダヴァ王ユディシュティラの治世中に、上ドアブとデリーの間の地域︵当時はクル・マハージャナパダであった︶で起こったと考えられている。クルスの王国は、紀元前1000年頃のインド北西部の黒器、赤器、彩色灰色器の文化と鉄器時代の始まりに相当する<ref>{{Cite book |title=Ancient Indian History and Civilization |url=https://books.google.co.jp/books?id=Wk4_ICH_g1EC&pg=PA105&redir_esc=y |publisher=New Age International |date=1999 |isbn=978-81-224-1198-0 |language=en |first=Sailendra Nath |last=Sen}}</ref>。

古代インドに存在した16のマハジャナパダ︵直訳すると﹁偉大な王国﹂︶または寡頭制の共和国のうち、7つは完全に現在の州の境界内に存在していた。マハージャナパーダ時代のコーサラ王国も、現在のウッタル・プラデーシュ州の地域境界内に位置していた<ref name="名前なし-20240628120619">{{Cite book |title=Ancient Indian History and Civilization |url=https://books.google.co.jp/books?id=Wk4_ICH_g1EC&pg=PA105&redir_esc=y |publisher=New Age International |date=1999 |isbn=978-81-224-1198-0 |language=en |first=Sailendra Nath |last=Sen}}</ref>。ヒンドゥー教によれば、ラーマーヤナ叙事詩の神聖なラーマ王はコーサラの首都アヨーディヤに君臨していた<ref>{{Cite book |title=Ramayana |url=https://books.google.co.jp/books?id=vvuIp2kqIkMC&redir_esc=y |publisher=Motilal Banarsidass Publ. |date=2000 |isbn=978-81-208-1720-3 |language=en |first=William |last=Buck}}</ref>。ヒンズー教の伝説のもう一人の神王である[[クリシュナ]]は、マハーバーラタ叙事詩で重要な役割を果たし、ヒンズー教の神ヴィシュヌの8番目の生まれ変わり (アバター) として崇められており、[[マトゥラー|マトゥラー市]]で生まれたとされている<ref name="名前なし-20240628120619"/>。クルクシェートラ戦争の余波は、パーンダヴァ王ユディシュティラの治世中に、上ドアブとデリーの間の地域︵当時はクル・マハージャナパダであった︶で起こったと考えられている。クルスの王国は、紀元前1000年頃のインド北西部の黒器、赤器、彩色灰色器の文化と鉄器時代の始まりに相当する<ref name="名前なし-20240628120619"/>。



ガンジス平原地域の支配は、マウリヤ帝国(紀元前 320 ～ 200 年)、クシャン帝国(西暦 100 ～ 250 年)、グプタ帝国(350 ～ 600 年)、グルジャラ プラティハーラ (650 ～ 1036 年) の帝国など、インドのすべての主要帝国の権力と安定にとって極めて重要であった<ref>{{Cite book |title=The Middle Ground: Indians, Empires, and Republics in the Great Lakes Region, 1650–1815 |url=https://books.google.co.jp/books?id=fHLfiOZVzmMC&redir_esc=y |publisher=Cambridge University Press |date=2010-11-01 |isbn=978-1-139-49568-4 |language=en |first=Richard |last=White}}</ref>。グプタ帝国を崩壊させた[[フン族]]の侵攻に続き、[[ガンジス川]]・[[ヤムナ・ドアブ川]]ではカンナウジが台頭した<ref>{{Cite book |title=World and Its Peoples: Eastern and Southern Asia |url=https://books.google.co.jp/books?id=V1pQkwIXTG0C&pg=PA331&redir_esc=y |publisher=Marshall Cavendish |date=2007 |isbn=978-0-7614-7635-1 |language=en}}</ref>。[[ハルシャ・ヴァルダナ]]の治世中︵590年 - 647年︶に[[カナウジ帝国]]は最盛期に達した<ref>{{Cite book |title=World and Its Peoples: Eastern and Southern Asia |url=https://books.google.co.jp/books?id=V1pQkwIXTG0C&pg=PA331&redir_esc=y |publisher=Marshall Cavendish |date=2007 |isbn=978-0-7614-7635-1 |language=en}}</ref>。北の[[パンジャーブ|パンジャーブ州]]、西の[[グジャラート州]]から東の[[ベンガル地方|ベンガル州]]、南の[[オリッサ州]]まで広がっていた<ref>{{Cite book |title=World and Its Peoples: Eastern and Southern Asia |url=https://books.google.co.jp/books?id=V1pQkwIXTG0C&pg=PA331&redir_esc=y |publisher=Marshall Cavendish |date=2007 |isbn=978-0-7614-7635-1 |language=en}}</ref><ref>{{Cite book |title=Ancient Indian History and Civilization |url=https://books.google.co.jp/books?id=Wk4_ICH_g1EC&pg=PA105&redir_esc=y |publisher=New Age International |date=1999 |isbn=978-81-224-1198-0 |language=en |first=Sailendra Nath |last=Sen}}</ref>。これには[[ナルマダー川]]以北のインド中央部の一部が含まれ、インド・ガンジス平原全体を含んでいた<ref>{{Cite book |title=A Comprehensive History Of Ancient India (3 Vol. Set) |url=https://books.google.co.jp/books?id=gE7udqBkACwC&pg=PA196&redir_esc=y |publisher=Sterling Publishers Pvt. Ltd |date=2003-12-01 |isbn=978-81-207-2503-4 |language=en}}</ref>。インド各地の多くのコミュニティは、カナウジ移民の子孫であると主張している。ハルシャヴァルダナの死後すぐに、彼の帝国は多くの王国に崩壊し、この地域の支配をめぐってベンガルのパーラ帝国に挑戦したグルジャラ・プラティハラ帝国によって侵略され、支配された。カンナウジは8世紀から10世紀にかけて、南インドのラーシュトラクタ王朝によって数回侵略された。パーラ帝国の崩壊後、チェロ王朝が[[12世紀]]から[[18世紀]]まで統治した<ref>{{Cite journal|author=ジェームズ・ハイツマン|title=南アジアの都市|journal=|page=37}}</ref><ref>{{Cite journal|author=ケネス・プレッチャー|title=インドの歴史|journal=|page=102}}</ref><ref>{{Cite book |title=Bihar General Knowledge Digest: Bihar General Knowledge Digest: An Expert Guide to Bihar's History, Culture and Current Affairs |url=https://books.google.co.jp/books?id=399UDwAAQBAJ&q=chero+dynasty&pg=PT71&redir_esc=y |publisher=Prabhat Prakashan |date=2021-01-19 |isbn=978-93-5266-769-7 |language=en |first=Pradhuman |last=Singh}}</ref>。

ガンジス平原地域の支配は、マウリヤ帝国(紀元前 320 ～ 200 年)、クシャン帝国(西暦 100 ～ 250 年)、グプタ帝国(350 ～ 600 年)、グルジャラ プラティハーラ (650 ～ 1036 年) の帝国など、インドのすべての主要帝国の権力と安定にとって極めて重要であった<ref>{{Cite book |title=The Middle Ground: Indians, Empires, and Republics in the Great Lakes Region, 1650–1815 |url=https://books.google.co.jp/books?id=fHLfiOZVzmMC&redir_esc=y |publisher=Cambridge University Press |date=2010-11-01 |isbn=978-1-139-49568-4 |language=en |first=Richard |last=White}}</ref>。グプタ帝国を崩壊させた[[フン族]]の侵攻に続き、[[ガンジス川]]・[[ヤムナ・ドアブ川]]ではカンナウジが台頭した<ref name="名前なし_2-20240628120619">{{Cite book |title=World and Its Peoples: Eastern and Southern Asia |url=https://books.google.co.jp/books?id=V1pQkwIXTG0C&pg=PA331&redir_esc=y |publisher=Marshall Cavendish |date=2007 |isbn=978-0-7614-7635-1 |language=en}}</ref>。[[ハルシャ・ヴァルダナ]]の治世中︵590年 - 647年︶に[[カナウジ帝国]]は最盛期に達した<ref name="名前なし_2-20240628120619"/>。北の[[パンジャーブ|パンジャーブ州]]、西の[[グジャラート州]]から東の[[ベンガル地方|ベンガル州]]、南の[[オリッサ州]]まで広がっていた<ref name="名前なし_2-20240628120619"/><ref name="名前なし-20240628120619"/>。これには[[ナルマダー川]]以北のインド中央部の一部が含まれ、インド・ガンジス平原全体を含んでいた<ref>{{Cite book |title=A Comprehensive History Of Ancient India (3 Vol. Set) |url=https://books.google.co.jp/books?id=gE7udqBkACwC&pg=PA196&redir_esc=y |publisher=Sterling Publishers Pvt. Ltd |date=2003-12-01 |isbn=978-81-207-2503-4 |language=en}}</ref>。インド各地の多くのコミュニティは、カナウジ移民の子孫であると主張している。ハルシャヴァルダナの死後すぐに、彼の帝国は多くの王国に崩壊し、この地域の支配をめぐってベンガルのパーラ帝国に挑戦したグルジャラ・プラティハラ帝国によって侵略され、支配された。カンナウジは8世紀から10世紀にかけて、南インドのラーシュトラクタ王朝によって数回侵略された。パーラ帝国の崩壊後、チェロ王朝が[[12世紀]]から[[18世紀]]まで統治した<ref>{{Cite journal|author=ジェームズ・ハイツマン|title=南アジアの都市|journal=|page=37}}</ref><ref>{{Cite journal|author=ケネス・プレッチャー|title=インドの歴史|journal=|page=102}}</ref><ref>{{Cite book |title=Bihar General Knowledge Digest: Bihar General Knowledge Digest: An Expert Guide to Bihar's History, Culture and Current Affairs |url=https://books.google.co.jp/books?id=399UDwAAQBAJ&q=chero+dynasty&pg=PT71&redir_esc=y |publisher=Prabhat Prakashan |date=2021-01-19 |isbn=978-93-5266-769-7 |language=en |first=Pradhuman |last=Singh}}</ref>。


'''デリー・スルタン国'''

;デリー・スルタン国

ウッタル プラデーシュ州は、320 年間 (1206 ～ 1526 年) にわたってデリー・スルタン国によって部分的または完全に統治された歴史を持っている。デリー・スルタン朝は、マムルーク朝(1206 ～ 1290 年)、ハルジー朝(1290 ～ 1320 年)、トゥグルク朝(1320 ～ 1414 年)、サイード朝(1414 ～ 1451 年)、ローディ朝(1451 ～ 1526 年）の5 つの王朝が順番に統治を行った<ref>{{Cite book |title=History of civilizations of Central Asia: The Age of Achievement: A.D. 750 to the End of the Fifteenth Century |url=https://books.google.co.jp/books?id=18eABeokpjEC&pg=PA269&redir_esc=y |publisher=UNESCO Publishing |date=1998-12-31 |isbn=978-92-3-103467-1 |language=en |first=Asimov, Muhammad |last=Seyfeydinovich |first2=Bosworth, Clifford |last2=Edmund |last3=UNESCO}}</ref>。

