「四人将棋」の版間の差分
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'''四人将棋'''(よにんしょうぎ)とは、[[将棋盤]]と[[駒 (将棋)|将棋の駒]]を使って四人で遊ぶ[[ボードゲーム]]の一種である。 |
'''四人将棋'''(よにんしょうぎ)とは、[[将棋盤]]と[[駒 (将棋)|将棋の駒]]を使って四人で遊ぶ[[ボードゲーム]]の一種である。 |
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*[[飛び道具]]が飛車以外に存在しない関係上、[[王手|空き王手]]が発生することが本将棋よりも少ない。局面によってはある対局者の飛車とその他の対局者の王将の間にある自駒を自分の手番で移動させることで、手番でない対局者による空き王手が発生し得る。
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*[[飛び道具]]が飛車以外に存在しない関係上、[[王手|空き王手]]が発生することが本将棋よりも少ない。局面によってはある対局者の飛車とその他の対局者の王将の間にある自駒を自分の手番で移動させることで、手番でない対局者による空き王手が発生し得る。
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*自分の駒を動かすとき、移動先に他の人の駒があればその駒を捕獲し、自らの[[持ち駒]]にできる。持ち駒は自分の手番に、一つ盤上に置ける。
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*自分の駒を動かすとき、移動先に他の人の駒があればその駒を捕獲し、自らの[[持ち駒]]にできる。持ち駒は自分の手番に、一つ盤上に置ける。
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*[[詰み]]になったら負けとなり、玉将を裏返す。この裏返しの玉将を裏王といい、誰も動かせない障害物として盤上に残る。他の駒は、これを避けて動かなければならない。また、詰まされた対局者の持ち駒は詰ました者の持ち駒となる。
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*[[詰み]]になったら負けとなり、玉将を裏返す。この裏返しの玉将を裏王といい、誰も動かせない障害物として盤上に残る。他の駒は、これを避けて動かなければならない。また、詰まされた対局者の持ち駒は詰ました者の持ち駒となり、詰まされた対局者の盤上に残った駒は他の対局者にただ取られるに任せる。
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**持ち駒の歩を、裏王の1マス前に打つことは禁止(すでに盤上にある歩をそこに進めるのは構わない)。 |
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*将棋と同様、[[二歩]]、[[打ち歩詰め]]、[[行き所のない駒]]︵例えば、歩を敵陣の最後列に打つこと︶は禁止。
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*将棋と同様、[[二歩]]、[[打ち歩詰め]]、[[行き所のない駒]]︵例えば、歩を敵陣の最後列に打つこと︶は禁止。
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*ゲームはシングルスとダブルスがあり、シングルスは4人全員が敵同士で最後まで詰まされなかった対局者が優勝となる。ダブルスの場合は向かい合った人同士でペアを組み、どちらか一人が詰まされた時点で試合終了。ダブルスの場合 |
*ゲームはシングルスとダブルスがあり、シングルスは4人全員が敵同士で最後まで詰まされなかった対局者が優勝となる(発案当時:現在は2人敗退で終了。詳細は後述「歴史」の通り)。ダブルスの場合は向かい合った人同士でペアを組み、どちらか一人が詰まされた時点で試合終了。 |
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** ダブルスの場合、ペアの相手に王手をしても無視して続行とする場合と、王手をすることを禁じる場合とがある。 |
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*** ペア内での王手を禁止する場合は、自分の玉がペアの駒の利き筋に進入することも認められない。 |
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*** 敵チームの飛車と自チームの王将の間にある自駒を自分の手番で移動させることは、可能である。その場合は、自チームの者に手番が移り、そこで王手を回避する。これは、同一チーム内で手番が連続することになる唯一のケースである。
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== 歴史 == |
== 歴史 == |
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財団法人平田市地域経済振興センター(当時)が公開したWebサイト<ref>{{Cite web|和書 |
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|url=http://www.koma.ne.jp/4nin-shogi/ |
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|title=四人将棋オフィシャルホームページ |
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|accessdate=2020-12-02 |
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同市の[[太田満保]]市長(当時)の[[本将棋]]の腕前が高く、市役所職員が全く歯が立たなかったことがきっかけで発案されたという<ref>{{Cite web|和書 |
