「ヤク」の版間の差分
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|画像=[[ファイル:In Tibet, yaks are decorated and honored by the families they are part of.jpg|250px|ヤク]] |
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|status_ref = <ref name="cites">{{cite web|url=http://www.cites.org/eng/app/appendices.php|title=Appendices I, II and III|date=2012-09-15|accessdate=2013-01-10|publisher=[[ワシントン条約]]}}</ref><!-- |
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⚫ | --><ref name="iucn">Harris, R.B. & Leslie, D. 2008. [http://www.iucnredlist.org/apps/redlist/details/2891/0 ''Bos mutus'']. In: IUCN 2010. [http://www.iucnredlist.org/ The IUCN Red List of Threatened Species]. Version 2010.4.</ref> |
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[http://www.cites.org/ CITES homepage] |
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⚫ | |status_text = [[絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約|ワシントン条約]]附属書I (家畜個体を除く) |
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* [http://www.cites.org/eng/app/appendices.shtml Appendices I, II and III] |
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[http://www.iucnredlist.org/ The IUCN Red List of Threatened Species] |
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|目 = [[ウシ目]] {{Sname||Even-toed_ungulate|Artiodactyla}} |
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|亜目 = [[ウシ亜目]] {{Sname||Ruminantia}} |
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'''ヤク'''(''Bos grunniens'')は、[[ウシ目]](偶蹄目)[[ウシ科]][[ウシ属]]に分類される偶蹄類。 |
'''ヤク'''(家畜化された種としての学名は''Bos grunniens''、野生種は''Bos mutus'')は、[[ウシ目]](偶蹄目)[[ウシ科]][[ウシ属]]に分類される偶蹄類。 |
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== 分布 == |
== 分布 == |
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== 人間との関係 == |
== 人間との関係 == |
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野生個体は食用の乱獲などにより生息数は激減している<ref name="fn2"/>。中華人民共和国では法的に保護の対象とされている<ref name="fn2"/>。[[1964年]]における生息数は3,000-8,000頭と推定されている<ref name="fn2"/>。 |
野生個体は食用の乱獲などにより生息数は激減している<ref name="fn2"/>。中華人民共和国では法的に保護の対象とされている<ref name="fn2"/> ([[中国国家一級重点保護野生動物]]参照)<!-- このリンクの語が出典で担保されているかどうかは未確認なので、refの後に置いてある --> 。[[1964年]]における生息数は3,000-8,000頭と推定されている<ref name="fn2"/>。 |
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* [[中国国家一級重点保護野生動物]] |
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=== 利用 === |
=== 利用 === |
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[[ファイル:TianShanYaks.jpg|thumb|220px|放牧されているヤク、[[新疆ウイグル自治区]]の[[天山山脈]]山麓]] |
[[ファイル:TianShanYaks.jpg|thumb|220px|放牧されているヤク、[[新疆ウイグル自治区]]の[[天山山脈]]山麓]] |
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ほとんどのヤクが[[家畜]]として、荷役用、毛皮用、乳用、食肉用に使われている。中華人民共和国ではチベット自治区のほか、[[青海省]]、[[四川省]]、[[雲南省]]でも多数飼育されている。
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ほとんどのヤクが[[家畜]]として、荷役用、毛皮用、乳用、食肉用に使われている。中華人民共和国ではチベット自治区のほか、[[青海省]]、[[四川省]]、[[雲南省]]でも多数飼育されている。
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ヤク |
「ヤク」の語は[[チベット語]] 「གཡག་」 (''g-yag'') に由来するが、チベット語では雄のヤクだけを指す言葉で、メスは'''ディ'''という。 |
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[[チベット]]や[[ブータン]]では、ヤクの乳から取った[[ギー]]<ref>{{Cite journal|和書 |
[[チベット]]や[[ブータン]]では、ヤクの乳から取った[[ギー]]<ref>{{Cite journal|和書 |
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|publisher=日本食品化学研究振興財団 |
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}}</ref>である{{仮リンク|ヤクバター|en|Yak butter}}を灯明に用いたり、[[塩]]とともに[[黒茶]]を固めた磚茶([[団茶]])<ref>{{Cite journal|和書 |
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|author=光永俊郎 |
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[[江戸時代]]に入って[[鎖国]]が行われてからも[[清]]経由で定期的な輸入が行われていた。 |
[[江戸時代]]に入って[[鎖国]]が行われてからも[[清]]経由で定期的な輸入が行われていた。 |
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[[幕末]]になって[[江戸城]]が新政府軍に接収された際、収蔵されていたヤクの尾毛は |