ウッタル プラデーシュ州は、320 年間 (1206 ～ 1526 年) にわたってデリー・スルタン国によって部分的または完全に統治された歴史を持っている。デリー・スルタン朝は、マムルーク朝(1206 ～ 1290 年)、ハルジー朝(1290 ～ 1320 年)、トゥグルク朝(1320 ～ 1414 年)、サイード朝(1414 ～ 1451 年)、ローディ朝(1451 ～ 1526 年）の5 つの王朝が順番に統治を行った<ref>{{Citation|title=Ashirbadi Lal Srivastava|date=2023-09-24|url=https://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Ashirbadi_Lal_Srivastava&oldid=1176932101|language=en|access-date=2024-04-29}}</ref><ref>{{Cite book |title=History of civilizations of Central Asia: The Age of Achievement: A.D. 750 to the End of the Fifteenth Century |url=https://books.google.co.jp/books?id=18eABeokpjEC&pg=PA269&redir_esc=y |publisher=UNESCO Publishing |date=1998-12-31 |isbn=978-92-3-103467-1 |language=en |first=Asimov, Muhammad |last=Seyfeydinovich |first2=Bosworth, Clifford |last2=Edmund |last3=UNESCO}}</ref>。


デリーの初代スルタンであるクトゥブ・ウッディーン・アイバクは、メーラト、アリーガル、エタワを含むウッタル・プラデーシュ州の一部の地域を征服した。彼の後継者であるイルトゥミシュは、カンナウジ王を破ってウッタル・プラデーシュ州に対するスルタン国の支配を拡大した。スルタンバルバンの治世中、マムルーク朝は国内で多数の反乱に直面したが、彼はそれらを鎮圧し、権威を確立することに成功した。アラウディン・キルジは、バラナシやプラヤグラージを含む州内のさまざまな地域に征服の範囲を広げた。また、支配者とは別に、デリー・スルタン朝時代にはウッタル・プラデーシュ州でスーフィズムの成長も見られた。ニザムッディーン・アウリヤやクトゥブッディーン・バフティアル・カキなどのスーフィー聖人はこの時代に生き、彼らの教えはこの地域の人々に大きな影響を与えた。スルタナト政権時代には、ジャウンプールのアタラ・マスジッド、ファテープル・シークリーのジャーマ・マスジッド、トゥグラカバードのギヤット・アッディーン・トゥグルク廟などのモスクや墓の建設も行われた。

デリーの初代スルタンであるクトゥブ・ウッディーン・アイバクは、メーラト、アリーガル、エタワを含むウッタル・プラデーシュ州の一部の地域を征服した。彼の後継者であるイルトゥミシュは、カンナウジ王を破ってウッタル・プラデーシュ州に対するスルタン国の支配を拡大した。スルタンバルバンの治世中、マムルーク朝は国内で多数の反乱に直面したが、彼はそれらを鎮圧し、権威を確立することに成功した。アラウディン・キルジは、バラナシやプラヤグラージを含む州内のさまざまな地域に征服の範囲を広げた。また、支配者とは別に、デリー・スルタン朝時代にはウッタル・プラデーシュ州でスーフィズムの成長も見られた。ニザムッディーン・アウリヤやクトゥブッディーン・バフティアル・カキなどのスーフィー聖人はこの時代に生き、彼らの教えはこの地域の人々に大きな影響を与えた。スルタナト政権時代には、ジャウンプールのアタラ・マスジッド、ファテープル・シークリーのジャーマ・マスジッド、トゥグラカバードのギヤット・アッディーン・トゥグルク廟などのモスクや墓の建設も行われた。

== 地理　==

== 地理　==

[[ファイル:Indo-Gangetic Plain.jpg |thumb|300px|right|ガンジス平原の一部]]

[[ファイル:Indo-Gangetic Plain.jpg |thumb|300px|right|ガンジス平原の一部]]
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ウッタル・プラデーシュ州は総面積 240,928 平方キロメートル (93,023 平方マイル) で、陸地面積ではインドで 4 番目に大きい州であり、その面積は[[イギリス]]とほぼ同じである。インドの北の注ぎ口に位置し、ネパールと国境を接している。ヒマラヤ山脈は北に州と隣接しているが<ref>{{Cite web |title=Ministry of Environment & Forests, Government of India |url=https://web.archive.org/web/20121215063439/http://upenvis.nic.in/Database/Land_830.aspx |website=web.archive.org |date=2012-12-15 |access-date=2024-05-01}}</ref>、州の大部分を占める平原はそれらの高山とは明らかに異っている<ref>{{Cite web |title=Wayback Machine |url=https://web.archive.org/web/20131226202743/http://www.gecafs.org/publications/Publications/IGP_Paper.pdf |website=web.archive.org |access-date=2024-05-01}}</ref>。より広いガンジス平原地域は北部に位置している。これには、ガンジス ヤムナ ドアブ、ガーグラ平原、ガンジス平原、タライが含まれている<ref>{{Cite web |title=Wayback Machine |url=https://web.archive.org/web/20131226202743/http://www.gecafs.org/publications/Publications/IGP_Paper.pdf |website=web.archive.org |access-date=2024-05-01}}</ref>。より小さなヴィンディヤ山脈と高原地域は南部に位置している。堅い岩の地層と、丘、平原、谷、台地の変化に富んだ地形が特徴である<ref>{{Cite web |title=Uttar Pradesh State Profile : Geography, demography |url=https://web.archive.org/web/20120406104938/http://zeenews.india.com/state-elections-2012/up/profile.html/2 |website=web.archive.org |date=2012-04-06 |access-date=2024-05-01}}</ref> 。ババール県には、背の高いエレファントグラスと湿地や湿地が点在する深い森で覆われたタライ地域が存在している<ref>{{Cite web |title=List of major canals and dams in Uttar Pradesh |url=https://www.jagranjosh.com/general-knowledge/list-of-major-canals-and-dams-in-uttar-pradesh-1534427496-1 |website=Jagranjosh.com |date=2018-08-16 |access-date=2024-05-01 |language=en}}</ref><ref>{{Cite web |title=Wayback Machine |url=https://web.archive.org/web/20220401145006/https://thehaider.com/4.2.1.pdf |website=web.archive.org |access-date=2024-05-01}}</ref>。バハール川の流れがこの地域では深くなり、その流路は絡み合った深い下草の塊の中を流れている。タライ地域はバハールと平行して細い帯状に走っている。沖積平野全体は 3 つのサブ地域に分かれている<ref>{{Cite web |title=The Great Plains of India |url=https://www.jagranjosh.com/general-knowledge/the-great-plains-of-india-1448281967-1 |website=Jagranjosh.com |date=2015-11-23 |access-date=2024-05-01 |language=en}}</ref>。定期的に洪水や干ばつに見舞われ、希少地域として分類されている14の地区からなる東部地区の最初の地区である。これらの地区は人口密度が最も高く、一人当たりの土地が最も低くなっている。他の 2 つの地域、中部と西部は、灌漑システムが十分に発達しており、比較的良好である<ref>{{Cite journal|last=Clift|first=Charles|date=1977|title=Progress of Irrigation in Uttar Pradesh: East-West Differences|url=https://www.jstor.org/stable/4365953|journal=Economic and Political Weekly|volume=12|issue=39|pages=A83–A90|issn=0012-9976}}</ref>。州民らは浸水と大規模な利用者用地に悩まされている<ref>{{Cite book |title=Uttar Pradesh Current Affairs Yearbook 2020 |url=https://books.google.co.jp/books?id=I2fQDwAAQBAJ&pg=PT6&redir_esc=y |publisher=New Era Publication |language=en |first=R. P. |last=Meena}}</ref>。さらに、この地域はかなり乾燥している。州には大小 32 以上の川があり、このうち、ガンガー川、ヤムナー川、サラスワティ川、サラユ川、ベトワ川、ガーガラ川の方が規模が大きく、ヒンドゥー教では宗教的に重要である。

ウッタル・プラデーシュ州は総面積 240,928 平方キロメートル (93,023 平方マイル) で、陸地面積ではインドで 4 番目に大きい州であり、その面積は[[イギリス]]とほぼ同じである。インドの北の注ぎ口に位置し、ネパールと国境を接している。ヒマラヤ山脈は北に州と隣接しているが<ref>{{Cite web |title=Ministry of Environment & Forests, Government of India |url=https://web.archive.org/web/20121215063439/http://upenvis.nic.in/Database/Land_830.aspx |website=web.archive.org |date=2012-12-15 |access-date=2024-05-01}}</ref>、州の大部分を占める平原はそれらの高山とは明らかに異っている<ref>{{Cite web |title=Wayback Machine |url=https://web.archive.org/web/20131226202743/http://www.gecafs.org/publications/Publications/IGP_Paper.pdf |website=web.archive.org |access-date=2024-05-01}}</ref>。より広いガンジス平原地域は北部に位置している。これには、ガンジス ヤムナ ドアブ、ガーグラ平原、ガンジス平原、タライが含まれている<ref>{{Cite web |title=Wayback Machine |url=https://web.archive.org/web/20131226202743/http://www.gecafs.org/publications/Publications/IGP_Paper.pdf |website=web.archive.org |access-date=2024-05-01}}</ref>。より小さなヴィンディヤ山脈と高原地域は南部に位置している。堅い岩の地層と、丘、平原、谷、台地の変化に富んだ地形が特徴である<ref>{{Cite web |title=Uttar Pradesh State Profile : Geography, demography |url=https://web.archive.org/web/20120406104938/http://zeenews.india.com/state-elections-2012/up/profile.html/2 |website=web.archive.org |date=2012-04-06 |access-date=2024-05-01}}</ref> 。ババール県には、背の高いエレファントグラスと湿地や湿地が点在する深い森で覆われたタライ地域が存在している<ref>{{Cite web |title=List of major canals and dams in Uttar Pradesh |url=https://www.jagranjosh.com/general-knowledge/list-of-major-canals-and-dams-in-uttar-pradesh-1534427496-1 |website=Jagranjosh.com |date=2018-08-16 |access-date=2024-05-01 |language=en}}</ref><ref>{{Cite web |title=Wayback Machine |url=https://web.archive.org/web/20220401145006/https://thehaider.com/4.2.1.pdf |website=web.archive.org |access-date=2024-05-01}}</ref>。バハール川の流れがこの地域では深くなり、その流路は絡み合った深い下草の塊の中を流れている。タライ地域はバハールと平行して細い帯状に走っている。沖積平野全体は 3 つのサブ地域に分かれている<ref>{{Cite web |title=The Great Plains of India |url=https://www.jagranjosh.com/general-knowledge/the-great-plains-of-india-1448281967-1 |website=Jagranjosh.com |date=2015-11-23 |access-date=2024-05-01 |language=en}}</ref>。定期的に洪水や干ばつに見舞われ、希少地域として分類されている14の地区からなる東部地区の最初の地区である。これらの地区は人口密度が最も高く、一人当たりの土地が最も低くなっている。他の 2 つの地域、中部と西部は、灌漑システムが十分に発達しており、比較的良好である<ref>{{Cite journal|last=Clift|first=Charles|date=1977|title=Progress of Irrigation in Uttar Pradesh: East-West Differences|url=https://www.jstor.org/stable/4365953|journal=Economic and Political Weekly|volume=12|issue=39|pages=A83–A90|issn=0012-9976}}</ref>。州民らは浸水と大規模な利用者用地に悩まされている<ref>{{Cite book |title=Uttar Pradesh Current Affairs Yearbook 2020 |url=https://books.google.co.jp/books?id=I2fQDwAAQBAJ&pg=PT6&redir_esc=y |publisher=New Era Publication |language=en |first=R. P. |last=Meena}}</ref>。さらに、この地域はかなり乾燥している。州には大小 32 以上の川があり、このうち、ガンガー川、ヤムナー川、サラスワティ川、サラユ川、ベトワ川、ガーガラ川の方が規模が大きく、ヒンドゥー教では宗教的に重要である。



