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2006年10月7日 (土) 02:39時点における版
ツーカー︵TU-KA︶とは、KDDIによる加入携帯電話サービスの呼称。関東・東海・関西の3大都市圏を中心に、1.5GHzの周波数帯のPDC方式を利用した移動体通信を提供している。ブランド名の﹁ツーカー﹂とは、﹁ツーカーの仲﹂﹁ツーカーな関係﹂といった言い回しで用いる﹁気心の知れた人間関係﹂を指す。なお、2006年6月30日をもって、新規加入の受付を終了している。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/c4/TH291.jpg/100px-TH291.jpg)
事業展開概説
1992年︵平成4年︶、日産自動車を中心に、当時、関東・甲信・東海地域(旧IDOの営業地域)に系列携帯電話会社︵旧DDIセルラー︶がなかった第二電電︵現KDDI︶・京セラが﹁ツーカーセルラー東京﹂と﹁ツーカーセルラー東海﹂に出資を行った。 一方、DDIセルラーグループの旧﹁関西セルラー電話﹂︵現KDDI︶のあった関西地区は、日産主体で﹁ツーカーホン関西﹂を設立。 当初、日本テレコムが出資の中心だった﹁デジタルホン﹂︵その後J-フォン、ボーダフォンとなり、現在はソフトバンクモバイル︶グループと同時に、携帯電話第三グループとして新規参入した。当時はデジタルホンとほぼ同程度の勢力であった。 関東、東海、関西以外の地区に関しては、日産と日本テレコムとの共同出資で、﹁デジタルツーカー﹂を設立し、全国展開が行われた。従って、携帯電話キャリアは東名阪エリアにおいて四社体制になり、東名阪以外は三社体制となった。 大株主であった日産自動車は、経営悪化から非中核事業の再編を余儀なくされ、ツーカー携帯電話事業のうち関東・東海・関西の各社は旧第二電電に譲渡、合弁企業であったデジタルツーカーは日本テレコムに譲渡された。 その後、デジタルツーカーの地域会社がソフトバンクモバイルに統合された事から、ツーカー3社自体のエリアは全国をカバーせず、営業外区域においてソフトバンクモバイルとのローミングにより全国におけるサービスを提供してきた。占有率においてNTTドコモ・au・ソフトバンクモバイル各社より小規模に留まるものの、これまで料金前払いのプリペイド式携帯電話﹁プリケー﹂など他社に先駆けた商品を発売し、独自性の確立を図ってきた。 従って、現在では関東・東海・関西の3大都市圏で、同じくKDDIの携帯電話サービス﹁au﹂と同じEZwebサービスの提供とともに、料金体系などにおいて独自性の強いサービスを提供している。また、2Gに特化しシンプルな端末やサービスを提供することでauとの棲み分けを図っている。au携帯電話を若年︵高い消費指向層︶向けサービスとして構築し、高年齢層をツーカーブランドで獲得する狙いもあった。 前述の﹁デジタルツーカー﹂提携以降、﹁スカイメッセージ﹂などソフトバンクに準じたサービスも併せ持つ︵﹁スカイメッセージ﹂はソフトバンクモバイルと相互送受信可能︶。また、ツーカーの営業区域外︵旧﹁デジタルツーカー﹂区域︶では、同一の通信方式により現在もソフトバンクモバイルにローミングする。KDDIグループ参加後の事業展開
1999年に日産からDDIへ株式譲渡され子会社になってから、他の三事業者と異なり﹁第3世代携帯電話(3G)﹂への移行を行わない方針を決めた。その理由は3Gは総務省により、全国で3社のみと参入制限があったこともあり、新しい親会社のDDIが合併後の新会社KDDI︵au︶に3G展開を一本化する方針を示したため。また、将来的に新規参入が出来るとしても投資所要額が巨額となることもあり完全に移行しないことを決めた。 2000年に親会社が合併しKDDIになってからは、EZwebなど共通のサービスを展開する一方、KDDIの展開する﹁au﹂とのすみわけ意識し、初期投資が少ないPDCを活用した事業展開を開始した。例えば﹁通話とメールだけのシンプルなケータイ﹂というコンセプトを打ち出し﹁ツーカーシンプル料金シリーズ﹂として通話・通信料のわかりやすい料金プランや骨伝導式スピーカー付き携帯電話、また 説明書がいらないほどのスペックと使いやすさである“ケータイ版黒電話”ツーカーS︵TK50︶といった特色ある端末、サービスを提供してきた。なかでも﹁ツーカーS﹂に関しては高齢者層の大きな反響を呼び、後にNTTドコモやauも同様の機種︵﹁らくらくホン シンプル︵D880SS︶﹂﹁簡単ケータイS︵A101K︶﹂︶で追随している。KDDIへの合併