[[幕末]]になって[[江戸城]]が新政府軍に接収された際、収蔵されていたヤクの尾毛は黒毛が[[薩摩藩]]、白毛が[[長州藩]]、赤毛が[[土佐藩]]の手に渡り、三藩の指揮官クラスの軍帽として使用された。︵[[肥前藩]]などの他藩も分配を要求したが拒否された︶{{要出典|date=2013年1月}}<!-- <ref>海音寺潮五郎 ﹃江戸開城﹄ 新潮文庫 など</ref>
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黒毛が[[薩摩藩]]、白毛が[[長州藩]]、赤毛が[[土佐藩]]の手に渡り、三藩の指揮官クラスの軍帽として使用された。 |
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どんなによく調べたものであっても、歴史小説は出典としては不適当。 |
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([[肥前藩]]などの他藩も分配を要求したが拒否された)<br /> |
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黒毛の軍帽を黒熊(こぐま)、白毛の軍帽を白熊(はぐま)、赤毛の軍帽を赤熊(しゃぐま)と呼ぶ。 |
黒毛の軍帽を黒熊(こぐま)、白毛の軍帽を白熊(はぐま)、赤毛の軍帽を赤熊(しゃぐま)と呼ぶ。 |
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<ref>海音寺潮五郎 『江戸開城』 新潮文庫 など</ref> |
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== 脚注 == |
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{{脚注ヘルプ}} |
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== 脚注 == |
== 脚注 == |
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{{Commonscat|Bos grunniens}} |
{{Commonscat|Bos grunniens}} |
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{{Wikispecies|Bos grunniens}} |
{{Wikispecies|Bos grunniens}} |
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* [[モモ (料理)|モモ]] - ヤクの肉を用いる事もある、肉まん、餃子に類する料理。 |
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* [[モモ (料理)]] |
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* [[ヤクレース]] |
* [[ヤクレース]] |
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* {{仮リンク|ヤクバター|en|Yak butter}} |
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<!-- 英語の外部リンクは不要。英語版を見れば十分 --> |
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*ARKive - [http://www.arkive.org/species/GES/mammals/Bos_grunniens/ images and movies of the wild yak ''(Bos grunniens)''] |
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*[http://www.tibetanyaks.com/ Yaks: The Bison of Tibet] |
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*[http://www.yakzucht.ch more Information about Yaks / Wildyaks] |
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*[http://www.rtr-babyyak.org/ Baby Yak Around the World - 旅するGood Action by Room to Read -] |
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{{デフォルトソート:やく}} |
{{デフォルトソート:やく}} |
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2013年1月10日 (木) 04:25時点における版
ヤク | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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![]() | |||||||||||||||||||||||||||||||||
保全状況評価[1][2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||
VULNERABLE (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) ![]() ワシントン条約附属書I (家畜個体を除く) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Bos grunniens Linnaeus, 1766 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
ヤク | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Yak |
分布
インド北西部、中華人民共和国︵甘粛省、チベット自治区︶、パキスタン北東部に自然分布[3][4]形態
体長オス280-325センチメートル、メス200-220センチメートル[4]。尾長オス80-100センチメートル、メス60-75センチメートル[4]。肩高オス170-200センチメートル、メス150-160センチメートル[4]。体重オス800-1,000キログラム、メス325-360キログラム[4]。高地に適応しており、体表は蹄の辺りまで達する黒く長い毛に覆われている。換毛はしないため暑さには弱い。肩は瘤状に隆起する[3]。鳴き声は低いうなり声であり、ウシの様に﹁モー﹂とは鳴かない。 基部から外側上方、前方に向かい、先端が内側上方へ向かう角がある[4]。最大角長92センチメートル[4]。四肢は短く頑丈[3]。生態
標高4,000-6,000メートルにある草原、ツンドラ、岩場などに生息する[3][4]。8-9月は万年雪がある場所に移動し、冬季になると標高の低い場所にある水場へ移動する[4]。 食性は植物食で、草、地衣類などを食べる[4]。 繁殖形態は胎生。妊娠期間は約258日[3][4]。6月に1回に1頭の幼獣を産む[4]。生後6-8年で性成熟し、寿命は25年と考えられている[4]。人間との関係
野生個体は食用の乱獲などにより生息数は激減している[4]。中華人民共和国では法的に保護の対象とされている[4] (中国国家一級重点保護野生動物参照) 。1964年における生息数は3,000-8,000頭と推定されている[4]。利用
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/a8/TianShanYaks.jpg/220px-TianShanYaks.jpg)
日本での利用
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/7c/Shingen_Takeda_armor.jpg/100px-Shingen_Takeda_armor.jpg)