同州では栽培が盛んに行われている。[73]ウッタルプラデーシュ州は 3つの農業気候帯に分類されます。中部ガンジス平原地域 (ゾーン – IV)、上部ガンジス平原地域 (ゾーン – V)、中央高原および丘陵地域 (ゾーン – VIII)。[74]渓谷地域には肥沃で豊かな土壌がある。段々丘の斜面では集中的な栽培が行われているが、灌漑施設が不足している。[75]ヒマラヤ山脈の南麓を形成するシワリク山脈は、﹁ババール﹂と呼ばれる岩盤に向かって傾斜している。[76]州の全長に沿って走る移行地帯は、テライおよびババール地域と呼ばれる。豊かな森林があり、モンスーン時には激流となる無数の川が横切っています。[77]

同州では栽培が盛んに行われている<ref>{{Cite web |title=AMS Glossary |url=https://web.archive.org/web/20121005143046/http://amsglossary.allenpress.com/glossary/preface2 |website=web.archive.org |date=2012-10-05 |access-date=2024-06-16}}</ref>。ウッタルプラデーシュ州は3つの農業気候帯に分類されており、中部ガンジス平原地域 (ゾーン – IV)、上部ガンジス平原地域 (ゾーン – V)、中央高原および丘陵地域 (ゾーン – VIII)の3つである<ref>[https://www.farmech.dac.gov.in/FarmerGuide/UP/index1.html#:~:text=The%20total%20geographical%20area%20of,68.5%25%20of%20cultivable%20area). https://www.farmech.dac.gov.in/FarmerGuide/UP/index1.html#:~:text=The%20total%20geographical%20area%20of,68.5%25%20of%20cultivable%20area).]</ref>。渓谷地域には肥沃で豊かな土壌がある。段々丘の斜面では集中的な栽培が行われているが、灌漑施設が不足している<ref>{{Cite web |title=Irrigation Department,Uttar Pradesh |url=https://web.archive.org/web/20120213084300/http://irrigation.up.nic.in/aboutus_irrigation_potential.htm |website=web.archive.org |date=2012-02-13 |access-date=2024-06-16}}</ref>。[[ヒマラヤ山脈]]の南麓を形成する[[シワリク山脈]]は、﹁ババール﹂と呼ばれる岩盤に向かって傾斜している<ref>{{Cite web |title=AMS Glossary |url=https://web.archive.org/web/20120712214139/http://amsglossary.allenpress.com/glossary/preface1 |website=web.archive.org |date=2012-07-12 |access-date=2024-06-16}}</ref>。州の全長に沿って走る移行地帯は、テライおよびババール地域と呼ばれている豊かな森林があり、 無数の小川がそれを横切ってモンスーン期には激しい急流となる<ref>{{Cite book |title=Mountain Ecosystems: A Scenario of Unsustainability |url=https://books.google.co.jp/books?id=SX7ML4-0oGQC&pg=PA102&redir_esc=y |publisher=Indus Publishing |date=1998 |isbn=978-81-7387-081-1 |language=en |first=Vir |last=Singh |first2=M. L. |last2=Sharma}}</ref>。

=== 気候 ===

=== 気候 ===

ウッタル・プラデーシュ州は湿潤な亜熱帯気候に属し、四季が存在する。1 月と 2月の冬に続き、3 月から 5月は夏、6 月から 9月はモンスーンの季節になります。[79]夏は極端で、州の一部では気温が 0 ～ 50 °C (32～ 122 °F) の間で変動し、さらにルーと呼ばれる乾燥した熱風が吹きます。[80]ガンジス平原は半乾燥から亜湿潤まで変化する。[79]平均年間降水量は、州の南西隅の 650 mm (26 インチ) から、州の東部および南東部の 1,000 mm (39インチ) までの範囲にあります。[81]主に夏の現象であるインドモンスーンのベンガル湾支流が、州のほとんどの地域で雨を降らせる主な原因となっている。夏以降は南西モンスーンがほとんどの雨をもたらしますが、冬には西部の擾乱による雨と北東モンスーンも州全体の降水量に少量寄与します。[78] [82]

ウッタル・プラデーシュ州は湿潤な[[亜熱帯|亜熱帯気候]]に属し、[[四季]]が存在する<ref name="名前なし_4-20240628120619">{{Cite book |title=Uttar Pradesh General Knowledge |url=https://books.google.co.jp/books?id=_ce8FpJzR-4C&pg=PA26&redir_esc=y |publisher=Upkar Prakashan |date=2015-01-17 |isbn=978-81-7482-408-0 |language=en |first=Dr C. L. |last=Khanna}}</ref>。[[1月]]と[[2月]]の冬に続き、[[3月]]から[[5月]]は夏、[[6月]]から[[9月]]はモンスーンの季節となっている<ref>{{Cite web |title=Ministry of Environment & Forests, Government of India |url=https://web.archive.org/web/20121115211430/http://upenvis.nic.in/Database/Climate_861.aspx |website=web.archive.org |date=2012-11-15 |access-date=2024-06-16}}</ref>。夏は極端で、州の一部では気温が 0 ～ 50 °C (32～ 122 °F) の間で変動し、さらにルーと呼ばれる乾燥した熱風が吹き荒れる<ref>{{Cite book |title=Essentials of Ecology and Environmental Science |url=https://books.google.co.jp/books?id=IAPKG4LEBbQC&redir_esc=y |publisher=Prentice-Hall of India (Private), Limited |date=2007-08-01 |isbn=978-81-203-3300-0 |language=en |last=Rana |first2=S. V. S. |last2=Rana}}</ref>。ガンジス平原は半乾燥から亜湿潤まで変化する<ref>{{Cite web |title=Ministry of Environment & Forests, Government of India |url=https://web.archive.org/web/20121115211430/http://upenvis.nic.in/Database/Climate_861.aspx |website=web.archive.org |date=2012-11-15 |access-date=2024-06-16}}</ref>。平均年間降水量は、州の南西隅の650 mm (26インチ) から、州の東部および南東部の 1,000 mm (39インチ) までの範囲にある<ref>{{Cite web |title=UP Irrigation Department |url=https://web.archive.org/web/20120824174636/http://idup.gov.in/wps/portal/!ut/p/c0/04_SB8K8xLLM9MSSzPy8xBz9CP0os3ifUEcnYzdTEwMLVy8TA89gU38XT-8AIwM3A_2CbEdFAHA_W1g! |website=web.archive.org |date=2012-08-24 |access-date=2024-06-16}}</ref>。主に夏の現象であるインドのモンスーンの[[ベンガル湾]]支流が、州のほとんどの地域で雨を降らせる主な原因となっている。夏以降は南西モンスーンがほとんどの雨をもたらすが、冬には西部の擾乱による雨と北東モンスーンも州全体の降水量に少量寄与する<ref name="名前なし_4-20240628120619"/><ref>{{Cite web |title=Met dept blames it on 'western disturbance' - Times Of India |url=https://web.archive.org/web/20110811031649/http://articles.timesofindia.indiatimes.com/2007-02-13/india/27887812_1_met-dept-disturbance-rains |website=web.archive.org |date=2011-08-11 |access-date=2024-06-16}}</ref>。

{{Weather box

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| location = [[アグラ]]（1981年 – 2010年、極値は1952年 – 2012年）

| metric first = yes

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| Jan record high C = 30.4

| Feb record high C = 35.9

| Mar record high C = 40.9

| Apr record high C = 45.0

| May record high C = 46.5

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| Oct record high C = 37.7

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| year record high C = 47.7

| Jan avg record high C = 27.2

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| Jan record low C = -1.0

| Feb record low C = 0.0

| Mar record low C = 5.4

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| Dec record low C = 0.5

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| rain colour = green

| Jan rain mm = 16.7

| Feb rain mm = 16.1

| Mar rain mm = 8.6

| Apr rain mm = 5.6

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| Jan rain days = 1.3

| Feb rain days = 1.4

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| time day = 17:30 [[Indian Standard Time|IST]]

| Jan humidity = 60

| Feb humidity = 47

| Mar humidity = 33

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| May humidity = 32

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| Jan uv = 5

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| source 1 = [[India Meteorological Department]]<ref name=IMDnormalslucknow>

{{cite web

| archive-url = https://web.archive.org/web/20200205040301/http://imdpune.gov.in/library/public/1981-2010%20CLIM%20NORMALS%20%28STATWISE%29.pdf

| archive-date = 5 February 2020

| url = https://imdpune.gov.in/library/public/1981-2010%20CLIM%20NORMALS%20%28STATWISE%29.pdf

| title = Station: Lucknow (Amausi) Climatological Table 1981–2010

| work = Climatological Normals 1981–2010

| publisher = India Meteorological Department

| date = January 2015

| pages = 447–448

| access-date = 27 April 2020}}</ref><ref name=IMDextremeslucknow>

{{cite web

| archive-url = https://web.archive.org/web/20200205042509/http://imdpune.gov.in/library/public/EXTREMES%20OF%20TEMPERATURE%20and%20RAINFALL%20upto%202012.pdf

| archive-date = 5 February 2020

| url = https://imdpune.gov.in/library/public/EXTREMES%20OF%20TEMPERATURE%20and%20RAINFALL%20upto%202012.pdf

| title = Extremes of Temperature & Rainfall for Indian Stations (Up to 2012)

| publisher = India Meteorological Department

| date = December 2016

| page = M218

| access-date = 27 April 2020}}</ref> Time and Date (dewpoints, 2005-2015)<ref>{{cite web