KDDIがツーカーを同じ移動体通信子会社だったウィルコムのように他社へ売却するか、本体へ統合するか検討している中で、意思決定の迅速化のため2005年3月25日付でツーカー3社はKDDIによる株式交換で完全子会社化された。その後間もなく、本体への統合の方向で決着した。その理由は、番号ポータビリティ導入によりKDDIから他陣営へ顧客流出することの抑止と、将来ローミング先のソフトバンクモバイルの3G移行を控え、ツーカー(PDC携帯電話)使用者のau携帯電話への移行による全国サービスの継続確保という2つの課題を踏まえた結果ともいえる。 そして、2005年10月1日にKDDIにより吸収合併され、ツーカーはau携帯電話に一本化される方向で順次移行してしていくことになった。au電話への移行・新規契約終了
合併後の2005年10月11日より、ツーカー電話の使用中の電話番号をそのまま用いauへ移行する契約変更制度が開始された︵EZwebのEメールアドレスは、EZweb@mailとEZweb@mail2に限り、2006年2月20日より引き継ぐことが出来るようになった︶。ただし、KDDIの予想を超えた手続きの申し込みがあり処理が逼迫したため、手続き提供開始からわずか1週間の同年10月18日より一時的に受付を中断。11月2日より暫定的に受付を再開し、11月9日に正式に再開した。 さらに、2006年6月1日よりツーカープリペイドサービス(プリケー、プリティ)からauの通常契約へ同じ電話番号で契約変更が可能になった。変更時点でプリdeEZまたはプリdeメールを利用している場合は、Eメールアドレスを引き継げる。 なお、auぷりペイドへの同番移行は、準備ができ次第受付を開始するとしている。 追ってツーカー電話の新規契約受付を2006年6月30日限りで終了し、今後はユーザーの動向を見極めてツーカー自体のサービス終了時期を検討するとしている。また一部のサービス店舗については統廃合が行われている。 なお、現在に至っては毎月のようにツーカー利用者にauへの移行を促進させるダイレクトメールを送っている。事業開始時期
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/7d/TT02.jpg/80px-TT02.jpg)
グループ各社と営業地域
●旧ツーカーセルラー東京 ●群馬県, 栃木県, 茨城県, 埼玉県, 東京都, 千葉県, 神奈川県, 山梨県, 長野県 ●旧ツーカーセルラー東海 ●静岡県, 愛知県, 三重県, 岐阜県 ●旧ツーカーホン関西 ●滋賀県, 京都府, 大阪府, 兵庫県, 奈良県, 和歌山県端末
主に、京セラ・三洋電機・東芝の三社が端末を納入してきた︵かつての納入会社としてはソニー・三菱電機・ケンウッド・NEC・富士通・モトローラ・松下通信工業︵現‥パナソニック モバイルコミュニケーションズ︶が挙げられる︶。![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/43/TH271.jpg/80px-TH271.jpg)
現在の型番ルール
●最初にツーカーのT、次に製造メーカーの頭文字が付き、二桁の数字で発売年とメーカーがその年内に何番目に発売した端末であるかを表す。たとえば、2001年に京セラが2番目に発売した端末は、TK12となる。ただし、TS41(発売時期:2003.12)のように、12月に発売される端末は、翌年に分類されることもある。また、TK40のような付番例もある。
過去の型番
●東京・東海エリアでは、THxxxという3桁の型番が使われていた。1桁目は製造したメーカーを、後の2桁は発売した順番を示していた。
![](//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/8f/TH291_sony.jpg/180px-TH291_sony.jpg)
TUKAの端末例・TH291 SONY製 1999年
●0 松下通信工業︵現・パナソニック モバイルコミュニケーションズ︶
●1京セラ
●2ソニー︵現・ソニー・エリクソン︶
●3東芝
●4三菱電機
●5モトローラ
●6富士通
●7NEC
●8三洋電機
●9ケンウッド
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/8f/TH291_sony.jpg/180px-TH291_sony.jpg)