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|url=http://www.koma.ne.jp/4nin-shogi/frmgaireki.html |
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|title=四人将棋概歴 |
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|accessdate=2020-12-02 |
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|archiveurl=https://web.archive.org/web/19990202054321/http://www.koma.ne.jp/4nin-shogi/frmgaireki.html |
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|archivedate=1998-02-02}}</ref>。 |
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その後四人将棋のルール、戦法などをまとめた本である、『四人将棋入門』が発売され、[[将棋会館]]の売店でも四人将棋セットが発売された。 |
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また、[[スーパーファミコン]]ソフト『 |
また、[[スーパーファミコン]](SFC)ソフト『4人将棋』も発売されている。 |
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このゲームソフトのルールでは、前記のルール“シングルは4人全員が敵で最後まで詰まされなかった人が勝ち。”ではなく、2人が詰まされた時点で終了となる。 |
このゲームソフトのルールでは、前記のルール“シングルは4人全員が敵で最後まで詰まされなかった人が勝ち。”ではなく、2人が詰まされた時点で終了となる。 |
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*この場合、最初に詰まされた人が最下位、2番目に詰まされた人が3位、など下位2人は極めて単純に決定される。 残った2人の内、1人が下位2人を詰ませていれば1位、2人が それぞれ1人ずつ詰ませていれば盤上および駒台の持ち駒︵大駒・小駒に関係なく︶全ての枚数が多い方が上位︵‥1位︶となる |
*この場合、最初に詰まされた人が最下位、2番目に詰まされた人が3位、など下位2人は極めて単純に決定される。 残った2人の内、1人が下位2人を詰ませていれば1位、2人が それぞれ1人ずつ詰ませていれば盤上および駒台の持ち駒︵大駒・小駒に関係なく︶全ての枚数が多い方が上位︵‥1位︶となる︵必ずしも、最初に誰かを詰ませた人が1位になるとは限らない︶。最初に詰ました人が、その後別の人に詰まされた場合は、残り2人のうち、詰ませた人が1位、詰めも詰まされもしなかった人が2位となる。詰まされた1人とタイム・アップで1人︵別々に︶敗退した2人が出た場合は、詰ませた1人が上位となる。 また、2人がタイム・アップで敗退したり、詰ませた1人がタイム・アップで自滅︵詰まされた人=最下位、タイム・アップの人=3位︶、などの場合は前述“残った2人の総持ち駒”のルールに準ずる。
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*対局の迅速化をはかり、またプレーヤーが2名になると四人将棋本来の面白みが損なわれる面があるため、このルールを採用される事が多くなってきている。ただし、この﹁2人敗退﹂ルール自体はSFCソフトが初出︵オリジナル︶である。
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== その他の四人将棋 == |
== その他の四人将棋 == |
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[[ファイル:4nin shogi kochikame.png|right|thumb|図2]] |
[[ファイル:4nin shogi kochikame.png|right|thumb|図2]] |
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[[1991年]]の[[週刊少年ジャンプ]]に掲載された[[漫画]]﹃[[こちら葛飾区亀有公園前派出所]]﹄︵コミックス第73巻収録第6話︶に、[[両津勘吉|両津]]、[[中川圭一|中川]]、[[秋本・カトリーヌ・麗子|麗子]]、[[寺井洋一|寺井]]の4人で四人将棋をするシーンが |
[[1991年]]の[[週刊少年ジャンプ]]に掲載された[[漫画]]﹃[[こちら葛飾区亀有公園前派出所]]﹄︵コミックス第73巻収録第6話︶に、[[両津勘吉|両津]]、[[中川圭一|中川]]、[[秋本・カトリーヌ・麗子|麗子]]、[[寺井洋一|寺井]]の4人で四人将棋をするシーンがある。駒の初期配置は図2のようになっており、2八銀︵角取り︶などのように初手から駒を取ることや、7七角と初手から王手をかけることもできる。
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=== テレビ番組『四神将棋』において === |
=== テレビ番組『四神将棋』において === |
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通常の将棋と比較すると(正面の)敵陣との間隔が3段から9段となり3倍の距離があるため、単純に歩を突いて攻めようとすると時間がかかる。そのため飛車や角、香車など移動距離が無限の駒が非常に重要となっているため、番組中ではこれによる攻めと守りの両立や意表をついた動きが見られ様々なドラマを生んでいる。その他、「将棋盤が拡張されているため(左右の敵を攻める場面など)二歩が発生しにくい(同様に、6枚の歩得が発生して、ようやく全ての筋に歩を打つ事が可能となる)」「通常通りの駒配置で開始するため振り飛車や矢倉囲いなど通常の将棋同様の囲いや戦術を使用できる」などといった点が他の四人将棋と異なる。 |