|url = https://www.timeanddate.com/weather/india/lucknow/climate

|title = Climate & Weather Averages in Lucknow, Uttar Pradesh, India

|publisher = Time and Date

|access-date = 19 July 2022}}</ref>

| source 2 = Weather Atlas<ref name="Weather Atlas Lucknow">

{{cite web

| url = https://www.weather-atlas.com/en/india/lucknow-climate

| title = Climate and monthly weather forecast Lucknow, India

| publisher = Weather Atlas

| access-date = 13 June 2022

}}</ref>

| date = August 2012

| source =

| Jan dew point C = 9

| Feb dew point C = 12

| Mar dew point C = 13

| Apr dew point C = 14

| May dew point C = 19

| Jun dew point C = 23

| Jul dew point C = 26

| Aug dew point C = 26

| Sep dew point C = 25

| Oct dew point C = 19

| Nov dew point C = 14

| Dec dew point C = 10

}}

ウッタル・プラデーシュ州の降雨量は、丘陵地帯の年間平均170cm（67インチ）から、ウッタル・プラデーシュ州西部の84cm（33インチ）までさまざまである<ref name="名前なし_4-20240628120619"/>。この降雨量のほとんどがモンスーンの4か月間に集中するため、過剰な雨は洪水や水不足から干ばつにつながる可能性がある。そのため、洪水と干ばつの2つの現象は、この州でよく発生する。ビンディヤ山脈と高原の気候は亜熱帯性で、年間平均降雨量は1,000〜1,200mm（39〜47インチ）で、そのほとんどはモンスーン期間中に発生する<ref>{{Cite web |title=Ministry of Environment & Forests, Government of India |url=https://web.archive.org/web/20121115211430/http://upenvis.nic.in/Database/Climate_861.aspx |website=web.archive.org |date=2012-11-15 |access-date=2024-06-16}}</ref>。典型的な夏の月は3月から6月で、最高気温は30〜38°C（86〜100°F）である。相対湿度は約20%と低く、ほこりを含んだ風がシーズンを通して吹く。夏には、ルーと呼ばれる熱風がウッタル・プラデーシュ州全域に吹き荒れる<ref name="名前なし_4-20240628120619"/>。

=== 植物と動物 ===

{| class="toccolours" style="margin:1em; float:right; width:30%"

|+ '''ウッタル・プラデーシュ州のシンボル'''<ref>{{Cite web |title=State Animal, Bird, Tree and Flower |url=http://www.pannatigerreserve.in/kids/state.htm |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20141013002319/http://www.pannatigerreserve.in/kids/state.htm |archive-date=13 October 2014 |access-date=29 August 2014 |website=Panna Tiger Reserve}}</ref><ref name="dance">{{Cite web |title=Music & Dance |url=http://uptourism.gov.in/pages/top/experience/top-experience-music-and-dance |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20170123210405/http://www.uptourism.gov.in/pages/top/experience/top-experience-music-and-dance |archive-date=23 January 2017 |access-date=3 March 2017 |website=uptourism.gov.in |publisher=Uttar Pradesh Tourism}}</ref>

|-

| '''州の動物'''

| [[バラシンガジカ]] (''Rucervus duvaucelii'')|| [[File:The barasingha.jpg|50px]]

|-

| '''州の鳥'''

| [[オオヅル]] (''Antigone antigone'')|| [[File:Grus antigone Luc viatour.jpg|50px]]

|-

| '''州の木'''

| [[ムユウジュ]] (''Saraca asoca'') || [[File:Ashoka (Polyalthia longifolia) flowers W IMG 7050.jpg|50px]]

|-

| '''州の花'''

| ハナモツヤクノキ (''Butea monosperma'') || [[File:STS 001 Butea monosperma.jpg|50px]]

|-

| '''州の踊り'''

| [[カタックダンス]] || [[File:Kathak 3511900193 986f6440f6 b retouched.jpg|50px]]

|-

| '''州のスポーツ'''

| [[フィールドホッケー]] || [[File:Field hockey.jpg|50px]]

|}

ウッタル・プラデーシュ州は、天然資源が豊富な地方である<ref name="Flora">{{Cite web |title=Uttar Pradesh Forest Corporation |url=http://www.upforestcorporation.in/Default.aspx |url-status=unfit |archive-url=https://web.archive.org/web/20130120145111/http://www.upforestcorporation.in/Default.aspx |archive-date=20 January 2013 |access-date=23 July 2012 |publisher=Forest department uttar pradesh}}</ref>。2011年の森林面積は16,583 km2︵6,403平方マイル︶で、これは同州の地理的面積の約6.9%に相当する<ref name="fsiwbforest">{{Cite web |title=Forest and tree resources in states and union territories: Uttar Pradesh |url=http://www.fsi.org.in/cover_2011/uttarapradesh.pdf |url-status=dead |archive-url=https://web.archive.org/web/20131107201030/http://www.fsi.org.in/cover_2011/uttarapradesh.pdf |archive-date=7 November 2013 |access-date=4 March 2012 |website=India state of forest report 2009 |publisher=Forest Survey of India, Ministry of Environment & Forests, Government of India}}</ref>。急速な森林破壊と野生生物の密猟にもかかわらず、州内には多様な動植物が生息し続けており、インドで記録されている[[藻類]]の4.2%、[[菌類]]の6.4%、[[地衣類]]の6.0%、[[コケ類]]の2.9%、[[シダ植物]]の3.3%、[[裸子植物]]の8.7%、[[被子植物]]の8.1%が確認されている<ref name="Plant Diversity">{{Cite web |title=Floral and Faunal Diversity of Uttar Pradesh |url=http://www.upsbdb.org/diversity-of-up.php |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20190705034421/http://upsbdb.org/diversity-of-up.php |archive-date=5 July 2019 |access-date=22 May 2020 |publisher=Uttar Pradesh State Biodiversity Board}}</ref>。温帯の上部山岳地帯の森林地帯には、数種の樹木、大小の哺乳類、爬虫類、昆虫が生息している。薬用植物は野生でみられるほか<ref>{{Cite web |title=Aegyptica |url=http://bsienvis.nic.in/medi.htm#Balanites |url-status=dead |archive-url=https://web.archive.org/web/20090506192204/http://bsienvis.nic.in/medi.htm |archive-date=6 May 2009 |access-date=21 September 2009 |publisher=Bsienvis.nic.in}}</ref>、[[プランテーション]]でも栽培されている。テライ・ドゥアールのサバンナと草原は、牛の飼育に適している。ガンジス川上流平野には、河岸を中心に湿潤な落葉樹が生育している。この平野部は、多種多様な動植物の生息地となっている。大小の爬虫類や両生類、淡水魚、カニなども、ガンジス川やその支流に生息している。乾燥したヴィンディヤ山脈には、バブール( Vachellia nilotica )などの低木やチンカラ( Gazella bennettii )などの動物が生息する<ref name="animals">{{Cite web |title=Bird Sanctuary |url=http://www.up-tourism.com/destination/wild_life/wild_life.htm |url-status=dead |archive-url=https://web.archive.org/web/20120704191031/http://www.up-tourism.com/destination/wild_life/wild_life.htm |archive-date=4 July 2012 |access-date=23 July 2012 |publisher=U.P tourism}}</ref><ref name="Predominant">{{Cite web |title=Sanctuary Park in U.P |url=http://www.up-tourism.com/destination/wild_life/places_of_interest.htm#Suhelva |url-status=dead |archive-url=https://web.archive.org/web/20120718025605/http://www.up-tourism.com/destination/wild_life/places_of_interest.htm |archive-date=18 July 2012 |access-date=23 July 2012 |publisher=U.P tourism}}</ref>。熱帯の乾燥落葉樹林は、平野のいたるところに見られる。地面に十分な日光が届くため、低木や草も豊富である<ref name="Vegetation and Flora">{{Cite web |title=Few patches of natural forest |url=http://upgov.nic.in/upwealth.aspx |url-status=dead |archive-url=https://web.archive.org/web/20120520140217/http://upgov.nic.in/upwealth.aspx |archive-date=20 May 2012 |access-date=22 July 2012 |publisher=State government of Uttar Pradesh}}</ref>。これらの森林の大部分は、耕作のために伐採されている。州の南西部には、トゲがある木々︵主にバブール︶からなる森林がみられる<ref name="Thorny Forest">{{Cite web |last=The Forests and biodiversity |first=in UP are important in many ways |title=Miscellaneous Statistics |url=http://upenvis.nic.in/Database/Forest_838.aspx |url-status=dead |archive-url=https://web.archive.org/web/20121115214704/http://upenvis.nic.in/Database/Forest_838.aspx |archive-date=15 November 2012 |access-date=22 July 2012 |publisher=Ministry of Environment and Forests}}</ref>。

鳥類では[[ハト]]、[[クジャク]]、[[ヤケイ]]、[[クロヤマウズラ]]、[[スズメ]]、[[鳴禽類]]、[[アオカケス]]、[[インコ]]、[[ウズラ]]、[[ヒヨドリ]]、[[クシガモ]]、[[カワセミ]]、[[キツツキ]]、[[シギ]]、[[オウム]]などがみられ、鳥類相も豊かである<ref name="Avifauna">{{Cite web |title=Conservation of the Avifauna |url=http://ww.orientalbirdclub.org/publications/forktail/14pdfs/Javed-Dudwa.pdf |url-status=dead |archive-url=https://www.webcitation.org/69LhYrtqy?url=http://ww.orientalbirdclub.org/publications/forktail/14pdfs/Javed-Dudwa.pdf |archive-date=22 July 2012 |access-date=20 July 2012 |publisher=Dudhwa National Park}}</ref>。州内の鳥類保護区としては、バキラ保護区、国立チャンバル保護区、チャンドラ・プラバ野生生物保護区、ハスティナプール野生生物保護区、カイムール野生生物保護区、オクラ保護区がある<ref name="Bakhira">{{Cite web |title=Bakhira Bird Sanctuary |url=http://upforest.gov.in/StaticPages/bakhirabird_Home.aspx |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20170204170352/http://upforest.gov.in/StaticPages/bakhirabird_Home.aspx |archive-date=4 February 2017 |access-date=4 February 2017 |website=upforest.gov.in |publisher=UP Forest and Wildlife Department }}</ref><ref name="Chambal Gharial">{{Cite web |title=National Chambal Gharial Wildlife Sanctuary |url=http://nationalchambalsanctuary.in/ |url-status=dead |archive-url=https://web.archive.org/web/20170101110955/http://www.nationalchambalsanctuary.in/ |archive-date=1 January 2017 |access-date=4 February 2017 |publisher=National Chambal Sanctuary}}</ref><ref name="Chandra Prabha">{{Cite web |title=Chandra Prabha Wildlife Sanctuary And Picnic Spots |url=http://www.uptourism.gov.in/pages/top/explore/top-explore-chandra-prabha |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20170204170953/http://www.uptourism.gov.in/pages/top/explore/top-explore-chandra-prabha |archive-date=4 February 2017 |access-date=4 February 2017 |website=uptourism.gov.in |publisher=Uttar Pradesh Tourism}}</ref><ref name="Hastinapur Wild Life">{{Cite web |title=Hastinapur Wild Life Sanctuary |url=http://upforest.gov.in/STATICpages/hastinapurwild_Home.aspx |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20170204170724/http://upforest.gov.in/STATICpages/hastinapurwild_Home.aspx |archive-date=4 February 2017 |access-date=4 February 2017 |website=upforest.gov.in |publisher=P Forest and Wildlife Department }}</ref><ref name="Kaimoor Wild Life">{{Cite web |title=Kaimoor Wild Life Sanctuary |url=http://upforest.gov.in/StaticPages/kaimoorwildlife_Home.aspx |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20170204171033/http://upforest.gov.in/StaticPages/kaimoorwildlife_Home.aspx |archive-date=4 February 2017 |access-date=4 February 2017 |website=upforest.gov.in |publisher=Forest and Wildlife Department Uttar Pradesh }}</ref><ref>{{Cite web |title=Inside Okhla Bird Sanctuary |url=http://upforest.gov.in/STATICpages/okhlabird_Home.aspx |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20170204171135/http://upforest.gov.in/STATICpages/okhlabird_Home.aspx |archive-date=4 February 2017 |access-date=4 February 2017 |website=upforest.gov.in |publisher=UP Forest and Wildlife Department }}</ref>。

