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ヘルツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ペタヘルツから転送)
ヘルツ
hertz
記号 Hz
国際単位系 (SI)
種類 SI組立単位
周波数
組立 s−1
定義 1秒間に1回の周波数
語源 ハインリヒ・ヘルツ
テンプレートを表示

: hertz : HzSIen:frequencySI[1][2][3]

用語(周波数と振動数)

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 frequency 2[ 1][ 2]72[4]SI hertz fréquence[5], frequency[6][7]

定義

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111[8]

HzSIs1 使s1使1 (Bq) [9]

s1s1Hz rad/s[10]60 (rpm) = 11 Hz12πrad2π rad/s11 Hz

歴史

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1930[11]1960(CGPM)

 (: c/s, cps) : c197271使1997930[1]

使用例

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一般的には、電波電磁波音波などのの周波数を表すのに用いられることが多い。ラジオ放送では、テレビ放送などと違い、搬送波周波数表記で選局するのが一般的である。また、CPUなどのクロック周波数を表すのにも用いられる。

電磁波

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電磁波の周波数について使われる場合は、Hzは1秒あたりの電磁放射の振動の数を指す。

CPU動作周波数

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CPUのクロック信号の周波数(クロックスピード)を意味する。 1974年から2000年までに製造されたほとんどのCPUは、メガヘルツの範囲の速度で動いていた。2000年代以降の家庭用コンピュータではギガヘルツ (GHz; 109ヘルツ) の速度で動作しているものが増えていった。

さまざまなバス(たとえばCPUとシステムRAMを接続しているメモリバス)もまた、周波数のクロック信号によって信号を転送している。

倍量・分量単位

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ヘルツの倍量・分量単位は、以下の通りである。分量単位は、定義はできるが実用されることは稀である。

ヘルツ (Hz) の倍量・分量単位
分量 倍量
記号 名称 記号 名称
10−1 Hz dHz デシヘルツ 101 Hz daHz デカヘルツ
10−2 Hz cHz センチヘルツ 102 Hz hHz ヘクトヘルツ
10−3 Hz mHz ミリヘルツ 103 Hz kHz キロヘルツ
10−6 Hz µHz マイクロヘルツ 106 Hz MHz メガヘルツ
10−9 Hz nHz ナノヘルツ 109 Hz GHz ギガヘルツ
10−12 Hz pHz ピコヘルツ 1012 Hz THz テラヘルツ
10−15 Hz fHz フェムトヘルツ 1015 Hz PHz ペタヘルツ
10−18 Hz aHz アトヘルツ 1018 Hz EHz エクサヘルツ
10−21 Hz zHz ゼプトヘルツ 1021 Hz ZHz ゼタヘルツ
10−24 Hz yHz ヨクトヘルツ 1024 Hz YHz ヨタヘルツ
10−27 Hz rHz ロントヘルツ 1027 Hz RHz ロナヘルツ
10−30 Hz qHz クエクトヘルツ 1030 Hz QHz クエタヘルツ
よく使われる単位を太字で示す

符号位置

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記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
U+3390 - ㎐
㎐
ヘルツ記号

脚注

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注釈

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  1. ^ [記載なし]「物理教育用語委員会報告(2)(学会報告)」『物理教育』第29巻第2号、日本物理教育学会、1981年、145-166頁、doi:10.20653/pesj.29.2_145 。 1981年時点での用語集であるが、振動数,周波数(frequency)、角振動数,角周波数(angular frequency) の用語を掲げている。
  2. ^ 用語解説 公益社団法人 日本騒音制御工学会の用語集。2つの用語を並列している。「周波数,振動数 frequency:周期の逆数。周期が1sの振動数を1ヘルツ(hertz,Hz)という。1Hz=1s-1

出典

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(一)^ SI92019 p.106 4 20204

(二)^  

(三)^ Hz 

(四)^  211

(五)^ Le Système international dunités p.26, Tableau 4.

(六)^ The International System of Units p.137, Table 4.

(七)^ #SI92019 p.106 422SI

(八)^  11611

(九)^ #SI92019 p.106 4(d) 使使

(十)^ #SI92019 p.110 s1Hz rad/s 

(11)^ IEC History.  Iec.ch (1904915). 2012428

関連項目

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参考文献

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  • (準拠すべき基本文献)[2] BIPM 著、産業技術総合研究所 計量標準総合センター 訳『国際単位系(SI)第9版(2019)日本語版』産業技術総合研究所 計量標準総合センター、2020年3月。