通常の将棋と比較すると(正面の)敵陣との間隔が3段から9段となり3倍の距離があるため、単純に歩を突いて攻めようとすると時間がかかる。そのため飛車や角、香車など移動距離が無限の駒が非常に重要となっているため、番組中ではこれによる攻めと守りの両立や意表をついた動きが見られ様々なドラマを生んでいる。その他、「将棋盤が拡張されているため(左右の敵を攻める場面など)二歩が発生しにくい(同様に、6枚の歩得が発生して、ようやく全ての筋に歩を打つ事が可能となる)」「通常通りの駒配置で開始するため振り飛車や矢倉囲いなど通常の将棋同様の囲いや戦術を使用できる」などといった点が他の四人将棋と異なる。 |
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<br><small>''[[四神将棋]]の項も参照''</small> |
<br><small>''[[四神将棋]]の項も参照''</small> |
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== 出典 == |
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== 関連項目 == |
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*[[将棋]] |
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*[[変則将棋]] |
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*[[七国象棋]] |
*[[七国象棋]] |
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*[[将棋類の一覧]] |
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== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
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*[https://blog.goo.ne.jp/nerv666seele9095 日本四人将棋連盟] |
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*[http://www1.m1.mediacat.ne.jp/anahiro/shogi/index.html 4人将棋の棋譜等] |
*[http://www1.m1.mediacat.ne.jp/anahiro/shogi/index.html 4人将棋の棋譜等] |
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2023年12月23日 (土) 13:09時点における最新版
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ルール[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/3c/4nin_shogi.svg/220px-4nin_shogi.svg.png)
歴史[編集]
財団法人平田市地域経済振興センター︵当時︶が公開したWebサイト[1]の記述によれば、1993年、島根県平田市︵現出雲市︶の市役所にて考案されたものである。 同市の太田満保市長︵当時︶の本将棋の腕前が高く、市役所職員が全く歯が立たなかったことがきっかけで発案されたという[2]。 その後四人将棋のルール、戦法などをまとめた本である、﹃四人将棋入門﹄が発売され、将棋会館の売店でも四人将棋セットが発売された。 また、スーパーファミコン︵SFC︶ソフト﹃4人将棋﹄も発売されている。 このゲームソフトのルールでは、前記のルール“シングルは4人全員が敵で最後まで詰まされなかった人が勝ち。”ではなく、2人が詰まされた時点で終了となる。 ●この場合、最初に詰まされた人が最下位、2番目に詰まされた人が3位、など下位2人は極めて単純に決定される。 残った2人の内、1人が下位2人を詰ませていれば1位、2人が それぞれ1人ずつ詰ませていれば盤上および駒台の持ち駒︵大駒・小駒に関係なく︶全ての枚数が多い方が上位︵‥1位︶となる︵必ずしも、最初に誰かを詰ませた人が1位になるとは限らない︶。最初に詰ました人が、その後別の人に詰まされた場合は、残り2人のうち、詰ませた人が1位、詰めも詰まされもしなかった人が2位となる。詰まされた1人とタイム・アップで1人︵別々に︶敗退した2人が出た場合は、詰ませた1人が上位となる。 また、2人がタイム・アップで敗退したり、詰ませた1人がタイム・アップで自滅︵詰まされた人=最下位、タイム・アップの人=3位︶、などの場合は前述“残った2人の総持ち駒”のルールに準ずる。 ●対局の迅速化をはかり、またプレーヤーが2名になると四人将棋本来の面白みが損なわれる面があるため、このルールを採用される事が多くなってきている。ただし、この﹁2人敗退﹂ルール自体はSFCソフトが初出︵オリジナル︶である。その他の四人将棋[編集]
漫画﹃こちら葛飾区亀有公園前派出所﹄において[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/0/07/4nin_shogi_kochikame.png)
テレビ番組﹃四神将棋﹄において[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/22/Initial_position_of_Shijin_Shogi.png/220px-Initial_position_of_Shijin_Shogi.png)