爬虫類は[[トカゲ]]、[[コブラ]]、[[アオアシガメ]]、[[インドガビアル]]などが生息している。魚の種類も豊富だが、最も一般的なのは[[マハシール]]と[[マス]]である。近年絶滅した動物種もあれば、ガンジス平原のライオン、テライ地方のサイ、ガンジス川に主に住む[[ガンジスカワイルカ]]など、絶滅の危機に瀕している種もいる<ref name="S.k.agarwal">{{Cite book |last=S. K. Agarwal |url=https://books.google.com/books?id=0UeDTX6HEK8C&pg=PA61 |title=Environment Biotechnology |publisher=APH Publishing |year=1998 |isbn=978-8131302941 |page=61 |access-date=25 July 2012 |archive-url=https://web.archive.org/web/20130523073400/http://books.google.com/books?id=0UeDTX6HEK8C&pg=PA61 |archive-date=23 May 2013 |url-status=live}}</ref>。政府による規制にもかかわらず、多くの種が密猟の被害に遭っている<ref name="fauna">{{Cite web |title=Processing of manuscripts of Fauna |url=http://zsi.gov.in/right_menu/Annual%20Meeting/Annual%20Meeting%202011-12/HQ/Fauna.pdf |url-status=dead |archive-url=https://web.archive.org/web/20130505093620/http://zsi.gov.in/right_menu/Annual%20Meeting/Annual%20Meeting%202011-12/HQ/Fauna.pdf |archive-date=5 May 2013 |access-date=22 July 2012 |publisher=Indian Government}}</ref>。


==経済==

==経済==

[[File:Rice crops at initial stage.jpg|left|thumb|alt=refer caption|[[ヒンドゥスターン平野]]の豊かな土壌に広がる田んぼ。州内において、農業は最大の雇用を生んでいる]]

[[File:IT Park, Noida, Uttar Pradesh (2011-06-18).jpg|thumb|alt=refer caption|ノイダのIT産業団地]]

インド第四の経済規模を有する州で、州内総生産はインド全体の8.4%に相当する14兆8900億ルピー（推定、1800億米ドル）である<ref name="RBI2023">{{cite web | title= TABLE 27: GROSS STATE DOMESTIC PRODUCT| url=https://rbidocs.rbi.org.in/rdocs/Publications/PDFs/27T_15112023E301A02422494F73BFAFD6CDD84EEEAE.PDF | access-date=12 April 2024}}</ref><ref name=":0">{{cite web|url=http://www.prsindia.org/uploads/media/State%20Budget%202018-19/Uttar%20Pradesh%20Budget%20Analysis%202018-19.pdf|title=Uttar Pradesh Budget Analysis 2018–19|last=Khullar|first=Vatsal|date=20 February 2018|website=PRS Legislative Research|access-date=28 March 2018|archive-url=https://web.archive.org/web/20180221100915/http://www.prsindia.org/uploads/media/State%20Budget%202018-19/Uttar%20Pradesh%20Budget%20Analysis%202018-19.pdf|archive-date=21 February 2018|url-status=dead}}</ref>。インド・ブランド・エクイティ基金 (IBEF) のレポートによると、2014年 - 15年度の州の穀物総生産高はインド全体の19%を占めた<ref name="IBEF2015">{{cite web |url=https://www.ibef.org/download/Uttar%20Pradesh-November-2015.pdf |title=Uttar Pradesh: A Rainbow Land |author=<!--Staff writer(s); no by-line.--> |year=2015 |website=ibef.org |publisher=India Brand Equity Foundation |access-date=13 May 2019 |archive-url=https://web.archive.org/web/20180921230048/https://www.ibef.org/download/Uttar%20Pradesh-November-2015.pdf |archive-date=21 September 2018 |url-status=live}}</ref>。農業では[[サトウキビ]]の生産が盛んで、インド製糖業協会 (ISMA) のレポートによると、2015年度の生産高は735万トンに上り、インドの州では[[マハーラーシュトラ州]]（1047万トン）に次ぐ2位であった<ref>{{Cite web|url=http://www.indiansugar.com/NewsDetails.aspx?nid=4584|title=Indian sugar mills association|website=indiansugar.com|access-date=8 August 2016|url-status=live|archive-url=https://web.archive.org/web/20160826083928/http://www.indiansugar.com/NewsDetails.aspx?nid=4584|archive-date=26 August 2016}}</ref>。

2019年 - 20年度の州の予算関係文書によると、州の債務負担は州内総生産の29.8%に相当する<ref name="Debt HT">{{cite news |last1=Raghuvanshi |first1=Umesh |title=Finance commission asks Uttar Pradesh to bring down its debt burden |url=https://www.hindustantimes.com/india-news/finance-commission-asks-up-to-bring-down-its-debt-burden/story-ySZwu16DTAU6bsnzfbEBHP.html |access-date=24 May 2020 |work=Hindustan Times |agency=HT Media Ltd |date=23 October 2019 |archive-date=18 May 2020 |archive-url=https://web.archive.org/web/20200518022214/https://www.hindustantimes.com/india-news/finance-commission-asks-up-to-bring-down-its-debt-burden/story-ySZwu16DTAU6bsnzfbEBHP.html |url-status=live }}</ref>。債務残高は、2011年時点で2兆900億ルピーに上った<ref name="debt burden">{{cite news |date=14 June 2011 |title=State slipping into debt burden |newspaper=[[The Times of India]] |url=https://timesofindia.indiatimes.com/city/pune/state-slipping-into-debt-burden/articleshow/8840055.cms |url-status=live |access-date=14 June 2011 |archive-url=https://web.archive.org/web/20130506234001/http://articles.timesofindia.indiatimes.com/2011-06-14/pune/29656552_1_debt-burden-white-paper-finance-minister |archive-date=6 May 2013}}</ref>。近年の継続的な取り組みにもかかわらず、2桁の経済成長は実現できていない<ref name="Debt HT" />。2017年の経済成長率は7%、2018年のそれは6.5%であった。インド経済監視センター (CMIE) の調査によると、2020年4月時点の失業率は21.5%となっている<ref name="Unemployment">{{cite news |title=Unemployment in Uttar Pradesh increased 11.4 pct points, rose to 21.5% in Apr 2020: CMIE Survey |url=https://www.livemint.com/news/india/unemployment-in-uttar-pradesh-increased-11-4-pct-points-rose-to-21-5-in-apr-2020-cmie-survey-11588316047392.html |access-date=5 June 2020 |work=Mint |agency=HT Media |date=1 May 2020 |archive-date=5 June 2020 |archive-url=https://web.archive.org/web/20200605165040/https://www.livemint.com/news/india/unemployment-in-uttar-pradesh-increased-11-4-pct-points-rose-to-21-5-in-apr-2020-cmie-survey-11588316047392.html |url-status=live }}</ref>。また、移民の最大の送り出し州であり<ref>{{cite news |last1=Jha |first1=Abhishek |last2=Kawoosa |first2=Vijdan Mohammad |title=What the 2011 census data on migration tells us |url=https://www.hindustantimes.com/delhi-news/migration-from-up-bihar-disproportionately-high/story-K3WAio8TrrvBhd22VbAPLN.html |access-date=31 July 2020 |work=Hindustan Times |agency=HT Media |date=26 July 2019 |archive-date=14 August 2020 |archive-url=https://web.archive.org/web/20200814073603/https://www.hindustantimes.com/delhi-news/migration-from-up-bihar-disproportionately-high/story-K3WAio8TrrvBhd22VbAPLN.html |url-status=live }}</ref>、2011年の国勢調査によると、およそ1440万人がウッタル・プラデーシュ州から州外へ移り住んでいった<ref>{{cite news |last1=Edwin |first1=Tina |title=Migrants seem to prefer neighbouring States for livelihood |url=https://www.thehindubusinessline.com/news/migrants-seem-to-prefer-neighbouring-states-for-livelihood/article28762755.ece |access-date=31 July 2020 |work=Business Line |agency=Kasturi and Sons Limited |publisher=The Hindu Group |date=30 July 2019 |archive-date=25 October 2020 |archive-url=https://web.archive.org/web/20201025025600/https://www.thehindubusinessline.com/news/migrants-seem-to-prefer-neighbouring-states-for-livelihood/article28762755.ece |url-status=live }}</ref>。女性の場合、結婚が主な移住の動機であるが、男性は仕事や雇用を求めての移住が多い<ref name="Reasons">{{cite web |title=Census of India 2001 – Data Highlights |url=https://censusindia.gov.in/Data_Products/Data_Highlights/Data_Highlights_link/data_highlights_D1D2D3.pdf |publisher=Government of India |access-date=31 July 2020 |archive-date=1 November 2020 |archive-url=https://web.archive.org/web/20201101020548/https://censusindia.gov.in/Data_Products/Data_Highlights/Data_Highlights_link/data_highlights_D1D2D3.pdf |url-status=live }}</ref>。

ウッタル・プラデーシュ州に限ったことではないが、2010年代のインドにおいては極端な労働人口増が生じて[[就職難]]となった。2015年、州がお茶くみ係と警備員を368人募集したところ230万人（州の人口の約1%）が応募して話題となった<ref>{{Cite web|和書|date= 2015-09-22|url= https://www.cnn.co.jp/business/35070837.html|title=368人の求人に230万人の応募が殺到　インド北部 |publisher= CNN|accessdate=2018-10-08}}</ref>。

ウッタル・プラデーシュ州に限ったことではないが、2010年代のインドにおいては極端な労働人口増が生じて[[就職難]]となった。2015年、州がお茶くみ係と警備員を368人募集したところ230万人（州の人口の約1%）が応募して話題となった<ref>{{Cite web|和書|date= 2015-09-22|url= https://www.cnn.co.jp/business/35070837.html|title=368人の求人に230万人の応募が殺到　インド北部 |publisher= CNN|accessdate=2018-10-08}}</ref>。


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== 教育 ==

== 教育 ==

{{main|{{仮リンク|ウッタル・プラデーシュ州の教育|en|Education in Uttar Pradesh}}}}

{{main|{{仮リンク|ウッタル・プラデーシュ州の教育|en|Education in Uttar Pradesh}}}}

[[File:JRHU - Main Building.jpg|thumb|left|チトラコートのジャガドグル・ランバドラチャーリヤ・ディヴィヤンガ大学 (JRHU) 。障害者教育のため設立された]]

=== 大学 ===

[[File:Chattar Manzil 2005.jpg|thumb|right|中央医薬研究所]]

:''主要記事：[[w:List of institutions of higher education in Uttar Pradesh]]''

ウッタル・プラデーシュ州において、教育活動は長い歴史を有するが、それは歴史的にエリート階級や宗教学校に限定されたものであった<ref name=schools>{{cite news|title=Islamic religious schools|url=http://articles.timesofindia.indiatimes.com/keyword/madrassas|archive-url=https://archive.today/20130103081247/http://articles.timesofindia.indiatimes.com/keyword/madrassas|url-status=dead|archive-date=3 January 2013|newspaper=[[The Times of India]]|access-date=25 April 2003}}</ref>。ヴェーダ時代から[[グプタ朝]]にかけては、主に[[サンスクリット語]]で教育が行われた。時代が下ると、[[パーリ語]]や[[ペルシャ語]]、[[アラビア語]]でも知識が伝授されるようになった。今日の教育制度は、インドのほかの州と同様に、外来のキリスト教宣教団やイギリスの植民地行政によってもたらされたものである<ref name="Education System">{{cite web|title=British colonial administration system in state education system|url=http://www.upeducation.net/|publisher=State Education Board|access-date=25 April 2003|url-status=live|archive-url=https://web.archive.org/web/20030421195013/http://upeducation.net/|archive-date=21 April 2003}}</ref>。中央中等教育委員会 (CBSE) やインドインド中等教育検定委員会 (ICSE) 傘下の学校を除き、教育は[[ヒンディー語]]で行われる<ref name=Facts>{{cite web|title=Uttar Pradesh Facts & Figures|url=http://www.upeducation.net/Facts/|publisher=Uttar Pradesh education department|access-date=16 October 2010|url-status=live|archive-url=https://web.archive.org/web/20110403071219/http://www.upeducation.net/facts/|archive-date=3 April 2011}}</ref>。教育制度は10+2+3制が取られており、中等教育を修了した者はジュニア・カレッジと呼ばれる2年制の学校か、ウッタル・プラデーシュ州高校・中等教育委員会参加の高等教育機関に進学する。ノイダのデリー・パブリック・スクールやステップ・バイ・ステップ・スクール、ラクナウのラ・マルティニエール・ガールズ・カレッジなどは全国的にも有名である<ref>{{cite web|title=India's Best Schools, 2014|url=http://www.rediff.com/getahead/report/career-indias-best-schools-of-2014/20140922.htm|work=Rediff.com|url-status=live|archive-url=https://web.archive.org/web/20150722053415/http://www.rediff.com/getahead/report/career-indias-best-schools-of-2014/20140922.htm|archive-date=22 July 2015|accessdate=2024年6月27日}}</ref>。


州内には大学が45校ある<ref name="universities">{{cite web|url=http://www.educationinfoindia.com/Universities/U-up.htm|title=List of universities|website=Education info India|access-date=13 September 2017|url-status=live|archive-url=https://web.archive.org/web/20170411015723/http://www.educationinfoindia.com/Universities/U-up.htm|archive-date=11 April 2017}}</ref>。内訳は中央大学︵国立大学︶が5校、州立大学が28校、認可大学 (deemed universities) が8校、[[インド工科大学]]のヴァーラーナシー校とカーンプル校、[[全インド医科大学]]のゴーラクプル校とラーイバレーリー校、[[インド経営大学院]]のラクナウ校である<ref name=Universities>{{cite web|title=List of Universities in Uttar Pradesh|url=http://www.upeducation.net/universities/|publisher=Education department of U.P|access-date=27 June 2012|url-status=live|archive-url=https://web.archive.org/web/20120621081900/http://www.upeducation.net/universities/|archive-date=21 June 2012}}</ref><ref name=IIM>{{cite web|title=Official Website of IIM Lucknow|url=http://www.iiml.ac.in/|publisher=IIM Lucknow|access-date=11 April 2012|archive-url=https://web.archive.org/web/20120413144029/http://www.iiml.ac.in/|archive-date=13 April 2012|url-status=live}}</ref>。

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== スポーツ ==

== スポーツ ==
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== 関連項目 ==

== 関連項目 ==

* [[ガルワール地方]]

* [[ガルワール地方]]

* [[ウッタル・プラデーシュ州警察]]


== 外部リンク ==

== 外部リンク ==

2024年6月28日 (金) 12:06時点における最新版

ウッタル・プラデーシュ州
Uttar Pradesh
उत्तर प्रदेश
اتر پردیش
インド国内の位置
（インド国内の位置）
基礎情報
国 インドの旗 インド
行政区 ウッタル・プラデーシュ州
面積 238,566 km²
州都 ラクナウ(Lucknow)
最大の都市 ラクナウ(Lucknow)
人口 （2023年）
 - 合計 241,066,874人
 - 人口密度 1,001/km 2
時間帯 インド標準時（IST）UTC+5:30
公用語 ヒンディー語、ウルドゥー語
創立 1950年2月2日
州知事 アナンディベン・パテル（Anandiben Patel）
州首相 ヨギ・アディティヤナート（Yogi Adityanath）
立法機関（議席数） 二院制（404+108）
略称（ISO） IN-UP
州政府公式ウェブサイト http://www.upgov.nic.in

ウッタル・プラデーシュ州︵ウッタル・プラデーシュしゅう、Uttar Pradesh、ヒンディー語: उत्तर प्रदेश、ウルドゥー語: اتر پردیش‎、﹁北の州﹂の意︶は、インド北部の州。人口は2億4100万人以上で、インドの州の中でもっとも多く[注釈 1]、総人口の16.5%に相当する。インド独立後の1950年に、それまでの連合州を前身として成立した。州都はラクナウで、高等裁判所がプラヤーグラージ︵旧称アラーハーバード︶に置かれている。州内は18の地方と75の県からなる。2000年11月9日に、州西部のヒマラヤ丘陵地域がウッタラーンチャル州︵のちウッタラーカンド州に改称︶として分立した。ガンジス川とその支流のヤムナー川というふたつの大河が流れ、これらが合流するプラヤーグラージのトリヴェニ・サンガムはヒンドゥー教の聖地となっている。そのほかの主要河川として、ゴムティ川やガーグラー川がある。森林面積は州全体の6.1%、耕作可能地域は同82%で、そのうち68.5%が実際に農地になっている。

西でラージャスターン州、北西でハリヤーナー州とヒマーチャル・プラデーシュ州とデリー、北でウッタラーカンド州とネパール、東でビハール州、南でマディヤ・プラデーシュ州とチャッティースガル州とジャールカンド州とそれぞれ隣接する。面積は24万3286平方キロメートルで、インドの州で4位、国内総面積の7.3%に相当する。かつては砂糖の生産で知られたが、今日の州経済は観光や宿泊業、不動産業、保険業、金融コンサルタント業などのサービス産業が中心となっている。州内総生産はインドの州で3位となる18兆6300億インド・ルピー︵以下ルピー︶で、住民ひとりあたりの州民総生産は6万8810ルピーである。州内にはチョードリー・チャラン・シング国際空港︵ラクナウ︶、ラール・バハードゥル・シャーストリー空港︵ヴァーラーナシー︶、クシナガル国際空港︵クシナガル︶の3つの国際空港が所在する。鉄道ではプラヤーグラージ・ジャンクション駅がインド中北部鉄道の、ゴーラクプル・ジャンクション駅がインド北東部鉄道のそれぞれ本部となっている。州の高等裁判所はプラヤーグラージに置かれている。ローク・サバー︵インド下院︶の選挙区は80、ラージヤ・サバー︵インド上院︶の選挙区は31ある。

住民は4分の3以上がヒンドゥー教徒で、ムスリムがこれに次ぐ。言語はヒンドゥー語が最も一般的だが、ウルドゥー語も公用語に指定されている。かつてはマウリヤ朝、ヴァルダナ朝、グプタ朝、パーラ朝、デリー・スルターン朝、ムガル帝国など、多くの国家が興亡を繰り返した。20世紀初頭にはラムガーディー、ラーンプル、ベナレスの3つの藩王国が所在した。3つの世界遺産があり、アーグラー、アリーガル、アヨーディヤー、バレーリー、ゴーラクプル、カーンプル、クシナガル、ラクナウ、マトゥラー、メーラト、ヴァーラーナシー、ヴリンダーヴァンなどが観光地として人気である。

歴史[編集]

略歴[編集]

詳細は「ウッタル・プラデーシュの歴史」、「en:History of Uttar Pradesh」、および「アワド太守」を参照

かつてアワド︵अवध、Oudh︶と呼ばれた地域は、その後en:Delhi Territory︵1803年 - 1832年︶、en:Ceded and Conquered Provinces︵1805年 - 1834年︶、en:Agra Presidency︵1834年 - 1836年︶、en:North-Western Provinces︵1836年 - 1902年︶、en:United Provinces of Agra and Oudh︵1902年 - 1921年︶、en:United Provinces of British India︵1921年 - 1937年︶、連合州︵英語版︶︵UP州、1937年 - 1950年︶と名称の変遷があったが、独立後の1950年1月25日その略称を引き継ぐ形で現地語名に改名された。

2000年11月9日にウッタラーンチャル州︵現ウッタラーカンド州︶を分割。

2021年8月12日までにガンジス川の水位が上昇して氾濫。約600もの村が孤立状態となる[1]。

先史時代[編集]


現生人類の狩猟採集民は、約85,000 年前から 72,000年前頃からウッタル・プラデーシュ州に住んで居たとされている[2][3][4] 。同州では、21,000～31,000年前の中期および後期旧石器時代の先史時代の発見もあり[5]、プラタップガル近郊の中石器時代/微石器時代の狩猟採集民の居住地は紀元前10550年～9550年頃のものである。家畜化された牛、羊、ヤギがいる村や農業の痕跡は、紀元前6,000 年には始まり、紀元前 6,000 年頃から徐々に発展してきた。紀元前 4,000年と1,500 年は、インダス文明とハラッパ文化から始まり、ヴェーダ時代、鉄器時代まで続いていくことになる[6][7][8]。

古代および古典時代[編集]

 サルナートのダメク・ストゥーパは、ゴータマ・ブッダが最初に法を説いた場所であり、コンダンナの悟りを通じて仏教サンガが誕生した場所である
古代インドに存在した16のマハジャナパダ︵直訳すると﹁偉大な王国﹂︶または寡頭制の共和国のうち、7つは完全に現在の州の境界内に存在していた。マハージャナパーダ時代のコーサラ王国も、現在のウッタル・プラデーシュ州の地域境界内に位置していた[9]。ヒンドゥー教によれば、ラーマーヤナ叙事詩の神聖なラーマ王はコーサラの首都アヨーディヤに君臨していた[10]。ヒンズー教の伝説のもう一人の神王であるクリシュナは、マハーバーラタ叙事詩で重要な役割を果たし、ヒンズー教の神ヴィシュヌの8番目の生まれ変わり (アバター) として崇められており、マトゥラー市で生まれたとされている[9]。クルクシェートラ戦争の余波は、パーンダヴァ王ユディシュティラの治世中に、上ドアブとデリーの間の地域︵当時はクル・マハージャナパダであった︶で起こったと考えられている。クルスの王国は、紀元前1000年頃のインド北西部の黒器、赤器、彩色灰色器の文化と鉄器時代の始まりに相当する[9]。

ガンジス平原地域の支配は、マウリヤ帝国(紀元前 320 ～ 200 年)、クシャン帝国(西暦 100 ～ 250 年)、グプタ帝国(350 ～ 600 年)、グルジャラ プラティハーラ (650 ～ 1036 年) の帝国など、インドのすべての主要帝国の権力と安定にとって極めて重要であった[11]。グプタ帝国を崩壊させたフン族の侵攻に続き、ガンジス川・ヤムナ・ドアブ川ではカンナウジが台頭した[12]。ハルシャ・ヴァルダナの治世中︵590年 - 647年︶にカナウジ帝国は最盛期に達した[12]。北のパンジャーブ州、西のグジャラート州から東のベンガル州、南のオリッサ州まで広がっていた[12][9]。これにはナルマダー川以北のインド中央部の一部が含まれ、インド・ガンジス平原全体を含んでいた[13]。インド各地の多くのコミュニティは、カナウジ移民の子孫であると主張している。ハルシャヴァルダナの死後すぐに、彼の帝国は多くの王国に崩壊し、この地域の支配をめぐってベンガルのパーラ帝国に挑戦したグルジャラ・プラティハラ帝国によって侵略され、支配された。カンナウジは8世紀から10世紀にかけて、南インドのラーシュトラクタ王朝によって数回侵略された。パーラ帝国の崩壊後、チェロ王朝が12世紀から18世紀まで統治した[14][15][16]。

デリー・スルタン国
ウッタル プラデーシュ州は、320 年間 (1206 ～ 1526 年) にわたってデリー・スルタン国によって部分的または完全に統治された歴史を持っている。デリー・スルタン朝は、マムルーク朝(1206 ～ 1290 年)、ハルジー朝(1290 ～ 1320 年)、トゥグルク朝(1320 ～ 1414 年)、サイード朝(1414 ～ 1451 年)、ローディ朝(1451 ～ 1526 年︶の5つの王朝が順番に統治を行った[17]。

デリーの初代スルタンであるクトゥブ・ウッディーン・アイバクは、メーラト、アリーガル、エタワを含むウッタル・プラデーシュ州の一部の地域を征服した。彼の後継者であるイルトゥミシュは、カンナウジ王を破ってウッタル・プラデーシュ州に対するスルタン国の支配を拡大した。スルタンバルバンの治世中、マムルーク朝は国内で多数の反乱に直面したが、彼はそれらを鎮圧し、権威を確立することに成功した。アラウディン・キルジは、バラナシやプラヤグラージを含む州内のさまざまな地域に征服の範囲を広げた。また、支配者とは別に、デリー・スルタン朝時代にはウッタル・プラデーシュ州でスーフィズムの成長も見られた。ニザムッディーン・アウリヤやクトゥブッディーン・バフティアル・カキなどのスーフィー聖人はこの時代に生き、彼らの教えはこの地域の人々に大きな影響を与えた。スルタナト政権時代には、ジャウンプールのアタラ・マスジッド、ファテープル・シークリーのジャーマ・マスジッド、トゥグラカバードのギヤット・アッディーン・トゥグルク廟などのモスクや墓の建設も行われた。

地理　[編集]

ガンジス平原の一部
ウッタル・プラデーシュ州は総面積 240,928 平方キロメートル (93,023 平方マイル) で、陸地面積ではインドで4番目に大きい州であり、その面積はイギリスとほぼ同じである。インドの北の注ぎ口に位置し、ネパールと国境を接している。ヒマラヤ山脈は北に州と隣接しているが[18]、州の大部分を占める平原はそれらの高山とは明らかに異っている[19]。より広いガンジス平原地域は北部に位置している。これには、ガンジス ヤムナ ドアブ、ガーグラ平原、ガンジス平原、タライが含まれている[20]。より小さなヴィンディヤ山脈と高原地域は南部に位置している。堅い岩の地層と、丘、平原、谷、台地の変化に富んだ地形が特徴である[21] 。ババール県には、背の高いエレファントグラスと湿地や湿地が点在する深い森で覆われたタライ地域が存在している[22][23]。バハール川の流れがこの地域では深くなり、その流路は絡み合った深い下草の塊の中を流れている。タライ地域はバハールと平行して細い帯状に走っている。沖積平野全体は3つのサブ地域に分かれている[24]。定期的に洪水や干ばつに見舞われ、希少地域として分類されている14の地区からなる東部地区の最初の地区である。これらの地区は人口密度が最も高く、一人当たりの土地が最も低くなっている。他の2つの地域、中部と西部は、灌漑システムが十分に発達しており、比較的良好である[25]。州民らは浸水と大規模な利用者用地に悩まされている[26]。さらに、この地域はかなり乾燥している。州には大小32以上の川があり、このうち、ガンガー川、ヤムナー川、サラスワティ川、サラユ川、ベトワ川、ガーガラ川の方が規模が大きく、ヒンドゥー教では宗教的に重要である。

同州では栽培が盛んに行われている[27]。ウッタルプラデーシュ州は3つの農業気候帯に分類されており、中部ガンジス平原地域 (ゾーン – IV)、上部ガンジス平原地域 (ゾーン – V)、中央高原および丘陵地域 (ゾーン – VIII)の3つである[28]。渓谷地域には肥沃で豊かな土壌がある。段々丘の斜面では集中的な栽培が行われているが、灌漑施設が不足している[29]。ヒマラヤ山脈の南麓を形成するシワリク山脈は、﹁ババール﹂と呼ばれる岩盤に向かって傾斜している[30]。州の全長に沿って走る移行地帯は、テライおよびババール地域と呼ばれている豊かな森林があり、 無数の小川がそれを横切ってモンスーン期には激しい急流となる[31]。

気候[編集]


ウッタル・プラデーシュ州は湿潤な亜熱帯気候に属し、四季が存在する[32]。1月と2月の冬に続き、3月から5月は夏、6月から9月はモンスーンの季節となっている[33]。夏は極端で、州の一部では気温が 0 ～ 50 °C (32～ 122 °F) の間で変動し、さらにルーと呼ばれる乾燥した熱風が吹き荒れる[34]。ガンジス平原は半乾燥から亜湿潤まで変化する[35]。平均年間降水量は、州の南西隅の650 mm (26インチ) から、州の東部および南東部の 1,000 mm (39インチ) までの範囲にある[36]。主に夏の現象であるインドのモンスーンのベンガル湾支流が、州のほとんどの地域で雨を降らせる主な原因となっている。夏以降は南西モンスーンがほとんどの雨をもたらすが、冬には西部の擾乱による雨と北東モンスーンも州全体の降水量に少量寄与する[32][37]。
アグラ（1981年 – 2010年、極値は1952年 – 2012年）の気候
月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年
最高気温記録 °C （°F） 30.4
(86.7) 		35.9
(96.6) 		40.9
(105.6) 		45.0
(113) 		46.5
(115.7) 		47.7
(117.9) 		44.2
(111.6) 		40.4
(104.7) 		40.1
(104.2) 		37.7
(99.9) 		38.0
(100.4) 		29.9
(85.8) 		47.7
(117.9)
平均最高気温 °C （°F） 22.1
(71.8) 		26.2
(79.2) 		32.3
(90.1) 		38.2
(100.8) 		39.6
(103.3) 		38.3
(100.9) 		34.1
(93.4) 		33.5
(92.3) 		33.3
(91.9) 		32.8
(91) 		29.1
(84.4) 		24.4
(75.9) 		32.0
(89.6)
平均最低気温 °C （°F） 7.9
(46.2) 		10.7
(51.3) 		15.2
(59.4) 		20.7
(69.3) 		24.7
(76.5) 		26.6
(79.9) 		26.1
(79) 		25.7
(78.3) 		24.3
(75.7) 		19.4
(66.9) 		13.2
(55.8) 		9.1
(48.4) 		18.6
(65.5)
最低気温記録 °C （°F） −1.0
(30.2) 		0.0
(32) 		5.4
(41.7) 		10.9
(51.6) 		17.0
(62.6) 		19.7
(67.5) 		21.5
(70.7) 		22.2
(72) 		17.2
(63) 		15.0
(59) 		3.9
(39) 		0.5
(32.9) 		−1.0
(30.2)
雨量 mm （inch） 16.7
(0.657) 		16.1
(0.634) 		8.6
(0.339) 		5.6
(0.22) 		24.4
(0.961) 		107.8
(4.244) 		255.3
(10.051) 		213.7
(8.413) 		205.6
(8.094) 		44.8
(1.764) 		6.4
(0.252) 		12.3
(0.484) 		917.3
(36.113)
平均降雨日数 1.3 1.4 0.9 0.6 2.0 5.2 11.8 10.6 8.4 1.7 0.6 0.8 45.3
% 湿度 60 47 33 25 32 49 73 77 74 65 61 62 55
出典1：
出典2：Weather Atlas[41]

ウッタル・プラデーシュ州の降雨量は、丘陵地帯の年間平均170cm︵67インチ︶から、ウッタル・プラデーシュ州西部の84cm︵33インチ︶までさまざまである[32]。この降雨量のほとんどがモンスーンの4か月間に集中するため、過剰な雨は洪水や水不足から干ばつにつながる可能性がある。そのため、洪水と干ばつの2つの現象は、この州でよく発生する。ビンディヤ山脈と高原の気候は亜熱帯性で、年間平均降雨量は1,000〜1,200mm︵39〜47インチ︶で、そのほとんどはモンスーン期間中に発生する[42]。典型的な夏の月は3月から6月で、最高気温は30〜38°C︵86〜100°F︶である。相対湿度は約20%と低く、ほこりを含んだ風がシーズンを通して吹く。夏には、ルーと呼ばれる熱風がウッタル・プラデーシュ州全域に吹き荒れる[32]。

植物と動物[編集]

ウッタル・プラデーシュ州のシンボル[43][44]
州の動物 バラシンガジカ (Rucervus duvaucelii)
州の鳥 オオヅル (Antigone antigone)
州の木 ムユウジュ (Saraca asoca)
州の花 ハナモツヤクノキ (Butea monosperma)
州の踊り カタックダンス
州のスポーツ フィールドホッケー

ウッタル・プラデーシュ州は、天然資源が豊富な地方である[45]。2011年の森林面積は16,583 km2︵6,403平方マイル︶で、これは同州の地理的面積の約6.9%に相当する[46]。急速な森林破壊と野生生物の密猟にもかかわらず、州内には多様な動植物が生息し続けており、インドで記録されている藻類の4.2%、菌類の6.4%、地衣類の6.0%、コケ類の2.9%、シダ植物の3.3%、裸子植物の8.7%、被子植物の8.1%が確認されている[47]。温帯の上部山岳地帯の森林地帯には、数種の樹木、大小の哺乳類、爬虫類、昆虫が生息している。薬用植物は野生でみられるほか[48]、プランテーションでも栽培されている。テライ・ドゥアールのサバンナと草原は、牛の飼育に適している。ガンジス川上流平野には、河岸を中心に湿潤な落葉樹が生育している。この平野部は、多種多様な動植物の生息地となっている。大小の爬虫類や両生類、淡水魚、カニなども、ガンジス川やその支流に生息している。乾燥したヴィンディヤ山脈には、バブール( Vachellia nilotica )などの低木やチンカラ( Gazella bennettii )などの動物が生息する[49][50]。熱帯の乾燥落葉樹林は、平野のいたるところに見られる。地面に十分な日光が届くため、低木や草も豊富である[51]。これらの森林の大部分は、耕作のために伐採されている。州の南西部には、トゲがある木々︵主にバブール︶からなる森林がみられる[52]。

鳥類ではハト、クジャク、ヤケイ、クロヤマウズラ、スズメ、鳴禽類、アオカケス、インコ、ウズラ、ヒヨドリ、クシガモ、カワセミ、キツツキ、シギ、オウムなどがみられ、鳥類相も豊かである[53]。州内の鳥類保護区としては、バキラ保護区、国立チャンバル保護区、チャンドラ・プラバ野生生物保護区、ハスティナプール野生生物保護区、カイムール野生生物保護区、オクラ保護区がある[54][55][56][57][58][59]。

爬虫類はトカゲ、コブラ、アオアシガメ、インドガビアルなどが生息している。魚の種類も豊富だが、最も一般的なのはマハシールとマスである。近年絶滅した動物種もあれば、ガンジス平原のライオン、テライ地方のサイ、ガンジス川に主に住むガンジスカワイルカなど、絶滅の危機に瀕している種もいる[60]。政府による規制にもかかわらず、多くの種が密猟の被害に遭っている[61]。

経済[編集]

refer caption
ヒンドゥスターン平野の豊かな土壌に広がる田んぼ。州内において、農業は最大の雇用を生んでいる
refer caption
ノイダのIT産業団地
インド第四の経済規模を有する州で、州内総生産はインド全体の8.4%に相当する14兆8900億ルピー︵推定、1800億米ドル︶である[62][63]。インド・ブランド・エクイティ基金 (IBEF) のレポートによると、2014年 - 15年度の州の穀物総生産高はインド全体の19%を占めた[64]。農業ではサトウキビの生産が盛んで、インド製糖業協会 (ISMA) のレポートによると、2015年度の生産高は735万トンに上り、インドの州ではマハーラーシュトラ州︵1047万トン︶に次ぐ2位であった[65]。

2019年 - 20年度の州の予算関係文書によると、州の債務負担は州内総生産の29.8%に相当する[66]。債務残高は、2011年時点で2兆900億ルピーに上った[67]。近年の継続的な取り組みにもかかわらず、2桁の経済成長は実現できていない[66]。2017年の経済成長率は7%、2018年のそれは6.5%であった。インド経済監視センター (CMIE) の調査によると、2020年4月時点の失業率は21.5%となっている[68]。また、移民の最大の送り出し州であり[69]、2011年の国勢調査によると、およそ1440万人がウッタル・プラデーシュ州から州外へ移り住んでいった[70]。女性の場合、結婚が主な移住の動機であるが、男性は仕事や雇用を求めての移住が多い[71]。

ウッタル・プラデーシュ州に限ったことではないが、2010年代のインドにおいては極端な労働人口増が生じて就職難となった。2015年、州がお茶くみ係と警備員を368人募集したところ230万人︵州の人口の約1%︶が応募して話題となった[72]。

行政区分[編集]

詳細は「ウッタル・プラデーシュ州の行政区分」および「en:Divisions of Uttar Pradesh」を参照
ウッタル・プラデーシュ州の行政区分
  1. アーグラー県（英語版） (Agra District)
  2. アリーガル県（英語版） (Aligarh District)
  3. イラーハーバード県（英語版） (Allahabad District)
  4. アンベードカルナガル県（英語版） (Ambedkar Nagar District)
  5. アウライヤー県（英語版） (Auraiya District)
  6. アーザムガル県（英語版） (Azamgarh District)
  7. バダーユーン県（英語版） (Badaun District)
  8. バーグパト県（英語版） (Bagpat District)
  9. ベヘラーイチ県（英語版） (Bahraich District)
  10. バリヤー県（英語版） (Ballia District)
  11. バルラームプル県（英語版） (Balrampur District)
  12. バーンダー県（英語版） (Banda District)
  13. バーラーバンキー県（英語版） (Barabanki District)
  14. バレーリー県（英語版） (Bareilly District)
  15. バスティー県（英語版） (Basti District)
  16. ビジナウル県（英語版） (Bijnor District)
  17. ブランドシェヘル県（英語版） (Bulandshahr District)
  18. チャンダウリー県（英語版） (Chandauli District)
  19. チトラクート県（英語版） (Chitrakoot District)
  20. デーオリヤー県（英語版） (Deoria district)
  21. エーター県（英語版） (Etah District)
  22. イターワー県（英語版） (Etawah District)
  23. ファイザーバード県（英語版） (Faizabad District)
  24. ファッルカーバード県（英語版） (Farrukhabad District)
  25. ファテープル県（英語版） (Fatehpur District)
  26. フィーローザーバード県（英語版） (Firozabad District)
  27. ガウタム・ブッダ・ナガル県（英語版） (Gautam Buddha Nagar District)
  28. ガーズィヤーバード県（英語版） (Ghaziabad District)
  29. ガーズィープル県（英語版） (Ghazipur District)
  30. ゴーンダー県（英語版） (Gonda District)
  31. ゴーラクプル県（英語版） (Gorakhpur District)
  32. ハミールプル県（英語版） (Hamirpur District)
  33. ハルドーイー県（英語版） (Hardoi District)
  34. ジャーラウン県（英語版） (Jalaun District)
  35. ジャウンプル県（英語版） (Jaunpur District)
  36. ジャーンシー県（英語版） (Jhansi District)
  37. アムロハ県（英語版） (Amroha district, 以前はジョーティバー・プレー・ナガル県（英語版）)
  38. カンナウジ県（英語版） (Kannauj District)
  39. カーンプル・デーハート県（英語版） (Kanpur Dehat District)
  40. カーンプル・ナガル県（英語版） (Kanpur Nagar District)
  41. カウシャーンビー県（英語版） (Kaushambi District)
  42. クシーナガル県（英語版） (Kushinagar District)
  43. ラキームプル・キーリー県（英語版） (Lakhimpur Kheri District)
  44. ラリトプル県（英語版） (Lalitpur District)
  45. ラクナウー県（英語版） (Lucknow District)
  46. ハスラス県（英語版） (Hathras district、以前はマハマヤ県（英語版）)
  47. マハーラージガンジ県（英語版） (Maharajganj District)
  48. マホーバー県（英語版） (Mahoba District)
  49. マインプリー県（英語版） (Mainpuri District)
  50. マトゥラー県（英語版） (Mathura District)
  51. マウー県（英語版） (Mau District)
  52. メーラト県（英語版） (Meerut District)
  53. ミルザープル県（英語版） (Mirzapur District)
  54. ムラーダーバード県（英語版） (Moradabad District)
  55. ムザッファルナガル県（英語版） (Muzaffarnagar District)
  56. ピーリービート県（英語版） (Pilibhit District)
  57. プラタープガル県（英語版） (Pratapgarh District)
  58. ラーイ・バレーリー県（英語版） (Rae Bareli District)
  59. ラクナウ県（英語版） (Lucknow District)
  60. ラームプル県（英語版） (Rampur District)
  61. サハーランプル県（英語版） (Saharanpur District)
  62. サント・カビール・ナガル県（英語版） (Sant Kabir Nagar District)
  63. サント・ラヴィダース・ナガル県（英語版） (Sant Ravidas Nagar District)
  64. シータープル県（英語版） (Sitapur District)
  65. シッダールト・ナガル県（英語版） (Siddharthnagar District)
  66. シャージャハーンプル県（英語版） (Shahjahanpur District)
  67. シュラーヴァスティー県（英語版） (Shravasti District)
  68. ソーンバドラー県（英語版） (Sonbhadra District)
  69. スルターンプル県（英語版） (Sultanpur District)
  70. ウンナーオ県（英語版） (Unnao District)
  71. ヴァーラーナシー県（英語版） (Varanasi District)

主要都市[編集]

教育[編集]

詳細は「ウッタル・プラデーシュ州の教育（英語版）」を参照
チトラコートのジャガドグル・ランバドラチャーリヤ・ディヴィヤンガ大学 (JRHU) 。障害者教育のため設立された
中央医薬研究所

ウッタル・プラデーシュ州において、教育活動は長い歴史を有するが、それは歴史的にエリート階級や宗教学校に限定されたものであった[73]。ヴェーダ時代からグプタ朝にかけては、主にサンスクリット語で教育が行われた。時代が下ると、パーリ語やペルシャ語、アラビア語でも知識が伝授されるようになった。今日の教育制度は、インドのほかの州と同様に、外来のキリスト教宣教団やイギリスの植民地行政によってもたらされたものである[74]。中央中等教育委員会 (CBSE) やインドインド中等教育検定委員会 (ICSE) 傘下の学校を除き、教育はヒンディー語で行われる[75]。教育制度は10+2+3制が取られており、中等教育を修了した者はジュニア・カレッジと呼ばれる2年制の学校か、ウッタル・プラデーシュ州高校・中等教育委員会参加の高等教育機関に進学する。ノイダのデリー・パブリック・スクールやステップ・バイ・ステップ・スクール、ラクナウのラ・マルティニエール・ガールズ・カレッジなどは全国的にも有名である[76]。

州内には大学が45校ある[77]。内訳は中央大学︵国立大学︶が5校、州立大学が28校、認可大学 (deemed universities) が8校、インド工科大学のヴァーラーナシー校とカーンプル校、全インド医科大学のゴーラクプル校とラーイバレーリー校、インド経営大学院のラクナウ校である[78][79]。

観光[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 日本の総人口の約1.5倍、中国最多の人口の河南省の約1.9倍、アメリカ合衆国最多の人口のカリフォルニア州の約5.2倍に相当する。

出典[編集]



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関連項目[編集]


●ガルワール地方
●ウッタル・プラデーシュ州警察

外部リンク[編集]

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